概要
本物の夏油傑は、『呪術廻戦』本編から約1年前の前日譚『東京都立呪術高等専門学校(呪術廻戦0)』のラストで五条悟に殺されている。「懐玉・玉折」を除いて『呪術廻戦』本編に出てくる、額に縫い目のある夏油は偽物である。
つまり、何者かが本物の夏油の遺体に脳みそを移植して遺体を乗っ取り、本編序盤から暗躍を行っている。
人物
そもそも、作品自体が『呪術高専』を読まずとも大丈夫なように描かれているため、本誌派であれば当然のことながら、言動や挙動においては『呪術高専』の頃から大きくは変わっておらず、五条に偽物と看破されるまでは読者の多くが彼が偽物であることに気づかなかった。
しかしその一方で、実は下記の通りかなり初期から伏線が張られており、偽物ではないかと指摘していた読者も一部存在した。
本物の夏油との違い
正体
作中中盤の「渋谷事変」にて、特級呪物である獄門疆(ごくもんきょう)で五条を拘束した際に、六眼を持つ五条によって夏油の中身が偽者であることを見破られた。
五条封印後の行動は冥冥・憂憂と交戦したこと以外不明であったが、虎杖悠仁と真人との戦いが終わろうとした時、偽夏油は真人の前に姿を出し「助けてあげようか?」と真人に問いかけた。
ちなみに夏油一派の残党である美々子と菜々子は、現在の偽夏油の計画に協力しながら、彼の肉体の奪還を図っている。なおそのことは偽夏油も把握していた。
夏油を乗っ取った人物の正体について、ファンからは「既に登場しているキャラクターではないのか?」と言う考察がいくつか挙がった。
また、渋谷で冥冥と対峙した際の「"最近の"術師にしてはよくやる」という台詞や、己の意思に反して夏油の肉体が五条の呼びかけに反応したことに対して「こんなのは初めてだよ」と発言したことから、肉体を乗り換えながら永い時を生きてきた人物ではないかと推測されており、そこからすでに登場しているキャラクターの中でも、特に歴史的な人物を上げることが多い。
- 正体候補1:天元
多くが謎に包まれた存在で、呪術高専を始めとする呪術界の結界を張る人物と言うこと以外は不明。
不死の存在ではあるが不老ではなく、周期的に新しい肉体を用意する必要がある。
間接的ではあるが、夏油が闇落ちするきっかけを作り出した存在。
その存在感と他人の肉体を利用して正体候補の一人として浮上した。
- 正体候補2:加茂憲倫
作中時間軸で、100年以上前の人間。しかし、呪術界で最も忌まわしい人物とされており、自分の趣味や好奇心の為に呪胎九相図を始めとする多くの呪物を作り出した狂気的な人物。
作中で描写されている人間性から、正体候補の一人として浮上した。
- 正体候補3:九十九由基
夏油と同じく特級呪術師であり、彼が呪詛師へ堕ちることになった直接的なきっかけを作った人物。
特級呪術師であること以外、彼女の術式の詳細等も不明であった。
彼女については東堂葵の師匠的な存在でもあるということ以外では、多くの事柄が不明である為、正体候補の一人として浮上した。
この三名が有力視されていたが、その正体は…(←ネタバレ注意)
余談
- 夏油とは明確に別人であることが分かってからは、読者からは「メロンパン入れ」と言うあだ名をつけられるようになった。
- これは、五条に自分が偽物であることを白状する際に、自分の頭部を取って脳みそを見せたことが由来で、その姿が往年の人気バラエティ番組『トリビアの泉』の視聴者プレゼントである金の脳がメロンパン入れになっていたことから、これに引っ掛けたあだ名であると思われる。
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