「お前達に私を倒すのは不可能だ。何故かわかるか? 私は『生まれながらの王』である」
演:高岩成二(2068年)・奥野壮(2019年)・伊藤駿太(RIDER TIME)
スーツアクター:高岩成二
概要
ツクヨミやゲイツのいた2068年の世界を支配する『時の王者』。
『オーマの日』と呼ばれる未来にてカッシーンやダイマジーンによる大破壊が行なわれる中でその姿を現し世界を支配した存在であり、人々を苦しめ希望の無い世界を作り出しているとされる。
レジスタンスであるツクヨミがつけた通り名は「最低最悪の魔王」。
その魔王の正体が未来の常磐ソウゴであるとされる事から、彼の存在を消す為にゲイツをはじめ様々な人物が現代のソウゴの前に現れる事となった。
預言者ウォズとの関係は不明だが、彼がソウゴの事を「我が魔王」と呼んで臣下の如く接している為、何かしらの関係がある模様。
ゲイツのイメージでは「オーマの日」に、通常のジオウから直接オーマジオウに変化していた。
ソウゴがオーマジオウになる可能性がある限りは、彼もまた存在し続けるらしく、作中では本来のオーマジオウに繋がらない歴史改変が行われた事が示唆されたばかりか、オーマジオウ本人がそれを指摘した事すらあるが、完全に消滅したのはソウゴがベルトを捨てた時のみである。
見た目は通常フォームに近いものの、能力的には後の強化フォームに近いものが見られる。
容姿
その姿は一言で表すなら豪華版のジオウ。人によっては「悪趣味な高級時計」のような印象を与え兼ねない、華美が過ぎる装飾が増え全身が黒と金で統一されている。
右胸には「オーナメントスロット」が6つ付いており、肩からは黄金の勲章「メリディアンサッシュ」をかけており、背中には時計の長短針を模したプレート「アパラージタ」によって構成される大時計「アポカリプス・オブ・キングダム」がマントの様に装着している。
顔はクロノグラフ付の時計風で、ジオウと同じく『ライダー』の文字を描いた複眼「エクスプレッシブフレイムアイ」の形状は翼を広げた鳥のよう。
文字盤部分は幾つもの小さく高精細な『王』の文字が並んだ柄になっている。
使用アイテム
オーマジオウの腰に装着されているベルト。ボタンを押すことで使用者をオーマジオウへと変身させる。
豪華な装飾が施されており、ディスプレイには「2018」の文字が確認できる。
スペック
こちらでは2068年版のオーマジオウのスペックを表記する。
身長 | 不明 |
---|---|
体重 | 不明 |
パンチ力 | 不明 |
キック力 | 不明 |
ジャンプ力 | 不明 |
走力 | 不明 |
2019年のオーマジオウは明確にスペックが決められているに対し、何故か2068年のオーマジオウのスペックは一切が不明となっている。
2019年のオーマジオウのスペックは仮面ライダーオーマジオウを参照。
能力
少なくともジオウ作中では最強の存在。
EP01では片手を軽く振るっただけで、大爆発を起こし大量のレジスタンスを一掃、更に自身の数倍の体格を持つタイムマジーンを、次々と投げ飛ばした。
また手をかざしただけで、大量のミサイルを空中に静止させる念動力、念じただけで辺り一面を爆発させる。時間を止めた後、大勢のレジスタンスの人間、タイムマジーンやミサイル等の兵器を一瞬で黒い塵と化す等の、強力な能力を有している。
これらの能力を使って、『常磐ソウゴ初変身の像』の前から殆ど動く事なく、レジスタンスを蹂躙し壊滅へ追い込んだ。
肩から掛けた勲章「メリディアンサッシュ」には、半径4km圏内の触れた物全てを異次元へ送る効果がある。
背中にマントの様に付いている、時計の長短針を模したプレート「アパラージタ」によって構成される大時計「アポカリプス・オブ・キングダム」によって、これらの回転によってエネルギーを展開、加速増幅して攻撃に転用する。
顔の複眼「エクスプレッシブフレイムアイ」は常に1000~1200℃で赤熱している。最大出力で熱線を出す。
