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ウメハラ

うめはら

日本を代表するプロ格闘ゲーマー「梅原大吾(うめはら だいご)」のこと。海外では「BeastDaigo」とも。
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概要編集

本名は梅原大吾。1981年5月19日生まれ。青森県弘前市生まれ、東京都足立区育ち。

愛称はウメちゃん、ウメさん、The Beast、Daigote(ビースト、ゴートは海外)


主として「ストリートファイター」シリーズに代表されるカプコン系2D格闘ゲームをメインにプレイする。一方で鉄拳に代表される3D格闘ゲームは(結果的に)対象外のようである。

圧倒的なゲームテクニックは言うに及ばず、試合自体を非常にドラマチックに組み立てるエンターテイナーとしての才にも優れる。

使用キャラはおおむねどのゲームでも主人公系統などスタンダードな性能、無敵対空を持つキャラを選んでいる。一方、『ヴァンパイアセイヴァー』では、全キャラクターで100連勝を記録するなど、決してキャラを限定した実力というわけではない。


その才能は数々の公式戦や世界大会でも遺憾なく発揮され。特に「レッツゴー・ジャスティン」のフレーズと共に有名になった「Evolution 2004/ストリートファイターⅢ3rd STRIKE部門」に於ける準決勝戦(敗者復活の決勝戦)での体力ゼロからの鮮やかな逆転劇は、格闘ゲームを知らない人でも何か凄い事が起きたと理解させるだけの迫力があった。


アメリカでは日本以上に神格化されており“Legend Street-Fighter”と紹介される事も。


良くも悪くもクールな人柄であり、海外のライバルの1人であるジャスティン・ウォンはウメハラを称して

彼は勝っても喜ばない。勝った、フッ…って感じで、まるでロボットみたいだよね

としつつ、「だがそれがいい」とも述べている(勝って大喜びするのは“マッチョ”的で、ジャスティン自身も嫌いだと言っている)。

......と、思われていたのだが、実のところカッコつけていただけというのが後に本人の口から語られた(曰く、クール営業)。

あまり喜ぶことは(煽る時以外)やらないが、現在は話好きで定期的にリスナーからの質問に答えるマシュマロ雑談も行っている。



父と姉は東京生まれ、母とウメハラは青森生まれである。本人によれば、(ウメハラが生まれるより前に)家族で母の地元である弘前市に旅行に出かけた際、父が街を気に入ったのでそのまま仕事を辞めて移住することになり、ウメハラは弘前に住んでいる間に生まれた。その後、突然「そろそろ東京に戻るか」と父が言い出し、小学二年生の頃東京に移住することになったという。


略歴編集

七歳上の姉と結託してクリスマスプレゼントとして買ってもらったファミリーコンピュータがゲームに触れた最初である。

11歳の頃にプレイした『ストリートファイターⅡ』がきっかけで、格闘ゲームにのめり込むようになる。その後、大晦日と元日以外は毎日ゲームセンターに通って実力を磨き、中学生になる頃には都内のゲームセンターではその名を知らぬ者がいないと言えるほどの存在となった。


1997年には「ゲーメスト杯『ヴァンパイアセイヴァー』全国大会」で優勝して日本一のプレイヤーに、1998年には「STREET FIGHTER ALPHA3 WORLD CHAMPIONSHIP」で優勝して世界一のプレイヤーとなる。

順調に快進撃を続けるが、20歳を迎えて(当時はプロゲーマーという仕事が一般的でなかったこともあって)「ゲーム以外にできることはなにか」「普通とは、社会で役に立てることはなんだ」と思い悩むようになり、2004年ごろから大会から遠のいて、アルバイトを転々としていた。一時はプロの雀士を目指していたり、戦いに疲れて介護施設で働いたりしていたが、2008年から友人の誘いで再びゲームをプレイするようになり、2009年ごろより本格的に大会に復帰する。


2010年4月27日には、アメリカのゲーム周辺機器メーカーであるMadCatz社とのスポンサー契約を結ぶ。名実共に世界を代表する“プロ格闘ゲーマー”の1人に上り詰めた。

