FINAL KAMENRIDE DECADE!
「やはり俺は、通りすがりの仮面ライダーだ!」
「知っているぞ これが俺の本当の姿だ!」
概要
『仮面ライダーディケイド』の主役ライダーである仮面ライダーディケイドの最強フォーム。
専用の強化アイテム「ケータッチ」にコンプリートカードを装填し、画面に表示されるクウガからディケイドまでのライダーズクレストを決められた順番(放送順)でタッチすることで変身する。変身と同時にディケイドライバーのバックル中央部にケータッチをセットするまでが一連の動作となっている(元のバックル中央部分はベルト右腰に移す)。
特徴的なヒストリーオーナメントは肩から胸にかけて広がる。
仮面ライダーキバにおけるエンペラーフォームと同じくディケイドの真の姿という位置付けらしいが、詳細な設定は明かされていない。特にケータッチには「ディケイドライバーと同じく大ショッカーが開発したのか?」「何故ネガの世界の宝として存在していたのか?」等、多くの謎が残っている。
最強フォームだけあって戦闘力は非常に高く、その特殊能力(後述)もあって本編では最終回でスーパーアポロガイストに敗北した以外では負け無しの強さを誇った。
また、仮面ライダーダークディケイドもこの形態に変身するが、色以外は姿形に違いはない。
なお、体を覆うアンダースーツ「ディヴァインスーツSt.」の公式説明文は「邪な者がその姿を眼にすれば身も心も焼き尽くされるであろう王者の用いる闕腋(けってき)の袍(ほう)であり帛(はく)の装束。」とやたら壮大であり、さも強いプレッシャーを放っているような表現をされている…が、今の所そのような能力は使用していない。(ディエンドも同様の説明文になっている)。
『仮面ライダーガッチャード』においては本人が変身するコンプリートフォームは一切登場しないが、劇中ではレジェンドライダーケミーカードとして登場し、仮面ライダーレジェンダリーレジェンドが使用する形で「仮面ライダーゴージャスディケイド・コンプリートフォーム」へと変身した。
スペック
身長 | 199cm |
---|---|
体重 | 102kg |
パンチ力 | 12t |
キック力 | 16t |
ジャンプ力 | 50m |
走力 | 100mを4秒 |
当時の最強フォームとしては珍しく専用武器が存在しない。
ディケイドクラウン
コンプリートフォームの額部分のこと。
コンプリートフォームのカードが納められている。
額のカードは自身のものであるため、その額にも自身の顔が描かれたカードがあってその額にも自身の顔が描かれたカードが…と奥まで顔が無限に続く合わせ鏡状態になっている(変身シーンでも映像が額のカードに入り込みながら進んでいくという合わせ鏡のような演出がある)。
この部分はカメンライドを発動しても特に変化はない。
ヒストリーオーナメント
通常時はクウガからキバまでの平成9大ライダー(の基本フォーム)のカメンライドのライダーカードが貼り付けられている。
ケータッチで仮面ライダーを召喚するとカードが裏返り、召喚したライダーのカードに更新される。例えば、龍騎サバイブを召喚すると9枚すべてが「カメンライド 龍騎サバイブ」のカードに更新される。
また、右腰のディケイドライバーにカードを装填することでも更新され、最終話では「カメンライド ディエンド」のカードになった(「ファイナルアタックライド アマゾン」の装填では更新されず)。
『仮面ライダーディケイド 超アドベンチャーDVD 守れ!〈てれびくんの世界〉』では、クウガ~キバの最強フォームを同時に召喚した際、ヒストリーオーナメントには各最終フォームのカードが1枚ずつ並んだ。
ファンやスタッフからの反応
「カッコ悪い」「遺影フォーム」(※ファンからの通称)と言われることもある。『ネット版 仮面ライダー×スーパー戦隊 スーパーヒーロー大変 〜犯人はダレだ?!〜』でも、ディケイドを目の敵にする鳴滝から「ダサい」と断言されていた。
「図鑑フォーム」と呼ばれることもあるが、初登場した第21話のサブタイトルが「歩く完全ライダー図鑑」であったため、こちらの呼称はあながち間違いでない。もちろんカッコ悪いという意見ばかりではなく、「これはこれで斬新でいい」「姿はアレかもしれないけど活躍を観れば普通にカッコいい」という意見も確かに存在する。
