「アーマーゾォォォォォン!!」
変身者
- 山本大介(『仮面ライダーアマゾン』)
- 山本ダイスケ(『仮面ライダーディケイド』)
概要
『仮面ライダーアマゾン』の主人公・アマゾンこと山本大介が変身した姿。
旧来の仮面ライダーが「仮面」を付けたライダーであったのに対し、アマゾンは体自体が変貌したどちらかというと怪人寄りなデザインであり、さらにバイクに乗るのを嫌がって海にオートバイを投げ捨てる等、物語序盤ではRiderですらなかったという極めて特異な形質を持っていた。
「アマゾンライダー」の名が付いたのは、マサヒコがクモ獣人と戦うアマゾンの姿を見て「仮面ライダーみたいだ!」といったことから。
『仮面ライダーディケイド』では小野寺ユウスケから「どっちも怪人みたいだな」といわれている。
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来歴
0歳の赤ん坊の頃、両親と出かけた南米アマゾンの奥地で旅客機が墜落。
孤児となった日本人・山本大介は獣に育てられ、野生児として23年間を過ごす。
本名など思い出すべくもなく、この野生児は育てられた土地、「アマゾン」を自分の名前として名乗るようになる。
昭和ライダーで唯一メカニック改造が殆ど行われておらず、機械的人工物は関節部分等の強化機能として僅かに施されたのみで、いわば生体サイボーグである。
手にしたものは世界を手中にできると言われているギギの腕輪とガガの腕輪。
腕輪を真る一族の長であるインカの長老・バゴーは片割れのガガを手にし、なおもギギを狙って追撃を続ける十面鬼ゴルゴスから致命傷を受けつつも逃げ延び、野生の日本人青年・アマゾンの左腕に秘宝・ギギの腕輪を埋め込んだ。直後にバゴーは息絶え、バゴーと密かにコンタクトを取ってゲドン襲来に備えていた高坂博士を探せという催眠暗示に従い(船舶に密航して)来日。しかし高坂はゴルゴス配下のクモ獣人によって殺されてしまう。ギギの腕輪をゲドンが手にしたら、2つの腕輪の力で世界は支配されてしまう。アマゾンはゲドンを叩き潰すために戦うのであった。
外見
アマゾンライダーのモチーフはマダラオオトカゲという架空のトカゲである。
体は迷彩色で、ド派手な背鰭や額から生えたツノ等、今までの仮面ライダーとは大きく異なる怪物の様な姿であるが、垂れた赤い目やマフラー、ピカピカのブーツ等、基本は押さえている。
腰に巻いたベルトはコンドラーという名前であり、ロープやナイフ等が仕込んである。しかし、これは変身用アイテムではない。真の変身用アイテムは後述するギギの腕輪である。
初期デザインは仮面ライダーを異形化した様なものやアマゾンにある程度造形が似つつも、触角や眼の形状がまるで異なるもの(仮称:ドラゴンライダー)が考案された。
なお、現在知られる決定稿のデザインモチーフは上述の生物ということとなっているが、東映公式サイトで白倉Pはピラニアであったのではないかと推測している(参考:仮面ライダーディケイド EPISODEGUIDE)。
ちなみに、NG版スーツにはクラッシャーの下に白い牙が覗いている。本編では使われてこそいないが、OPでは普通に使用されている。
初期は画像の左側の様に緑色の体に胸がオレンジ色であったが、本編第11話以降は画像右側の様な体は薄い水色、胸が赤色のスーツとなっており、「後期アマゾン」「赤胸アマゾン」等の俗称がファンによって付けられている。
最近の映画出演等では初期カラーであったが、生誕50周年辺りを境に後期カラーにリペイントされた様子で、グッズ等も赤胸で出る様になっている。
変身!アァーマァーゾォーン!!
