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「見ていろ!これがオマエ達のお兄ちゃんだ!!!」

※この項目は単行本未収録のネタバレ情報を含む場合があります。

プロフィール

等級特級呪物
嗜好・興味
声優浪川大輔


概要

呪術廻戦』の登場人物。
史上最悪の呪術師であり、御三家の汚点・加茂憲倫が呪霊の子を孕むという特殊体質の妊婦への実験によって生み出した特級呪物・呪胎九相図の一番が受肉して生まれた九相図の長男。
同時期に受肉した弟に二番の壊相と三番の血塗がいる。未受肉を併せると九番まであり、彼等の事を「弟達」と呼ぶ。兄弟の絆は強く、常に弟達に対しても他の兄弟の為に生きるという事を徹底させており、同時に他の兄弟達の誰よりも彼自身がそれを実践している。
また、術式の影響で弟達とは独自の「繋がり」があり、彼等の変化を敏感に察知する事が可能で、特に生物にとって最大最後の変化である「死」はどれだけ離れていても感じる事ができる。

夏油傑真人らの作戦によって呪術高専東京校の保管庫から持ち出され、受肉後は彼等の「人間を滅ぼし、呪霊が取って代わる世界を創造する」という目的に一応協力している。それと並行して呪胎九相図(四男以降は亡骸)を回収すべく捜索も続けている。
八十八橋で壊相と血塗が虎杖悠仁釘崎野薔薇によって倒された事で、これ以降は二人の仇を討つ事と四番以降の弟達を呪術高専の保管庫から連れ出す事を主目的として動いていたが、後述する事情の発覚から仇を討つ事は止めて、新たな弟を守る事を最優先して行動している。

誕生自体は百年以上前になるが、実際に人と同じように肉体を得たのは作品内の時間でつい数ヶ月前になる為に、戦闘面ではまだ経験不足な面も多いが、それでもなお特級の名に相応しい凄まじい実力の持ち主。
ちなみに現代の知識は、他の受肉体と同様に受肉した人間の脳から得ている模様。

人物

脹相+動画絵まとめ


詳細な説明は省くが、一言で言えば特級呪霊と人間のハーフである。
長兄の脹相のみ加茂憲倫の血が与えられており、より正確にはハーフと言うよりは三分の二が人間である。その血筋により下記する術式の他、三兄弟の中で最も人間に近い姿をしている。

外見は茫洋とした態度と、無気力で浮世離れした雰囲気を醸している端正な顔立ちの青年。二つ結びのパンクとすら言えるような独特な髪型が特徴的であり、鼻には横一線の刺青のような刻印があるが、これは血(呪力)が滲み出たものである。目の周辺は隈のように紫色に染まっている。
服装は、どこから調達してきたのか黒と白の法衣を着てブーツを履いており、初登場時には頭にターバンのようなものを巻き付けていた(これは原作のみでアニメでは無くなっている為、設定変更かもしれない)。

その異様な外見と雰囲気とは裏腹に兄弟愛が強く「壊相は血塗の為に、血塗は俺の為に、俺は壊相の為に生きる」「俺達は三人で一つだ」と兄弟同士で支えあう事を常に信条としており、それ故に弟を侮蔑したり危害を加えた相手には激しい怒りと殺意を向ける。その一方で弟達に対しては基本的にかなり甘い。
おまけに弟が窮地ならば、例えどれだけ自分が著しく消耗していても身体を張って迷わず弟の為に戦えるなど、その弟への慈しみと愛情が戦う為の全てのモチベーションに直結しているタイプ。
実際に、体力の消耗を指摘された際にも一蹴し、「だから何だ、それが弟の前で命を張らない理由になるか?」と一切の淀みなく即答するなど、弟の為に全てを投げ捨てられる覚悟は本物。

