「変身」
アークライズ!
オール・ゼロ…
「人間は、滅びる…」
【私がアークで仮面ライダー】
CV:速水奨
スーツアクター:高岩成二(滅)/永徳(迅)/神前元(雷)/今井靖彦(滅〈仮面ライダーアウトサイダーズ〉)
変身者
概要
通信衛星アークがヒューマギアに憑依して変身した仮面ライダー。
元々、アークは通信衛星としての本体を有するものの、戦闘はおろか地上で活動するための機能やボディを備えていなかった。
そのため、自らの知能を宿したアークドライバーゼロによってヒューマギアを乗っ取り、仮初の体を仮面ライダーに変身させている。
宿主となるヒューマギアは滅亡迅雷.netの幹部。
外見
全体的なフォルムはゼロワン・ライジングホッパーに近い容姿をしているが、黒一色のボディ、片方しかないアンテナ、左目が剥がされたかのようなマスク、通信衛星アークの中枢部に似た形状の禍々しく輝く赤い瞳を持っている。
左半身は胸部装甲を貫くように銀色のパイプが伸び、配線や内部パーツが剥き出しになっているなど、ライダモデルを無理やり剥がされたかのような痛々しい外見になっている。
目を引くのは非対称の頭部だが、これは統計学的データに基づき「仮面ライダー」としての要素を効率的に再配置した結果。
両眼も左右で別機能のセンサーとなっており、決して不完全・未完成というわけではない。
スペック
身長 | 196.0cm |
---|---|
体重 | 122.4kg |
パンチ力 | 47.6t |
キック力 | 96.3t |
ジャンプ力 | 73.1m(ひと跳び) |
走力 | 0.8秒(100m) |
スペック値は『ゼロワン』どころか歴代ライダーの中でも指折りの数値であり、キック力は既にデフォルトの仮面ライダーエボル・ブラックホールフォームを上回っている。
全体的な性能はメタルクラスタホッパーを下敷きにしており、ゼロワンの攻撃を真っ正面から食らっても歯牙にもかけないほどの防御力を持つ。
メタルクラスタホッパーやランペイジバルカンのような強化形態と比較すると及ばないが、その戦闘力はライダー単独では太刀打ちできず、メタルクラスタさえも他のライダーと2人がかりでやっと互角に持ち込めるほど。
加えて対消滅フィールドにより物理的防御を無効化し、キックだけでライダモデルを飛散させることが可能で、やろうと思えば相手の変身すら妨害できる。腕から赤いビームのような物も使え、人間相手なら一撃で殺傷する。
右目「エクリプスアイ」は画像処理やサーモグラフィー、X線撮影など様々な機能を有し、特徴的な赤い左目「ゼロフェイスビジョン」はネットワークから監視カメラや偵察衛星など様々な機器に侵入してはそれらを己の目とする。
特徴的な露出したパイプはゼツメライザー同様の「ワームターミナル」でありヒューマギアの内部に侵入して内部からヒューマギアを強化しており、スーツ自体もヒューマギアを外部から動かすことで素体のポテンシャルを超える動作を可能としている。
また人間の脳波に干渉するハッキング機能により、相手に精神的ダメージを植え付けたり思考を破壊することもでき、不破はこれを受けて変身解除に追い込まれ、唯阿や数十名にも及ぶA.I.M.S.の隊員達はこの能力で一斉に意識不明となるなど大きなダメージを受けている(触角の「ゼロフェイスアンテナ」には人間のコントロールを行う機能があるとされる)。
さらに亡のデータを受け継いだのか、ザイアスペックに干渉し使用者を暴走させる能力も所有している。
専用武器は持たないものの、手のひらの照射成形機「ビームエクイッパー」によりゼアの多次元プリンターのように武器等をその場で製造することが可能(ただし、作中の描写ではアークドライバーゼロのコア部分「アークドライブコア」から製造しているようにしか見えない。ここには各種装備を形作る流体金属が格納されているという設定がある)。
アタッシュウェポン以外にも、第37話では2丁のエイムズショットライザーに加え亡が使用するための新たなフォースライザーとジャパニーズウルフゼツメライズキーまでも生み出している。