全てのライドウォッチを所有しており、右胸の「オーナメントスロット」によりライドウォッチの6つ同時稼働が可能な上、スロット毎に搭載されている「オルタネートプラグ」によりライドウォッチを手に取る(起動する)だけで、仮面ライダーの力を使用する事が出来る(EP40では尺の都合上なのか起動すらしていない)。
最終話放送後に明らかになった能力によると、「全平成ライダーの力を持つ」との言葉通りに主役だけでなくサブライダーの力も使えるようであり、ディケイド激情態の上位互換とも言えるような凄まじい能力を有している。
- EP15 『バック・トゥ・2068』
- クウガ:サイドキックと共に黒い巨大な古代文字で攻撃する。
- キバ:バイオリンの音色と共に黒い大量のコウモリで攻撃する。
- 龍騎:ドラグレッダーを使役する。
「ディケイド」作中で士達が最初に巡った3つのA.R.WORLDのライダーである。
- EP40 『2017:グランド・クライマックス!』
- ブレイド:ラウズカード型のエネルギーを放つ。
- ダブル:紫色と緑色の混ざった竜巻を発生させる。
ブレイドの力の行使時にはダイヤのAのラウズカードを模したエネルギーも放っている。
EP41ではグランドジオウと同じく、ライダーの召喚も披露している。 召喚したライダーはクウガと龍騎(後者は超全集で判明。グランドジオウの召喚したエグゼイドと戦っている)。
また、関連のあるジオウⅡやオーマフォームの能力から、時間に干渉する能力も本編で見せた以上のものがあると考えられる。
劇中では手をかざすだけでミサイルを念力で止めたり、時間を停止させてから周囲一帯の敵を塵に変えたり、ソウゴを時空転移させている。
また、ソウゴが変身する2019年のオーマジオウと各装備の能力が同じである為、森羅万象の実体化や時空(=世界)を無に帰す破壊の力と無から時空を創る創造の力を多数の並行世界規模で使用可能であると思われる。
番組の放送初期に発行された東映ヒーローMAXvol.58でのインタビューにて、『オーマジオウは50年後に魔王として全ライダーの力を持っている設定だが、そこには我々もまだ見ぬライダーも含まれているのですか?』と言うインタビュアーの質問に対して白倉プロデューサーは、「そうなります、なので少なくとも50年は続けるつもりだという(一同笑)」と答えている。
そして物語が進むにつれて、「オーマジオウ誕生以降ライダーは歴史上に現れなかった」とされている事が語られた。
そして番組終了以降の、白倉プロデューサーのTwitterの方に、この設定についての質問が寄せられた時に、企画陣は『全ての平成ライダーの力』というつもりで進めており、使えるライダーの力は『2000年から2019年のオーマの日まで』であるという返答がなされたが
後に公式から発行された仮面ライダージオウ超全集10pにて「全てのライドウォッチを持っており、全ライダーの力を使うことが可能。」との記述がなされた(原文ママ)。
これは全ての平成ライダーのウォッチの事なのか、それとも言葉通りの全てのライダーのウォッチの事までなのかは定かではない。
しかし、オーマジオウは平成ライダーの王であり、そして作中でも2068年オーマジオウの台詞からも、平成の全主役ライダーの力の事を『全てのウォッチ』『全ライダーの力』と表していた事や、2019年オーマジオウも全平成ライダーのウォッチを取り込む時の『俺の力は、全てのライダーの力だ。』と言う台詞も踏まえると、
少なくとも現在開示されている情報から考えると、「オーマジオウの使えるライダーの能力は全ての平成ライダー迄」という説が有力だろう。
白倉プロデューサーのTwitterにて映像作品だけで無く、漫画・舞台・小説などのライダーの力も所有している事が示唆されている。