また「出来が良かろうと悪かろうと兄は弟の見本になる」という事をモットーとしており、常に自分が弟の手本となる良き兄としての行動をするように心がけている。
このモットーの最大の特徴としては、「兄“だから”失敗できない」ではなく、「兄“であっても”失敗する」が、それ故に「自分が正道を歩めば弟はついてくればいいし、道を誤ればその道を避ければいい」と言う思想が根底にあり、言わば「弟の為にいかなる局面でも絶対に諦めず、自分が正しいと思う最大限を成し遂げる事が、兄としてできる最良の行動である」という点にある。

逆に、兄弟やそれに関係する人物以外への関心は極端な程に薄く、渋谷事変ではその態度が顕著に表れており、目の前で大量の民間人を邪魔という理由だけで陀艮が飲み込んでも眉一つ動かさないばかりか、民間人を巻き込んで攻撃して結果殺戮する事にも一切の躊躇も罪悪感も無い。
渋谷事変の際にも、五条悟の封印自体にあまり興味がなかった為に、露骨にやる気なく気怠い雰囲気で民間人を巻き込みながら攻撃したりと、兄弟に纏わる者以外への興味の薄さは筋金入り。
ただし、弟に関係する人物には割と友好的であり、決して兄弟以外には排外的な性格ではない。加えて自分よりも弟の意向を最優先する傾向にある為に、結果として現在は人類の味方ポジションに身を置いている。

弟に纏わる者以外には基本他人に興味を示さないが、唯一の例外なのが彼等の3人の親の内の1人である呪術師・加茂憲倫である。彼に対してだけは「母を弄んだ憎むべき存在」として明確な嫌悪と憎悪を向けている(母の記憶が無い壊相と血塗も兄に倣ってか、術師の中でも加茂憲倫の事だけは嫌悪している)。
この事からも分かる通り、兄弟の中では唯一母親の記憶があり、母親に対しても明確に肉親の情がある模様。

一見するとクールな人物なように見えるし、実際に普段の言動は冷静沈着なのだが、実際は激情家の気もあって特に弟達を侮辱された場合には、普段の冷静さを失い怒りと激情を露わにする。
戦闘では持ち前の汎用性に優れた能力に加えて、怒りに駆られても状況に的確に対処する事ができる事から非常に高い実力を持つが、肉体を得たのがごく最近であり、戦闘を含めたあらゆる物事の経験が少ない事に加えて前述通り弟に纏わる挑発に乗りやすい為に、罠や策に嵌まりやすいという精神的な弱点も有している。つまり弟という限定的なワードにのみ煽り耐性が低いのである
それでも尚、咄嗟の機転で状況を逆転させて短時間で技を昇華させるなど、戦いにおける天性の才能があり、本人が約150年間も術式と向き合い続けた事もあって、受肉して僅か数ヶ月でオリジナルの拡張術式を開発している他、既存の技にしても技の最大出力である“載”を使いこなせるレベルまで極めている。
その実力はこの時点の悠仁を倒した事から、渋谷事変の時点で1級呪術師以上は確定していた。後に作中で羂索からも1級呪術師相当の実力がある事が明言されている。

さらに死滅回游編においては、紆余曲折の末に天元の護衛に回る事になったのだが、これは天元自身からの特級呪術師乙骨憂太九十九由基の2人と並べての直接指名であり、この事から既に特級呪術師に相当する実力ないしポテンシャルがあるという事が公式で確定した。

活躍

初登場時は、壊相の回想の場面であり、「俺達は三人で一つだ」と言い放っていたのだが、弟の死後に、夏油傑真人と一緒に人生ゲームに興じている場面にて、弟達の死を察知して人生ゲームの駒を思わず破壊した。

その後、しばらくは活躍の機会がなかったが、渋谷事変の際に漏瑚花御と共に、五条悟の封印作戦を遂行した。しかし、本人にとっては弟達の仇を取ってやる事のできないこの作戦は不毛なものでしかなく、漏瑚からは「協力しないのであれば貴様から殺すぞ‼︎」と怒鳴られ、五条からも後回しで良いと判断される程にやる気がまるで無かった。

