※この記事には単行本未収録のネタバレが含まれます。
「俺は”熱”を愛している」
概要
呪術高専東京校の3年生。現在は他の3年と共に停学中で、2018年の交流会にも不参加。
五条悟が特級呪術師である乙骨、宿儺の器である虎杖とともに自身と並ぶ術師になると評されている。
夏油が起こした百鬼夜行に、京都に出向する形で参戦。しかし、保守派の人物と揉め、ボコボコにする問題行動を起こしたため一年近く停学処分を受けている。
人物
ギャンブラー気質な老け顔の男。
五条の回想では黒髪のドレッドヘアーに髭を生やした人物として描かれていたが、本格的な登場の際には明るい髪色にカリフラワーのような髪型で登場した。
「人生を変えてやろう」という欲求のエネルギーを”熱”と表現し、この”熱”に対して人一倍の執着を持っている。”熱”をダイレクトにやりとりする手段こそがギャンブルであり、ゆくゆくは自身が開催する賭け試合の事業を広げ日本中の”熱”を支配したいという野望を抱く。
相当な実力者らしく乙骨曰く「ムラっ気があるけど乗ってるときは自分より強い」との事(真希はそれはないと否定していたが) 。
東京校の上層部である夜蛾正道や五条に対しては悪感情を抱いておらず、夜蛾のことは「オッサン」付けで呼び、五条の事は「さん」付けで呼び、この二人を指して「恩のある人」と発言していた。
その為、五条が封印され夜蛾が上層部に粛清され死んだことにはショックを受けていたが、保守派と揉めていたからか、その情報は虎杖やパンダから教えられるまでは知らなかった。
保守派と揉めた理由は術式が新しいものだったから。
保守派は、組織や体制の在り方だけでなく、”呪術とはどうあるべき”と言う術式にまでその考えが及ぶが、呪術は新しいテクノロジーを通して発動する新しい術式も存在する。
まさに秤はそのタイプの術式を保有しているため、保守派と揉めた、と言うわけである。
賭け試合の存在を公に認めさせるため呪術規定の改定を目的としており、自身に協力的な禪院家当主となった伏黒恵に友好的な態度を示すなど、割と現金な面もある。
ファンブックの呪術高専生スキルグラフでは座学が10段階中2と、高専生の中でもダントツで成績が低い。劇中でも「鉄は熱いうちに打て」を「熱は熱いうちに打て」と盛大に勘違いしている。更には中学ダブってるとのこと。義務教育ってダブれるのか…?
活躍
作中には、前述した五条の回想などから存在は仄めかされていたが、禪院家編終了後にて初登場。栃木県の立体駐車場跡地で呪術師を見せ者にした賭け闘技場を同じく高専3年の星綺羅羅と共に胴元として主催している。
虎杖悠仁との戦いで彼から熱を感じ取り、彼らに協力すること決める。
能力
五条曰く呪力がざらついてるとのことで、秤の呪力で殴られると痛みが大きいらしい。
術式
術式名不明。
恐らく、作中に実在する(という設定の)パチンコ、CR私鉄純愛列車内の演出を具現化する能力だと思われる。
虎杖との戦闘では電車のドアのようなものを出現させ虎杖を挟んでいた。
領域展開
坐殺博徒(ざさつばくと)
噛み砕いて言えば、パチンコ台をモデルにした領域。
このパチンコは巻き込んだ相手には止められず、領域内ではパチンコの図柄三つによる役が成立するかしないかの演出(能力)が進行し、パチンコの役が成立したら術者である秤にボーナスがかかる。
実情として、術式開示による威力増大はもちろんだが、開示された側である敵にとっては秤のボーナスに関わる重要な部分は「大当たりの確率は約1/239」「確変突入率は約75%」のみ。
開示情報のほとんどがパチンコ演出の内容というノイズにしかならない情報の開示によって混乱を強いる非常にタチの悪いものである。
ちなみに展開時の印は弁財天の手印となっている。
詳しくはこちら→CR私鉄純愛列車1/239ver.
余談
秤の術式は登場前から「保守派から嫌われるニューテク」「コンプラ的にヤバい」ものであると明かされてはいたが、いざ登場してみると前評判に違わぬクセの強い術式であったため、読者からは保守派に同情する声も多く見られた。
また、本作には「生得術式」の名があらわすように術式は生まれながら身体に刻まれ、後天的に習得することはないという設定があるが、このことに照らし合わせると、秤は生まれながら……。