そして「仮面ライダージオウ超全集」においては、「仮面ライダーが存在しなれければ自分はオーマジオウにならなかった」と考え、「スーパータイムジャッカー」を利用し、クウガの歴史を変えたという可能性が言及されている。スーパータイムジャッカーは未だその全容は全くもって不明であるが、白倉p曰く、「タイムジャッカーは劇中設定を持つ登場人物で、スーパータイムジャッカーはそんなものを超越している」らしい。つまり、もしこれが事実であった場合、「劇中設定を超越した存在」ですらオーマジオウの掌の上で踊らされていたに過ぎなかったという事である。
オーマジオウには語られていないだけで我々の知らない未知の設定がまだ存在している可能性もあり、その力は未だ底知れない。
そして、ファイナルステージではアナザーオーマジオウが平成を消し去った事により消滅したかに思われたが、平成の昭和ライダーと観客の記憶を起点として復活すると言う芸当も成し遂げており、もはや不滅とも呼べる存在になっているようだ。
変身者
前述の通り未来の常磐ソウゴ。
EP15で初めて具体的な姿が登場。但し、逆光で顔は見えない。
オーマジオウに似た金と黒の和服を改造したかのような、独特の衣服を纏っており白髪である。
無人の荒野に建てられた椅子と御簾ぐらいしかない小さな建物の中に、傍に仕える者も無く独りで座っていた。
その人物像をスウォルツからは「自分が王だと信じて疑わなかった」、ウォズからは「自分の覇道を邪魔する者は許さない」と称されており、総じて「強欲で自己中心的な人物」と評価されている。
詳しくは後述の正体考察及び真相にて。
また後に2019年の常磐ソウゴや「ソウゴ」と呼ばれる少年もオーマジオウへと変身している。
劇中での行動/関連エピソード
- EP01 『キングダム2068』
ツクヨミがソウゴに見せた未来の映像に登場。
その圧倒的な力でレジスタンス達をねじ伏せていた。
- EP15 『バック・トゥ・2068』
「懐かしい…。かつての私はそんな物だったか…?」
「安心するが良い。遠くない未来、お前はさらなる力を手に入れる。魔王にふさわしい力を」
門矢士/仮面ライダーディケイドによって2068年の未来に飛ばされて来たソウゴと遂に対面。
「俺があんな事する訳ない!俺は最高最善の魔王になるんだ!」と頑なに否定しようとするソウゴに対し「その通りだ。私こそ、最高最善の魔王」と言い放った。
襲いかかってくるジオウ・ディケイドアーマーのライドヘイセイバーによる必殺技を物ともせず、それぞれのライダーと同じライドウォッチの力でジオウを一方的に叩きのめし、オーマジオウになる事を拒み続けるソウゴにこう宣告する。
「それほど魔王になるのが嫌だと言うのなら、良い方法を教えよう。
そのベルトを捨てろ!(※)
そうすればお前が、私になる事はない…」
※その後16話でオーマジオウ抹殺と、現代のソウゴとの友情を両立する方法としてゲイツがソウゴに対し同じ台詞を発している。
- EP16 『フォーエバー・キング2068』
EP15の戦闘の後、ゲイツの危機を知らせてソウゴ達を2018年に送り返す。
その後、ソウゴがゲイツに頼んでジクウドライバーを破壊してもらった為、1度は存在が消滅するものの、新たな決意と共にソウゴが再びジオウに変身した事で復活する。
「若き日の私よ。お前が夢を捨てられぬ事を知っていた。お前は、私だからだ……」
- EP17 『ハッピーニューウォズ2019』
ジオウがオーマジオウとなった「オーマの日」に救世主・「ゲイツリバイブ」に倒された未来から白ウォズが現れる。
この結果、こちらの時間軸では仮面ライダーの歴史が続いており、仮面ライダーシノビや仮面ライダークイズ、仮面ライダーキカイといった未知の仮面ライダー達が多数存在している模様。
- EP21 『ミラーワールド2019』/EP22 『ジオウサイキョー!2019』
オーマジオウ本人は登場しなかったが、オーマジオウ誕生に関わる非常に重要な回。
