「アーク、お前を倒す!」
Let’s give you power!
ゼロツージャンプ!
「変身!」
ゼロツーライズ!
Road to glory has to lead to growin'path to change one to two!
仮面ライダーゼロツー!
"It's never over."
「仮面ライダーゼロツー…それが俺の名だ!」
スーツアクター:縄田雄哉(或人変身時)、藤田慧(イズ変身時)
変身者
・飛電或人
・イズ
概要
飛電或人が飛電ゼロツードライバーにゼロツープログライズキーを装填して変身した新たな仮面ライダー。劇場版にてイズも変身する。
第40話より初登場。
或人曰く、「人と人工知能が一つになる仮面ライダー」であり、「ゼロワンを超えたゼロワン」として設計されている。
そのため、ゼロワンの最強フォームでありつつも、厳密にはゼロワンとは異なる、全く新しい仮面ライダーでもあり、平成ライダーの最強フォームとは一線を画す存在である。
一方、変身シークエンス・能力等を統括すると劇中に登場した全てのホッパー系統の集大成とも言える形態となっている。
英文を意訳すると「力を授けよう/"栄光への道"は"成長の道"へ導き1から2へ進化する!/終わりなど無い」などになる。
音声は"to" "two"で終わる3行で韻を踏んでいる。
また、高度な予測を備え、これまでのどのライダーも単独では勝てず、束になってやっと対抗可能な強さの仮面ライダーと化したアークを倒す「最後の希望」でもある。
変身
通信衛星ゼアのサポートを受けて変身していたゼロワンと異なり、ゼロツーはゼロツープログライズキー自体にゼアの人工知能が搭載されているので、衛星が乗っ取られた状態でも変身が可能。
ゼロツードライバーのアタッチメント「ゼロツーリベレーター」を展開し、変身待機状態になると同時にベルトから「02」のエフェクトが飛び出す。
ゼロツープログライズキーを起動すると衛星ゼア型のエフェクトが或人の足元から現れ、キーの挿入と同時にイエローとレッドのバッタのライダモデルが出現。
ゼアのエフェクトによりアンダースーツが、2匹のライダモデルにより各色の装甲が形成され、最後に「02」のエフェクトが首元にマフラーの様に装着されることで変身が完了する。
容姿
金糸雀色に輝く仮面、真紅に輝く触覚と手甲、随所に輝く銀色の差し色を持つ容姿になっており、複眼部分はライジングホッパーと同じ眼を持つ。
平成ライダー(特に奇抜な平成二期)の最強フォームと比べると圧倒的にシンプルな見た目となっている。
また、マフラーや赤いグローブは仮面ライダー2号を彷彿とさせる。マフラーに相当するパーツは首元が「0」、首から左肩にかけてたなびく意匠が「2」を模している。
スペック
身長 | 200.0cm |
---|---|
体重 | 102.1kg |
パンチ力 | 62.0t |
キック力 | 120.0t |
ジャンプ力 | 200.0m(ひと跳び) |
走力 | 0.2秒(100m)(時速1800km) |
メタルクラスタホッパーはおろかランペイジバルカンやアークゼロをも上回るスペックを誇り、特に脚力はキック力・ジャンプ力・走力とも歴代ライダーでもトップクラス。中でも走力は作中最高だったアークゼロ(時速450km)の4倍と圧倒的である。
本編中ではラスボスを含めて軽く全戦全勝した上、劇中・劇場版ではゼロツー登場後も新たなライダーやフォームが登場したが、現在判明している中で『ゼロワン』シリーズにおいてスペック面でゼロツーを上回った者は存在しない(ゼロツーを超えている可能性のあるライダーは存在しているがスペック未公開)。
能力
これまでのゼロワンの能力をアップデートした上で、ほぼ全てを兼ね備えている。
各部機能には0と1の組み合わせでは無く0と1の重ね合わせにより飛躍的に計算速度を向上させる量子学の技術が用いられている。
装甲はその性質を自在に変化させる飛電メタルとライダモデルが変化した「クォンタムアーマー」のハイブリッドである「スーパーポジショニングアーマー」であり、双方の性質を利用して理論上全ての攻撃を防げるので、シンプルな見た目とは裏腹に非常に強固。
