概要
復讐者のサーヴァント・この世全ての悪(アンリマユ)との契約の影響で、性格や態度まで変貌。禍々しい「ヒトならざる何か」となった。
この状態の桜は、純粋な英霊、抑止の守護者と同格の位に達している。
第四次聖杯戦争の後、臓硯は「この世すべての悪」に染まった聖杯の器の欠片を回収し、刻印虫の形で桜に埋め込んだ。これにより彼女と汚染された聖杯の間に繋がりができるが、ある条件が満たされなければ黒聖杯としては完成しないものでもあった。
見た目は白髪に変化し、黒に赤い縦縞のアンリマユの影を身に纏う。因みにこの服のように見えるものは実は影で、実質全裸。
「人格」が変化したと言われることもあるが、公式の発言などを総合するとアンリマユの影響で清楚な後輩の仮面の裏側にこの壊れた性格が形成されていき、黒化と共に表に出たというだけらしい。つまりいわゆる二重人格とは異なる。
しかし「この世すべての悪」から流れ込む呪詛の影響で、次第に時間感覚や味覚は正常でなくなり、「桜」としての理性や自我も更なる崩壊の一途を辿っていった。
一方で、この姿の桜はある種の「自覚」が生まれている。
黒桜になる以前の虚数の影(後述)は無差別に冬木市民を捕食して力を吸い上げていたのだが、桜がある出来事を経て「それは自分自身である」と「認識」し、黒桜化して以降そのような無差別捕食はなりを潜め、虚数の影は桜自身の欲望と衝動に従って行動するようになり、桜や聖杯戦争に縁深い人間だけを選別的に襲うようになる。
その点において黒桜と、それ以前の桜を開口部として捕食行動していた「この世全ての悪」には明確な敷居がある。
アンリマユから魔力を引き出すことで魔力量は億どころか兆に達し、実質無尽蔵。
桜自身の「虚数」、間桐の「吸収」を掛け合わせた「影」を使役し、ありとあらゆる生物を溶解し、吸収する魔術を使う。
聖杯そのものの力であるため、特に同様の力で括られているサーヴァントには有効で、正純に近い英霊ほど影には抗えず近づくだけでも影響が出る。
影を布のように伸ばした触手による攻撃や、影による使い魔を無数操る。使い魔は膨大な魔力により肥大化しており一体一体が宝具並。
更に、融合が進むにつれ、全身を刺し貫かれ首を落とされても死ななくなるなど、身体もおよそ「生物」のそれでは無くなっていった。
しかし魔術を行使する桜自体の魔術回路の限界で一度に扱えるのは数値にすれば1000程度で遠坂凛と同等。その為か、ここまで行っても霊長の抑止力は働いていない。
挑発的かつ露悪的な物言いを繰り返す一方、桜としての自罰精神も残っているので妙に自責の念が強い傾向があり、TYPE-MOON公式サイトでは「気弱なラスボス」と評されたことも。
なお、公式的には「黒桜」ではなく「マキリの杯」という呼称が使用される。
Unlimited codesでの扱いは使用キャラとしてこちらの姿しか出てこない。
しかし、タイガーころしあむでは黒桜名義で、桜の強化版だが虎力(やられたときに奪われるポイント。強いほどリスクが大きいということでゲームバランスを取っている)も大きく設定されている、そんな位置づけの隠しキャラとして登場。
ノーマルの桜の武器がフライパンなのに対し、こちらの桜のほうは包丁と非常におっかない。どちらも料理に使うものというのも桜の献身的な人格を体現していると考えると興味深い。
Fate/hollow ataraxiaではギャグシーンにおいて乙女の秘密を覗いた不届き者の男二人に天誅を下すべくこの姿となって、消えない恐怖を刻みつけた。
禍々しい外見ながらもフィギュア化されたりモチーフとしたキャラクターが作られるなど、この姿の桜も人気は高い。
関連イラスト
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Fate/staynight Fate/unlimitedcodes 間桐桜
アヴェンジャー(Fate) この世全ての悪/アンリマユ セイバーオルタ
カーマ、ドゥルガー、カーリー:黒桜をモチーフとしてデザインされたキャラクター。