度重なる白ウォズの干渉によって、少しずつ本来の歴史からずれ始めた事を危惧した黒ウォズは逆襲を決意し、本来ジオウがオーマジオウとなる「オーマの日」に手にするはずだった、オーマジオウの力の一端をソウゴに渡す。
ソウゴはアナザーリュウガとの戦いの中でミラーワールドに迷い込み、魔王としての最低最悪な面を持つ鏡の中のもう一人のソウゴと邂逅。
初めは攻撃され、それから続くEP22で『そんな最低最悪な面もまた自分である事』を受け入れ、鏡像の自分と一体化してジオウⅡの力を手にした。
「時間を巻き戻してゲイツの死をなかった事にする」と言う、オーマジオウと同じ「時を操る力」でアナザーリュウガを撃破し、今までソウゴがオーマジオウになる事を信じ切れなかったツクヨミをも戦慄させた。
このエピソードを機に、それまで根強かった「ソウゴ以外の別人がオーマジオウに変身している」説が急激に力を失った。
- EP26 『アナザージオウ2019』
スウォルツがアナザージオウを生み出した事に動揺するウールが、「あの飛流って奴がオーマジオウになったら意味ないじゃないか!」と不安を露わにしており、アナザージオウもオーマジオウになりうる可能性が出て来た。
- EP27 『すべてのはじまり2009』
直接は登場していないが、常磐順一郎がソウゴに対し「『人の痛みがわからない王様』になって欲しくない」事を打ち明けている。
- EP30 『2019:トリニティはじめました!』
「ブレイドウォッチを手に入れたか、若き日の私よ…」
「お前が手に入れていない力は、あと6つ。全てのウォッチを集めるのが王への道…覇道へ繋がる道標だ」
久々の再登場。海東大樹が開いたオーロラカーテンを通じて2068年からその姿を見せ、ソウゴへメッセージを送った。上述の台詞と共にアギト、響鬼、カブト、電王、キバ、ドライブの6つのライドウォッチを見せ、これらを手に入れることが覇道の一歩目だと語った(集めるべきレジェンドライドウォッチが全部で19個である事がソウゴ達に判明したのは、公式サイトでも記述されている様に今回が初)。
ジオウⅡ・ゲイツリバイブが生まれて以降、対アナザーライダーとしては存在意義が薄くなっていた、レジェンドライドウォッチを集める理由が再び出来た事になる。
更に同話では歴史に介入したゲイツ・ウォズをも取り込んだジオウトリニティが誕生し、歴史は新たな「オーマの日」を迎えた。
誰も知らない新たな歴史が開かれたにも拘らず、平然と2068年に存在し続けている事実からすると、どこかのタイミングでオーマジオウが誕生する可能性、すなわち「第二のオーマの日」が発生する可能性は未だ潰えていないようだ。
尚、白倉Pによれば本来の「オーマの日」とはソウゴの誕生日である4月28日だったとの事。
- EP40 『2017:グランド・クライマックス!』/EP41 『2019:セカイ、リセット』
「若き日の私よ、全てのウォッチを手に入れたか。だが、まだ私には及ばない」
グランドジオウとなったソウゴを2068年に呼び寄せ、オーマジオウを倒そうと躍起になるソウゴと交戦する。
「愚かな! お前は私だ……それがまだ分からぬか!?」
最初はグランドジオウと互角に渡り合っていたが、グランドジオウが正しく力を継承出来ていないドライブを洗脳し、ドライブのスピードロップでグランドジオウを撃破した。
「何故お前が私に及ばないか。それは、お前が全てのライダーの力を集めた訳では無いからだ」
ソウゴはウォズによって逃がされたが、その直後に異変が起こりウォズに「何者かが時間の流れを変えた」と警告を発する。
この話においてウォズが跪くシーンがあり、あやふやなままだった「オーマジオウとウォズの関連」が確定する形となった。
言動を見るにどうやら「ドライブの力をまだ継承していない」事を気付かせる為に呼び寄せた模様。
- EP44 『2019:アクアのよびごえ』