一応、仮面ライダーブレイド キングフォームという所有するカードを全身に貼り付ける「前例」があった。
実際製作スタッフ側でもこのデザインには否定的な意見があったようだが、物議をかもすほど強烈なインパクトを残す事を重視した結果こうなったようだ。
能力
クウガ~キバの「最終」フォームを召喚できる。また、そのライダーの能力や必殺技を自在に引き出して自身の身に体現し、同時攻撃できる。
- 召喚したい仮面ライダーのライダーズクレストを押す。対応するライダー名が電子音声で流れる「例:RYUKI!」
- Fのロゴを押す。電子音声が流れる。「例:KAMENRIDE SURVIVE」
- ディケイドと動きがシンクロする最終フォームライダーの分身が召喚される。
- ヒストリーオーナメントのカードが召喚ライダーのものに揃う。
- ディケイドライバーに、召喚ライダーに対応する「FINAL ATTACKRIDE」のカードを装填し、ディケイドライバーを押し込んでカードの効果を発動する。(非召喚ライダーとの連携必殺技はこの工程のみで発動する)
これによって必殺技を繰り出す。ちなみにディケイド側のエフェクトは元のライダーの物をマゼンタ色に加工したかのような演出になっている他、武器を使う必殺技の場合はライドブッカーで代用する。
TV本編では1人ずつしか召喚しなかったが、『超アドベンチャーDVD 守れ!〈てれびくんの世界〉』では9人同時に召喚した。
『HERO SAGA』版では、召喚した個体を自在に戦わせることもできる描写もあるが、本編でも使えたのかは不明。
必殺技
ファイナルアタックライド
- 強化ディメンションキック
最終話で使用。
「ファイナルアタックライド ディケイド」のカードを装填し発動。カードをくぐり抜けない飛び蹴りとして放った。
なお、『超アドベンチャーDVD 守れ!〈てれびくんの世界〉』で発動した「アタックライド てれびくん」においては、カードをくぐり抜けてキックを繰り出した。
ゲーム『クライマックスヒーローズ』では発動の際に手元からカードが消えて自動でドライバーに装填、ライダークレストを潜り抜けてキックを発動するという演出になっている。
- 他ライダーとの連携技
各ライダーのファイナルアタックライドのカードで発動(ディエンドを除く)。
必殺技 | 連携ライダー | 備考 |
---|---|---|
シャイニングクラッシュ | 仮面ライダーアギト シャイニングフォーム | 直接斬り付けるのではなく斬撃を飛ばす(#27) |
バーニングセイバー | 仮面ライダー龍騎サバイブ | 元々は『テレビマガジン』付属のオリジナルアドベントカードに描かれていた技。炎の斬撃を飛ばす技で、X字の斬撃を飛ばすタイプ(#21)と、一振りの斬撃を至近距離で飛ばすタイプ(#30)が存在する |
フォトンバスター | 仮面ライダーファイズ ブラスターフォーム | 光弾を一発放つのではなく、ビームを放ち続ける(#21, #29)。ディケイドはライドブッカー ソードモードの先端から放つ。ディエンドのディメンションシュートと同時に放った事も(#29) |
ロイヤルストレートフラッシュ | 仮面ライダーブレイド キングフォーム | 突進しての斬撃やビームではなく、斬撃を飛ばす(#25)。 |
音撃刃・鬼神覚声 | 仮面ライダー装甲響鬼 | 原作でカマイタチに対して使用したバージョンを発動(#23) |
ハイパーライダーキック | 仮面ライダーカブト ハイパーフォーム | ディケイドのキックにはエフェクトがない(#21)。カブトのカブテクターは展開しない |
マキシマムハイパーサイクロン | 仮面ライダーカブト ハイパーフォーム | ディケイドはライドブッカー ソードモードの先端から放つ (#26)。カブトのカブテクターは展開しない |
デンカメンスラッシュ | 仮面ライダー電王 ライナーフォーム | ほぼ原作に近い。ただし、敵には命中せず(#24) |
ファイナルザンバット斬 | 仮面ライダーキバ エンペラーフォーム | 三日月型の斬撃を飛ばす(#22)。FAR時、ザンバットバットをスライドすることなくザンバットソードの刀身が赤く染まる |
