概要
呪術を用いて人に仇なす人間のこと。
自身に宿った呪術の才を、非術師(一般人)の守護のために行使するのが呪術師とすれば、その真逆の行為、即ち非術師を呪い、殺害するために力を行使する者達も少なからず存在する。呪術界では彼らを「呪詛師」と総称し、警戒している。
非術師に目視不可能な呪術の行使は、一般社会では裁くことも不可能な完全犯罪をも可能たらしめる。故に報酬を求め、積極的に呪殺を生業とするものが大半を占める。これは逆の言い方をすれば、決して安くない報酬を支払ってでも呪詛師に呪殺を依頼しようとする者が少なくないということを意味する。そこでこの流れに便乗し、非術師でありながら呪詛師と依頼人の間を結ぶ仲介業者となり巧みに共存関係を構築する者もいる。
呪力を宿したが故に迫害を受け、同じ境遇の者と家族のように身を寄せ合ったり、同じ理想を胸に同志が集うなど、呪詛師同士が徒党を組むことも少なくない。だが所詮は烏合の衆である上に、そもそも呪術師という存在そのものの絶対数が圧倒的に少ない為、どうやっても小規模な集団にならざるを得ず(呪詛師の集団などどう多く見積もっても数十人程度にしかならない模様)、その為に大抵の場合は呪術師に認知され次第葬られる。歴史上においても組織化した呪詛師集団の寿命は極めて短命であり、実際にそれは作中に登場した“Q”や夏油一派なども例外ではなかった。
また、呪術高専のような専門機関で正当な訓練を受けた者ならまだしも、そういった機関に関わらずにほぼ独学で呪術師としての実力をまともに磨ける者など殆どいない。そもそも正規の訓練を経た呪術師ですら普通は2級~準1級レベルが頭打ちとされているので、当然ながらそのレベルの実力を持った呪詛師ですら殆どいない(渋谷事変の際に準1級以上と見られる呪詛師が現れた際には、冥冥ですら「こんな奴が今までどこにいたんだ」と驚いていた)。
また、虎杖悠仁や渋谷事変後の伏黒恵・五条悟・禪院真希らのように、呪術界上層部や呪術界御三家にとって邪魔な存在などが一方的に呪詛師認定される事もある。
死滅回游によって多くの術師が生まれたことにより、死滅回游終了後もその術式を用いて犯罪を行うレベルの低い呪詛師が増えた模様。
関連キャラクター
夏油一派
特級呪詛師の一人で最悪の呪詛師と呼ばれている人物。
夏油一派を率いるリーダーであり、最強の術師・五条悟のたった一人の親友。
偽夏油とその協力者
- 偽夏油(CV:櫻井孝宏)
渋谷事変の騒動を引き起こした黒幕。
偽夏油に協力する謎の呪詛師。
帳の性能の確認や他の呪詛師への指示出しなど重要な任務を担っていた。
その正体は宿儺の手下であり、彼の復活の為に協力していた模様。
偽夏油に雇われた呪詛師。
弱者を虐げる事に喜びを見出す異常者であり、渋谷事変で多くの補助監督を殺害し、それにブチギレた七海建人にぶっ飛ばされた後に伏黒と遭遇し致命傷を負わせるが、最強の式神である魔虚羅の調伏の儀に巻き込まれ、儀式終了後に宿儺によって殺害された。
偽夏油に雇われた呪詛師。
五条の骨でハンガーラックを作る為に参加する。最終的には五条に瞬殺されて拘束されたが、最初から切り捨てる予定だったので大した情報も与えられていなかった。
偽夏油に雇われた呪詛師。
降霊術によって伏黒甚爾の魂を孫の身体に降ろしたが、制御から外れた甚爾によってオガミ婆は殺害され、孫は最終的に甚爾に乗っ取られた上に彼の自害で道連れにされ、死亡した。
偽夏油に雇われた呪詛師でオガミ婆の相方。
虎杖&伏黒との戦闘に敗れ、その後の消息は不明。
- 蛯名仁次(CV:近藤浩徳)
偽夏油に雇われた呪詛師。
準1級呪霊以上の実力を持っており、犬型の呪霊を躾けて従えている。最終的には冥冥との戦闘に敗れて命乞いをしたものの聞き入れてもらえず、そのまま彼女の手で殺害された。
呪詛師集団Q
- バイエル(CV:徳本恭敏)
呪詛師集団“Q”の戦闘員。
同組織で最強の実力者だったようだが、五条に呆気なく敗北した。
- コークン(CV:喜屋武和輝)
呪詛師集団“Q”の戦闘員。
星漿体・天内理子を殺害しようとするが、彼女の護衛任務を受けた高専時代の夏油に阻止され倒された。
星漿体・天内理子を狙った呪詛師
- 式神使いの老人(CV:坂東尚樹)
懸賞金目当てで天内を狙った呪詛師。
かなりの手練れだったようだが、夏油に敗北した。
- 紙袋呪詛師(CV:藤原聖侑)
懸賞金目当てで天内を狙った呪詛師。
分身を作る術式を持っていたが、五条に敗北した。
『呪術廻戦ファントムパレード』に登場した呪詛師
- 史緒乃(CV:河村梨恵)
オリジナルストーリー「花に舞う華」に登場した呪詛師。
呪霊を飼う術式を持ち、呪霊を欲しがる人間への支援を行っていた。いわゆる呪霊ブリーダー。
4級術師の禪院真希を散々馬鹿にした矢先、実力なら1級相当の真希に手持ちの呪霊を祓われてしまい戦意喪失した。
立場が呪詛師に近しい人物
里桜高校に通っていたごく普通の2年生。
「毒」の生得術式を持っていたが脳のデザインが非術師だったため、真人によって脳を弄られた事で術式の使用が可能になる。
そして真人にあらぬ事を唆され、里桜高校の同級生に復讐しに行く。しかし虎杖の介入により、結果的には誰も呪い殺す事は無かったが、真人により改造人間にされこの世を去った。
人気ランキングなどでは一応呪詛師扱いされているようだが、『ファンパレ』ではキャラクターごとに「特徴」が割り振られており、実際に夏油が「呪詛師」として実装されているのだが、順平は「里桜高校2年」として実装されたため、呪詛師には該当しないのだろう。
「術師殺し」の異名を持つフリーの殺し屋。
生まれながらに肉体に課せられる縛り「天与呪縛」、それも呪力が全く無い「フィジカルギフテッド」の持ち主である。生得術式を持たないが、呪詛師の仲介業者と繋がって呪術系の闇仕事を請け負っていたので、立場的には呪詛師と似ている。
また、『ファンパレ』では、甚爾は「術師殺し」の異名そのままで実装されたため、呪詛師には該当しないことが明確になった。
最強の呪術師であり呪いの王。
あまりにも規格外過ぎてとてもそうは思えないが、一応彼も人間の呪詛師に該当する存在ではある。ただしファンブックでも「呪詛師ちゃ呪詛師だけど、どちらかと言うと天災に近い」と評されている。呪詛師に該当はするものの最強の呪術師であったり、作中で呪霊ではないことが判明しているにもかかわらず、人気ランキングでは呪霊の欄に名前があったりなど、最強であるが故に逆にどこにも該当しないのかもしれない。