直接は登場していないが、湊ミハルがゲイツとツクヨミに、「オーマジオウのいる未来から来た=オーマジオウの存在を裏付ける」2人の接触が逆にソウゴがオーマジオウとなる可能性を強めてしまった、2人の存在が逆説的にオーマジオウへの道を補強すると警告している。
- EP48『2068:オーマ・タイム』
「若き日の私よ。お前がこの時代に再び来るなど、私の記憶にはない…」
ソウゴ「歴史が変わって当然だ。あんたにとっては過去でも、俺には未来なんだから」
最終回目前にして再登場。EP1のプロローグより前の時系列であるゲイツとツクヨミが居た当時のレジスタンスと戦っていた。
自分の記憶にはない「ソウゴが再び2068年に来る」と言う事態を前にするが、特に動揺せずにジオウを迎え撃つ。
圧倒的な力でジオウを圧倒し、その後ソウゴが変身したジオウトリニティと対決を繰り広げるが、キングギリギリスラッシュの直撃をあっさり受け切り、鍔迫り合いに陥る。
直後、ジオウトリニティが本来の歴史には存在しないイレギュラーな形態である為か、至近距離からサイキョージカンギレードで繰り出された「トリニティタイムブレークバーストエクスプロージョン」を受け、ジオウ本編で唯一まともなダメージを受け、膝を着く(だが、すぐに立ち上って平然と喋り出しているを見るに、直撃したと言うだけで有効打だった訳でも無いようだ)
「私が若き頃には、そこまでの力はなかった……」
ソウゴ「あんたは未来の俺かもしれないけど、一つだけ違うところがある。……俺には仲間がいる!」
ソウゴを倒すつもりがない事を見抜かれ、変身を解いたソウゴから「オーマジオウの力とは何なのか」について問われ、それは「時空を破壊する力」である悉く、黒幕はソウゴに世界を破壊させるつもりである事を伝えた。
「楽しみにしているぞ。お前がどの時空を、どう破壊するか…」
そしてソウゴを元の時代に送り帰すと、「無意味だが、助けてやるとするか」と、ツクヨミの許に自分の力を送りこみ…?
この「過去のオーマジオウが時を超えてやってくる」事象を目撃したゲイツが「自分たちも時を超えて過去に行き、オーマジオウの誕生を阻止する」と言う手段を思い付き、ジオウ本編のEP01へ繋がっていく事となる。
過去の自分を倒すわけには行かないとは言え、今回も攻撃らしい攻撃は行わずジオウトリニティの攻撃を防御するのみであり、全力を垣間見る事はなかった。
また、この話において「現在のソウゴはオーマジオウとは違うルートを辿っている=現在のソウゴと、今まで登場したオーマジオウが完全にイコールではない」ことが示されている。
これはミハルの言う通り、ゲイツとツクヨミが現代に存在する事で「最低最悪」の未来が存在し続けていると思われる。
- LAST『2019:アポカリプス』
→仮面ライダーオーマジオウを参照。
正体考察
2068年の常磐ソウゴが変身しているとされる。
テレビ朝日の仮面ライダージオウ公式サイトでも、ライダーの項目のジオウのページで形態の一つとして紹介されている。
仮面ライダー平成ジェネレーションズFOREVERのEDでも、ジオウの最強フォームとしてオーマジオウが登場している。
未来からやってきて実際にソウゴと接したツクヨミは、現代のソウゴの言動が未来世界を苦しめる最低最悪の魔王とは到底思えず、本当にオーマジオウの正体がソウゴなのか疑問に思い始めている。
尚、未来のソウゴ自身であるという事実が本当ならば、彼はこの姿に変身している際には68歳と言うかなりの高齢となっている(作中でもオーラにジジイ呼ばわりされていた為、高齢なのは事実な模様)一方、上記のような強大な力で暴れ回っている事になる。
「実は事実が歪められているだけで、オーマジオウ自身は正義の為の行動をしている」「何らかの事情で敵を演じている」「過去作の例に鑑みてどちらかがリ・イマジネーションライダー」などの意見も存在しているが、ゲイツはソウゴの言葉とオーマジオウの言葉に一種の繋がりを見出してもいる。
実際、劇中のソウゴはお人好しではありながら、自分の目的の為には強かであり、かつ時には容赦がない一面を持っている。
