「忘れてたまるか…ああああっーーー!!!!」
『SET』
ゲイザー「あり得ない…」
『BOOST MARK Ⅲ』
ゲイザー「こんなライダーが存在するはずがない…!」
スエル「ほう…!」
「ハァ…ハァ…ハァ…」
『READY FIGHT』
概要
ブーストマークⅢレイズバックルをデザイアドライバーにセットすることで変身する仮面ライダーギーツの強化形態。
初登場は37話。
母である創世の女神を救おうと奮戦するも仮面ライダーゲイザーに敗れた浮世英寿が怒りを爆発させた結果、突如として変身を遂げた姿。スエルは「創世の力を継承していたのか…」と発言していることからもわかる通り、女神=母から受け継いだ創世の力で英寿が新たに生み出した力である。つまりデザイアグランプリとは何の関連性もなく、本来存在があり得ないライダーである(冒頭台詞でニラムが驚愕しているのはこのため)。創世の力によるライダーの初の事例でもある。
その変身シークエンスはブーストマークⅢレイズバックルがデザイアドライバーから生えてくるかのように誕生、独りでに起動し、黒く禍々しい尾の様なオーラを地面から噴き上げながらギーツから伸びる3本の尻尾型の赤い炎が周囲を薙ぎ払うという非常に異質なものになっている。
バックルに対応したロゴが装甲に変化する従来通りの演出もなく、英寿が炎に覆われると同時に変身が完了する。
一応バックルにはマフラーの意匠が確認できるが、従来通りの「操作されたバックルから噴き出した炎が当たることでロゴから変化したアーマーが纏われる」演出があるかは不明。
外見
全身の変化が大きかったブーストフォームマークⅡとは違い、全体的にブーストフォームを純白に塗り替えたような姿をしている。このため、マグナムフォームにも近い印象を受ける。
また、上部マスクの形状に変化は無く、装甲は通常の大型バックル使用時同様上半身のみに展開される。
ブーストフォームで腕部のバイクマフラーだった部分は、狐の尾を思わせる形状に変化している。
スペック
身長 | 205.2cm |
---|---|
体重 | 87.6kg |
パンチ力 | 55.9t |
キック力 | 119.1t |
ジャンプ力 | 143.3m(ひと跳び) |
走力 | 1.2秒(100m) |
性能はこれまでのフォームから更にパワーアップし、これまで最高数値を誇っていたフィーバーブーストフォームをパワーの面で初めて上回った。
肩部「ノーブルチャージャーS」はデザイアドライバーのエネルギーを加速・増幅する役割を持ち、通常ブーストバックルの2倍以上の超パワーを片腕(2つ搭載されているので両腕)に発揮する。
ブーストフォームマークⅡと違い、両腕限定だが素のスペックにマークⅡ以上のブーストレイズバックルの力を上乗せすることが可能。
背中の尻尾のエネルギーを応用すれば飛行も可能であり、機動力もマークⅡやレーザーブーストフォーム以上となっている。
マークⅢの特殊能力として、周囲の空間を破壊する力を持つとされる。この能力を使い、ゲイザーのドミニオンレイを尾の一薙ぎで捻りながら消滅させてしまった。ドミニオンレイは後にギーツⅨのギーツバスターQB9の攻撃すら耐え抜く程の頑強ぶりを見せたことから、この時点で単純な攻撃力(破壊の力)ではギーツⅨにも引けを取らないことがわかる。
しかし、その創世の力は自らの意思で操れるものではなく、英寿の意識こそあれど暴走してしまい、地上へ落下した英寿は気絶してしまった。スエルは「その力(=創世の力)は自らの意思で操れるものではない忌まわしき力」と語っている他、その後英寿が邂逅した狐面の男はこのフォームを「全てを破壊する力」と称している。
近年の暴走フォームでは珍しく、暴走中の行動に変身者の意思が反映されている(英寿の「母を助けたい」という一心で母のもとへ一直線に向かっている)。しかし、行動こそ己の意思とはいえ一直線に進むにおいて必要のない破壊行動を行っており、言うなれば「発する力だけが独り歩きして制御できない」状態とみられる。
使用アイテム
新たに誕生した謎のレイズバックル。これまでのバックルと違ってDGP運営が創造したものではなく、英寿自身の創世の力によって生まれたもの。この経緯のためニラムも言うようにデザイアグランプリに紐づけられたレイズバックルではない。
似たような名前のブーストマークⅡレイズバックルは5つのブーストレイズバックルの合体によって誕生していたが、こちらは完全な無からいきなり出現している。
そしてこのバックル、更なる機能が存在し…。
変身ベルト。ギーツコアIDが収まっている。
必殺技
どちらも劇中未使用だが、玩具の仕様から察するにマークⅡ同様通常のブーストフォームと同じ名称の必殺技である。音声上の違いは1回目のハンドル回転音のみだが、バックルの性能からして威力はそれら2つをも大きく上回ると思われる。
- ブーストストライク
『BOOST STRIKE』
ハンドルを1回回して発動。
- ブーストグランドストライク
『BOOST GRAND STRIKE』