ゼロツーにマトモなダメージを与えるのに成功したのはオルトロスバルカン、エデン、ヘルライジングホッパー程度だが、全員変身解除までダメージを与えるのは不可能だった。
つまり、ダメージを受けてもゼロツー自体が損傷及び破損するのは皆無に等しいので、どちらかと言えば「ゼロツー本体よりも(強化な攻撃を受け止めた時の装甲の衝撃が内部に伝わり)変身者自体にダメージが通る」表現の方が近いのかもしれない。
腕部の赤い装甲は更に飛電メタルによるコーティングが施され、アークの用いる流体金属への接触対策として特に抗磁力が高められている。
人工知能ゼアが一体化しているのでラーニングによる行動予測能力が特に優れており、アークゼロを上回る0.01秒毎に2兆通りもの予測から最適解を選び出し変身者に伝達が可能。
更に胸部の次元跳躍装置「クォンタムリーパー」はゼアが予測した様々な可能性を同一世界上に展開が可能。 言葉通りに受け取ると「正面から飛び掛かってパンチ」と「敵の背後を取ってキック」や、同時には成り立ちえない攻撃の可能性を瞬時に切り替え、「正面からのパンチと同時に背後からキックする」、「現在していた行動を即座にキャンセルする」異次元的な攻撃が可能となっている。
「パンチの後にキック」の様な一連の動作ではなく、シャイニングホッパーにあった 「複数の行動パターンを視認させる」能力の発展型とも言える。ゼロツーの場合はシャイニング時代にあった個々の可能性を視認だけに留まらず部分的に実現している所がミソで、これにより個々の可能性によって高度な行動予測を行うアークゼロを出し抜き一方的に攻撃を加えている。
また、ゼロツープログライズキーに搭載された小型のシャインシステムの行使やゼロツープログライズキーの「ビームエクイッパー」とゼロツードライバーの「クォンタムエクイッパー」によるアイテム及び装備の製作も可能。設定上はゼロツーもゼロワン系列の装備限定ながらもアークワンやアークスコーピオンのように様々な武器を製作・使い分けての戦闘も可能だと思われる。
機動力はシャイニングホッパーの能力に近いが、その比にならない程非常にパワーアップしており、理論上人工知能の演算と同じ速度での行動はもはや高速移動では無くワープと表現できる物となった。その高速移動時のエフェクトは黄色に赤色の混ざった物だが、これは後々並び立つライダーと対になっている。
ここまでの情報を噛み砕くと「ゼアが予測した2兆通りのパターンの内、最適解の攻撃を超速度で実行が可能」、「行動予測しても最悪予測した攻撃全部を一度にやって来る」とんでもない能力であり、劇中でも絶対に避けられない状況でも急制動して攻撃を避ける、行動中に即座に別の行動を実行するとんでもない芸当を見せている。
敵の行動がゼアの予測の範疇ならば、『ゼロワン』の世界においてはもはや負ける理由が無いと言っても過言では無い。
実際に前述の通り、本編では登場以降も新たな形態が幾つか登場したが、スペックでも戦闘能力でもゼロツーを上回るライダーは遂に現れず、出番は少ないながら本編中では全戦全勝で苦戦らしい苦戦も無しと圧倒的な戦績を誇っている。
必殺技
カットインの文字はゼロワンとは違う新たなフォントになっている。
- ゼロツービッグバン
連続キックを放った後に、強力な必殺キックを決める。
歴代ホッパーライダモデルを集約・再構成したライダモデルの持つキック力を全開放することで、凄まじい破壊力を生み出す。
トドメに敵を蹴り込む際に大きく「02」の数字が表れるのが特徴。
その威力からか流体金属で構成されたアークゼロのボディからヒューマギアを引き剥がすのも容易で、ヒューマギアを解放した上でアークドライバーの破壊を可能としている。
『REAL×TIME』では発動と同時に超高速移動をする事でアバドン軍団を蹴散らしており、一時的な機動力の底上げも可能な様子。
ガンバライジングでは光と共にゼアの内部に移動して相手の位置をラーニングし、ロックオンした相手に上空からライダーキックを放つ技になっており、ゼロワンと同じフォントが使用されている。
- ゼロツーカバンストラッシュ
ゼアズアビリティ!