ツクヨミによると2068年の世界の人口は2018年の半分程度となっており、これもオーマジオウが原因とされているが、オーマジオウ本人は「私は王になりたいと願い、世界を救った」とも語っている。
この事実により、ツクヨミ達レジスタンスの認識が、必ずしも正しいとは言い切れない事と、2018年から2068年の間に何らかの世界規模の危機が起こる事が示唆されている。
劇中では自身を襲って来た者に対して反撃しているだけで、ツクヨミ達が語るような独裁者や、暴君のような振る舞いは具体的には描かれていない。
EP17で実際にオーマジオウが、ゲイツリバイブによって倒された未来からやってきた白ウォズが登場し、彼の口から「オーマの日にゲイツリバイブがオーマジオウを倒した」「そしてライダーの歴史が続いた」事が告げられ、EP21で実際にゲイツとツクヨミが白ウォズの来た未来がどんな所かと聞いた所、「この現代と同じ時間が止まったような平穏」と意味深な表情で返され、オーマジオウが居なくなった影響が、どれほどのものなのかは未だ具体的に語られていない。
カッシーンとダイマジーンとの関連
明かされつつある情報の中で、カッシーンとダイマジーンはそもそもオーマジオウ固有の戦力ではなく、別の勢力から奪い、プログラムを改ざんして使役したものであるらしいことが示唆されている。
そもそもこの両者がオーマジオウに起因する存在であれば、一時彼の存在が消えていた際に機能停止したのみにとどまり、道連れで消えなかった説明が出来ない(逆に別勢力から奪ったものだと考えれば、プログラムを改ざんしたオーマジオウが消えたことでパラドックスを起こし「制御プログラムが元々機能していない」状態になった、と考えることで説明できる)。
となれば、「オーマの日」とはすなわち、常磐ソウゴが、ダイマジーン(を操る勢力)による世界の破壊を止める為にオーマジオウとなった日であり、背後の事情を知らない2068年の人々は、それをオーマジオウが起こした事だと考えている、と推測出来る。
シティウォーズ
期間限定イベント「道を違えた兄とレイドバトル」にてレイドボスとして登場。CVは勿論小山力也氏本人であり、ゲーム作品に2068年のオーマジオウが参戦するのは何気に初である(ガンバライジングでは期間限定イベントでスチール写真、CV無しで登場していたが)。
Mr.Xの召喚に応じてシティの破壊を目論む。その真の目的は彼らがMr.Xを倒すに相応しいか見定る為に、敢えてMr.Xの誘いに乗っていた。仮面ライダージオウ オーマフォームと仮面ライダー1号と戦い、彼等に敗れると彼等の未来を祝福してどこかへ去っていった。
本イベントではオーマジオウの性質が一部明かされており、一時的とは言え、仮面ライダーツクヨミの時間停止の影響を受けたり、昭和ライダーの力を持っていないらしい事が判明している(昭和ライダーでも、仮面ライダー1号の力であればディケイド、鎧武、ゴーストの力を介せば使用できるだろうが、あくまで力を使えるだけで継承した訳では無い、と言う事だろうか)等、無敵に思われたオーマジオウにも、有効打を与えうる手段がある事を示唆している。
(実際に後の映像作品にて、平成ライダーの力に平成ライダー以外の力を加えた状態でオーマジオウを倒すことに成功したが、これはツクヨミの呼びかけによって生まれた隙や世界の破壊と創造を繰り返した事により力が衰退、弱体化していた影響が大きく、厳密には2068年に降臨していたオーマジオウとは別人である可能性が高い為参考にはならない。詳しくは真実のソウゴを参照。)
本作も本編同様にライダー達と敵対する意思は見受けられなかった為、今後何らかの形で力を貸してくれる事もあるのかもしれない。
ちなみに、イベント開催初日、オーマジオウが必殺技を撃つとアプリがクラッシュするという現象が発生していた。その強大なる力故かと思われたがただのバグであり、即日修正された。