作戦後は、真人の提案した“誰が虎杖悠仁を最初に殺せるか”というゲームに参加し、渋谷駅構内にて待ち伏せていた際に虎杖と会敵する。その際には壊相と血塗が何か言い残さなかったと悠仁に聞き、それに対して壊相が最期に泣いていた事を教えられると激昂し、「壊相!血塗!見ていろ!!これがお前たちのお兄ちゃんだ!!!」と宣言して交戦を開始する。究極メカ丸からのサポートを受ける悠仁を相手に、封印作戦の時とは打って変わって多彩な技を使い、一度は自身の術式の弱点を突かれて不利な状況に追い込まれたのに、それでも終始優勢に戦闘を進め、遂には悠仁を後一歩のところまで追い詰めた。
しかし、死に瀕した悠仁を前に存在しない記憶を幻視。血の絆により悠仁が「弟」である事を理解し、「弟の仇で自分が直前まで殺そうとしていたのが自分の弟」という事実に大きなダメージを受けて、ふらついた足取りでその場を立ち去ってしまう。

その後、夏油一派の襲撃に遭っていた悠仁達の前に疲弊した状態で現れ、夏油の正体が実父である加茂憲倫である事に遂に気付き、「素知らぬ顔で自分達を受肉させて駒として利用し、その挙句2人の弟を死に追いやった」事や「悠仁の正体を隠して兄である自分に弟を襲わせた」事に激昂。
改めて悠仁が、明治以降に彼によって造られた自分の「弟」であることを確信し、全力でお兄ちゃんを遂行する!!を実行した(加茂憲倫への憎悪を露わにしながらも、戦う動機はあくまで悠仁を守る為という徹底ぶりである)。様々な思惑が渦巻いた渋谷事変の終結に立ち合った後で、消沈する悠仁を傍で支える道を選び、人外魔境と化した東京で悠仁と共に呪霊退治に邁進する。

しかし、この混乱下でもなお高専内に残る弟達の亡骸の奪還を目指しており、悠仁が弟2人を殺してしまった件も、加茂憲倫の暗躍を知った事もあって「事故だった」と遺恨を完全に水に流して同行していたのだが、悠仁抹殺の為に襲いかかる禪院直哉乙骨憂太と交戦状態に陥る(尤も直哉の方の目的は、最初から悠仁ではなくあくまで伏黒恵の抹殺だったのだが)。

直哉の投射呪法による規格外の速度と拘束能力との相性の悪さや、何より相伝の術式を熟知しているが故の知識量の有利さの前に翻弄されて苦戦するも、「弟より弱い兄は死ねばいい」という直哉の侮蔑の思想に対して静かに激怒。そして「デキが良かろうと悪かろうと、兄は弟の手本でいなければならない」という信念を掲げて直哉の思想に真っ向から反発し、劣勢にも怯む事なく直哉に立ち向かう。そして脹相を人間だと思い込んでいた直哉を、特異体質の呪力の血液変換による膨大な量の血液操作によって翻弄し、最後は御三家には存在しない自身のオリジナルである「超新星」で倒して勝利を収める。
しかし、その直後に乙骨に引きずられる悠仁を見て動揺した隙を付かれ、乙骨から強烈な一撃を食らってあえなく昏倒してしまった。

実は乙骨は悠仁の味方であり、上層部を欺く為に一時的に悠仁を仮死状態にして、反転術式で蘇生した事が明かされ、脹相自身も乙骨に悠仁の味方と判断されて拾われたらしく再登場する。
改めて悠仁の力になる為に、九十九由基禪院真希と合流した後に、悠仁達と共に天元のいる薨星宮に向かう。薨星宮の途中には彼の弟達の亡骸が保管された忌庫がある為に、弟達の気配を辿れる彼が先導役となって薨星宮へと導く(道中で弟達のいる忌庫に辿り着いたのだが、流石に今この状況で弟達を回収できないという事は彼も弁えており、弟達に「後で必ず迎えに来る」と約束をしていた)。