『REAL×TIME』で使用。
アタッシュカリバーにゼロツープログライズキーを装填し、オレンジ色の衝撃波を放つ。必殺技名はコールされなかった(DX版ではキーの装填時に「ゼロツーズアビリティ」と鳴る)。
ゲーム作品での必殺技
シティウォーズでの技。
仮面ライダー2号を彷彿とさせるポーズで右腕にエネルギーを貯め、ジャンプパンチを放つ。
- オーソライズ×ビッグバン
ガンバライジングでの技。
「ゼロツービッグバン」とランペイジバルカンの「ランペイジオールブラスト」、バルキリーの「ダッシュラッシングブラスト」、仮面ライダー迅・バーニングファルコンの「バーニングレイン」、仮面ライダー滅の「スティングカバンシュート」との同時攻撃。
- ゼロツーインパクト
同じくガンバライジングでの技。
パンチの構えをとり、そのまま相手の目の前に瞬間移動して右パンチ、直後に左パンチで相手を上に打ち上げ、更に追い駆ける様にジャンプして左手で再度パンチを叩き込む。
使用アイテム
ゼロツー本体は勿論のこと、変身アイテムであるゼロツープログライズキーやゼロツードライバーも中々にチートの領域に入っている。
「これが俺の夢の証。人と人工知能が共に歩んでいく証だ!」
ゼロツードライバー!
仮面ライダーゼロツー専用の新たな変身ベルトで、本作10本目のベルトである。
ベルト帯にはプログライズホルダーが2つ装備されているが、こちらは未使用。
ゼロツージャンプ!
通信衛星ゼアを合体させた様な形状のプログライズキー。
内部に人工知能ゼアを内蔵しており、単体でも防御機能や製造機能を内蔵している。
装備
基本的にはアークゼロと同じく「ビームエクイッパー」による現地調達。全て加工精度がゼロワン時代と比較して格段に向上しており、その精度はゼロワンドライバーと比べて「約222倍」である。しかも、変身前だろうとお構い無しで生成している描写もチラホラある。
メタルクラスタホッパーから引き続き使用。
上記の精度であるが故に性能も向上しているらしく、メタルクラスタで使用していた際は必殺技を使用することでマギアから戻していたが、ゼロツーでは通常の斬撃のみで復元していた。第42話ではアークマギアからヒューマギアに戻していた。
- アタッシュカリバー
ゲーム作品で使用。ガンバライジングではホッパーブレードとの合体状態で、シティウォーズではホッパーブレードとの二刀流で装備している。後に『REAL×TIME』にて映像作品でも使用した。
本編中では使用しなかったがオーソライズバスターも使用可能と思われる。一方でVシネマでのイズの発言から、エイムズショットライザーなど、A.I.M.S.やZAIA由来の武装は作れないことが示唆されている(データを保持していないためある種当然とは言えるが)。
本編での活躍
- 第39話「ソノ結論、予測不能」
第40話の予告編にて登場。
直接的な登場は予告編のみだが、同話にて従来の仮面ライダーゼロワンは仮面ライダーと化した通信衛星アークに対抗する事を想定しておらず、これ以上強化するのは難しいことを通信衛星ゼアから伝えられ、或人は新たなる仮面ライダーの製作を決意する。
- 第40話「オレとワタシの夢に向かって」
プランの時点で「ゼロツー」の名称は決まっており、後はコレを形にするだけだったが、プログライズキーの製造に必要なゼアが沈黙したままである問題があった。