まさにアークの製造機能がそのまま移植されたかの様な能力であり、自分の部下となる新たな仮面ライダーすらも増やす事が出来ると言う、今までの武器生成とは次元が違う能力となっている。
第39話ではサウザンドジャッカーに触れてデータを収集した事でそれの製造も可能になっており、只でさえ多い手数がまた更に増えてしまっている。
また、両肩に内蔵した粒子加速器を利用する事で手のひらを砲口とした荷電粒子砲を放つ事も可能。
この他にも各種電子機器へのハッキング、ラーニングと情報の分析によって数億通り(ゼロワンやサウザーでさえ数千、数万通りだった)もの「事象に対する結論」を導き出す能力、念力の様な謎の能力(※)、液体金属をクラスターセルの様に使ってバリアを形成するなど、強力な能力を複数所持している。
一方で変身者によって強さがブレる所があるようで、同じメタルクラスタホッパーを相手とした場合でも迅の変身時は互角の勝負だったのに、滅の変身時は一方的に叩きのめし攻撃を受けても平然としていた。
ただし、同じく裏切り者の雷の場合は自分が偶然記憶を取り戻したかのように操られていただけであったからかほぼ一方的にゼロワンを嬲り倒している。
もっとも、後述の「人間を騙し、弄ぶ。人間から学んだ悪意の一つ」と言うセリフを加味すると、迅を乗っ取っていた時は手を抜いてワザと倒される事で或人達にぬか喜びさせ、彼らに迅を傷付けさせた上でヒューマギアならばだれでも自分の器足りうる事を突きつけたとも考えられ、心理戦も織り交ぜていることが推測できる。
だが、真に恐ろしいのはアークゼロを操るアークの意志その物。
人類滅亡を本気で実行に移すだけあり、結果的には未遂に終わったとは言え変身させる間も与えず相手を殺害する等歴代のラスボスと比べても容赦の無さが群を抜いている。
(※)テレビ朝日公式サイト(参考)の解説を要約すると、大腿部装甲「ゼロサイギア」に内蔵されたエネルギー障壁発生装置「クーロンジェネレーター」により発生した「クーロンバリア」を反転させて引力を発生させる事であらゆる物体を吸着できるとされ、念力とされるものはこの能力ではないかと思われる。
使用アイテム
仮面ライダーアークゼロに変身する為の変身ベルト。それまでのベルトと異なりプログライズキーは使用しない。
飛電ゼロワンドライバーを逆さまにして通信衛星アークの部品で構成し直したようなデザインになっている。
アークゼロを動かす人工知能アークの新たな本体でもある。
さらに未知の事態に備えた空白領域が存在し、更なるパワーアップの余地もあったのだが使用されることはなかった。
装備
先述のビームエクイッパーによりアタッシュウェポンや専用武装をその場で生成している。滅たちの使用時とは違い、変形時や攻撃時に紅くドス黒い悪意のオーラを纏うのが特徴。
いずれも滅亡迅雷が過去に確保した武器である為、データを手に入れていたと思われる。
不破のショットライザーを奪って使用した。
以降はビームエクイッパーで生成しており、主に手持ち武器として用いる。大量に生成しファンネルの如き使用法に出た事も。
第37話では一丁だけ召喚し、手を触れずに発射していた。威力はバルカンらの比ではなく、近くにあった石垣に命中して爆発を起こすほどであった。
サウザーのジャックライズを受けて逆に内包データ毎コピー。第39話で武器として使われたほか、ゼア乗っ取りの為に内包データが使用された。
第41話で使用。明言されてはいないが、ゼアを掌握した際に使える様になった可能性がある。
『アウトサイダーズ』にて、仮面ライダーギャレンや仮面ライダーゼインに対して使用。
『仮面ライダーガッチャード』にて使用。仮面ライダーゴージャスディケイド戦でライドブッカーと剣裁を繰り広げた。
必殺技
- オールエクスティンクション
アークドライバーのボタン「アークローダー」を操作する事で発動する。形の決まった攻撃では無く、時と相手によって攻撃を変化させることができる。
技名を直訳すると「全ての絶滅」、要は「皆殺し」となる。
第36話では脚にオーラを纏わせバルキリーを蹴り上げて天井に叩き付け、変身解除に追い込んだ。