スーパー大切断 | 仮面ライダーアマゾン(非召喚) | ディケイド右腕のガガの腕輪がアマゾンの右腕に移動し、アマゾン一人が技を発動(#29) |
ディメンションシュート | 仮面ライダーディエンド(非召喚) | 「カメンライド ディエンド」のカードを使用し、隣のディエンドと同時に発動(#31) |
アタックライド
ゲーム作品オリジナル技
- DCDU(ディケイドアンリミテッド)
ガンバライドで使用。
ディケイドライバーからカードで構成された黄金のリングが具現化し、中を潜り抜けてディメンションキックを叩き込む。
命中した相手はリングに封印され、立ち上る光の柱に呑まれて消滅する。
この他にも「DCDI(ディケイドインパクト)」というオリジナル技も使用。
- パイロキネシス
「バトライド・ウォー」シリーズで使用。
召喚した仮面ライダークウガ アルティメットフォームとともに敵を発火させる。
- アタックライド スラッシュ/アタックライド ブラスト
「バトライド・ウォー」シリーズで使用。
通常のディケイドが使用していたアタックライド。
- ライジングトリプルコンビネーション
「ガンバライジング」オリジナルコンボ。
手始めにWサイクロンジョーカーエクストリームがビッカーチャージブレイクで攻撃し、オーズプトティラコンボのストレインドゥームで怯んだ敵にディメンションキックを浴びせる。
この他にも「コンプリートブレイズ」という技を採用したカードもある。
派生形態
仮面ライダーディケイド コンプリートフォーム ジャンボフォーメーション
『劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』で登場した巨大なコンプリートフォーム。ファイナルフォームライドされたディケイドが仮面ライダーJの腰に装着されることで変身を果たす。
詳細はコンプリートフォーム ジャンボフォーメーションの項目を参照。
仮面ライダーディケイド コンプリートフォーム(『オールライダー対しにがみ博士』)
ネットムービー『仮面ライダーディケイド オールライダー対しにがみ博士』で登場。
正式名称は不明だが、ヒストリーオーメントに1号〜スーパー1の9人ライダーのカードが並んでいるため「昭和コンプリートフォーム」と呼ばれている。
一瞬変身したのみなのでどのような能力を持つかは不明。変身した際は後ろに昭和ライダー達の姿が浮かび上がった。
仮面ライダーディケイド コンプリートフォーム(『MOVIE大戦2010』予告)
『仮面ライダーディケイド』最終回で放送された、『MOVIE大戦2010』の予告にのみ登場した姿。ヒストリーオーナメントが全てディケイド コンプリートフォームになっている。
士の「お前が本当の士だと…!?」という台詞とともに士とこのコンプリートフォームが映ったのみで、詳細は不明。
仮面ライダーディケイド 最強コンプリートフォーム
『仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010』に登場した所謂劇場版限定フォーム。後に『仮面ライダーウィザード』最終回にも登場。ヒストリーオーナメントがクウガ〜キバの最強フォームに変化している(『MOVIE大戦2010』と『ウィザード』では電王のカードが異なる)。
詳細は最強コンプリートフォームの項目を参照。
仮面ライダーディケイド コンプリートフォーム21
『RIDER TIME 仮面ライダーディケイド VS ジオウ ディケイド館のデス・ゲーム』に登場する新たなコンプリートフォーム。「ケータッチ21」を使用する。
平成二期ライダーに加え、令和ライダーである仮面ライダーゼロツーのカード、更には2号ライダーのカードまで付属した姿となっている。
詳細はコンプリートフォーム21の項目を参照。
仮面ライダーディエンド コンプリートフォーム
『仮面ライダー×仮面ライダー×仮面ライダー THE MOVIE 超・電王トリロジー EPISODE YELLOW お宝DEエンド・パイレーツ』で登場した、仮面ライダーディエンドのコンプリートフォーム。
詳細はコンプリートフォーム(ディエンド)の項目を参照。
ゲーム
『ガンバライド』