薨星宮にて、天元から加茂憲倫…もといその肉体を操って時を超えて来た術師である羂索の目的と獄門疆の解き方を教える事と引き換えに、乙骨・九十九・脹相の内二人が残って羂索から天元を護衛するという条件を持ち掛けられて、「悠仁には乙骨もしくは九十九の力が必要である」「母や弟達を弄んだ羂索の命を絶つ事が死んだ弟達と、今生きている弟の悠仁の救済に繋がる」という二つの理由から九十九と共に護衛役に自ら立候補し、死滅回游を止める為に動く悠仁と一旦別れる事となった。
その際に、悠仁から改めて感謝を伝えられたのに対して「死ぬなよ」と笑って返し、悠仁達が去った後には悠仁が自分に心を開いて礼を言ってくれた事に感激し、一人で涙ぐんでいた。

能力

だから俺は強いんだ


呪術界御三家の一角の加茂家相伝の術式である赤血操術を使う。
呪術高専京都校の加茂家次期当主である加茂憲紀も同じ術式を持っており、使用する技や弱点などが一部共通している。
しかし、呪霊と人間のハーフという特殊体質(後述)からより自在に赤血操術を扱う事ができ、現状では憲紀(というより人間の赤血操術使い達)の、完全なる上位互換の存在と化してしまっている。

また、真っ向からの近接戦で虎杖を圧倒するなど、呪力強化による基礎身体能力も非常に高い。

特殊体質

呪霊と人間のハーフである脹相を初めとする呪胎九相図兄弟は、呪力を血液に変換できる特殊体質の持ち主である為に、下記する赤血操術が本来持つ筈の最大の弱点を完全に克服している

そして、半分が呪霊であり特級呪物の受肉体でもある脹相の血液は、生物に対して猛毒として作用する特性がある。その為に血液を用いた攻撃を受けて、血を体内に取り込んでしまった場合は即座に毒に体を蝕まれる為に、通常の者はその時点で戦闘不能状態になる。さらにこの毒は反転術式を以てしてもすぐには回復できない程に強力であり、実質的に脹相の毒を受けても問題なく戦闘を継続できるのは、悠仁レベルの毒に対する強い耐性を持つ者だけである。そしてこの毒は彼自身の血に含まれているものである為、当然ながら下記する全ての彼の技にこの毒が付与されている

呪力による血液生成と毒属性を持った血を赤血操術と組み合わせる事で、高火力かつ遠中近距離いずれにも隙がなく、かすり傷すら致命傷になる上にスタミナも豊富というとんでもないハイスペックが実現している。

赤血操術

脹相が持つ生得術式であり、あらゆる血液を操作する術式。
シンプルな術式故に汎用性が非常に高く、近距離・中距離・遠距離、360度全範囲対応可能なバランス力が最大の売りである。更に外傷は周辺の血液を凝固させる事で応急処置ができる為、戦闘・回復を同時に行えるなど、単純な戦闘以外での応用幅も広く自由度の高い術式だと言える。

さらに、脹相は前述した特殊体質によって呪力を血液に変える事ができる為、赤血操術最大の弱点である失血による消耗及び死のリスクが事実上存在しない。同じ術式の憲紀が少量の血液を付着させた武器や血液パックなどを事前に準備して戦うのに対して、脹相は刃を生成するのにも己自身の血液を惜しみなく使って長時間の戦闘が余裕で可能であり、人間の術者ではまず不可能な強みがある。
実際に憲紀ら人間の術師と比べても、彼等のように事前の血液付与による物体操作や遠距離攻撃には比重を置いておらず、大量の血液を惜しみなく消費しながら各種遠中距離攻撃をサブウエポンとし、近接戦を主体として戦うという、遠中を同時に補いながらのインファイター寄りの運用が目立つ。