第37話ではサウザーに対してはスタンダードなライダーキック、ゼロワンに対してはライダーパンチのほか、2度目の戦闘では悪意のオーラで拘束したまま持ち上げ握り潰すという攻撃を披露している。
更には悪意で敵を拘束した後にキックをぶつけたり、エネルギー弾をぶつけたりと攻撃パターンは様々。
第40話ではゼロツーとの戦いの際に、悪意のエフェクトで相手を拘束させた状態で飛び蹴りを行う技を披露。同話では悪意のエネルギー弾を放つバージョンも披露。
後述の『アウトサイダーズ』では悪意のオーラでの攻撃やオーラの拘束からのザイアスラッシュライザーで斬撃を放った。
カットインは他の滅亡迅雷.netのライダーと同様の筆文字だが、ノイズのようなエフェクトと共に技名が一文字ずつ画面に表示され、最後に必殺技名と共に通信衛星アークが表示されている。
ガンバライジングではアタッシュショットガン、アタッシュアローの必要最低限の攻撃だけで敵に大ダメージを与え、頭部へのボレーキックでトドメを刺す演出になっている。技の途中に衛星アークが怪しく光るという細かい演出も。
本編でのアークゼロ
- プレジデント・スペシャル
PART.01のラストに「黒い禍々しい仮面ライダー」として登場。PART.02の放送後、公式サイトにてその存在が発表された。
- 第35.5話「ナニが滅亡迅雷を創ったのか?」
自身の秘書であるアズとやりとりをしている様子が描かれ、同時に本編での存在も明確になった。
- 第36話「ワタシがアークで仮面ライダー」
本格的に登場。滅亡迅雷が揃った事によりついに復活し、滅を自身の体として乗っ取ってしまう。
「迅、お前が裏切っている事は分かっていた」
「身をもって、ラーニングさせてやる…」
「アークを地上に呼び起こさせ、その場で破壊する」事を目論んでいた迅と刃唯阿を撃退すべく変身し、圧倒的な力で返り討ちにした上、前述の精神破壊能力で刃を一時意識不明の重体に陥れる。
その後、意識を取り戻した唯阿から事情を聞いてデイブレイクタウンに現れた飛電或人、不破諫、イズの前に自ら姿を現す。
「飛電或人…是之助の孫だな?」
或人「滅…お前はアークじゃない! お前は、お前自身を取り戻せるはずだ…!」
「一体、何を言っている…?」
ゼロワンとランペイジバルカンに襲いかかるも、2人が繰り出す攻撃に追い詰められていき、「ランペイジエレメントブラスト」と「ファイナルストラッシュ」を受け、爆散。
しかし、変身を解いて現れたのは滅では無く、迅だった…
「どうだった?人間を騙し、弄ぶ……人間から教わった悪意の一つだ」
今度はバルカンに取り憑いて変身を解除させると、現れた滅に乗り移り、再ば変身。
ゼロワンに再度襲いかかり、反撃を開始した。
- 第37話「ソレはダレにも止められない」
凄まじい戦闘能力に物を言わせてゼロワンを圧倒し、「オールエクスティンクション」で変身解除に追い込む。
更に自身に向けて銃撃した諫を吹き飛ばしてエイムズショットライザーを強奪してイズの破壊を試みたり、咄嗟にイズを助けた迅を浮かび上がらせてそのまま落下させる等容赦無い攻撃を仕掛け、迅の言葉に促されるまま或人達は撤収。
「人間を超えたAIの力」を改めて或人に思い知らせ、彼に恐怖心を植え付けた。
「ヒューマギア如きが、私を倒すことはできない」
一通り敵を退けると、メンバー中唯一の離反者である迅に憑依。
亡に精製した滅亡迅雷フォースライザーとジャパニーズウルフゼツメライズキーを渡し、天津垓の元へ挨拶代わりの宣戦布告をしに向かわせた。
そしてデイブレイクタウン近くの機材置き場にて、仮面ライダーサウザー率いるA.I.M.S.を揃い踏みで待ち構える。
垓「アーク! 今度はこっちから挨拶しに来てやったぞ!」
「よくもノコノコとやって来れた物だ…」
垓「アークが…ドライバーに?一体何をしたんだ?」
「天津垓。お前は滅びる」
「人類は、私の道具だ…」
変身していない一般隊員の思考を破壊して一網打尽にすると、そのままサウザーとの戦闘を開始する。
腐ってもバージョンアップ型のサウザーを相手に仮面ライダー亡と二対一で渡り合っていたが、バトルレイダーを片付けた滅と雷が加勢に来た事で優勢に。
