「姉ちゃんの仇だ…!!」
「叶えさせたんだよ…女神の力でなぁ…!」
『SET AVENGE』
「…変身!」
『BLACK GENERAL BUJIN SWORD』
『READY FIGHT』
「この力で叶えてやるよ…俺の理想の世界を…」
概要
『仮面ライダーギーツ』に登場する仮面ライダータイクーンの最強形態。
正式名称は「仮面ライダータイクーンブジンソード」であり、少々長め。
デザイアドライバーにブジンソードバックルを装填して変身する。
なお、名前に関しては例によって公式内でも呼び方は安定しておらず(元のタイクーンの時点で長めな点や変身アイテムが「ブジンソードバックル」な点、マイナビニュースや仮面ライダーwebなど複数のサイトでは「タイクーン ブジンソード」と記載されている点などが上げられる)、更に劇中でも登場人物には「タイクーン」としか呼ばれないことから、ほぼブジンソード単体で覚えられていることが多く、変身音声を含めてフルネームで呼ばれたことは一度もない。
40話で景和の横に沿う幻影として登場。本格的な初登場は続く41話である。
変身
ブジンソードバックルを分離して左右からドライバーに装填し、小太刀型のパーツ「バッケントリガー」を引いて変身を実行。BUJINSWORDのロゴが出現し、黒い素体にならない代わりに黒い霧が現れる。ロゴがBUJINとSWORDで左右に分断されると、それを通常の機械の手の代わりに禍々しい巨大な二つの腕が掴み、その手の中に出現した拡張装備を無理やり押し込むように装備する(なお、この様子は靄に覆われて周囲からは見えない)。
装着に合わせて緑の竜巻が周囲に吹き荒れた後、縦に赤い斬撃のようなエフェクトが入ると共に黒い霧が晴れ変身が完了する。同時に拡張武装「武刃」が無から黒い霧を伴い生成・装備される。
この際、変身ポーズが「右手で指の音を鳴らす」というギーツに似たものに変化しているが、フィンガースナップで音を鳴らすギーツとは異なり、人差し指を親指でクラッキングして鳴らす点が特徴。(なお、変身ポーズは景和役の佐藤氏の発案であり、作品名は言わなかったものの、「僕の好きなアニメからインスパイアさせてもらった」と明言している)
これに加え、変身完了時のライダーズクレストのカットインも黒いものに変化している。
また、BGMはいずれも専用のものに一新されているのだが、その雰囲気はこれまでの形態とは一線を画しており、笙や竜笛を用いた雅楽調という和の要素に全振りしたものであり、同時に亡霊や妖怪の類を連想させる不気味なものとなっている。
変身時のシステム音声もシノビレイズバックル同様のエフェクトが掛かっているが、あちらより少しドスの効いたものに変化した。
総じて、姉を失った景和の心情を体現するかのごとく、全体的に怨念が彼に取り憑く、あるいは飲み込まれるかのような禍々しい演出となっている。
外見
同じく女神の力によって生まれたギーツⅨが純白のギーツだったのとは対照的に全身が黒い甲冑に覆われた漆黒のタイクーン(赤色を反転させると緑色になる)。
丸かった複眼もゴーグルが追加されたことでより鋭利で目付きの悪い物となっている。背中には黒いマントも羽織っており、これまでのタイクーンの姿から一線を画す異質さを醸し出している。
物々しい雰囲気こそ出してはいるが、よく見ると造形そのものはコマンドフォームの上半身とニンジャフォームの下半身がベースになっており、一見異質でありながらこれまでのタイクーンのパワーアップの過程の集大成とも言えるデザインとなっている。
また、マスク部分は一見すると複眼の色が赤のように見えるが実際は後述のバイザーである「ジーナグラス」の色であり、その奥の本来の複眼の色は無色(スモーク)となっている。
ちなみに、玩具「リボルブチェンジフィギュア」などによれば一応この下半身もリボルブオンすると真っ黒いニンジャフォームの上半身になる模様。
スペック