余談
- 名前の由来はおそらく「時の王」であるジオウに対し、「逢魔時の王」でオーマジオウ。逢魔時(おうまがとき、古い表記では『逢魔が刻』『大禍時』とも)は昼と夜の間、夕方の空が紫色に染まり黄昏時から夜に変わる瞬間の事で、妖しいものと出会い易い不吉な時間と言われている。
- また、オーマを並び替えると「マオー(魔王)」になる(こちらは補完計画で明言されている)。
- ちなみに夕刻には逢魔時以外にも「黄昏」と表現されるが、北欧神話において終末を表す邦訳として使われる事がある。
- 「生まれながらの王」を自称する事から、「真の王」と言う意味で「大マジ王」「王、マジ、王」にもなる(漢字表記にすると「大真時王」になると思われる)。
- 諸設定は「ヒンドゥー教」の破壊神「シヴァ」が元ネタと思き部分が多い。
- 「エクスプレッシブフレイムアイ」は目から熱線を放つとあるが、シヴァもまた第三の目から熱線を発してカーマ神を焼いた逸話を持つ。
- 背中にある時針状のパーツ「アパラージタ」はシヴァ神がトリヴィクラマセーナ王に与えた剣の名前に由来する。
- シヴァ神は、「カーラ(時間)」あるいは「マハーカーラ(偉大な時間、大黒天の前身でもある)」等と時間に関係する呼称が多い(妻のカーリーも「カーラ」の女性形である)。
- ジオウ制作にあたり、白倉Pがインド映画「バーフバリ」に影響されており、BGMもバーフバリのようなスケールの大きなものを依頼したという(『てれびくんデラックス 愛蔵版仮面ライダージオウ超全集』(小学館)P146より)。この事から、オーマジオウの諸設定にもインド文化が反映された可能性は0ではないのかもしれない。
- CVの小山力也氏は『仮面ライダー鎧武』の武神鎧武以来、主役ライダーとほぼ同様の姿の悪側のライダーを演じる事になった。また、小山氏は過去に『仮面ライダーBLACK RX』で霞のジョーとして顔出し出演しており、特撮ビジュアルマガジン「宇宙船」第163号に掲載されたインタビューにおいて「今ならジョーにも変身するチャンスがあったかもしれないですね。『仮面ライダージョー』なんてね(笑)」とコメントしている。
- 変身前の人間態はスーツアクターの高岩成二氏が演じている。オーマジオウの年齢故に普段のライダーとは演じ方を変えていたらしい。尚、劇中では顔は口から下までしか映らなかったが、映像としては「もうちょっと顔を見せたいけど、見せ過ぎると高岩感が出過ぎる」と言う事で調整を頑張っていたらしい。
- 『常磐ソウゴ 初変身の像』を建てると言う大胆な事をしている為、ネット上では「随分元気な爺さんだな」とネタにされている(俗にいう高性能じいちゃんである)。
- この『常磐ソウゴ 初変身の像』は2019年4月4日にプレミアムバンダイで予約が開始された(リンク先商品ページ)。
- 装動のスケールに合わせた為サイズこそ小さいものの、ジオウに変身する時に現れるエフェクトを細かなディテールで再現しつつ、全体に汚し塗装を施すと言う徹底ぶりで装動と組み合わせる事で劇中のシーンを再現できる。
- 尚、スタッフの「オーマジオウは墓守り」と言う会議での発言と、この像を絡めて白倉Pからは「あれはある種の墓標」と語られている。ウォッチを継承する事で存在と以降の歴史を消してしまったからだろうか……。「アーマータイム等で、ジオウの目の文字が変わるのは墓碑銘なのでは?」と言う意見も出ている。
- この事から一部ではゲイツ達と出会わず最愛の家族である常磐順一郎をクォーツァーに殺されたのでは?と想像するファンもいる。
- 強さや経緯等が余りにも壮大過ぎる為、ファンからはかなりの人気を得ている。それ故に、ソーシャルゲーム等のコラボ等で他のライダーよりも扱いが良くなかったりすると扱いに疑問を持たれる事がある。
関連イラスト
関連タグ
仮面ライダージオウ ZI-O ジオウⅡ ジオウトリニティ グランドジオウ オーマフォーム