2016年にはレッドブルとスポンサー契約。日本人二人目のレッドブルアスリートとなった。また、同年にキングストンのゲームデバイスブランドHyperXともスポンサー契約を結ぶ。

2017年3月2日にはスネーク・アイズとPRバルログとともにCygamesとスポンサー契約。2020年2月末にCygamesとのスポンサー契約終了。

2020年4月1日、DouYuJapanが運営するライブ配信プラットフォームMildomとスポンサー契約。


現在は大会だけでなく配信活動や講演会、自叙伝の執筆など幅広い分野で活動している。


ウメハラの偉業編集


世界で最も再生されたビデオゲームの動画編集

ウメハラの持つギネス記録の内、先述の逆転劇、日本での通称は「背水の逆転劇」と呼ばれる大逆転劇は世界で最も再生されたビデオゲームの動画とされている。

また、この「背水の逆転劇」がきっかけで大規模な同人イベントだったEvoが一気に世界最高峰の格ゲーの祭典になり、今なおストリートファイターⅢ3rdの競技シーンが存在するきっかけのひとつとなっている。


0を1にした偉人編集

ウメハラを語る上で欠かせないのが、日本で最初のプロゲーマーということだろう。

ゲームで金が稼げるわけがない、と言われ続けていて、ウメハラ自身も勝負の世界に疲れ介護職をしている中友人に誘われ気晴らしにとプレイしたストリートファイターⅣでまさかの全国1位を達成。

更にEvoのチャンピオンズリーグにも招待されたがそこでも勝利し、MADCATSからプロにならないかというオファーを受ける。

最初は断ったものの、介護を続けているうちに「プロゲーマーなんてことをやれるのも今の内だけ」ということに気付き、介護職を辞してプロゲーマーとなった。

韓国では既にプロゲーマーという職が誕生していたが、日本ではウメハラが初のプロゲーマーとなり、ときどマゴとプロゲーマーが次々と生まれ、日本のe-Sportsシーンの夜明けとなった。


独自企画編集

とはシリーズ編集

〇〇とは? というタイトルで古のプレイヤーや若手プレイヤーを紹介する企画。

更新は止まっているものの、現在大活躍中のカワノやりゅうせいがまだ若手の時代のインタビューもある。

また、ここから発展した後述の早食い対決もある。


獣道編集

ウメハラが主催する「完全決着」というコンセプトの大会である。

勝っても負けても同額のファイトマネーが支払われるこの大会において、かかっているのは己のプライド、ただそれだけである。

しかし、だからこそ何よりも重く、獣道で勝利を収めたギルティギアの小川はその後一気に注目を集め、鉄拳のユウユウはUYUからのオファーを受けプロとなった。

一方、敗れたプレイヤーはあるものはゲームを引退し、あるものは悔しさのあまり涙を流した。

そういった人間模様まで現れるコンセプトマッチは格ゲーのみならず、バトルガレッガのスコアアタックに始まり怒首領蜂大往生の新旧トップスコアラーによる並走スコアアタック、ぷよテトのタイマン戦など他のジャンルも巻き込んでいる。

この大会は国内のみならず、国外からも注目され、2023年には発展形として『俺を獲れ』という人材発掘企画を行った。

特に、獣道2はユウユウ対たぬかな、ウメハラ対ときど、こたか商店対伊藤と激戦が多い。

視聴する際はPV→猛者たちの証言→事前番組→本戦という順番で観るとより戦う両者の背景やどんな思いで臨むのかが垣間見れるのでオススメ。


早食い企画編集

とはシリーズでマックス鈴木と共演した際に、ウメハラが早食いには自信があると張り合ったところ実現した企画。

2本立てとなっており、1本目は寿司50カンを食べるのとソニックブーム50発を撃つ速さという異種対決、2本目が格闘ゲーマー5人対マックス鈴木によるカップ麺10個早食い対決。