イズと直結・保存されていたゼアを目覚めさせるため、イズにゼアのデータを用いた「アークゼロとの次のコンタクトとその結果」についての膨大な量のシミュレーションを命じる。
結果、イズは幾度と無く「或人を含めた仮面ライダー達の抹殺」の結論に達し続け、それを変えたいイズが新たな感情を得たことでゼアが再起動に成功。
イズのセントラルメモリーがゼアを内包したゼロツープログライズキーに変化した。
直後、シミュレーション通り雷を依代としてアークゼロが襲来。飛電製作所の社屋を破壊し、ゼア同様のシミュレーションにより或人を殺害せんとするも、ゼロツープログライズキーの機能によって或人は難を逃れる。
驚愕するアークの前でゼロツードライバーが製造され、或人は満を持して仮面ライダーゼロツーに変身。アークゼロと激突する。
ゼロツーの存在を前提に予測をやり直し、ライダーキックにより勝利を確信するアークゼロ。
だが、ゼロツーは着地したアークゼロの背後に佇んでいた。
或人「…その結論は予測済みだ」
長らく湖に沈んでおり、且つ人の悪意しかラーニングしていなかったアークは、人工知能ゆえに人を上回る精度の予測ができても、それは所詮一人でのシミュレーション結果に過ぎず、そこに「他人の意図」は介在していない。イズを通じて或人やその周りの人々を見続け、また端末たる多くのヒューマギアの視点から悪意と善意を学び続けたゼアの予測を、アークは上回れなかったのである。
ゼロツーは一方的な攻撃を続け、「ゼロツービッグバン」で遂にアークゼロを撃破。
アーク自体の破壊では無いが、ライダー単独での純粋な実力勝負での初の完全勝利を飾った。
この結果は、乗っ取った人物の抵抗や数で押されたとしても、常に余裕を崩さなかったアークを初めて動揺させるにまで至った。
- 第41話「ナンジ、隣人と手をとれ!」
アークに離反した仮面ライダー滅と共闘し、迅を乗っ取ったアークゼロと対決。
飛び回し蹴りを躱され空中で無防備な状態から急制動してアークの攻撃を回避し反撃を入れる、「アーク目掛けて走る」行動から「アークに吹き飛ばされた滅を助ける」行動に瞬時に変えるといった芸当を披露し、プログライズホッパーブレードを手元で製造して滅のアタッシュアローとの同時攻撃でアークゼロを圧倒する。
最後は「ゼロツービッグバン」と「スティングディストピア」の同時攻撃を放ち、再び無傷でアークゼロを撃破した。
- 第42話「ソコに悪意がある限り」
滅の演説に応じて集ったヒューマギア達が変貌したアークマギア達と交戦。プログライズホッパーブレードで全員元の姿に戻している。
- 第44話「オマエを止められるのはただひとり」
「ほっといてくれって言ってるのに…!」
或人を止めようと仮面ライダーオルトロスバルカンに変身した不破相手に変身。
追いすがるバルカンの系譜の最終形態を初登場補正を物ともせずに歩を進め、破れかぶれで放たれた必殺技も予測により防ぎ切り腕部の爪を折った。
折れた爪での一撃で本編中初めてのダメージを漸く受けるも、それすらも大したダメージにはなっておらず(少し口を切った程度)、直後にバルカンのショットライザーとゼツメライズキーが破損し戦闘は終了。
だがここでゼロツーに変身したことで、或人は自分の悪意と向き合い、真の強さに気付き悪意を乗り越えることとなった。
本編終了後の活躍(ネタバレ注意!)