身長 | 194.0cm |
---|---|
体重 | 131.4kg |
パンチ力 | 63.3t |
キック力 | 130.0t |
ジャンプ力 | 118.6m(ひと跳び) |
走力 | 2.0秒(100m) |
これまでのタイクーンの主力装備だったニンジャフォームは勿論、コマンドフォームすらも遥かに上回る性能を誇る。
ツムリの願いを叶える力が未完成なためか同じ神の力を持つギーツⅨには全ての面で劣るものの、それでもパワーの面に関しては、ギーツⅨの前段階であるブーストフォームマークⅢを上回り、令和ライダーにおける同ポジションのタテガミ氷獣戦記とランペイジバルカンにも勝るほどの高スペックである。
主に拡張装備「武刃」を用いた剣技による近接攻撃を主体とし、敵を斬り倒すことに特化したスペック調整が施されている。大腿部拡張装備の「アジャスティングサイ」は下半身の重量バランスをリアルタイムで調整して走力やキック力を向上させ、敵との鍔迫り合いだろうと押し負けない理想的な体さばきを実現する。
胸部拡張装備「ソードマスターチェスト」は何人にも頼ることなく武刃による剣技のみで多勢を圧倒できるほどの戦闘力を与える。この文言は景和のかつてのセリフである「困った時は 助け合い!」に対する強烈なアンチテーゼとなっている。
膝や肩にある「ブジンアーマー」は防御姿勢を取る必要すらない鉄壁の防御力を秘める重装甲を多重化させ、衝撃を吸収して戦闘継続性を高めている。劇中でもこの防御力の高さは度々描写されており、仮面ライダーバッファ・ゾンビフォームとの戦闘でも、初戦ではゾンビブレイカーの一撃をノーガードで胸部で受けながら無傷で耐えており、再戦でもバッファが早々に発動した「タクティカルブレイク」を片手で弾き返している。
背中にある漆黒のマントは拡張装備「デルードマント」と呼ばれ、ジャミング機能で敵の目をくらます特殊能力でタイクーンをサポートする。
タイクーンの持っていた右足のパーソナルアクセサリーは「ジーナバンテージ」に更新され、変身者の運気を上げる機能をオミットした代わりにプレイヤーの集中力を極限にまで引き上げる能力が追加されている。
頭部「ブジンソードタイクーンヘッド」はコマンドフォームのそれに似ているが、機能はほぼ別物。
耳パーツ「ブジンソードイヤー」はなんと5km先の枯れ葉の落下音をも聴き分ける非常に敏感な聴覚を与えるため、間合いの敵を目視すること無く斬り捨てることが可能。
バイザーの「ジーナグラス」は相手の構造的弱点を見極め瞬時に打ち込みに最適な部位を発見できるほか、両側に備わる頭部外骨格装甲「ブジンソードガード」によってブジンアーマー同様の防御無しでの鉄壁さを与える。
なお、スペック上の走力こそニンジャフォームやコマンドフォームを上回っているとは言え、重装備故にコマンドフォームのような飛行能力や機動力は兼ね備えていないと思われる。だが、上記の「ジーナグラス」及び「デルードマント」がそれを補って余りある効果を付与しており、実際劇中では、地中を変幻自在に動き回るマーレラジャマトの挙動を見切り、二太刀の元に切り捨てている。
さらにブジンソードバックルの「デュアルカスタマイザー」により、既存のバックルとデュアルオンする事でブジンソードに最適化したカスタマイズを実行可能と言う拡張性まで備えている。まさにケケラが語っていたようにどん底へ堕ちて見違える程の進化を遂げたと言えよう。
その戦績は令和ライダーどころか平成2号ライダーの歴代最強フォームと比較しても高水準で仮面ライダーバッファ、仮面ライダーターボン、マーレラジャマト、プレミアムケケラと多くの敵を撃破しており、この形態のタイクーンを真っ向勝負で変身解除させたのは仮面ライダークロスギーツのみ(リガドΩは「REVERSE」により変身能力を強制喪失させる形で変身解除させたためカウント外)。