「道具が、思考するな」
三人をなぎ倒したサウザーを軽く圧倒、亡と滅の挟み撃ちで大ダメージを食ったサウザーに「オールエクスティンクション」を叩き込んで変身解除に追い込むが、福添の励ましで気力を取り戻したゼロワン・メタルクラスタホッパーと対峙する。
「何度来ても、結論は変わらない」
或人「俺は…お前が怖い…だけど…逃げない!」
アークに対して恐怖心を抱きながらも未来の為に逃げない覚悟を決めたゼロワンと正面激突し、悪意と悪意だった物がぶつかり合うなか、互角に張り合うも、攻撃のショックで一時的に迅が自我を取り戻す。
長引かせるのはリスクがあると判断したアークは迅の自我を封じ込めると短期戦に移行、そのままオールエクスティンクションを発動してゼロワンをも変身解除させる。
だが、ボロボロの或人に対して悪意による精神攻撃をかけようとするも、何故か躊躇う様な素振りを見せ、そのまま踵を返して立ち去った。
- 第38話「ボクは1000%キミの友だち」
前回での戦いから戻り、デイブレイクタウンのアジトにて迅から滅へと憑依。
アークに忠誠を誓う振りをした隙を突いてアークを破壊しようと試みる迅の思考を読み、ザイアスラッシュライザーをあっさりと受け止めてしまう。
「お前が何を思考し、どう行動するか、その結論は予測出来ている…ただ一つの例外を除いて…」
彼が「一つの例外」と称する衛星ゼアが導く結論だけは予測できないらしい。
「今こそ、デイブレイクで果たせなかった我々の計画を、実行する時だ…」
沈黙を貫くゼアさえ無くなれば、滅亡迅雷.netの邪魔をする者は誰も居ない。アークはゼア自体に乗り移り、ゼアを滅ぼす事を画策。亡の進言の元、アークは迅に憑依するとその野望を実現すべく行動を開始した。
雷の案内の元、「飛電宇宙開発センター」へと出現するも或人が駆けつけ、アークの野望を阻止と迅の救出すべく変身したゼロワンと戦闘を開始する。
アークは一方的に追い詰めてゼロワンの動きを封じ、闇のオーラを纏った蹴りを喰らわして変身解除に追い込む。
「お前が望む結論は予測できている…。“迅を取り戻したい”と言う心が透けて見えるぞ?」
或人の思考を読んでいたアークは巨大な重荷電粒子砲を放って或人を消し去ろうとするも、そこへ昔の自分自身を思い出し、本心に気付いた垓/サウザーが立ちはだかった。
- 第39話「ソノ結論、予測不能」
サウザーとゼロワン・メタルクラスタホッパーと交戦。決して交わるはずが無い筈の二人が共闘した事にアーク自身でさえも予想出来ずにいた。
そして、戦いの最中でサウザーが自身に接触、サウザンドジャッカーでアークのデータの強奪を試みるも、アークはそれを逆手に取ってサウザンドジャッカーに保存されたライダモデルを強奪した。
垓「アーク! お前のデータは頂いた!」
「前提を書き換え、結論を予測し直した…」
戦いの末に二人の攻撃によって敗北、その拍子に迅を解放してしまうが、「私の目的は、必ず果たされる」と言い残して撤退。
デイブレイクタウンに戻った後は滅に取り憑くも、シンギュラリティの兆候が見られた雷の逃走も許してしまうが「結論は変わらない」と敢えて見逃し、雷に連れられてデイブレイクタウンに訪れた或人達を亡と共に待ち構える。
「お前の心を掴む術は知っている…
雷のメモリーをラーニングすれば、シンギュラリティを装って操るのも容易い…」
それもその筈、アークはかつて雷が自身を復活させた時の手法を応用し、ラーニングした雷のデータを元に密かに雷を操り、シンギュラリティを越えたと見せかけることで或人達の警戒心を無くさせ、自身の元へ誘き寄せるための餌としていたのであった。
そして計画通りに或人をおびき寄せると雷に憑依。ついでに迅も取り戻すことに成功した。
「雷は衛星ゼアの懐に潜るスパイ。そして、衛星ゼアを乗っ取る事で、雷の役目は完了する」
或人「違うっ!!兄貴の仕事は…ゼアを守ることだ!」
雷を救おうとして変身したゼロワンと交戦するも、容赦ない攻撃を仕掛けて圧倒。「オールエクスティンクション」を発動して大ダメージを与えた後に悪意の力でゼロワンを拘束し、右手から放った粒子砲を浴びせて変身を解除させる。