第5弾で参戦。その際に、当時の新システムとして、「コンプリートスキャンモード」も実装された。また、登場当時は、前述の「ディケイドアンリミテッド」を使用していた(04弾で「ファイナルアタックライド」が登場した)。
時間内に赤いヒーローカードをスキャンすることで、ステータスを強化することが出来るシステムであり、当時は、
- 制限時間は15秒で、上限枚数は32枚。
- 1枚目~16枚目まではボウギョ・タイリョク・コウゲキ・ひっさつわざの順に一枚に付き+50ずつ強化される。
- 17枚目~32枚目は同じ順番で+100されていく。
- フルスキャンで全ステータスが+600される。
という、非常に強力なシステムになっていた。
例えば、第5弾で登場した「5-001 LR 仮面ライダーディケイド コンプリートフォーム」に「コンプリートスキャンモード」でフルスキャンすると、能力(ゼンエイでボウギョ+300)を含めると、
コウゲキ 1050 ボウギョ 1300 タイリョク 1150 ひっさつわざ 3200
に強化してしまう。つまり、いきなりラウンド1から、後述するガンバライジングのバースト後のステータスを持ってきたかのようなステータスにすることが出来てしまっていた。これに加えて、コウエイの仮面ライダーの能力も含まれるため、更にステータスを強化することが出来ていた。
あまりにも強すぎたのか、第7弾で制限時間が厳しくなったり、17枚目以降の上昇値が+50に変更されたりと弱体化、さらに第10弾で上限枚数が12枚(つまり、フルスキャンしても+150しか上昇しない)に減ってしまった。さらに、01弾以降は「コンプリートスキャンモード」が廃止されてしまった。
『ガンバライジング』
ナイスドライブ6弾で登場。当初はバースト後のみで登場していたが、バッチリカイガン6弾の「最強!ライジングバーストCP」で表からコンプリートフォームとして登場することが出来るカードが登場した。こちらの場合、必殺技は、「ディケイドアンミリテッド」は使用せず、代わりに「ファイナルアタックライド」を使用する。
なお、表からコンプリートフォームとして登場するカードについてだが、基本形態や激情態、最強コンプリートフォーム、そして、『ジオウ』本編に客演した際に登場したネオディケイドやコンプリートフォーム21はLR以上になった経験を持つことがあるのに対して、何故か最終フォームの仮面ライダーとしては唯一、最終弾であるゲキレツグランプリ3弾までに、表からコンプリートフォーム始動のLRのカードが登場していなかった(一応、バースト後のみコンプリートフォームが使えるカードなら、前述のナイスドライブ6弾でLRになっている)。
ライドウォッチ
仮面ライダー達の真の力を宿した戦士!ディケイド コンプリートフォーム!
最強は俺だ!ah~!ディケイド!コンプリート!FINAL KAMEN RIDE.
「DXディケイドコンプリートフォームライドウォッチ」として一般販売。
必殺技は「ファイナルアタック」。
余談
- とにかくインパクト重視のデザインになった結果、フィギュア化しようとするとヒストリーオーナメントをフルカラーで再現する事が難しいという弊害が生まれてしまっている。このため、放送中に発売された「ファイナルフォームライドシリーズ」や、S.H.Figuartsではシールを使う事で再現する形を取っている。似たような事は後に仮面ライダーグランドジオウでも発生した。
- 当時製作スタッフによって、このフォームがライジングアルティメットとともに解禁前にリークされてしまった経歴がある。
関連タグ
平成魂:こちらも歴代平成ライダーの力を集めた形態。ちなみに昭和版も存在する。
グランドジオウ:他のライダーの召喚というコンプリートフォームと似た能力を持つフォーム。こちらは
・過去の作品の場面を切り取る形による召喚
・召喚可能範囲は全フォーム
・ライダーの武器単体での召喚が可能
・複数のライダーの同時召喚が可能
といった相違点がある
仮面ライダーレジェンダリーレジェンド:ディケイドをリスペクトしたライダーのコンプリートフォームに相当する形態。こちらでも本家のコンプリートフォームに変身している。
エンペラーフォーム←コンプリートフォーム→サイクロンジョーカーエクストリーム