なお、ブジンソードの装備の各所に使用されている「ジーナ」という言葉は妖怪の「ムジナ(狢)」からとっていると考えられる。ムジナはタヌキやハクビシン、アナグマを総称した呼称でもある。
使用アイテム
変身ベルト。タイクーンコアIDが収まっているが、変身中はバックルのパーツによって隠されている。
ツムリが景和の願いを叶えるために女神の力で産み出した特殊なレイズバックル。起動前はバックル二つが一体化されており、変身する際にバックルを分離させてからドライバーに装填する。仕様は違えど、ブーストマークⅨレイズバックルと共通する機構となっている。黒い霧を放射しながら使用者をワープさせる能力も持つ(この機能は変身前・後の両方で可能)。
なお小太刀型のパーツ「バッケントリガー」がコアIDを覆うように存在しているが、変身後に見られる刀身部分には怒りに満ちたように赤く目を光らせたライダーズクレストがある。
それもよく見るとより生物的なデザインになっており、こちらを威嚇しているともとれる。
- 武刃(ブジン)
ブジンソードバックルの拡張武装。
見た目はかつてのニンジャデュアラーとは異なりシンプルな形状の刀。あらゆるものを一刀両断する刀身の部分は「リヅキ」と呼ばれ、デザイアドライバーのエネルギーを超圧縮して刀身に纏わせ、物質の結合を解いて斬り裂くという特性を持つ。鍔部分の「ディフェンシブバイザー」は限定的な防御フィールドを展開し、「リヅキ」の攻撃エネルギーから使用者を保護する役割を持つ。
鞘の「カルディベイトスカバード」は保守機構・刀身の急速冷却・スキャニング検査・研磨作業などのメンテナンスを超高速で行い、常に武刃の品質を維持する役割となっている。
必殺技
- ブジンソードストライク
『BUJIN SWORD STRIKE』
バッケントリガーを一回引いて発動。円月殺法と紅い月をバックに繰り出す斬撃。ゾンビフォームの必殺技であるタクティカルブレイクを真っ向から相殺しつつバッファに大ダメージを与えた。
- ブジンソードビクトリー
『BUJIN SWORD VICTORY』
バッケントリガーを二回引いて発動。
漆黒の墨のようなエフェクトから、回転斬撃をエネルギー体として放つ。
脚の回転十字剣とキックの組み合わせも可能であり、連続斬りからの回し蹴り、緑色のエネルギーを纏った強烈なライダーキック等のバリエーションがある。
劇中ではマーレラジャマトを完封し五十鈴大智を病院送りにした他、プレミアムケケラ戦でも致命傷を与えている。
デュアルオン
デザイアドライバーの左スロットに装填した側(下半身側)のブジンソードバックルを取り外しリボルブオン、空いた右スロットに別のレイズバックルを装填・使用することで、ブジンソード用に最適化された拡張装備を上半身に実装することができる(バックルの構造の都合上、セットしたバックルしか操作できない他音声はレイジングフォームの流用)。通常のデュアルオンと異なり、もとの形態から派生・強化させた別形態の運用が可能となるのが特徴。
外見の変化は胸部と前腕部のみであり、各装備による能力の変化は極めて限定的である。現在登場済の2フォームは体重を除くとパンチ力しか変化しておらず、通常のデュアルオンとはかなり一線を画す仕様となっている。なお、同じ要領で下半身に拡張装備を実装してデュアルオンできるかは不明。使用した2つはたまたま拡張武装がないが、他のバックルを使えばおそらく拡張武装の召喚、武刃との併用も可能と思われる。
ブジンモンスター
『SET』
『DUAL ON』
『GREAT』『MONSTER』
『READY FIGHT』
身長 | 194.0cm |
---|---|
体重 | 142.2kg |
パンチ力 | 70.3t |
キック力 | 130.0t |
ジャンプ力 | 118.6m(ひと跳び) |
走力 | 2.0秒(100m) |
モンスターレイズバックルとデュアルオンした形態。モンスターフォームと同じくパンチ力が7t上昇しギーツⅨのパンチ力を上回っている。