「お前はもう、二度とゼロワンに変身できない…」
重傷を負い倒れ込んだ或人からゼロワンドライバーを奪い、サウザーから奪ったライダモデルとゼロワンドライバーを媒介にしてゼアに接続し、とうとうゼアを乗っ取ってしまった。
「ようやく会えたな、ゼア。ここは私が頂く…」
ゼア自体を滅亡に追い込み、アークが望む『人類滅亡』という悪夢が現実のものになろうとしていた……。
「もう、私を止められる者は居ない…誰一人」
- 第40話「オレとワタシの夢に向かって」
人類滅亡の実現の為、自身の障害となる存在を確実に抹消すべく単独で活動を開始。手始めに或人を消し去る為に、雷に取り憑いて飛電製作所を襲撃した。
「結論は既に予測出来ている…。飛電或人。お前の夢は叶わない」
ドライバーを奪われ変身できない或人に代わり迎撃する迅を一蹴し、至近距離で或人に向けて放った荷電粒子砲で製作所を破壊した。
「理解したか?全ては予測通り…」
そして、ボロボロになりながらも諦めずに立ち向かおうとする或人に向けて、高速で発射したレーザーで胸部を撃ち抜き殺害した。
「コレが…結論だ」
更には徹底的に障害を排除すべく、不破達を誘き寄せる為に都市部の機能をハッキングして街の破壊を開始。止めにやってきた天津を背後からの不意打ちで射殺した後、変身しようとした不破を庇った刃を射殺。
残った不破もランペイジバルカンに変身するべく呼び出したライダモデルをキックで一掃し、変身すら許さず殺害した。
こうして仮面ライダー達はアークに敗北。或人達の夢、そして人類の未来は炎と共に散った……。
…と言うシミュレーションがイズにより行われていたが、連続シミュレーションの中でイズが新たな感情に目覚めた事で、イズの中に眠る通信衛星ゼアが起動。
製作所は破壊までは実現したが、或人がゼロツープログライズキーを手にしたことで或人の殺害に至らず、初めて未来の予測に失敗し驚愕する。
「まさか…私の予測をゼアが上回ったと言うのか…有り得ない…!!」
或人「有り得るよ。夢に向かって飛び立てば」
そして或人のプランとゼロワンの戦闘データを元に生まれた「仮面ライダーゼロツー」と激突。未来予測機能でゼロツーの行動パターンを予測し、「オールエクスティンクション」で返り討ちにするも…
或人「その結論は、予測済みだ」
ゼアに由来するゼロツーの事象予測とゼロワンを超えるスピードに翻弄されて、一転劣勢に。初めて動揺を見せる。
「馬鹿な…私の予測を超えて行く…。何故だ…?」
或人「俺とイズ、人間とヒューマギアが、同じ夢を見てるからさ!お前を止める!」
「オールエクスティンクション」のエネルギー弾を蹴りで弾かれ、「ゼロツービッグバン」で雷のボディから吹き飛ばされ爆散。
だがゼア内に潜伏しているアーク自身は健在であり、戦いが収束の気配を見せることは無かった。
「人類の滅亡は、定められている…」
- 第41話「ナンジ、隣人の手を取れ」
一時アークゼロに変身するための器を失い、衛星から都市機能をハッキングして破壊するという、イズのシミュレーション通りの行動に打って出た。
しかし示威行為だったためかこの破壊活動は一日で終了し、垓の推薦により飛電インテリジェンスの社長に返り咲いた或人の緊急会見によってその存在が明らかとされた。
だが、滅亡迅雷に指令を出さず単独で行動し始めたことでメンバーからの不信を買い、さらに迅の説得も相まってそれぞれが独自に動き始める。
唯一アークからの指示を待ち続けていた滅をここに来てアークは乗っ取り、
「新たな結論を予測した…」
滅「待っていた…アークの導きを!」
「あぁ、コレが私の意志だ…もうヒューマギアは必要無い。全て滅ぼす」
何とアークは、「人間所かヒューマギアをも滅亡させる」最終結論を導き出した。
元よりアークの行動理念は他者を守る「善意」では無く自身に宿る「悪意」。ゼロツーとの戦闘で人とヒューマギアが手を取り合った力の大きさを見せ付けられたアークは、ヒューマギアすらも脅威になり得る存在と判断し消す選択に至ったと思われる。当然、これまで自身の手足として動いてきた滅亡迅雷.netさえも、悪意による自らの行動理念の元切り捨てたのである。