他にも、血で鎧を作り出して攻撃力や防御力を一気に高めたり、相手の衣服に染み込んだ自分の血を固めて敵を拘束したり、瞬時に大量の血液の洪水を生み出して地形を崩して相手の足場を奪ったり、防御や目眩しに使ったりなど、人間には絶対に不可能な応用をする事もできる。
そして、脹相も当然ながら憲紀同様に自身の血が付着したものも操る事ができる為に、相手は例えば衣服や脹相を斬りつけて彼の血のついた刀などにも気を配らなければならない。

しかし、赤血操術は自分の血液の全てを「1つの臓器」として考える為に、血液を凝固させる行為や血液を熱したり凍らせるといった使い方は極めて危険である他、通常時に体外操作している血液は術式効果向上の為に、凝固反応をオフにしているが故に水に溶けやすく、水などが混じって血中成分が破壊されてしまうと「血液」ではなくなる為に操作が不可能になる。逆に血液を強く凝固させると威力が低くなる上に、突発的な血栓症になるリスクも抱えるという根本的な弱点はそのまま存在する。
その為に、大量の水が用意された場所では戦闘手段が極端に限定されてしまう。

加えて、術式の仕様上から後述する百斂などの高火力の技はある程度のタメが必要な為、投射呪法のようなスピードと近接戦に特化した術式相手にはかなり相性が悪い。

ただし、血栓症のリスクを度外視すれば、前述した通り血液を硬質化させて鎧にしたりなどもできる他、あくまで赤血操術を常時乱し続けられる程の大量の水が降り注ぐ状況でもなければ、水も大きな弱点にはなり得ない(自分の呪力で血を無尽蔵に作れる彼には、常時大量の水で術式を乱され続けられない限りは特に問題はなく、これも普通の人間の術師より優れた点である)。

感応能力
彼だけが持つ赤血操術の派生効果。
血の繋がった兄弟(血縁者)の危機を感じ取り、弟に何らかの異変が起きた場合は感知できる。
異変の強さや距離に応じて反応が強化され、特に最大最後の変化である「兄弟の死」はどれ程離れていても感知できる上に、至近距離で感じた場合は錯乱とも言える程の衝撃を受けてしまう。

  • 百斂(びゃくれん)

血液を両手を合わせた掌の中で加圧して限界まで圧縮する、赤血操術の基本となる技。
加圧された血は体外で赤い血の玉に変化し、この玉のサイズが小さければ小さい程に加圧が高い証であり、それによって百斂の練度は視覚的に識別可能。脹相の場合は同時におおよそ三つ程の玉を空中に浮かべてストックする事ができる。単体では殺傷力はないが赤血操術の大技に繋げる為には必須の技術であるので、この技を使えないと下記の大技2つの使用が封じられてしまう。

  • 百斂・穿血(びゃくれん・せんけつ)
百斂で圧縮した血液を一点から解放して打ち出す赤血操術最大火力の技。
分かり易く言えば、ウォーターカッターの要領で直線上の対象を撃ち抜く血のレーザーであり、その初速は音速をも超え(本誌では“音速にも及ぶ”であったが単行本にて修正されている)、非常に高い貫通力を誇る。しかし、この技が最高速度を発揮するのはあくまで最初だけなので、一度避けられると距離を一気に詰められてしまうのが欠点だが、脹相はこれを補うべく砲身兼銃口となる腕を振る事で、まさしくウォーターカッターのように周囲を薙ぎ払うという使い方をしていた。ただし、これが血液量に限界がある脹相以外の普通の人間にもできる運用方法なのかは不明。
また、発動前には上記の百斂を使わなければならず、予備動作と発動時間にラグが発生するという弱点がある他、圧縮率が足りないと威力も大きく低下するという弱点も存在する。
しかし、同じ術式を持つ憲紀ですら驚愕する程の凄まじい加圧で放たれる脹相の穿血は、あの裏梅ですら「速い!」と驚愕して完全に反応しきれない程であり、さらには穿血で抉った地面に付着した血を操作する事で、地面を隆起させて相手の足場を崩すといった奇襲技に応用もできる。
赤血操術奥義と作中では称されており、自身の術式の相性の良さもあって赤血操術を大した事がないと評した禪院直哉でも、穿血だけは気を付けなければいけないと警戒していた。

