「どんな女が 好み(タイプ)かな?」
※本記事には単行本23巻までのネタバレ情報を含みます。閲覧の際にはご注意ください。 |
---|
プロフィール
等級 | 特級呪術師 |
---|---|
趣味・特技 | バイク |
好きな食べ物 | チキンブリトー |
苦手な食べ物 | 海藻類 |
ストレス | 任務 |
生得術式 | 星の怒り(ボンバイエ) |
CV | 日髙のり子 |
概要
日本に4人しか存在しない特級呪術師の一人。高身長で金髪の美女(自称)
呪霊を祓うだけの高専の方針を「対症療法」として呪霊被害の根本的解決にはならないと考え、呪霊の発生を防ぐ「原因療法」で呪いの無い世界を作るために世界を回っている。
過去に当時小学3年生の東堂葵を呪術師にスカウトした人物でもある。
人物
飄々とした陽気な人物で、初対面の相手に女の好みを聞く癖があり、東堂の好みのタイプ(身長と尻がデカイ女)や異性の好みのタイプを訊く定番の台詞などは、彼女に由来している。
「原因療法」により呪いの生まれない世界を作ろうとしており、海外を放浪して研究している。呪霊は非術師の人間から漏出した呪力が積み重なって発生する為、呪霊の生まれない世界の作り方として、全人類から呪力を無くす事(彼女はこれを「呪力からの“脱却”」と称している)または、全人類に呪力のコントロールを可能にさせる事を挙げている。
当初は、全人類から呪力を無くす事をメインプランとして進めていたのだが、それを実現した唯一のサンプルである伏黒甚爾が死亡した事で(本人からは協力を断られたとのこと)、天与呪縛「フィジカルギフテッド」のサンプルの少なさもあって断念し、全人類の呪力のコントロールに切り替えた。しかし呪力が日本以外で殆ど確認されないこと、それに伴い「日本人」そのものが諸外国のエネルギー源にされてしまう可能性を危惧し、再び呪力からの脱却にプランを切り替えている。
このような人物である為に、呪術総監部などの上層部との折り合いは最悪で、彼女自身も基本的に総監部などとは関わらないように半ば独立して活動している。また、天元とは何かしらの確執があるらしく、高専サイドの人物の中では唯一天元を呼び捨てで呼んでおり、天元に対する言動は常に刺々しい。一方で天元の方も虎杖悠仁たちと九十九が天元に会いにきた際には彼女にだけ挨拶をせず、その事を指摘すると「君とは初対面じゃないだろ」とバッサリと言い返される等、丁寧な物腰で接していた虎杖達と比較するとかなり気安く接している。
動向
2007年には東京都立呪術高専を訪れ、高専3年生であった夏油傑と会話をしている。前年の事件から、「非術師は守るべきもの」だという自らの信念に疑念を抱き苦悩していた夏油は、「呪霊の生まれない世界を作る」という九十九の考え方を聞き「じゃあ非術師を皆殺しにすれば良い」と吐露する。九十九はこの発言を否定せず、方法としては有効であると示した上で、夏油が非術師を見下す自分とそれを否定する自分、どちらを本音として選ぶかは自分次第であると説いた。
この行為は、後に夏油が呪詛師の道へと進む原因の一端となってしまった。
そして2018年に発生した渋谷事変終盤、偽夏油と対峙する虎杖の前に姿を現す。この時には、裏梅の広範囲攻撃から虎杖たち全員を守っており、非常に高い実力が垣間見えている。
現在は夏油一派残党のラルゥと共に行動をしており、事件後の流れから乙骨憂太ともコンタクトを取っていたと思われる。呪霊や呪力の更なる研究の結果、呪力のコントロールはただでさえ日本に極端に偏っている呪力というエネルギーを、完全に日本一国に独占させてしまい世界の均衡を崩壊させてしまうという考えに至り、全人類の呪力のコントロールは諦めて、一度は断念した天与呪縛を参考とした呪力からの脱却のプランに再び切り替えている(この後に避難させた人物の中で唯一禪院真希としばらく行動を共にしており、彼女を新しいサンプルにするつもりだと思われる)。