仮面ライダーオーマジオウ 逢魔時王 ダークライダー チートライダー
関連キャラクター(特撮)
アルティメットフォーム:配色がほぼ一致する、平成最初のライダーの最強形態。
ゲムデウスクロノス、ゴルドドライブ:2体ともカラーリングが類似。何かしらの集団のトップに立つ悪の戦士である点も共通する。
仮面ライダーソーサラー:上記の共通点の他、オーマと言う名前が共通する。
武神鎧武、パラドックス・ロイミュード:同じ声で、覇道や時間など共通点がある。
仮面ライダーディケイド:10作前の節目の作品の第1話冒頭に登場し、圧倒的な力を誇示したライダー。オーマジオウは「魔王」として恐れられているが、彼も「悪魔」と呼ばれ忌み嫌われている(特にある人物から)。
ディケイド激情態:ディケイドをオマージュした要素が多いジオウだが、オーマジオウはディケイドでいうこの形態に相当するポジションにある(ライダーの力を形態変化なしで使いこなす、襲ってくる敵と延々戦い続けている、悪の所業に見えるがその裏に先のための目的がある、など共通項が多い)。能力的にも共通点が多く、ライト版オーマジオウとも呼べる。
ネガライダー
仮面ライダーメタルビルド→オーマジオウ/仮面ライダージオウ(ミラーワールドバージョン)→仮面ライダーアークゼロ/仮面ライダーアークゼロワン
本編後の活躍(ネタバレ注意)
ファイナルステージではバールクスライドウォッチを偶然手に入れた加古川飛流の手によって平成と令和の歴史が消されてしまい、昭和93年の世界となった事でオーマジオウが消滅してしまう。
更に飛流は栄光の七人ライダーのライドウォッチを取り込んでアナザーオーマジオウへと至り、ソウゴらを窮地に追い詰める。
しかし仮面ライダーアマゾンズら「平成の昭和ライダー」達の支援を受けて、「平成の世は、終わることはない。ここにいる者ら(=観客)の記憶に刻まれた戦いの記憶は、そんな簡単に消えるものではない!」という謎の理屈でオーマジオウが復活。
更にはオーマフォームへと変身したソウゴの元へ、オーマジオウ自身も加勢。
「やるな、流石は若き日の私」
ソウゴ「オーマジオウ…」
「私も戦いに参加させてもらおう」
「貴様如き、私には手も触れられると思うな!」
アナザーキバの動きを封じながら瞬殺
ソウゴ「凄い…さっすが俺!」
オーマジオウとオーマフォームという最大最強のコンビにはさしものアナザーオーマジオウも及ばず、二人の共闘に圧倒され敗れ去った。
『RIDER_TIME_ジオウVSディケイド』
本作の黒幕として暗躍する。
ディケイドコンプリートフォーム21を圧倒するなど最強の敵として相応しい活躍をしている。
詳しくは真実のソウゴを参照。
『スーパーヒーロー戦記』
まさかの客演。
後光付きかつ手前のデンライナーと比較しても巨大な幻影の様な姿で登場しており、他の登場人物とは別格の存在感を視聴者に見せつけている。
作中では「西遊記」の物語に迷い込んだ五色田介人と新堂倫太郎の前に魔王として登場※し、イマジン一行と共に天竺まで経典を取りに来るよう命じた。
今作では残念ながら戦闘に参加することはなかったが、もし仮にそうなった場合、一瞬でケリがついてしまう為、仕方ないのかもしれない。
ちなみに、イマジン達が西遊記のキャラクターの姿をしているのはオーマジオウによるキャスティングらしい。
※本来の西遊記に登場する「魔王」は基本的に敵キャラであり、「登場人物に旅に出るよう促す」というのは観音菩薩の役割である。後光(仏様や観音様が放つ光)と共に現れたことも加味すると、オーマジオウは「観音菩薩を配役されたが本来のキャラクター性から魔王を名乗って登場した」のだと思われる。
本編後のイメージ
- 最終回後もたびたびソウゴの元に現れては助言や助太刀をするので、親戚のおじさん的イメージが付いてきている。
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