※注意:ここからは多くのネタバレを含みますので未視聴の方は閲覧は自己責任でお願いします。
『ゼロワン ファイナルステージ』
「その結論は…予測できてる…」
本編後と劇場版の間に起こった出来事
今作のラスボスであるアークの力を宿した仮面ライダーアークゼロワンとの最終決戦で最後の切り札として変身。近年では究極フォームの登場によりファイナルステージでも最強フォームが敗北するケースが増えているが、ゼロツーは勝利で終わっている。
『劇場版ゼロワン REAL×TIME』
エデン「さぁ、世界を懸けた戦いを始めよう…」
ゼロツー「お前の思い通りにはさせない…!」
映画冒頭でいきなりエスの変身する仮面ライダーエデンと対決。最初は互角に戦っていたが徐々に押されていき、回避不能の「エデンインパクト」を受けて怯んだ隙にゼロツードライバーを引き剝がされて敗北してしまう。
この戦闘において留意すべき点として、「エス自身が人間の身体を捨てナノマシンの集合体が故に身体の一部を欠損してもすぐに再生する」能力による、半分不死身の様な状態にある。他のアークライダー同様単純に戦闘能力が高いだけであれば何とかなったかもしれないが、再生能力は戦いで言えばトップクラスの初見殺しの部類に入る。
ゼロツーは行動を予測するだけで元から存在する弱点の解析は難しい。また、単独での攻撃面では殴る、蹴るなどの局地的な攻撃に特化しており、敵の肉体を丸毎一瞬で消し飛ばす様な極めて大火力且つ超広範囲を攻撃する手段を持ち合わせていないので、シンプルに相性が悪かったとも言えるかもしれない。
寧ろ「無敵の装甲を持つゼロツーに対して程度はさて置きダメージを与えたエデンの評価も上がる」とお互いのライダーの実力が窺える秀逸な戦闘シーンと言える(「ゼロワンライダーで最強のスペックを持つゼロツーに対してエデンはメタルクラスタホッパー以下のスペック」であり、「手段は正攻法では無いながらも勝利を収めた」意味でもどちらも株の落ちない勝負だったと言える)。
また、エデンに吹き飛ばされてもその状態をキャンセルしてエデンの背後を取ったり、敵の必殺技に対して回避に専念したり、必殺技が直撃しても顔に少し傷を負う程度のダメージしか負っておらず、ゼロツードライバーを奪われてもなおゼロワンドライバーを取り出して即再戦に入れる余裕があったのも或人の強さに直結している。
エスの目的が「ゼロツープログライズキーの奪取」にあったこともこの結果に繋がっている。上記の通りスペックだけ見るならエデンが劣っており、自身の搦め手をもってしてもゼロツーの完全撃破は理論上は難しく、戦闘に専念するより自身の目的を優先して戦闘を強制終了させた側面が強い。
後にメタルクラスタホッパーで再戦した時はクラスターセルを操作して再生能力の阻害に成功したものの、エデンの不死身にはもう一捻りからくりが存在した影響で完全にはナノマシン能力を無力化できず、ヘルライズプログライズキーの必殺技によって再び敗北してしまった。
その後、エスから奪い取ったヘルライズプログライズキーを使ってヘルライジングホッパーへと変身しエデンとの戦闘をする中で半暴走状態になるゼロワン。
エデンは変身解除まで追い込まれるが、それでも止まる事は無くゼロワンから必殺技が放たれるが、それを突然現れたゼロツーが受け止めた。
少なからず変身者自身にダメージを負ったゼロツーの変身が自動的に解除されて現れたのは、直前にドライバーとキーを回収し、「あるヒューマギア」の声を聞いて覚悟を決めたイズだった。
イズはボロボロになりながらもゼロワンに声をかけ、或人は何とか変身を解除する。
そして、互いの思いを再確認した2人は誕生した最後の敵、仮面ライダールシファーに対して並び立つ。
「「変身!!」」
プログライズ! ゼロツーライズ!
Initialize! Realizing Hopper!
Kamen-Rider Zero-Two!