また、ブジンソード本来のコンセプトである武刃を使った剣技主体の戦い方を捨て、パンチ主体の肉弾戦で戦うスタイルに切り替わっている。
必殺技
- グレイトモンスタービクトリー
『GREAT MONSTER VICTORY』
モンスターバックルを操作して発動。劇中未使用。パンチ技と思われるが詳細は不明。
ブジンブースト
『SET』
『DUAL ON』
『GREAT』『BOOST』
『READY FIGHT』
身長 | 194.0cm |
---|---|
体重 | 137.9kg |
パンチ力 | 82.2t |
キック力 | 130.0t |
ジャンプ力 | 118.6m(ひと跳び) |
走力 | 2.0秒(100m) |
ブーストレイズバックルとデュアルオンした形態。パンチ力が通常時の約1.3倍に向上(上がり値の法則は不明)し、直前変身していたパンチ特化のブジンモンスターや後に登場した仮面ライダーリガドΩをも上回り、本編での『ギーツ』ライダー最高値を記録している。現状タイクーン全フォーム中最もスペックが高く、数値的には真の最強形態と言える。
ブジンモンスター同様の格闘戦に加え、納刀したままの武刃を鈍器として使用することも可能。作中ではギーツⅨを唯一真っ向から強制変身解除させた形態でもある(もっとも、この時の英寿は最初から本気を出しておらず、主に対話による説得を試みていたため、途中で戦闘を放棄している)。
必殺技
- グレイトブーストビクトリー
『GREAT BOOST VICTORY』
ブーストバックルを操作して発動。左腕と右腕で2連パンチを放つ。この技でギーツⅨを撃破した。映像スタッフの金井洸士郎氏によれば、「ブジンソードの力で強化されたブーストの必殺パンチのため、炎色反応で緑色に変化する」と『仮面ライダーギーツ公式完全読本』で解説されている。
- グレイトブーストグランドビクトリー
『GREAT BOOST GRAND VICTORY』
ブーストタイム必殺。劇中未使用。
47話以降の活躍
浮世英寿の説得のもと吾妻道長や五十鈴大智と和解、彼らの尽力で姉を救出することにも成功した景和。その心はもう闇に染まったものではなく、ケケラと相対する。
ケケラ「ハハハハッ!!」
「何がおかしい?」
ケケラ「不本意だが感じるよ、本物の仮面ライダーの気迫を。だが仮面ライダーでいる限り、いずれまた己の願いに心を支配される…!」
「もうそんなことにはならない。力をどう使うかは…自分で決める!!」
『SET AVENGE』
『BLACK GENERAL BUJIN SWORD』
『READY FIGHT』
47話、プレミアムケケラ戦でニンジャフォームからチェンジ。
拡張装備を覆っていた黒霧が晴れて露出、巨大な手も出現せずひとりでに装備が装着。更に無色だった複眼がレッドアイへと変化しており、景和の心境の変化を表すような演出がなされている。ニンジャフォームと似通った色の複眼となったことで、心優しきライダーの強化形態として遂に覚醒したことが強く表現された姿となった。
レッドアイに変化した目は『ジャッジメントタイクーンアイ』と新たに呼称され、力を行使する対象を見極めるための特殊フィルタリング機能により、各種判断材料を提供するようになった。
プレミアムケケラ戦ではブジンソードビクトリーを放ち、自身も変身解除に追い込まれるもケケラに致命傷を負わせ、消滅させることに成功している。
最終話の仮面ライダーリガドΩ戦ではファンタジーフォームとの同時変身を披露、リガドΩを迎撃。しかしリガドΩには及ばず時間加速能力で圧倒され、加勢に来たバッファ・フィーバーゾンビ(ジャマ神)諸共時間逆行能力によって変身資格を喪失してしまう。神となった英寿の力で変身能力を取り戻したものの再登場は無く、最終決戦はニンジャフォームに譲ることとなった。