格闘ゲーマー側はときどマゴえいたこくじん、そしてウメハラの5名だったが、非常に笑えるので是非動画を観て欲しい。


仙台~青森散歩編集

元々散歩が好きで都内を散歩していたが、ストリートファイターⅤ>ストリートファイター6の移行期間に完全オフの期間が出来たため仙台を出発し、生誕の地である青森まで歩いて移動(山間部は歩道が無く危険な箇所が多いため車両移動)するという企画。

ゴール時には青森の新聞に記事が載った。


復活劇編集

ストリートファイターⅤにおいて、梅原は大きな大会の勝利が少なく世界大会の決勝大会であるカプコンカップは常連だったが、それでも勝てていなかったため、2020年のカプコンカップはコロナ禍によりレギュレーションを変更、各地のオンラインプレミア+人気投票となった。

が、この人気投票、発表当初は「ダイゴ枠」と揶揄されており、要は「ウメハラは勝てないけど人気投票で出るだろ」と思われていた。

しかし、迎えた東アジア予選1、なんとウメハラは優勝候補筆頭と目されていたときどを始めとした猛者たちをなぎ倒し優勝する。

これは格ゲー界隈のみならずTwitterでも話題となり、未だ現役で最前線のプロであることをみせつけた。

なお、翌年のカプコンカップ日本予選でも優勝している。


RFN、CRカップ、KZHカップ編集

ストリートファイター6ではまさかの最高峰チーム大会であるSFLへの不参加を表明、その一方で多くの著名ストリーマーが参加するReject Fight NightやCRカップへの参加をする。

各所で引退がささやかれたが、梅原にとっては格闘ゲームの地位向上の最大の好機でありそのためには拘束期間が長いSFLに参加していると布教活動が出来ないと判断したとのこと。

また、後述の著書でも言及されているが、梅原は努力型でありスタートダッシュはそこまで強くないというのが本人談。

当初、RFNはプロゲーマーと配信者というチーム構成がなされ、当初はプロ枠の人間がメンバーのコーチングを行う……と思われたのだがなんとウメハラはコーチとして若手のShutoを招集。モダンマリーザを選択した赤見かるびのコーチに任命する

これによりこれ以降のCRカップやRFN、CRカップでチームを組んだにじさんじ所属の葛葉主催のKZHカップでは多くのプロがコーチとして参加し、板橋ザンギエフマゴボンちゃんと言ったプロや冷血非道総師範KSKと言った猛者たちもストリーマーと関わる機会を作った。

特に赤見かるびとの出会いはYahooニュースにも取り上げられ、壱百満天原サロメとチームを組んだ時は事前に初心者講座を行った他伊波ライたちが打ち合わせをする中、手持ち無沙汰になったサロメのジャストパリィの練習に付き合う姿も見られた。

ストリートファイター6は賞金1億という非常に高額な賞金の決勝大会が予定されていて注目度は高かったが、ウメハラを始めとした多くのプレイヤーが盛り上げに貢献したこともあって企業、個人問わずVtuberやストリーマーの間で流行するきっかけを作った。

また、第1回CRカップの決勝戦は0-2で1ラウンド先取されているという絶体絶命の状況から『令和の背水の逆転劇』と呼ばれるほどに鮮やかな逆転劇を演じ、プレイヤーとしての強さは健在であることを示した。



勝ち続ける意志力編集

ウメハラが出版した一般向けのビジネス書である。ゲーマーが出版した本としては異例の6万部を突破し、慶応義塾大学では講演も行っている。

内容は勝負の世界に身を置くウメハラの考え方や努力の方法や考え方がかかれている本である。

なお、ゲーマー向けには「1日ひとつだけ、強くなる」が出版されており、まるでウメハラが「俺はこうだったよ」と昔話でもするかのような文体でゲームで強くなるために行った工夫やアンガーマネジメントなどがかかれている。

どちらも紙の本は入手が難しいが、電子書籍で容易に入手できる。


語録、エピソード等編集

負ける要素は無い

1998年11月8日にサンフランシスコで行われた「STREET FIGHTER ALPHA3 WORLD CHAMPIONSHIP」に於いて。全米大会優勝者のアレックス・ヴァイエイと対戦。試合前のインタビューで「自分では負ける要素ないと思ってるんで」と言った事に由来。