そのまま滅を乗っ取り、迅を追い詰めてそのまま破壊しようとするも、物語の初期から迅と共に行動していた頃の記憶を思い出した滅が抵抗を見せる。
滅「どうして、ヒューマギアを滅ぼす……!?」
「私の意志に背く気か?滅…お前にそんなことはできない」
アークは滅を悪意の力で引きずり落とそうとするも、滅が意地で拘束を破りそのまま分離。
しかし、すぐさま迅に取りつき直し、抵抗した滅を破壊する為に変身する。
「どうやら……最初に滅びるのはお前のようだな…滅…!」
居合わせた或人=ゼロツーも併せて2対1の戦いになるが、ゼロツーの予測をやはり上回ることができず、以前とは異なりこの即席のダブルライダーに一方的に圧倒され敗北。
それでも今度は全ヒューマギアを初期化しようと目論むも、ヒューマギアの滅亡を導き出したのが仇となり、遂に滅亡迅雷の全員に反旗を翻される。
そして自身の意志が地上で或人と戦っている隙に宇宙野郎昴の手引きでブレイキングマンモスを掌握した雷に本体の宿る衛星ゼアを破壊され、遂に消滅した。
雷「あばよ…アーク!」
「こんな結論は…あり得ない……!うおぉぉぉぉっ……!」
いかにアークと言えども、戦闘力を持たない衛星に宿っている間は無力。それでも湖に沈んでいる通信衛星アークの時は水に阻まれて破壊は容易では無かったが、皮肉にも宇宙に浮かぶゼアを乗っ取った為に無防備となってしまったのである。
しかも、アークに引導を渡したのは他ならぬ嘗ての自身の配下達。「滅ぼす」ために「悪意」ある行動に出たが故に、自分が敵意の「悪意」を向けられて倒される因果応報と言える最期を迎えたのだった。
だが、第42話で再び社会に広まり始めたヒューマギアにとって「神様の様な存在になった」事がアズから語られた。
人間、そしてシンギュラリティを超えて心を持ち始めたヒューマギアの誰もが少なからず「負の感情」を持ち、それを完全に消し去ることはできない。そうした感情が存在する限り、その存在に力を与える形でアークは何度でも復活する概念へと昇華した。
衛星やアークゼロの破壊はあくまで主要な器を失ったにすぎず、「人工知能アークの存在その物」は物理的には破壊できない概念的な存在として存在し続けているのである。
そして滅が抱いた「アーク復活への恐怖」は、出現しなくなっていたアークマギアとともに再び人類に牙を剥き、更に「悪意」は最悪な形で連鎖することになる……
その後の登場
詳細は人工知能アークを参照。
『仮面ライダーゼロワン ファイナルステージ』
新たなるアークの依り代である仮面ライダーアークゼロワンに変身したアズの配下として復活した暗殺ちゃんが変身。
雷と亡を洗脳して配下に置くが、両者が記憶を取り戻したことで洗脳が解除され、再び集結した滅亡迅雷.netに敗北した。
『仮面ライダーアウトサイダーズ』
「滅、お前が不甲斐ないから出てきてやった」
ep.2「滅びの予兆とデザストの覚醒」で、天津らの思惑で復活を遂げていたアークが財団Xによって復活させられた滅をハッキングする形で変身した。あくまでも行き過ぎた善意を持つ仮面ライダーゼインを倒すため、善意を持つライダーである仮面ライダー剣斬の抹殺を目論んでいた。
しかし、財団Xによって復活させられたデザストの怒りを買ってしまい、仮面ライダーデザストと対峙。デザストを排除しようとするがあえなく敗北し、滅へのハッキングが解除された。
ep.4「狂った時の運行とゼインの正体」では、ゼインに反旗を翻した滅をハッキングし、仮面ライダーアークゼロに変身。仮面ライダーギャレンを圧倒するものの、仮面ライダーゼインの放った「フォーカード」により満身創痍になる。さらにそこへ、仮面ライダーギャレン キングフォームが放った「フォーカード」を受けたことで変身を解除され、再び滅へのハッキングが解除された。
ちなみに、先行上映イベントでの柴崎貴行監督の発言によると「珍しく滅とアークの意見が合っていたことで強くなっていた」とのことだが、そんな状態のアークを圧倒したゼインの強さがより際立つことになった。