バックル自体は再生成されていたらしく、『4人のエースと黒狐』では上記の通りバッファと共に最大の敵である仮面ライダークロスギーツに挑む。
クロスギーツを相手に食い下がり、隙をついてブジンソードストライクを叩き込むも目立ったダメージを与えることは出来ず、バッファと共に変身解除されてしまった。
『最強ケミー★ガッチャ大作戦』では、自身のケミー化が解けた後の終盤戦で登場。
錬金アカデミーの面々を守るため最終話ぶりにファンタジーフォームとの同時変身を披露し、彼女との息の合った連携でジャマト軍団を蹴散らし、九堂りんねが新たな力に目覚めるまでの間、時間稼ぎに大きく貢献した。
本作では生身の状態で武刃が召喚され、そのまま戦いながら変身するという変身パターンを見せた。
『ジャマト・アウェイキング』では、キングジャマト戦で変身。ポーンジャマト軍団を難なく蹴散らし、キングジャマトと一進一退の攻防を繰り広げた。しかし、キングジャマトが「ブジンソードストライク」とナーゴ・ファンタジーフォームの「ファンタジーストライク」を耐え切りカウンター攻撃を繰り出したことで反撃を許してしまう。しかし、バッファ・プロージョンレイジの参戦により形勢有利となり、トリプルライダーキックでキングジャマトを撃破した。
元々40話の幻影や『4人のエースと黒狐』のビジュアルに写っている姿がこの状態だったこともあり、再び正義の戦士となることが期待されていた。そして和解後の47話にて遂にレッドアイverとなり、公式サイトでは「ブジンソードタイクーンヘッド(レッドアイ)」としてページが追加された。
なお改心後の変身ポーズは従来のタイクーンのものに戻っているが、ブジンソードへの直接変身でそれが披露されたのは現状『ジャマト・アウェイキング』のみ。
また、映画作品で登場するときは変身したあとの状態で登場するか、変身してもCG演出は最低限でロゴなども登場していない。(これはナーゴのファンタジーフォームも同様)
立体化
2023年6月26日に「リボルブチェンジフィギュア」
PBシリーズの第7弾として発売を発表。
2号ライダーの最終形態がボーイズトイフィギュアで発売されるのはRKFシリーズのランペイジバルカン以来となる。
なお、本商品には仮面ライダーロポ、ハクビ、ナッジスパロウの頭部パーツも付属し、ポージング改善用の平手パーツや武刃などの武器も追加されている。リボルブチェンジフィギュアシリーズなので当然ブジンソード本体にもリボルブオンギミックは搭載されており、ブジンモンスターやブジンブーストの他、劇中では披露されていない組み合わせの形態も再現可能。
作例では仮面ライダーギンペンがブジンアロー(『バンマニ!』ではブジンシールドを披露)、タイクーンはブジンニンジャを披露(ほぼ下半身の色違いである)している。
「リボルブチェンジフィギュア PB08 仮面ライダーナーゴ ファンタジーフォーム&ライダーヘッド4点セット」の作例では仮面ライダーターボンがブジンチェーンアレイ(仮称)を披露。ただし、上半身はアームドチェーンアレイそのままであり、下半身だけがブジンソードとなっている。
食玩フィギュアでは「装動 仮面ライダーガッチャード→1←&装動仮面ライダーギーツ」にてギーツⅨと共に商品化され、プレミアムバンダイでは「プレミアムエディション」と呼ばれる豪華塗装版も予約された。
プレミアムエディション版は受注締切を待たずして予約準備数が完売しており、装動シリーズでも屈指の人気の商品となった。
造形、可動共に優秀だが、武刃の刀身が軟質パーツなことや金型の都合かマントの成型色が白(プレミアムエディションは黒)で三パーツに分割されているのが難点(今までの装動のマントパーツは変形ギミックがない限りは基本的に一体成型されている)。最低限の塗装やシールは付属しているものの、この仕様が気になる場合は刀身のスクラッチや塗装がほぼ必須となっている。