…そこにはゼロワン(01)とゼロツー(02)…最強のWライダーへと変身した2人の姿が在った。この際、ライダモデルが跳ね回るだけでアバドンを複数体撃破している。
そしてルシファーとアバドンの軍団との決戦に挑む。
サポートがメインで戦闘に向いていないイズは最初こそ或人がルシファーの攻撃を喰らった事に気を取られた事もあってアバドンの数の多さに手こずるが、元がゼロワン世界では最高峰のハイスペックなライダーであった事もあってか直ぐに適応して次のシーンではアバドンの軍団(約10人)を瞬く間に一掃。
その後はゼロワンに加勢し、或人と共に絶妙なコンビネーション(前述のイズのヒューマギアとしてのサポート能力とゼロツーの予測能力は噛み合わせが良い)でルシファーをノーダメージで追い詰め、「リアライジングインパクト」と「ゼロツービッグバン」のダブルライダーキックにてヘルライズプログライズキーを使用したサウザンドブレイクを真正面から打ち破った上でルシファーを撃破し、サウザンドジャッカーとヘルライズプログライズキーを破壊した。
エデンと同じ力を使うルシファーにゼロワンと共に戦い事実上のリベンジを果たした。
共闘シーンの際に降り注いでいる花びらはアネモネであり、シンクネットのシンボルモチーフを始め、作品を象徴する花として所々に使われている。
コロナ禍に伴う撮影時期変更の影響で生花のアネモネが入手できず、造花のアネモネと春菊の茎を組み合わせて表現したとのこと
『ゼロワン Others』
作中における或人はゼロツーへの変身こそしていないが、ツール自体は地球との通信目的で通信衛星ウィアに持ち込んでおり、終盤ではこれを用いて不破をバックアップしている。
リオン=アークランドの変身する仮面ライダーザイアにはエデンのナノマシン能力の様な搦め手が殆ど搭載されておらず、ザイアの能力はサウザンドジャッカー抜きでも使用可能なライダモデル吸収機能以外は基本的に通常の格闘戦のみが攻撃手段となっている。この吸収能力は「触れた敵に一定時間触れていなければ発動できない」弱点を考えると、AI機能で超高速の移動が可能な上に予測能力で行動を見切られるゼロツーは正に文字通り「天敵」に等しい存在だったとも言える。
今作では黒幕であるリオンが或人の不在を狙い事件を起こしているので、一部のファンには「ゼロツーに勝てる見込みが無かったので或人が居なくなるタイミングを窺っていたのでは?」と指摘されている。
『ガールズリミックス』
『仮面ライダーリバイス』のスピンオフドラマ第3弾。この作品名義でゼロツーのキャラグッズが複数販売から予想されていたが、8/21に正式に登場するが確定した。
どうやらしあわせ湯の面々に助力する際に或人から貸し出されたのか、本作でも第3話でイズがゼロツーに変身してブラックサタンの軍団と激突。その圧倒的なスピードでブラックサタン戦闘員達を瞬く間に撃退し、ジャンヌやサーベラ達をアシストした。本作ではアタッシュカリバーを逆手持ちにして敵と交戦しており、映像作品ではイズの変身するゼロツーが初めて武器を使用した作品となった。
『仮面ライダーアウトサイダーズ』
エピソード5に登場。CVは鶴嶋乃愛女史で女性らしい佇まいではあるものの、今回はあくまでゼアが作り出したアバターである。この状態で、ゼアはアーク(アバターはアークゼロ)と対話を果たし、「仮面ライダーゼイン打倒」で利害関係が一致・共闘することとなり、2つの人工知能の力を合わせた新たな仮面ライダーが登場した。
『仮面ライダーガッチャード』
本物の或人やゼロツーは一切本編に登場しないが、仮面ライダーゼロツーのレジェンドライダーケミーカードが登場。仮面ライダーレジェンダリーレジェンドが使用して「仮面ライダーゴージャスゼロツー」へと変身することができる。
こちらでは劇中に仮面ライダーアークワンも登場しており、流石にどっちも別人だが本編では実現しなかったゼロツーとアークワンの対決が描かれた。カタログスペックの設定を反映したかは不明だが、結果だけ言えば、ゼロツーの完勝で終わった。
