トリニティタイム!
トリニティ!トリニティ!
ソウゴ「なんか凄い事になっちゃった!?」
ゲイツ「な、何だこれは!?」
ウォズ「私たちが一つになるとは…」
ソウゴ「えっ、ゲイツもウォズもいるって事!?」
ウォズ「とりあえず…やらねば!
祝え!どうやら3人のライダーの力が結集し、
多分、未来を創出する時の王者。
その名も“仮面ライダージオウトリニティ”!
きっと、新たな歴史が創成された瞬間である」
ソウゴ「ねぇ…それって本当に祝ってる?」
概要
『仮面ライダージオウ』の主役ライダーである仮面ライダージオウの強化フォームの1つ。
ジクウドライバーにジオウライドウォッチとジオウトリニティライドウォッチをセットして変身する、ジオウ・ゲイツ・ウォズの3人のライダーの力が融合したフォームである。
変身時にはジオウトリニティライドウォッチの操作に応じて「オーマの日」に輝いたとされる星・レグルスから光が放たれ、仮面ライダーゲイツ・ウォズが頭部と胴体のバンド部のみの腕時計のような状態に変形する。
その後、ゲイツがジオウの右肩、ウォズが左肩に装着され、ジオウの仮面が胸元に移動すると専用の顔が現れて変身が完了する。
初変身時には3人のライダーの予想外の変形合体(ソウゴに至っては顔面が胸部にズレた)により、全員がパニックになっていた。動揺のためか、黒ウォズも祝福がどこか曖昧なものになってしまっている。
その後、EP31で2度目の変身を行った際には、魔王としての喧伝のため、ウォズが身体を操りアナザーアギトの群れを前に口上を唱えている。
ウォズ「平伏せ!
我こそは“仮面ライダージオウトリニティ”!
大魔王たるジオウとその家臣ゲイツ、ウォズ!
三位一体となって未来を創出する時の王者である!」
ジカンデスピア「……カマシスギ!」
その場にいたアナザーアギトやG3ユニットの面々も全員沈黙し、武器(しかも出現していない)どころかゲイツ、ソウゴ本人からも「ウォズ何なの?」と突っ込まれる始末であった。
結局ジオウトリニティの口上はこれにすることに決めたのか、EP32以降も同じ口上を披露している。
変身はウォッチを所持するソウゴの一存のみで決められ、3人が別行動していても変身時には3人が同じ場所に強制転送される。EP34・35ではゲイツ達はまだドライバーを着けてすらいなかったにもかかわらず強制的に変身・変形し合体させられてしまった。
戦闘力は確かに高いのだが、仮面ライダージオウⅡや仮面ライダーゲイツリバイブなど十分な戦力を有しているにも拘らず、わざわざ人数を減らすことに関してツッコまれる事もあった。
実際に、ジオウトリニティでは無くそれぞれの強化フォームで戦った方が良かった事もあり、その時にはソウゴもわざわざジオウトリニティに変身せずに個々で戦う方を選んでいる。
視聴者からは「メタ的にはジオウ側のライダーを一人にできるため、レジェンドと共闘する際に画的に都合が良い」「三人の力を合わせるこのフォームをソウゴが気に入っている」等の説も出ている。
EP39ではゲイツにモモタロスが憑依した状態で変身した結果、意識を失ったゲイツの代わりにモモタロスが入った状態になっていた。
ジオウトリニティの誕生をもって本編時間軸は「オーマの日」を迎え、本来の歴史通りに魔王がこの日に生まれることも、救世主によって倒される事も無かった。
オーマの日にオーマジオウが誕生したオリジナルの歴史、オーマジオウが倒された白ウォズの歴史とも異なる、全く新しい歴史が動き出したのである。