ハンドルを2回続けて回し、更に回すことにより発動。
ブーストタイム必殺だが、バックルが飛んでいくかは不明(マークⅡの時点で飛ばないので恐らくこちらも飛ばないと思われる)。
デュアルオン
ギーツⅨ
ブーストマークⅢバックルをブーストマークⅨレイズバックルへと分割させてから変身する、ギーツの最強形態かつ浮世英寿の「創世の神」としての姿。最強形態だけありこのフォームはほぼ全ての項目でマークⅢを上回るため、登場以降はこちらへ直接変身している。
ギーツワンネス
劇場作品『4人のエースと黒狐』にて登場した劇場版限定の形態。
本来この形態はワンネスレイズバックルのみで変身するライダーだが、ギーツⅨの力を吸収している仮面ライダークロスギーツ相手に少しでも性能差を埋めるべく(ギーツⅨに変身不能なため)その時点で最高性能を持つマークⅢバックルも併用したという経緯を持つ。詳細はギーツワンネスの記事に譲るが、ある理由から暴走の危険性がなくなっており、結果その超高出力をもってギーツワンネスの力に最大限までブーストをかける役割となっている。
立体化
「リボルブチェンジフィギュア PB06 仮面ライダーギーツIX&ブーストフォームマークIIIセット」にて立体化。
ブーストフォームマークⅢ用の上半身パーツとエントリーフォーム用の下半身で完成。
ブーストフォームマークⅢ用パーツをリボルブオンさせ、レジェンドキュウビを上半身に持っていくとギーツⅨに変形する。
一方で「装動」ではギーツⅨが先に立体化し、長らく立体化されていなかったが、「装動 仮面ライダーガッチャード→6←」にてドゥームズギーツのオプションパーツとして立体化(恐らく、リボルブチェンジフィギュアシリーズと違って変形ギミックが搭載されていないためだろう)。
「→5←」収録のエントリーフォームの下半身と組み合わせることで完成する。
翌年の「TAMASHII NATION 2024」の開催記念商品としてS.H.Figuartsでも立体化。抽選販売という形ではあるがギーツⅨよりも先んじてアーツ化した。なお、本商品には最終回に登場したブーストレイズバックルマークⅨ状の石像も同梱されている。
余談
- これまで中間フォームから追加アイテムを使って最強フォームになるケースは何度かあったが、最強フォーム登場直前に全く新しい新形態が出る事例は非常に珍しい。
- 令和ではまず初であり、平成を含めても該当しうるのはアメイジングマイティやバーニングフォームの初期作品のみ。それらも最強フォーム登場まで間があり、次の回で最強フォームに移行するのは今回が初となる。
- 初登場した次の回で完全上位互換かつ最強フォームのギーツⅨが登場した上、コマンドフォームと違って必ず前段階の形態に変身しなくても良いので、初登場以降一度も変身しなかった。
- TVシリーズ本編において主役ライダーの強化フォームの登場が1度というのは近年どころかライダー史でも非常に珍しく、前例はアルティメットフォームとドガバキフォーム程度。サブライダーに視野を広げればオルトロスバルカン等もう少しあるもののやはり希少なカテゴリであり、そこに名を連ねることになった。
- 新シリーズ稼働に伴い、歴代作品からも高レアや参戦枠を入れないといけない都合か『ガンバレジェンズ』にはレイジングフォーム、ブーストフォームマークⅡに続いて未参戦であるが、ゲーム内では2段階の変身の演出で最低限の登場があった2形態と違い、ギーツⅨは劇中通り直接変身となっているので、マークⅢは登場時演出でも登場していない(3Dモデルが制作されているかどうかも不明)。
- デザインこそほぼブーストフォームの色変えだがスーツは新規。当初は他ライダーも使用することが想定されていたが、ブーストマークⅢバックルの誕生経緯などから不可能と判断され劇中でギーツ以外が変身することはなかった。
関連イラスト
関連タグ
- キングフォーム、インフィニティースタイル、ジオウトリニティ:本来存在があり得なかったイレギュラーな強化フォーム繋がり。
- カチドキアームズ、仮面ライダーチェイサーマッハ:開発者のシステムから逸脱したフォーム繋がり。
- メタルクラスタホッパー、プリミティブドラゴン、ジャックリバイス:令和ライダー暴走形態の先達。ただしジャックリバイスの暴走は後天的な原因がある他、いずれの暴走も外付けアイテムによって解決されており、同一アイテムのモード切替による新形態への変身で暴走が解消されたこちらとは少し異なってくる。また、上記全てがブーストマークⅢと違い、暴走中の行動には変身者の意思が反映されない。
- 九喇嘛:週刊少年ジャンプの漫画作品『NARUTO』に登場する九尾の狐をモチーフとしたキャラクター。モチーフや暴走の描写の類似から連想する視聴者も見受けられた(また、この後の最強フォームの方も同じく『NARUTO』を連想する人が多く見られた)。
リバイス←ブーストフォームマークⅢ→プラチナガッチャード
ギーツの中間フォーム
レーザーブーストフォーム←ブーストフォームマークⅢ