変身の掛け声が「変身」ではなく、「アァ゙~~~ッマァ゙~~~ッゾォオオオオオンッ!!!という感情を震わせながらの全力シャウトなのも印象的。
両腕を「ア」で凹の字に掲げ、「マ」で交差させ、「ゾン」で腕をまた開いて掲げると、両目が赤く輝き、変身する。
途中から腕の動きにテンポが付き、掛け声も「アー・マー・ゾーーーンッ!!!」と変化した。
変身バンクは人間体がガッツリ登場する珍しいパターンで、前期は上半身裸の野人スタイルからオレンジ胸のアマゾンライダーに、後期は上着を着た状態で赤い胸のアマゾンライダーに変化する。
能力
スペック
身長 | 1.75m |
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体重 | 62kg |
ジャンプ力 | 50m(幅跳び)・80m(垂直跳び) |
視力は100m先の蟻がくっきりと認識出来る程で嗅覚は常人の100万倍(『仮面ライダー Official Mook アマゾン』より)を誇り、額の角はセンサーの役割を果たす。能力以外では「ケケケケケケケーッ!」「キェエエエエイッ!」「ケーィッ!」といった怪鳥音の様な咆哮を発するのも特徴。
戦闘スタイル
ワイルドライダー第1号ということもあって、野獣の様なアクションを展開。
噛みつき、引っ掻き、転がして取っ組み合う獣の闘争スタイル。
第11話以降はカンフーアクションも用いるようになった。
これは野獣アクションの大変さに加え、視聴率問題もあったことからの路線変更の一環ではあったもののカンフーのワイルドさとアマゾンの相性は良く、アマゾンが戦い慣れしたことや日本語が上達したことからの変化にも繋がったといえる。
ちなみにカンフーアクションに関しては同期も影響を受けているので当時のカンフーブームが窺える。
技
大切断
該当項目参照。
アマゾンキック
モモンガー獣人を倒した王道のライダーキック。80mものジャンプ力を誇る強靭な脚で相手を蹴り殺す。飛び蹴りの威力は2t(出典:竹書房「仮面ライダー画報」P92より)。
後に映画『劇場版仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー』にて仮面ライダーディケイドに対しても使用し、観客の度肝を抜いた。
スピンキック
コマにヒントを得て体得した新たな必殺技。名前こそキックであるが、縦回転で相手に突撃するいわゆるローリングアタックである。コマの様に回転するガマ獣人の飛来する頭部を叩き落とした。
ジャガーショック
牙を使った噛み付き攻撃。
仮面ライダー1号などもクラッシャーで噛み付きが出来る設定なのであるが、明確に攻撃技として持ち出したのは彼が初。
クモ獣人との戦いでは前足を噛みちぎり(というより両腕も使ってもぎ取った)、『ディケイド』ではゴ・ジャラジ・ダの首を噛み切って倒した。
あまりにも型破りな為、トーナメントで対決したディケイドも反則だと述べていた。
基本的に下記のアニマル3部作の技は本編で技名の呼称がなく区別がしにくいがこれだけは噛みつきという明確な基準があるので分かりやすい。後年のゲームや映画では技名の呼称が行われる場合がある
モンキーアタック
猿のように飛びかかって引っ掻く技。やはり本編では技の呼称なし。要するに本編でいつもやってる両腕を高く上げたバンザイポーズで相手に飛びかかるアクションである。
コンドルジャンプ
片膝を立てて空高く飛び上がる。体当たり攻撃は「コンドルアタック」と呼ばれる(出典:竹書房『仮面ライダー画報』P93より)
EDでも語られている技であるが、実は「アマゾンダダダ!!」で歌われている動物で唯一「イルカ」はアマゾンライダーの技名に採用されていない(加えてモンキーアタックの由来になったサルは歌詞中に登場しない)。
この他『スーパー1』劇場版では左右の腕を1振りして2体の怪人を爆死させる技も披露している(大切断や他の技と見做すかは解釈が疎である)
アマゾン投げ
獣人カタツムリを池に投げ込んで倒したアクションに一部書籍で名前が付けられたもの(出典:竹書房『仮面ライダー画報』P93より。ただし、同書ではカマキリ獣人と誤植)。
装備
ギギの腕輪
該当項目参照。繰り返し述べた通り、アマゾンの変身機能から生命維持まで全てを司る実質的な変身アイテム。
コンドラー
該当項目参照。ベルトに相当する器具ではあるが、ロープやピックに変化する暮らしの道具であり、非変身ベルトである。
ガガの腕輪