しかしEP30での戦いの後、海東大樹がオーロラカーテンで見せた未来の映像ではオーマジオウが健在であり、オーマジオウ誕生の可能性そのものは未だ消えていないようである。
容姿
ジオウを基本としつつも、胸部にジオウ、両肩にゲイツとウォズのライダーフェイスが配置された異色の外見。
本体の頭部はジオウの仮面が外れた後に三色の「ライダー」の文字が装着され、インジケーションアイとアンテナを形成する。
側頭部にはゲイツ・ウォズの胴体の時計のバンドがそのまま取りついており、そこから右半身にはゲイツの赤、左半身にはウォズの緑が縁取られている。
また本体は黒いアンダースーツとこれでもかと「ライダー」の文字が付いた金色のパーツで構成されており、ジオウⅡよりさらにオーマジオウに近い外見となっている。
顔面部は腕時計のベルトを象ったフレーム部分に直接インジケーションアイが取り付けられており、口周りはフレームそのままであるため、造形的には1号やZOに近い。
スペック
身長 | 203.6cm |
---|---|
体重 | 116.4kg |
パンチ力 | 37.4t |
キック力 | 86.8t |
ジャンプ力 | ひと跳び98.5m |
走力 | 100mを1.6秒 |
能力
身体は素粒子還元された変身者3人を再構成したもので、通常の3倍もの人工筋肉「ナノチューブ筋」の封入と、3人の腕力・脚力の合力で圧倒的な破壊力を生み出す「アローインテグレーター」によりアナザーライダーを撃滅する力を得ている。 これにより実質スペック以上のパンチ・キック力を発揮できる。
3人の意識は戦隊ロボのコクピットのような意識空間「クロックオブザラウンド」にあり、足元の巨大な時計の針が身体の動かす人物を指し示す(しかも律儀に時計回りで)。作中では、ソウゴが針のズレを直して自分に向けさせるシーン(公式読本によれば奥野氏のアドリブ)があった。
ただし、三人の息が合わないと途端に動きが悪くなってしまい、仮面ライダーギンガとの初戦では相手の異様さに動揺してしまったのか、ノリと勢いで突っ走ろうとしたソウゴ、「アレと言ったらアレだ!」とか父親のような事を言い出したゲイツ、意気揚々とトリに動いたものの二人と変わらずゴリ押しだったウォズと三人がひたすら猪突猛進的に突っ込むだけだった為に敢え無くギンガに敗北している。傍から見ていたツクヨミも「ハァ……だめだこりゃ」と呆れていた。
また、間違いなく強いのだが実は特殊能力としては「アナザーライダーを倒せる」事と「ゲイツとウォズを何処にでも呼び出せる」(より正確にいうと、ソウゴの意思次第で三人のうち誰か一人を中心に残りの二人を集結させることができる)位しか無く、装備面ではジオウ・ゲイツ・ウォズの各装備は使用可能ではあるが、ジオウⅡやゲイツリバイブの様な能力は持ち合わせてはいない為、戦闘面での特殊能力はほぼ皆無に等しい。それ故に、ギンガの様な特殊能力に特化した相手やジオウトリニティ以上のパワーやスピード等のスペックが特化している相手が苦手分野に入る。
ただ上記の各装備の使用により、手数や各必殺技の単体・複数発動及び組み合わせ発動ができると言う事でもあり、攻撃手段の多様性と技同士の複合による最終的な威力の高さはジオウⅡを大きく上回る利点を発揮している。
使用アイテム
ジオウトリニティライドウォッチ
ゲイツとウォズ、3つの力を宿した大いなるジオウ!ジオウトリニティ!
