「アマゾンを殺せ!ギギの腕輪を奪うのだ!そして世界はゲドンが支配するのだ!」
『十面鬼とは、巨大な岩石に組み込まれた改造人間。そして悪の組織ゲドンの首領である。世界征服を目論む十面鬼は強大な組織力に物を言わせて一般市民を襲い、ゲドンの生命の源、人間の血を奪った。』
CV:沢りつお
概要
古代インカ文明の末裔である長老バゴーの助手の一人・ゴルゴスが世界征服の野心に目覚め改造人間となり、自分の下半身と9人の悪人の頭部を謎のエネルギーを持つ巨大隕石から作り上げた「人面岩」に埋め込んだ姿となった異形の怪人である。
人間の血液が主なエネルギー元であり、性格は残忍で脳筋を絵に描いたような男。
大岩の顔面部分から発する火炎や溶解液、ミサイルなどで攻撃する。また、巨体ながら空中を飛び回り、その身体を生かした重圧攻撃も使用する。
仮面ライダーアマゾンとゲドンを裏切ってガランダー帝国についた獣人ヘビトンボの攻撃を受け、もはやこれまでと悟ると空中高く飛んで行き、自爆した(その爆発は実際の核爆発のキノコ雲を流用したド派手なもの)。
出番は短かった(第14話で死亡)ものの、その姿は多くの視聴者にインパクトを与えた。
pixivでもその姿をモチーフにしたネタ絵がいくつか投稿されている。
9人の悪人の頭部について
ゴルゴスが鎮座する『人面岩』に埋め込まれた世界の悪の天才たち。それぞれに自我が有り、互いに協議(?)することでゴルゴスをサポートしている……ということになっているのだが、実際にはそれぞれの頭部が好き勝手に意見を主張し言い争っているシーンばかりであった。結局意見がまとまらないので力任せの作戦になってアマゾンに敗北するまでがお約束。
ゴルゴスからエネルギーを供給されており、ギギの腕輪を追って来日した当初はエネルギー不足であったため、青白い、あるいは人と変わらぬ体色をしていたが、エネルギー源である人間の血を補給してからは本来のゴルゴスと同じ血のような赤い体色を取り戻す。
ちなみに死ぬと『人面岩』と同化する如く岩と化し、1体死ぬごとにゴルゴス本人のパワーもダウンするようである。
本体であるゴルゴスを1の顔とし、左腕側から時計回りに2の顔、3の顔……と数える。それぞれのプロフィールは次の通りである。
2の顔
元TV局の司会者。
爆弾をビルに仕掛け爆破、大勢の人たちを殺し、その自作自演した大量殺人事件を自身が請け負う番組で放送し喜んでいたらしい。
3の顔
イギリスを荒らし回り人々を震え上がらせた大泥棒。
ロンドン近郊で列車を襲い、日本円換算で50億円もの大金を盗んだ実績を持つ。
4の顔
正面にある顔。元ナチスの大幹部。
残忍な性格で、多数のユダヤ人を様々な方法で虐殺しては死体からジャンパーや電気スタンドを作っていた(某殺人鬼のような設定だが、当時実際にナチスは似たようなことやっていた。ちなみにゲドンの兄弟企業であるショッカーはナチス系組織である)。
5の顔
部下たちからも恐れられたアメリカンマフィアの大ボス。
6の顔
第二次世界大戦で活躍したスパイ。
2重スパイで荒稼ぎしていたらしい。
7の顔
悪人からも嫌われていたという凄腕の殺し屋。
多数の金持ちや政治家が彼の手にかかったという。
8の顔
インチキ新興宗教「ゾンビー教」の牧師。
嘘の呪いなどでアフリカの原住民を騙し、多数を飢え死にさせたという。
9の顔
毒や細菌を研究していたマッドサイエンティスト。
自身の秘密研究所に拉致した人間をモルモットとして数々の人体実験を行っていた。
10の顔
パリで起きたという連続怪奇事件の真犯人。
墓から盗掘した死体に改造手術を施して蘇らせ、人々を恐怖のどん底に叩き落とした。
第13話「迫る!十面鬼!危うしアマゾン!!」の序盤で1つの顔がアマゾンのモンキーアタックにより絶命したのを皮切りに、続く第14話「十面鬼死す! そして新しい敵!?」にて残りの8つの顔も全てアマゾンにより駆逐された。
仮面ライダーSPIRITSでの活躍
仮面ライダーSPIRITSにおいてバダン帝国大幹部暗闇大使の時空魔法陣の能力により魂の無い傀儡として復活。九州地方制圧を担当する。獣人を使い人々を恐怖のどん底に叩き落としていたが、アマゾンとSPIRITS第6分隊と交戦。
その後、阿蘇山にて再生獣人達を使役しアマゾンが所持していたガガの腕輪を奪うことに成功、時空魔法陣で沖縄に飛び、同じく再生された真のゼロ大帝に届ける。
なおその際、アマゾンに大切断でゴルゴス本人は袈裟懸けに切断されるも執念でゼロ大帝にガガの腕輪を届け、その後、残った右上半身は獣人達に貪り食われるという皮肉な結果を迎えている。
その後、生命活動を停止していたが、アマゾンを助けようとするZXの牽制のために再生真のゼロ大帝により沖縄へと召喚され、ゴルゴスの残っていた左半身にガガの腕輪を装着した事により一時的に蘇生。火を吐いてZXを苦しめるも十分な役割を果たしたと判断し、古代インカの力を手中に収めるために暗闇大使の判断でゼロ大帝がガガの腕輪を剥ぎ取ったため、再び生命活動を停止、死亡する。
その他
- 人面岩の9つの顔は、大野剣友会の岡田勝氏や中村文弥氏、テアトル・エコーの槐柳二氏たちが演じている。
- 映画『ジャッカー電撃隊VSゴレンジャー』では「アマゾンの奥地では仮面ライダーアマゾンが十面鬼を相手に奮闘している」という台詞で存在が言及されている。既に倒されたはずの十面鬼が再び現れた理由は不明。また、同様に他のヒーローと戦っていた敵はクライム四天王の一員だったが、十面鬼と犯罪組織クライムの関係性も不明。スーパー戦隊シリーズで初めてその存在が示唆された仮面ライダーシリーズの怪人となっている。
- 『仮面ライダーSPIRITS』などの漫画作品や、『ザ・グレイトバトル2 ラストファイターツイン』『ヒーロー戦記 プロジェクト オリュンポス』などのゲーム作品にも登場している。
- 『仮面ライダーディケイド』ではリ・イマジネーション十面鬼である十面鬼ユム・キミルが登場。以降のオールライダー作品でもユム・キミルのほうが登場している。
- ぱちんこ『仮面ライダーフルスロットル』ではとんでもない姿で復活して登場する。詳細はゼロ大帝の記事へ。
- HERO SAGAでは“ガガの腕輪”だけではなく“ギギの腕輪”をも装着した“顔岩”の下に体が生えた巨人のような完全態と呼ばれる姿で登場している。強大な力を有しているようだが、最終的には目の前で自身の妻でありアマゾンの育ての親でもあるキティを惨殺した事が仇と成り、怒りに燃えるアマゾンライダーに“ギギの腕輪”を奪い返されてしまい現在の姿になってしまった。
関連タグ
男梅……他人の空似。女優の安達祐実が「男梅かと思ったらなぜか家にあった」と十面鬼のフィギュアと共に映る写真を自身のInstagramに投稿したこともある。
仮面ライダーアマゾンアルファ…おそらく、元ネタがゴルゴスであると考えられるリブート版に登場する仮面ライダー。