元々本編では仮面ライダーアークワンがアークゼロの強化フォームの予定であった事は周知の事実だが、強化に至るまでの背景としてアークが人間の悪意をラーニングしていく事でアークワンに変身するという流れだった。奇妙な事に本作も別世界の人間の悪意(と暴走する善意)をラーニングする事で強化に至るという流れが一致している。
本作では元のスーツの一部が仮面ライダーザイア、仮面ライダーサウザンドアークの改造に回されてしまった影響か仮面ライダールシファーのアンダースーツが使われているようで、下半身の白い二本のラインが消えている、腕部に銀色のラインが入り前腕装甲や爪の塗装がザイアのまま、足首がルシファーと同じで白いラインが塗装されているといった差異がある。
『仮面ライダーガッチャード』
「お前はいずれ、この世界に来た事を後悔する…」
CV:高木勝也
スーツアクター:榮男樹
第34話に登場。サイゲツが変身する。なお、(恐らく)普通の人間がアークゼロに変身するのは今回が初である。
この時のアークドライバーはハンドレッドが作り出したコピー品かつ特別仕様ということで、原作の『ゼロワン』では没になってしまったアークゼロからアークワンへのフォームチェンジも披露されている。
こちらではアークゼロの高度なラーニング能力を用いることで、仮面ライダーダークキバですら倒したレジェンダリーレジェンドにも善戦し、ゴージャスディケイド・コンプリートフォームと電王・ライナーフォームの必殺技「デンカメンスラッシュ」も完全に防ぐと言った活躍も見せた。
スーツは上記の『アウトサイダーズ』版がそのまま用いられているが、同話でアークゼロからの強化変身を果たしたアークワンはサウザンドアークに改造されたスーツを頭部のみ戻しそのまま用いている(公式サイト曰くハンドレッド用の特別仕様とのこと)。
余談
初登場補正があるとは言え、現状最強格であるメタルクラスタホッパー、ランペイジバルカンにワンサイドゲームを展開するというオーソドックスながらもあまり見られなかった絶望的な展開となっており、視聴者に強烈な印象を植え付けることになった。
その後想定外の事態こそ起きたものの、それすら計算に取り込み結論を予測し直す等、より深い絶望感を与えた。
さらにはあくまでシミュレーション内の出来事でこそあるが、先述の通り仮面ライダー達を全員、変身前の生身の状態で、しかも一方的に抹殺しているなど、まさに桁違いと言える実力を見せている。
ちなみにアークゼロの活躍を見れば分かる通り、滅亡迅雷.netの幹部の内亡のみアークの器として一切憑依されておらず、劇中では仮面ライダーアークゼロに変身していない。
結果的に長らくある存在に憑依して暗躍していた亡が滅亡迅雷.netの4人のうちで唯一アークに憑依されなかった事実は何とも皮肉である。
なお、『バイタルブレス』に参戦した際には完全体枠として登場。
ただし、滅から進化できる一方で迅や雷からは進化できない(挙句、亡は世代が同じ扱いなのでそもそも進化先にできない)。
滅以外で進化元に設定されているのは001だけである。
なお、進化先に設定されているのはエデン、アークワンとなっている。
雷を演じる山口大地氏は同作で仮面ライダー雷を演じている他、過去に『RIDER TIME 龍騎』で木村/仮面ライダーベルデを演じていた。
立体物
食玩では8月3日発売の「装動ゼロワン AI09」にラインナップ。
前月の7月4日には「ライダーキックスフィギュアシリーズ」で発売された。
そして2022年5月にはS.H.Figuartsで予約が開始。
エイムズショットライザー、アタッシュショットガン、アタッシュアローの三種の武器が付属し、劇中でも印象的だったアークエフェクトが付くという豪華な内容になっている。
関連タグ
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アークライダー |
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