目はシールの貼り替えでブラックアイとレッドアイの再現が出来るが、選択式となっているのはゴーグルから飛び出ている部分のみであり、ゴーグルに覆われている大部分はブラックアイとレッドアイで兼用になっている。
そのためブラックアイにした場合は実際のスーツとは大分異なる印象になり、劇中に近づけるにはエントリーフォームの黒い複眼シールを張った上でゴーグルを塗装する、もしくは割り切って兼用部分は使わず、ブラックアイ用のシールのみを貼ってゴーグルを塗装するなどの工夫が必要(プレミアムエディションはレッドアイで塗装されており、ブラックアイはその上からシールを貼る仕様になっているため、やはり印象が異なる)。
「装動 仮面ライダーガッチャード→3←&装動仮面ライダーギーツ」では「⑨ナーゴ ファンタジーフォーム/ナーゴ ファンタジーフォームA」にブジンブーストおよびブジンモンスター仕様のデザイアドライバーが付属したことにより、パーツの組み替えでブジンモンスターおよびブジンソードの再現が可能となった。
2024年6月23日にはS.H.Figuartsでも立体化されることが発表。何気にギーツⅨよりも先にアーツ化することとなった。
テーマ曲
- 「Chair」
歌:BACK-ON
42話のブジンソードの戦闘シーンにて使用。ファンからは処刑用BGMとして扱われている。
余談
- スーツの上半身のうち頭部と胸部、腕のリングはコマンドフォーム・キャノンモード、腕はシノビフォームの改造(元を辿れば忍者プレイヤー)、下半身はニンジャフォームのリペイント。肩パーツは新規造形。マントはファンタジーゲーマーレベル50の流用かと思われていたが、後に『フィギュア王No:310』にて新造だと判明した。
- コマンドフォームの装甲が新規の肩パーツと塗装により甲冑に見立てられており、元々のメカニカルな印象とは全く異なる印象を受ける。腕と下半身の忍者テイストと合わせ、全体的に武将・将軍のようなデザインにまとまっている。
- 情報が公開された当初、SNSでは武器の武刃は「滅が持っていた刀の改造では?」という声があったが、雑誌『宇宙船』によると新規造形とのこと。実際よく見ると鞘の造形が異なっており、刀も滅の刀とは反りが大きく異なっている(どちらも湾刀(曲刀)だが武刃は直刀と見紛うほど反りが小さい)。
- ニンジャフォーム改造により最終回に登場した下半身のニンジャフォームはCG処理とされた(アクションはエントリーフォームで行い、CGでニンジャ下半身を合成させたという見方も存在)。
- AVENGEは「復讐」の意味。同じ意味を持つREVENGEは私怨によるものであることに対し、こちらは正義のためという意味合いが強い(例えば、不当な暴力を振るった者に対して、誰かが被害者に代って報復する事)。従ってこの形態は、姉の仇を討ち自分の正義を実行する力を手に入れた形態と言える。
- その景和は変身前に道長に対して「姉ちゃんの命を奪ったことすら正当化する気か!」と吐き捨てており、自身の復讐心を他者を悪とすることで正当化している景和の現状に対する痛烈な皮肉となっている。
- また、英語圏ではAVENGEを行なう権利を有するのは「神またはその代理人」のみとする考えが有り(例えばアベンジャーズを古めかしい言い方で日本語になおすと「天に替って不義を討つ者達」)、「女神から授かった力で行うが」「正当な報復と言えるかは議論の余地あり」というAVENGEの条件を満たしているとも、そうでないとも言える状態になっている。
- 劇中での活躍も踏まえて見ると、当初の「正義」を掲げつつも「復讐」に心を支配されている状態と47話以降の「復讐」による支配から脱し「正義」のため戦う状態、そのどちらも示唆する表現と言えるかもしれない。
- GENERALは総合、一般等の意味もあるが、ここでは将軍の意味合いが強そうである。