  • 百斂・超新星(びゃくれん・ちょうしんせい)
百斂で圧縮された血液を全方位に解放し、散弾のように撃ち出す高威力の全範囲技。
150年間も己の術式と向き合い続けた末に習得した、脹相オリジナルの拡張術式である。
穿血程の殺傷力は無いが、攻撃範囲の広さから回避の難しさでは此方が圧倒的に上であり、百斂で血の玉を複数作れば攻撃範囲は更に広げられる他、事前に空中に無数に浮かせておけば背後から散弾を叩き込むなどの多角的な攻撃も可能である。加えてこの血にも当然ながら前述した猛毒が含まれている事から、この技で発射された血液の弾丸一つにでも当たれば、そこから毒が侵食する為に殆どの者は戦闘不能となり、ほぼ勝敗は決するという反則じみた凶悪な技である。
しかも穿血と全く同じ構えから発動する為に、穿血とこの技を両方知る人間からすれば広範囲型の高威力攻撃と一点突破型の超高速攻撃の二択を迫られる事になり、穿血しか知らない人間からすれば穿血を躱すつもりで逆に超新星の間合いに入ってしまう、といった状況も作り出せる。

  • 苅祓(かりばらい)
血液を圧縮してチャクラム状に輪郭を定めて投げつける技。
憲紀も使っていた技だが、あくまで手の平より大きいくらいのサイズのものしか作れなかった彼とは違って、脹相は数十人の人間を纏めて一気になぎ倒す程の規模と威力のものを作っていた。

  • 血刃(けつじん)
ナイフ状に輪郭を定めた血液で攻撃する技。
内部の血液をチェーンソーのように高速で回転させる事で殺傷力を高めている。

  • 血星磊(けっせいせき)
拳の中で血液を限界まで凝固させて作った弾丸を撃ち出す技。
穿血程の速度も威力もないが圧縮率も少なくて済み、片手だけで発射できる事もあって奇襲には適している。逆に奇襲以外で相手を貫通する程の威力を出すのは難しく、やや扱い難い技となっている。

  • 赤鱗躍動(せきりんやくどう)
体内の血中成分を操作する事で身体能力を大幅に増幅させる技。要はドーピング
憲紀と同じ技だが、彼とは違って使用時には鼻の横一線の痣の形状が変異して、額から頬まで縦線の模様が浮かぶのが特徴。元々の基礎身体能力の高い脹相が用いる事でより凶悪な技と化す。
加えて体内で血液操作を完結させられる為に、体外での血液操作ができない状況下でも有効に使えるのが最大の強みであり、単純な身体能力強化だけでなく、応用として体温を急上昇させて低体温症を防いで凍った肉体を解凍したり、外眼筋の血流を操作する事で動体視力の強化も可能。

  • 赫鱗躍動・載(せきりんやくどう・さい)
赤鱗躍動の出力を最大限まで極めた技。
縦線の模様と鼻の横一線の痣の先端が矢印状に変化するのが特徴。

  • 血の矢
正式名称不明。先端を矢状に輪郭を定めた血液を複数撃ち出す。
五条戦で使用しており、穿血程の威力は無いようだがタメ無しで撃てるのが強みで、自分の血で出来た矢なので軌道は脹相の意思で自由に操れる。通常の赤血操術の使い手は憲紀のように予め血を少量仕込んだ弓矢を用意して、それで遠距離攻撃をするのがセオリーなのだが、血を惜しむ必要性が無い脹相はその場で血で矢を作り出して、そのまま遠距離攻撃も行えるのである。

余談

名前の由来は、仏教画「九相図」の1枚目「脹相」。
死体が腐敗によるガスの発生によって、内部から膨れ上がる様を描いた絵を指す。

俺はお兄ちゃんだぞ!!!