尚、この模様は日本でもテレビ東京系列の深夜枠で放送され。アレックスの操るリュウを宣言通り、豪鬼(V-ism)の“お手玉オリコン”を使っての9割コンボで撃破し。一気にウメハラの名前を全国区にした。


小足見てから昇龍余裕でした。

実際にはウメハラは言っておらず、ウメハラのコメントをインタビュアーが分かりやすく解釈したという説が一般的。

なお、当の本人は後にインタビューにて

「見えません(笑)。それは友人が言った

『小足出すと確実に昇龍で返されるから、見えているんじゃないのか?』

 というのが一人歩きして広まったんだと思います」

と述べており、また、別のインタビューでも「無理に決まってるじゃん」と答えている。

しかし、「ウメハラなら本当に見えるんじゃ…」というゲーマーの願望が生み出し、それが本人不在のコミュニティで伝説として作り上げられていくのは、まさに彼が数多くの伝説を作り上げたゲーマーゆえか。

これ以降、「〇〇見てから✕✕余裕でした」というミームが生まれる。



これ強キック利かないんですけど?

大会前の慣らしでヴァンパイアハンターをプレイ。50連勝した後に店員に言ったとされる言葉。



ウメ昇龍ウメ波動

ここぞという場面で打つ異常なまでのヒット率だが、ウメ波動の神髄は波動拳を「撃っていないこと」にある。

というのも、波動拳の対処として一般的なのはジャンプして避ける、もしくはガードをすることであり、最も強力な回答が前ジャンプをしてジャンプ攻撃で顔面をぶん殴ることである。

ストリートファイターは伝統的にジャンプ攻撃が強く設定されていたため、ジャンプ攻撃から体力が一気に4割持っていかれるということも起きていた。

だが、ウメハラは波動拳を狂ったように連打し、いい加減にしろ、と相手が隙をついて飛んだと思った時には波動拳を「撃っていない」のである。

読みの鋭さやストリートファイターⅡから続く経験からの嗅覚なのかもしれないが、まるで人知を超えたナニカのような脅威すら感じられたことから畏敬を込めてこう呼ばれるようになった。

なお、このプレイはストリートファイターⅡXの古豪、オゴウ(yaya)氏のプレイを参考にしたとインタビューで言及していて、漫画「ウメハラ-The Fighting Gamer-」62話および64話(単行本8巻収録)がこのエピソードをモデルにした話となっている。



ウメハラ持ち

名言ではないが、ウメハラに由来する用語。

コントローラーのレバー軸を小指と薬指で挟み、ボール部分を包むように握る。

しっかりと固定されることでロスや入力ミスが減るというメリットがあるらしい。

なお、本人は「左右の向きや状況に応じて持ち方を変えたほうがいい」としており、対戦中もちょくちょく持ち方が変わっている。また、近年は「ヒットボックス」というレバーのない(方向キーよろしくボタンで移動としゃがみ・ジャンプを入力する)アケコンを利用しており、国内格ゲーマーのレバーレスコントローラー流行の嚆矢となった。


努力の天才

努力型というのが本人談だが、その練習も非常にストイックである。

自著の「1日ひとつだけ、強くなる」にも言及があるが、それに加えて父の「なんでも2万回やれば自分のものになる」という教えのもと、たとえ配信中だろうと反復練習を欠かさない。

ストリートファイター6に移行した時には昇龍拳があまりにも出せず、配信中に昇龍拳をトレーニングモードでひたすら入力し続けるということも。

実際、格闘ゲームに限らず一連の動作を意識せずに行えるようになることは重要である。

ウメハラは「努力でどうにかなるならこれほど楽なことはない」と発言している。

とある著名な配信者も、自身も格ゲーの大会で反復練習の効果を実感したことから反復練習の重要さを痛感し、トッププロである梅原でさえ未だ基本中の基本であるコマンドを反復練習することに敬意を表していた。



関連タグ編集

格闘ゲーム 格ゲー ストリートファイター こくじん

バイソン…本来の意味の動物の方ではない…が、ウメハラ操るバイソンは非常に恐れられている。

外部リンク編集

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