- また、変身音の「BLACK GENERAL」を和訳すると、元祖『仮面ライダー』出典の敵幹部であるブラック将軍のオマージュにも解釈できる。
- タイクーンの名前の由来である大君とは征夷大将軍の別称であり、狸親父と揶揄される徳川家康を指す言葉としても知られる。この形態が侍+狸をモチーフとしているのもここからの連想であろう。
- 奇しくも、家康が関ヶ原の戦いや大坂の陣に参陣する際に、着用していたと伝わる甲冑(伊予札黒糸威胴丸具足)も黒一色である(一説では大黒天に倣ったとも)。
- KAMENRIDERWEBの第42話エピソードガイドでもタイクーンの元ネタであった「tanuki」をアナグラムするとTAIKUN(大君)になる事や、家康の別名にも触れられている。
- ブジンソードの由来は武人、武神、武刃など様々な意味に取れるが、仮面ライダー公式ポータルサイトKAMENRIDERWEBの42話エピソードガイドによれば、「これまた8話で英寿に言われていた「自己犠牲も厭わない忍の心」が「全てを統べる王となる!」という支配欲に変化し、将軍へ昇格。」(原文ママ)とあるので「武刃」(忍に「刃」が入っている為)が有力ではないかと思われる。また、姉を喪ったことから気高き「忍」から世界平和を願う「心」を失ったため、復讐に燃える「刃」になったとも考えられる。
- 2号ライダーの最強フォームの登場時期としては、前作のエビリティライブに次ぎ2番目に遅い(第40話の幻影のみの登場を含めるとゼロフォームとタイ)。
- スーツがほぼ既存スーツの改造であること、DXレイズバックルがプレミアムバンダイでの発売であることは登場の遅さに起因したもの。この辺りもエビリティライブと共通する。
- ただし終盤のインフレの頂点級のスペックを誇るため、エビリティライブを含む歴代のものと比べ噛ませ犬になることはほぼなく、かなりのインパクトを残した。
- 2号ライダー最強フォームの登場時期変更は脚本の自由度が向上するため、今後通例化する可能性もある。
- 登場時のブジンソードの複眼は真っ黒。英寿と景和が対照的に描かれていることから、「ハイライトがない」ことを表している…のかもしれない。
- 赤と黒の複眼がある漆黒の最強フォームとしては否応なく凄まじき戦士が思い起こされる。あちらの要素も鑑みると、黒い複眼のブジンソードは憎しみに囚われている事実を、赤いバイザーで優しい心を保っているように表面上取り繕っているともとれる。赤い複眼の姿が公式からレッドアイと呼称されている点も共通。
- なお、令和ライダーでは初めてOP映像にて登場した2号ライダー最強フォームとなっている(ゲイツリバイブ以来)。『ギーツ』のOP映像の更新がかなり細やかであったことが功を奏したと思われ、これによりブジンソードより登場が遅かったナーゴ・ファンタジーフォームもOP映像に登場している。
- 冬映画で判明した景和の中にいると思われる存在がこの形態により表に出てきたのでは?という考察がある(これは演じる佐藤瑠雅氏も言及している)。
- 日本刀、甲冑、円月殺法、闇堕ち···など男のロマンを詰め合わせたような形態だからか、Twitterでは『ギーツ』作品に登場した形態でダントツ···どころか歴代ライダーシリーズでも稀に見ない頻度で放送中・放送期間終了後も定期的にトレンド入りしている。
- 青いランペイジバルカン、白と水色のタテガミ氷獣戦記・エビリティライブ、そして紺+金黒のトワイライトマジェードと、令和2号ライダーの最強フォームの中では唯一青がメインカラーではない…というか使われていない。
関連イラスト
関連タグ
ブジンソードバックル ︎︎武刃
極アームズ:将軍繋がりの最強形態。変身者に姉がいる点も共通。ただし、こちらは主役ライダーで色合いは真逆。
仮面ライダー龍玄・黄泉:闇堕ちした緑のサブライダーの最強形態。こちらも流用パーツが多い。
2号ライダー最強フォーム
エビリティライブ←ブジンソード→トワイライトマジェード