登場当初こそ、目立った動きもなく悠仁との間に因縁があると言う位でしかキャラクター的な特徴が無く、単行本の表紙を飾った時にも首を傾げられていた脹相だが、渋谷事変以降は一転して屈指の人気キャラクターとなった(第二回キャラクター人気投票では初登場七位を獲得した)。

理由は113話の対決後の134話にて虎杖悠仁の実の兄と判明した事。
一話で祖父の死後、天涯孤独となった悠仁の血縁者であったと同時に、二人の共通する親が加茂憲倫という衝撃の事実が明かされる。
150年間苦難を共にした同母の弟達を失い、その仇は呪胎九相図の中で脹相しか持たない災厄の血を引いた新たな実弟。「兄」である事を存在意義としている脹相にとって、宿敵と血の繋がりのある悠仁だけが生き残ってしまったのは、皮肉な因果の巡り合わせと言ったところである。

俺はお兄ちゃんだぞ!!!


脹相の行動原理の大部分は弟達への愛が占めており、作者の芥見氏自身「脹相は意識していないと炭治郎になる」と発言する程に、兄としてそして長男としての意識も責任感も強い。
そのお兄ちゃん力は決して生半可なレベルのものではなく、弟を守る為ならば即刻で今まで付いていた勢力を裏切る事も厭わない程である。尤もこれについてはその勢力に、最も憎むべき対象である加茂憲倫がいた事と、自分達がただ捨て駒として利用されていた事も同時に知ったので、裏切った事自体は当然の判断だが。

特に後の展開においてそれは顕著であり、極度の疲労の中にあっても、敵に向かい「(疲れている事が)弟の前で命を張らない理由になるか?」と言い切り、全力でお兄ちゃんを遂行する!!」「どけ!!!俺はお兄ちゃんだぞ!!!などの数々の名言or迷言から、Twitterのトレンドにもなったりもしている(特に「どけ!!!俺はお兄ちゃんだぞ!!!」については、呪術を知らない人でも一度は聞いた事があるだろう)。読者にネタにされる事も多いが、戦闘面においては非常に強力な戦力であり、精神面においても直向きなまでに真っ直ぐ弟を支え続けるその姿勢から、作中で鬱展開が続く中、読者の精神安定剤となっている面もある。とある話数で前回まで居た筈の彼が出なかった際には「兄ちゃんどこ」がトレンド入りするなど、多くの読者にとって無視できない程大きな存在になっている。

さらに、渋谷事変後に登場したキャラクターが非常にクズな人間性をした者達が多々おり、こいつらが身内に対してもろくでもない連中だった事もあって、彼の無償の兄弟愛とお兄ちゃん力が対比として引き合いに出される事も多い。
ただし、見方を変えれば血のみに固執した狂気染みた愛情でもあり、168話表紙の煽り文「血は呪いよりも濃い」という絆を体現した人物と言える。
これについては、交流会で伏黒が憲紀と戦った際に彼の赤血操術の事を「血筋大好きの御三家らしい術式」と皮肉っていたが、これは同じ術式を使う脹相にもそのまま当てはまると言える。

さらに、作者である芥見氏の当初からのお気に入りキャラでもあり、初登場巻である7巻でいきなり表紙を飾っている(しかも同巻での脹相自身の登場は、僅か数コマだけの顔見せだったにも関わらずである)。他にもバレンタインランキングでは、脹相に対して「芥見も誰かにチョコをあげるならコイツかな」とコメントしている。作中での見せ場も露骨に多く、基本的に作中のキャラに感情移入しない事を明言している芥見氏が、ここまで入れ込んでいるキャラクターも珍しい。

悠仁の事は、全ての兄弟を失ったと思っていた脹相の前に現れた最後の弟である事に加えて、末っ子である為か率先して世話を焼いており、戦闘の際には悠二の精神面にまで気を回して振る舞い、(一応は)兄と認められた時は普段の無表情が崩れて感涙し、一旦別れる時は笑顔で見送った。