該当項目参照。物語の構造上、基本的に敵の首領格が所持している。
2つの腕輪が1つとなった時、恐るべき神秘のエネルギーの秘密が解けると言い伝えられているが…*
余談
- 本家アマゾンの山本大介を演じた岡崎徹氏と、『仮面ライダーディケイド』でアマゾン/山本ダイスケを演じた坂本エンリケ氏の誕生日は同じ12月3日である。
- 放送前に行われた第3回撮影会時にはマスクに白い牙がつけられていた(完成版フィルムではOPでのみ使用)。
- ちなみに、マダラオオトカゲは実在しないが、マダラミズオオトカゲなら存在する。ただしこのマダラミズオオトカゲはアマゾンライダーとは異なり、黒いボディに黄色い斑点を持つフィリピンに生息するオオトカゲの一種。もうアマゾン要素すらない。
- 余り指摘されないが、主役を張った話数が歴代TVシリーズで最少にもかかわらず、独力で(他の仮面ライダーの力を借りずに)ゲドン、ガランダー帝国という2つの悪の組織を滅ぼしている。これは昭和 - 平成を経て令和に入った今日でも仮面ライダー史上唯一であり、未だに並ぶライダーはいない。『仮面ライダースーパー1』は、TV本編ではドグマ王国、ジンドグマの2組織を独力で壊滅させているが、劇場版のドグマ戦で先輩ライダーと共闘しているので次点といえる(他に1組織でも独力で滅ぼしたことがあるのはTVシリーズでは仮面ライダーストロンガー・BLACK・クウガの3名のみ)。ライダーの複数化が当然となっている近年の事情を考えると、この記録を破るのは極めて困難であろう。
その他の媒体
ゲーム作品
複数の作品で山田真一氏が声優を担当している。
『スーパーヒーロー列伝』
使用可能キャラとして登場。
なお、こちらではガガの腕輪を海に捨てる描写がある。
『ガンバライド』
第11弾でレジェンドレアで参戦。必殺技は勿論、大切断でオーズとのタッグキャンペーンでは相手の腕に噛み付いたりしていた。この作品で大切断の血飛沫を火花で代用するアイディアが初めて登場し、後続作品もこれに倣っている。
『ガンバライジング』
ガンバライジングでは無印3弾から参戦。初登場からSRで高レアでの収録となった。
バッチリカイガン6弾、ガシャットヘンシン4弾にもSRで収録。
その後は暫く低レアが出るのみであったが、50thレアとなった際に「アマゾンキック」と「大切断(リメイク版)が2つ纏めて実装され、一気に拡充された。リメイク版の大切断は第15話のハチ獣人戦を再現しており、黄色い液体の代わりにやはり火花が切りつけた額から閃光のように吹き出す豪快な技になっている。
『ガンバレジェンズ』
ガンバレジェンズでは2弾から参戦した。同弾ではヨロイ騎士との戦いで連携したXライダーも一緒に参戦している。
基本的に主役はLRで参戦する傾向があるガンバレジェンズでLRをXライダーに譲り、SR参戦となった。しかしながら、初登場の高レアとなった2弾SRはイラストが赤い胸の後期カラーとなっているパラレル版が存在していたり(通常版イラストはオレンジ前期版)イベントサポートキャンペーンでは数多くの作品群の中から選ばる等、待遇には細心の注意が払われている。そしてイベントサポートのカード名は何と勇気の士…その名称とイラストから多くのプレイヤーがマサヒコと化した。
さらに、必殺技「大切断」の演出も前作の50thレア版から変更されており、技第17話でのガマ獣人を十の字に4等分した回をベースとしたものとなっている。再現の都合上、スピード感が上がった代わりに火花が吹出す演出がほとんどオミットされ、規制回避演出からさらに自主規制をした様な趣に仕上がっている。
『ライダージェネレーション』
1作目から登場。
ライダーアビリティは「ジャングルジャンプ」。
所謂2段ジャンプで、機動力が高い。強制スクロール面クリアにも役立つ。
『クライマックスヒーローズ』
4作目『フォーゼ』から参戦。超必殺技「スーパー大切断」は空高く飛び上がり、空中でガガの腕輪を呼出してギギの腕輪と合体、そのまま縦一文字に切付ける。
『バトライド・ウォー創生』
プレイアブルキャラとして登場。イメージ通りの接近戦キャラ……と思いきや、大切断による衝撃波が距離、範囲共非常に大きく、遠距離から複数のボスを一方的に攻撃することも可能である。またジャガーショックはガード不能、アーマー無視、さらには発動中完全無敵という優秀技。ボスのガードが固く、横からの攻撃でコンボ中断されがちなこの作品においては重宝する。
空中で挙動を終える技、空中発動技も多く、コンドラー(ロープ)を利用した技も絡めトリッキーな攻撃が可能。
