いい機会だ 教えてやる
本物の呪術というものを
概要
掌印は、インド神話の冥府神ヤマが日本に伝わり仏教の天部となった、運命と死と地獄の神閻魔天の印。
様々な生物の頭骨に象られた寺のお堂が出現する。
結界で空間を分断せずに生得領域を具現化する「閉じない領域」を展開可能。この結界を閉じない領域は「キャンパスを用いず空中に絵を描く」「容器を使わずに水を溜める」「ハードを使わずソフトを再生する」等に例えられる神業であり、現代の術師・受肉した過去の術師共に満場一致で「ありえない」と断言する程の技術。
結界を閉じないという性質と関連があるかは不明であるが、領域の中心は宿儺ではなくお堂(御廚子)である。
必中術式効果として領域内の呪力を帯びたモノには「捌」(対象の呪力量・強度に応じて最適の一太刀で卸す)、呪力の無いモノには「解」(通常の斬撃)が領域消失まで絶え間なく浴びせられる。これにより、領域内では全ての物体が粉になるまで切り刻まれ、更地と化す。 簡単に言うと領域内に放り込まれた全ての“モノ“をなんでも切れる刃を持ったミキサーにかける技。
このため通常の領域展開では自動的に必中対象とできない「呪力ゼロの天与呪縛」の持ち主にも「解」を必中させることができる。
また、「結界で相手を閉じ込めない」という性質を「相手に逃げ道を与える」という縛りにすることで、領域の効果範囲は指16本の時点で最大半径約200mにまで拡大させている。
この縛りにより領域の出入りは自由だが、領域が広い上、絶え間なく斬撃が浴びせられるため、一度効果範囲内に捉えられると脱出するのは困難。
更に宿儺の極めて高い結界術の技量により、領域の範囲の変更、手印の変更、通常の閉じた領域への切り替えなど、領域の構成要件をかなり自由に調整可能。
そしてこれは領域がと言うより宿儺自身のプレースタイルとも言えるが宿儺はこの領域を展開した瞬間、ほぼノータイムで術式を発動している。基本的に「入れた時点で勝ちが確定する」という特性上、領域に引き込んだ後も術式を発動せず領域の特性に依存したり会話や煽りに徹した結果反撃を受けたり第三者の介入を許す方が多い中、宿儺は展開後特に会話もすることなく即座に斬撃を放っている。入れたら勝ちの領域展開をした後も一切の油断をしていないことが窺える。
斬撃の威力は効果範囲の広さに反比例しており、五条悟との闘いでは領域を破壊するために効果範囲を絞って威力を高めている。
また、宿儺が自らに課した「竈」の縛りにより、領域の必中術式で刻まれて粉塵化した物質は爆発性の呪力を付与されており、爆薬として「竈」での追撃へ繋げることも可能。
劇中で初めて発動されたのは「呪胎戴天」編。西東京市の英集少年院に発生し宿儺の指を食べて特級呪霊へと変態した少年院の呪霊を虫けら同然に引き裂き、指だけを回収して瞬殺した。
英語版では『Malevolent Shrine』か『Malevolent Kitchen』と表記される。
「人外魔境新宿決戦」編にて満身創痍となった際に黒閃を経て繰り出された不完全な伏魔御廚子では三本の腕の損傷による掌印の変更に加え、「無量空処」による後遺症が無い脳の部位で術式と結界術を運用する事に成功。
不確定要素に加えて即席の縛りを作り、結界術の難易度・出力・効果範囲を下げずに顕現させた神業の領域だが、長時間の維持だけは叶わず99秒で崩壊した。
ちなみに、この領域展開時の宿儺の掌印は五条と同じ帝釈天印。寺のお堂ではなくおどろおどろしい頭部のような形状へと変化している。
呪術廻戦 戦華双乱
呪術廻戦の2on2の3D格ゲーである「戦華双乱」でも宿儺の覚醒技として実装。さて、その効果は…
即死攻撃
即死攻撃である。つまり当てれば最期、HPがどれだけ残っていようと一撃KOという破格どころかゲームを壊した異常すぎる強さを持っている。
対してそんなぶっ壊れ技に制限がかかってないわけもなく「攻撃判定が激狭」「見てから回避ができるくらいには技の初動が遅い」といった欠点がある他、この技はなんと味 方 に も 当 た る。味方に当たった場合は即死ではないがHPを確定で1にしてしまうため、当然圧倒的優勢がいきなり大ピンチになるという大惨事が起きてしまう。
ちなみに宿儺の天上天下唯我独尊を再現した結果、宿儺に限りこの技に限らず全ての攻撃が味方にも当たるため、そもそもが盤面をなにがなんでも自分のものにしたい極めて身勝手な人向けのキャラという調整がされている。
余談
ちなみに間違われやすいが、伏魔御廚子の廚は厨房の厨ではない。
「渋谷事変」編のアニメ版でも宿儺のテーマ曲のタイトルとして登場。
美しくも恐ろしい旋律から高評価の曲である。