ジオウトリニティへの変身に使用するライドウォッチ。
白ウォズに残った仮面ライダーウォズの力とジオウライドウォッチⅡ・ゲイツリバイブライドウォッチより生み出され、ソウゴに託された。
各種武器
ジオウ・ゲイツ・ウォズの武器を呼び出し使うことが可能。
ウォズ:ジカンデスピア
必殺技
- ソロタイムブレーク
ジオウトリニティライドウォッチの起動スイッチを一回押して発動する必殺技。劇中未使用。
- デュオタイムブレークバースト
起動スイッチを二回押して発動する必殺技。劇中未使用。ガンバライジングでの演出はゲイツのタイムバーストにジオウの「ライダー」の文字が追加されたものとなっている。
- ブレークバーストエクスプロージョン
ガンバライジング限定技。初手はジオウの「タイムブレーク」、続いてゲイツの「スーパーのこ切斬」、更にウォズの「一撃カマーン」を浴びせ、「トリニティタイムブレークバーストエクスプロージョン」でトドメを刺す。
- トリニティタイムブレークバーストエクスプロージョン
起動スイッチを三回押して発動する必殺技。その名の通り「タイムブレーク」「タイムバースト」「タイムエクスプロージョン」の三つのライダーキックのエフェクトが敵を取り囲み、ジオウ、ゲイツ、ウォズの幻影がジオウトリニティに重なった後ライダーキックを放つ。
ガンバライジングでは敵の周囲を旋回して三回キックを放って大ダメージを与え、それぞれのライダーを象徴する文字の列を蹴り込みながらトドメのライダーキックを浴びせる演出となっている。
- キングギリギリスラッシュ
サイキョージカンギレードを使用した必殺技。
- スーパーのこ切斬&一撃カマーン
ジカンジャックロー・のこモードとジカンデスピア・カマモードの必殺技を同時発動し、鋭利な刃の付いた巨大な回転刃を飛ばす。
主な活躍
EP30で初変身。3人が1つとなったこの姿に驚きつつも、その高い戦闘力でアナザーブレイドを圧倒し、これを撃破してみせた。
同じ「トリニティ」の名前を持つ仮面ライダーアギト トリニティフォームとはEP32で、『アギト』の挿入歌である「BELIEVE YOURSELF」をBGMに共闘し、「六位一体」を披露してファンを大いに歓喜させた(一時、Twitterのトレンド上位にも「BELIEVE YOURSELF」がランクインしていたほど)。
ウォズ「これは…祝わねばなるまい!
祝え! ジオウトリニティとアギト・トリニティフォーム
三位一体と三位一体、併せて六位一体の力が…」
ソウゴ「もういいから!」
なお劇中では、強力な仮面ライダーゼロノス ベガフォーム(原典で仮面ライダーガオウとモールイマジン以外には無敗の戦績を誇っていた)すらも退けており、TVシリーズ本編内で黒星を付けたのは対仮面ライダーギンガの1戦のみである。そう考えると、総力戦で敗れこそしたもののギンガが決して弱くなく、寧ろ相当な強さであることが分かる。
EP38ではワームの大群を乗せた巨大隕石を破壊する際に変身。ツクヨミの力で巨大隕石が止まっている間に必殺技を発動し、巨大隕石を破壊した。
EP46ではジオウが仮面ライダーエターナルのマキシマムドライブを受け止めながら変身し、アナザーワールドにいたゲイツと黒ウォズの元にエターナルごとソウゴを転送する事で、その力を使ってアナザーワールドの破壊に成功した。
白ウォズからはジオウトリニティの真の力は「三人が互いを思う力」であると評されている。
EP48ではグランドジオウライドウォッチを失ったソウゴがジオウトリニティでオーマジオウとの決戦に挑み、本気を出していなかったとはいえオーマジオウに初めて膝をつかせるという大健闘を見せた。
オーマジオウからは「私が若き頃には、そこまでの力はなかった……」と告げられている。
本編後の活躍
『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』
ソウゴ「違う……仮面ライダーに、原点も頂点もない!!」
今回は本編のような特別なフォームという感じではなく、単に「ジオウの強化フォームの一つ」として登場。
その為、特殊能力がアナザーライダーを対応したウォッチ無しでも倒せる事とゲイツやウォズをどこにでも呼び出せる事以外はシンプルな強さしかない事が災いして、戦闘面では未来予知が出来るジオウⅡ以上にアナザー1号に苦戦してしまい、強化フォームとしての活躍はグランドジオウに譲る形になっている。