弱点は体力、防御力共に低めなところか。
超必殺技ではガガの腕輪を出現させギギの腕輪と合体。「スーパー大切断」を放つ。以降の最強状態ではガガの腕輪が合体したまま戦闘を行い、大切断がビーム兵器になるなど、ある意味フォームチェンジみたいな扱いになっている。
『シティウォーズ』
サービス開始時から登場。必殺技は「スーパー大切断」。
メインストーリーでは32章で登場。アマゾンを根絶させるため、ライダーシティもろとも壊滅させようとしているアマゾンアルファから街のトモダチを守るため、アマゾンニューオメガと共に闘う。
実は『アマゾンズ』のメンバーとまともな掛け合いが描かれた初の作品である。
仮面ライダーディケイド
ディケイドがアマゾンの世界で山本ダイスケ(山本大介とは全くの別人)が変身するライダーとして登場。
劇場版でもアマゾンライダーが登場するが、口調から恐らく山本大介(本人なのか並行同位体かは不明)が変身したアマゾンと思われ、ディエンドにギギの腕輪を盗まれても何故だかピンピンしていたが、返却されるとディエンドを友達と認めて去っていた。
MOVIE大戦MEGAMAX
CVは戸部公爾が担当。
財団Xを追う伝説の7人ライダーで恐らくは山本大介が変身したアマゾン。
後日談となる「ハイパーバトルDVD」ではフォーゼと交流、クリアドリルスイッチを託した。
スーパーヒーロー大戦シリーズ
スーパーヒーロー大戦
冒頭でゴーカイレッドの襲撃を受け倒されてしまう。が……
スーパーヒーロー大戦Z
苦戦する仮面ライダービーストの救援に響鬼、ゲキレンジャー、ライブマン、ギンガマンと共に駆けつける。
パンフレットによれば獣系ヒーローという括りの模様。
ネット版 仮面ライダー×スーパー戦隊×宇宙刑事 スーパーヒーロー大戦乙(おつ)!〜Heroo!知恵袋〜あなたのお悩み解決します!
第7話『その3〜デカイエロー編〜開いたチャックは指摘する?』で登場。
ファイブレッド(CV:石川英郎)の教え子役で体操服を着ている。
仮面ライダー大戦
昭和ライダーの1人として平成ライダーと激突。
ウィザードの魔法「ビッグ」に敗れるが、それはバダンを欺く芝居であり、鎧武の能力によってヘルヘイムの森から他のレジェンドライダーと共に帰還を果たす。
スーパーヒーロー大戦GP
ショッカーに洗脳されていたが、終盤で正気に戻った。
超スーパーヒーロー大戦
作品内のゲームでもある『超スーパーヒーロー大戦』内でジュウオウタイガー(『動物戦隊ジュウオウジャー』)やキョウリュウゴールド(『獣電戦隊キョウリュウジャー』)と戦った。
この作品には『仮面ライダーアマゾンズ』のライダーも登場しているが、残念ながら共演シーンはなかった。
スーパーヒーロー戦記
他のライダーや戦隊レッドとともに、アスモデウスの軍団に立ち向かう。
ブレイズ、ガオーン、ギンガレッド、ガオレッドの4人と共闘。動物がモチーフ繋がりであり、だがアマゾン以外は全てライオンモチーフである。
アメトーーク
『仮面ライダー芸人』第3弾ドラマパートで登場。田中卓志を攫ったショッカーと戦う仮面ライダービルドの助太刀に参戦するが、ビルドからも怪人と間違えられた。スペース蜘蛛男をジャガーショックで倒した後、ビルドとの合体技をスペースイカデビルに繰出すが……
CV
- 岡崎徹
- エンリケ(『ディケイド』)
- 関智一(『オールライダー対大ショッカー』・『アメトーーク』)
- 岸野一彦)『BLACKRX』)
- 戸部公爾(『MOVIE大戦MEGAMAX』他)
スーツアクター
- 新堀和男(メイン)
- 中村文弥/中村裕
- 佐藤巧/湯川泰男(トランポリン、湯川氏は『ストロンガー』でも担当)
- 荻前広信(バイクスタント)
- 内田博之(『BLACKRX』)
- 伊藤慎(『オールライダーVS大ショッカー』)
- 富永研司(『オールライダー超スピンオフ』)
- 寺本翔悟(『仮面ライダー令和のゴージャス運動会』)
関連イラスト
関連タグ
レジェンドライダー関連
生物系ライダー
仮面ライダーシン 仮面ライダーギルス 仮面ライダーアマゾンオメガ 仮面ライダーアマゾンアルファ 仮面ライダーアマゾンネオ
※『仮面ライダーSPIRITS』ではギギの腕輪がはまった左腕を切断されたアマゾンは仮死状態に陥っており、ギギの腕輪から神経系を伝って全身に肉体を強化する力の伝達経路が構築されているという『仮面ライダークウガ』のアマダムの様な描写がされている。