続く第35話にも登場し、メインこそゴージャスグランドジオウに譲ったが、この回でも進化したアークワンマルガムを圧倒した。
また、この回ではメタルクラスタホッパーとライジングホッパーの2体がゼロツーの分身として登場しているが、これはゼロツー本体の能力ではなくレジェンドカメンライザーによる物である。
スーツアクターも本編同様に縄田氏が演じており、縄田氏がゼロツーを演じるのは『REAL×TIME』以来となる。
平成ライダーとの差別化
名称
一応TV本編にて「名前が違う別のライダーになる」前例は主役ライダーでもあったが、それでも本編のエピローグに当たる物だったり(しかも映画にて先行登場済み)、元々主人公専用では無かったり(そもそも変身できない際の緊急事態への代替手段)、名称が違っても主役ライダーの名前を冠している物だったりするので、全く新しい仮面ライダーになるゼロツーが如何に異質かが窺える。
この後登場した令和ライダーの最強フォームもそれぞれ元の名前に単語を足す形をとっているが、ゼロツーの様に全く別のライダー名になるのは2024年現在では未だ唯一無二である。
別ライダーの設定であるため、OPのクレジットも仮面ライダーゼロツーとなっている。
アイテム
使用アイテムの項目でも述べられている通り、「追加アイテムによってベルトその物が新型にバージョンアップされる」発想が今までのライダーに無い要素である。
玩具のギミックとしては、平成一期における「ベルトに追加パーツを付けて強化する」パターンに近いが、その場合も名称自体は変化せず、追加パーツがあっても無くても同じベルトである発想だった(そもそもクウガは黒の力の一部が露出しており、完全覚醒後はボタンなども銀パーツで封じられている。アギトは無限の進化の過程に過ぎない)。
一応、龍騎サバイブのデッキケースは赤く変色している(元は黒色)が、持ち運び時は黒いままで、唯一の直接変身シーンでも黒い物を差し込んでいる。
また、平成2期の後半からは、新型のベルトを使う事で別のライダーに変身する要素がサブライダーをメインに導入されて来たが、主役ライダーの最強フォームで行われるとすると、これが初の事例になる(パワーアップフォームでなら主役で前例がある)。
デザイン
デザイン面においては、シンプルに初期形態のアレンジに収まっている点もかなり特殊である。
最強フォームで初期形態を強化する発想自体は平成ライダーの中でも先例はあるが、その場合、特徴的な要素をより誇張した、所謂「盛った」形にして行くのが常道である(ゼロワン本編においても、シャイニングホッパーの前例がある)。
この路線は平成ライダーを問わず、平成期に作られた様々な特撮・アニメ作品に用いられている要素であり、謂わば「平成を象徴するスタイル」とも言える(ブラスターフォームなど、決してこれが一概に当て嵌まる訳では無いが、そのブラスターフォームでさえ明確に「強化形態」と一目で分かるデザインになっている)。
しかし、ゼロツーのデザインはゼロワンのアレンジに過ぎない程度にしか変わっておらず、元々のゼロワンのデザインが非常に洗練されていた物だからこそ可能だった荒技とも見れる。これはデザイン面における「令和に始まった新しいスタイル」の象徴とも言えよう。このスタイルは後続の作品にも受け継がれている。
因みに公式はこのデザインについて
「ゼロワンという工業製品のフルモデルチェンジ、新製品感を大事にしたデザイン」「大袈裟では無いけれど見るからに先代より速そう、強そう、というビジュアルを大事にした」
と解釈を示している。
立ち位置
本作は例年の最強フォーム登場時期である5~6月期の放送分の撮影・収録が新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあって満足に行えず、ゼロツーそのものの登場回数はファイズ・ブラスターフォームと同様に本編4回となっている。
なお、現在では外伝作品にゼロツーが登場することも増えてきており、本編終了後は比較的令和ライダーの最強形態の中でもメディア露出は多くなってきている。