ちなみに3人とも生身での変身だったが、『ジオウ』本編の様にゲイツとウォズが苦しむことなく3人揃って「変身」と言っている。
『小説 仮面ライダージオウ』
合体への参加者が1人交代した別形態が登場している。
余談
三人が1人に合体して変身する「魔王」の仮面ライダーという点からしてモチーフになっているのは「三頭政治」であると思われる。またヒンドゥー教に見られる「三神一体」と「トリムールティ」もモチーフに取り込まれている。
クロックオブザラウンド内の巨大な時計は、仮面ライダークロノスの初変身時などで度々背景に置かれていた時計の流用。
仮面ライダーシリーズでは二人が融合した戦士は何人か存在したが、「三人での融合」は史上初。一応、一つ前の30分後の番組に前例はある。
トリニティの性能自体は決して低くないのだが、特別な能力があるわけでもなく「シンプルに強い」形態であることに加え、各ライダーとも単体性能からして非常に高い強化形態を前後のエピソードで手に入れていたため、登場当初は前述したように視聴者から合体する意味を問われる事も多かった。
だが、物語が進むにつれ「トリニティライドウォッチ発動の際に他の2人を召喚出来る」と言う利便性や、「3人の絆の象徴として生まれた本来の歴史にはないフォーム」と言う特別性が強調されるようになり、グランドジオウ登場後も(むしろ登場後の方が)活躍を見せる事で視聴者から唯一無二のフォームと評価されるようになった。
ちなみに当初のジオウの初期番組構想では、「ゲイツがライバル」「ウォズが真の敵」として立ちはだかる予定であり、ジオウトリニティは敵である彼らの力をも借りる禁断のフォームという構想だった様子。
実際には元祖てんこもりのクライマックスフォームよろしく三人のライダーによるド突き漫才が展開されることとなった。
終盤ではオーマジオウと戦い、本気ではなかったとはいえ膝をつかせたことから白ウォズが言っていた「その時代には存在しないはずの3つのライドウォッチを収めし戦士、オーマジオウの野望を打ち砕き、新たな時代をつくらん」とはゲイツリバイブではなく実はジオウトリニティの事ではないかと一部の間では推測されている(一応ジオウⅡライドウォッチもゲイツリバイブウォッチ、ウォズミライドウォッチの力の残滓とされる白ウォズの力も本来2019年には存在しない。また、新たな時代を作るという面でもジオウトリニティのイメージに一致している)。
関連タグ
仮面ライダージオウ ZI-O 仮面ライダーゲイツ 仮面ライダーウォズ
仮面ライダー電王クライマックスフォーム、仮面ライダーキバドガバキフォーム:『ガンバライジング』のトリニティスラッシュキャンペーンでチームを組んだライダー。共通点は「合体フォーム」。
トリニティフォーム:同じく「トリニティ」の名を冠する強化フォーム。上述の通り、第32話では「六位一体」の共闘を見せて多くの視聴者を喜ばせた。
クライマックスフォーム/超クライマックスフォーム:同じく4体(5体)のイマジンが融合したフォーム。初登場時の狼狽ぶりや仮面の合体順など、オマージュとも言える演出が数多くなされている。EP39ではモモタロスからも「てんこ盛りのようなもんか?」と言われている。なお、クライマックスフォームを含めた『電王』でのキャリアは、高岩成二の『ミスター平成ライダー』の歴史と称号を確固たる物にした重要な出来事でもあり、その実績を買われた事が『W』でCJXを演じる事へも繋がった。そんな高岩が平成ライダー最終作でクライマックスフォームのオマージュなジオウトリニティを演じるのは、色々な意味で感慨深いと言える。
サイクロンジョーカーエクストリーム、クローズビルドフォーム:同じく変身者が融合した強化フォーム。
デーボ・センキング:『王様戦隊キングオージャー』と『獣電戦隊キョウリュウジャー』のコラボエピソードに登場する戦隊怪人で頭部、両肩、両脚、胸部背部に敵組織の幹部陣のパーツがくっ付いた言うなればトリニティと呼ばれる姿をしており更に名前もセンキングとジオウの王要素も併せ持っている。
→ ジオウトリニティ
ジオウの中間フォーム
ジオウⅡ→ジオウトリニティ