その後は、一連の騒動を起こした羂索と真っ向から対峙し、呪力からの脱却か呪力の最適化かで問答をし、互いに思想・目的の違いから対立する。羂索の事はおそらくラルゥから聞いて事前に知っていたらしく、さらに呪霊操術の極ノ番「うずまき」の効果や真人の存在も把握していた。羂索の計画も察していたが、参戦時点で既に羂索は無為転変を手に入れており、無為転変を発動された上に逃がしてしまう結果となった。
そして渋谷事変後、虎杖一行と再会し天元に会いに行く事になる。
実は元星漿体であることが判明。天元と同化した星漿体達の意思を感じ取ることが可能。
天元が、自身が進化を受け入れ「理性」を保つことができた、と評することに対して、これまで星漿体を犠牲にしてきた歴史から怒りを向ける。
能力
術式
- 星の怒り(ボンバイエ)
自らに仮想の質量を付与する術式。
付与された質量により、彼女の打撃は、彼女の肉体が持つ力を遙かに上回る威力を有するその威力たるや、「凰輪(ガルダ)」を玉に変形させて蹴り飛ばした際には羂索の操る特級呪霊の“あらゆる障害を取り除く術式”を無視して一撃で消し飛ばした他、打撃の一発で羂索を天元の結界の設定を超える勢いで吹き飛ばし、防御に使った両腕が千切れかける程。
また、自身に付与する質量はあくまで"仮想"なため、その影響を術者本人である九十九が受ける事はなく、速度が落ちる事はない。逆に「質量の影響を自身が受けない」=「実際の肉体に変化が生じない」為、肉体の強度自体は底上げできないため、自前の肉体強度と呪力強化のみで防御する事になる。また仮想の質量を纏って相手を拘束すれば、相手は途方もない重量に潰されて身動きできなくなる。
- ブラックホール
術式で調整した質量の影響を九十九はある一定の"密度"まで受けることはない。それ以上の質量を付与することで超高密度で強い重力を持つブラックホールが発生させることが可能。このブラックホールは羂索曰く九十九自身の手加減や天元の結界がなければ世界全体に影響を及ぼすとのことである。文字通り地球そのものを破壊し得るという現状の呪術廻戦の中で最大の威力と規模を兼ね備えた技である。
凰輪(ガルダ)
九十九が従える術式によって呪具化した式神。脊椎骨が連なったような外観をしており、体から独立した複数の翅のような部位を持つ。九十九自身以外で唯一の術式対象となる。
サッカーボール状に変形、相手に巻き付いて拘束するなど、九十九の意図に合わせて戦闘を支援を行う
関連イラスト
余談
彼女が夏油に語った言葉が彼の闇落ちの一因ともなった事から、読者からは一時期は偽夏油の正体の候補の一人として見られていた。
しかし発言自体は、言い回しはひねくれているものの「本気で非術師の皆殺しなど選ぶわけがない」という前提に立った上での「いま無理に結論を急がず、もっとじっくり悩んで自分で納得いく答えを出せばいい」という旨のアドバイスであり、結果的に悪い意味で背中を押してしまったのも、単に間が悪いだけだった。
そもそも護衛任務の失敗と非術師の醜さ、五条悟の「最強」に夏油が直面してしまった時点で、彼が「非術師を全て取り除く」という道を選ぶのは既に時間の問題であり、仮に九十九が「非術師を守るのが私たちの役割だよ」などの道義を説けばどうにかなるという状況でもなかった。
実際には九十九はその後、虎杖たちの力となり、偽夏油が開始した死滅回游を収めるべく行動を共にする味方となっている。
キャラクターとしても本格登場まで時間がかかり難解で不明な点が多く、アニメでのアフレコ収録時は原作でも詳しく分からなかった頃であり担当声優の日髙のり子氏はどう演じればいいか悩んでおり、1期ラストのアフレコの際には僅かな出番の際には少ないセリフの中で気楽なお姉さんの演技でインパクトを残そうとしたが音響監督から、同役の浅倉南の声になっていると指摘され低めの声でやり直すなど演技に苦労していた。
その後アニメ2期の懐玉・玉折編でのアフレコ時にその相談に乗った五条役の中村悠一氏が当時最新の原作の内容を伝えたり自分の所感を伝えたりなどして、演じる際の気付きのきっかけになるようにアドバイスをした模様。