呪霊側に着き、渋谷での大量殺戮に加担したと言う前科こそあるものの、呪霊側に着く事決めた際には、「受肉の恩は忘れろ」と弟二人に語っており、三人が受肉を果たした状況などの考察から、この言葉は自分達の為に犠牲になった人間に対しての「恩」ではないかともファンの中で考察されている。

また、弟の壊相と血塗からはそれぞれ「兄さん」「兄者」と呼ばれていたが、本人の自称はあくまで「お兄ちゃん」である。これは悠仁と最初に対峙した際から変わっておらず、弟の意思を尊重して何も言わなかったものの、本心では「お兄ちゃん」と呼ばれたかったのかもしれない。
実際に、悠仁が弟だと発覚した際には「とりあえずお兄ちゃんと呼んでみてくれない?」と発言した他、彼が見た「存在しない記憶」の中では悠二からは「兄ちゃん」と呼ばれていた。 後に「とりあえず俺の兄貴って事で」と悠仁が発言した際には大いに喜んでいた。

ちなみに「十人兄弟(呪胎九相図+悠仁)の兄」と自称しているが、脹相は厳密には母の第二子であり第一子ではない。本人が兄(或いは姉)を知らないのか、知った上で伏せているのかは不明。
尤も第一子は加茂憲倫とは一切関係なく生まれて、その後間もなく死去しているので、「実験によって加茂憲倫に作られた兄弟」という意味でカウントしていないのかもしれない。

関連イラスト

no title
無題


脹相お兄ちゃんブラザー
脹詰



関連タグ

呪術廻戦 呪胎九相図 九相図  脹相
夏油傑 真人 漏瑚 花御
加茂憲紀 加茂憲倫 壊相 血塗 虎杖悠仁

 長男 長兄 半人半霊
存在しない記憶 どけ!!!俺はお兄ちゃんだぞ!!! 全力でお兄ちゃんを遂行する!! 兄を名乗る不審者 存記兄弟
異母弟/異父兄共通ののせいでややこしくなっているが、脹相と悠仁、双方の視点から相手をそれぞれ見ればこうなる。

  • 関連キャラクター
    • 竈門炭治郎…同時期にジャンプで掲載していた作品の主人公。家族愛と長兄としての自覚が強いお兄ちゃんであり、最早「長男」というワードの代名詞となっているキャラクター。作者自身も油断すれば炭治郎になると発言するなどかなり参考にしている模様。加えて自分の血液の巡りなどを操作して、身体能力を高める身体技術を身に着けている点も同じ。
    • 妓夫太郎…上記のジャンプ作品に登場する敵幹部の一人であり、血液を自在に操作して血液から作った武器などで戦う家族愛の強いお兄ちゃんである(ただし、こちらはしかいないが)。さらにその血液が猛毒である事も共通しており、上記の炭治郎と並んでよく比較される。
    • パワー…血を自在に操る能力を持つ事や人外の者が人間の体を乗っ取った存在であるなど共通点が多く、同時期にジャンプで掲載していた事もあってよく比較される。また、作中では周囲が敵だらけになっている中でも主人公の精神を支える最大の味方となった点でも共通点がある。
    • 鳴上悠…声優繋がりのお兄ちゃんキャラクター。弟ではなく妹だが溺愛している。
    • 黒崎一護作者が好きなジャンプ漫画の主人公で、お兄ちゃんキャラクターである。こちらは妹しかいないが、兄が先に生まれるのは弟妹を守る為という考え方で何より大切にしている。
    • ライスシャワー(ウマ娘)カレンチャン(ウマ娘)…タイミングがたまたま重なってしまった結果「お兄さま」「お兄ちゃん」と呼ぶキャラクターとシスコンを重ね合わせてしまうトレーナーが多量発生した。→脹相(ウマ娘)

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