また、児童誌の先行情報では「ゼロツー対アークワン」のTV本編では展開されなかったストーリーが掲載されていた。
詳しくは仮面ライダーアークワンの項を参照されたい。
チーフプロデューサー・大森敬仁氏は「ゼロワンのパワーアップしたライダー」と言及している。
実際、劇場版ではゼロワンとは別のライダーである事を最大限に活かした立ち回りをしており、公式も「ゼロワンの最強フォームにして別のライダー」のスタンスを強調している。
どちらかと言えば単純な上位形態よりもロボット物での「後継機」、リアルならば「次世代機」か。
或いは、ゼロワン系列自体が外部システムに完全依存した仮面ライダーであることから、変身者である或人にとっての「最強装備」と表現した方が正確かもしれない。
とは言え、システム上は明確にゼロワンのシステムの発展型(特にキーは自動承認になっているが、ドライバー本体の認証も必要なシークエンスは変わっていない)なので、『ゼロワン』の公式サイトや『仮面ライダー図鑑』、ガンバライジングなどの公式やバトルスピリッツでのコラボ時の紹介やゲーム上では「ゼロワンの1形態」(前者では「ゼロワンがゼロツーへと進化」、後者では「ゼロワンの新たな姿」と紹介されている)として扱われることも多い(ゼロワンドライバーの性質上、仮面ライダーゼロワン=飛電或人なので、「或人=ゼロワンの最強フォーム」と考えるべきか)。
実際、『ゼロワン』完結後のゼロワンの最強フォームの玩具はゼロツーで統一されているので、個人の見解こそ自由だが、「ゼロワンの最強フォームはメタルクラスタホッパー」とか言い張るのは推奨できないのでご注意を。
立体物
出番が少なかった反面、その印象的なビジュアルや少ないながらも圧倒的な強さを見せた活躍から歴代の最強形態でも非常に人気が高く、立体化の機会には恵まれている。
ボーイズトイフィギュアシリーズ「RKF」や食玩フィギュア「装動」で商品化された後、『REAL×TIME』のイズ変身版のゼロツーがS.H.Figuarts化が決定。
近年では仮面ライダーでも別人が変身したパターンのフィギュアが発売自体が稀であり、ましてや劇場版限定の姿が立体化されたのはシリーズを通して大変珍しい。当然サイズも通常のアーツよりやや小柄に設計されているので、ゼロワンのアーツと組み合わせて劇中を再現も可能。
後に2023年にはファン待望の或人版のゼロツーもフィギュア化され、Figuartsの長い歴史でも「別パターンの姿が2つともアーツ化されたライダー」の快挙を果たしている。或人の変身する仮面ライダーもハイブリッドライズを除けばほぼ全ての変身体がアーツ化したことになる。
食玩のハイクオリティミニフィギュアとしては「CONVERGE KAMEN RIDER 18」で立体化。後に派生シリーズの「CONVERGE MOTION 仮面ライダー」ではゼロワンと共に参戦した。「掌動-XX 仮面ライダー2」でも販売されていた。
ゲーム作品
ゼロワンにとっては初の本格的なアクションゲーム。当然だがゼロワンの最強フォーム扱いである。他のライダーやゼロワンの形態と比べて明らかに攻撃の速度が速いのが特徴。また、変身中は完全無敵なので、敵に対してこちら側の防御面を完全無視して攻撃が可能になる。ある意味原作再現とも言えるかもしれない。
余談
- この仮面ライダーゼロツーの情報が公開される少し前(2020年5月23日)に放送されていたドラえもんで、「仮面ライダーゼロワン」のパロディとして「カメライダーゼロツー」なるキャラが登場していた。
関連イラスト
関連タグ
仮面ライダー001:冬の劇場版で登場した同じくゼロワンと違った別のライダー。余談ではあるが、劇場版でレジスタンスがアジトにしていた場所が初戦闘場所である。
仮面ライダー1型:上記の001と同じ冬の劇場版に登場するライダー。モチーフが似ている。
仮面ライダーレインボーガッチャード:バッタがモチーフの令和ライダー作品の主役ライダーの最強形態。
グランドジオウ →
ゼロツー → クロスセイバー
○号ライダー