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ゴ・ジャラジ・ダ

50

さいていさいあくのかいじん

『仮面ライダークウガ』に登場した怪人。ゴ集団に属するヤマアラシの能力を持ったグロンギ。ライダー史上最悪のトラウマ怪人。

「亀戸3丁目、ボンブバグザ(この区画だ)」

「君たちが苦しむほど、楽しいから」

ザギバスゲゲルに進むのは、僕だ」

データ

身長177.0cm
体重134.0kg
主な犯行現場東京三鷹市・緑川学園
死亡場所箱根・芦ノ湖
特色/胸部に連ねたカギ状の装飾品を細い針やダーツ状の矢に変化させる、高速移動
呼称未確認生命体第42号
人間態CV大川征義
スーツアクターおぐらとしひろ
登場話数EPISODE 25「彷徨」~EPISODE 35「愛憎」

概要

未確認生命体(グロンギ)のうち、ゴ集団に属するヤマアラシ種の怪人。警察からは未確認生命体第42号と呼称されている。

モチーフであるヤマアラシの針毛を彷彿とさせる、白く逆立った頭髪と、ゴ集団としては比較的軽装な出で立ちが怪人態での特徴である。人間態はストリートファッション系の青年で、青いくちびるが特徴。ローテンションで気怠げな立居振舞いを通しており、フィンガースナップや爪を噛むなどの癖から、精神的に未成熟な子供の様なイメージを見る者に与える。

このような気質ゆえに、集団の中でもザザルとは比較的馬の合う方であったらしく、作中でもガメゴも含めた3人でポーカールーレットに興じていた他、ガメゴのゲゲルに際してはそのアシストも行っていた。また、ザザルが手にしていた派手な柄の扇子は、元はジャラジの所有していたものであり、バダーのゲゲルの行方を巡る話の流れで取り上げられたきり、そのまま返してもらえなかったようである。

その性格は、ゴ集団に属するグロンギの中でも際立って陰湿・残忍なものであり、子供などの弱者を嬲り殺す行為を〈快楽〉と捉え、単に標的を殺害に及ぶだけでなく後述の通り、精神的に追い詰めて恐怖する様を見ては愉悦に浸る気質の持ち主でもある。クウガとの接敵を可能な限り回避するよう努め、ゲゲルの期間を比較的長めに設定し、かつ不測の事態に備えての「保険」までも用意しておくなど、用意周到かつ慎重な面も作中では散見される。

その性格及び後述の作中での所業から、ファンからは数あるグロンギ――ひいてはライダー怪人の中でも、3本の指に入る程の外道にして邪悪な怪人と称されるなど、グロンギの王にして全ての元凶であるン・ダグバ・ゼバを差し置いて、本作における「最低最悪の怪人」の称号を今なお、ほしいままにしていると言っても過言ではない。

能力

見かけによらず素早いヤマアラシの特質を反映してか、悪路であっても短距離であれば瞬間移動と誤認させるほどの速度で移動できる、常人離れした健脚を持つ。作中でもこの健脚を生かした身のこなしと、前述したフィンガースナップを併用して、クウガや警官達を巧みに翻弄している。

戦闘においては、胸から提げている鈎針状の装飾品を変化させたダーツ状の矢を武器とし、これを大量に投げつける戦法を得意としている。これだけ聞けば「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」的なイメージが連想されそうな戦いぶりであるが、この矢はドラゴンフォームのクウガであれば装甲にも容易く突き刺さり、痛撃を与える程の鋭さを備えており、実際に1度はこの戦法と前述した撹乱でクウガを敗退に追い込んでみせている。

この装飾品は矢だけでなく、極小・極細の針への変化も可能で、ゲゲルの際にはこちらを活用し標的の体内へと撃ち込むのを常套手段としている。その小ささたるや、被害者の解剖に当たった椿をして「現代の技術では手術なしで入れるのは不可能」「生前の検査でも全く発見できなかった」と断言させるほどであり、即ちこれを撃ち込まれた時点で標的とされた人間は実質的に、迫りくる死を回避できない状態に追い込まれる格好となる。

この微細さや、指定した期間を経て元の形状に戻る点などからも、それまでに登場したグロンギの比ではないレベルのモーフィングパワーを行使できる実態が示唆されている(※1)。

もっとも、前述した健脚こそ持ち合わせているものの、持ち前の戦闘力は他のゴ集団の面々と比較してもかなり貧弱な部類に入る。前述した慎重な行動もまた、そうした自身の貧弱さを自覚した上でのものかとする指摘もある。

(※1 この装飾品は、標的とされた生徒の遺体の脳から摘出された後、ガメゴの鉄球と共に科学警察研究所に回収されており、モーフィングパワーの研究材料として活用された)

作中での動向

ゴ集団の他の面々とともに招集された後、しばらくの間はザザルやガメゴと共に行動を共にし、自身がゲゲルに挑戦する番を待ち続けていた。前述したザザルとのやり取りは、正に自身の番が回ってくる直前のタイミングでの出来事でもあり、ここでは周囲の「バダーがゲゲルの成功者になるだろう」との空気に対し、「どうかな? クウガが勝つ、かも?」と、これを牽制するかのような物言いも見せている。

ともあれ、そのバダーのゲゲルが失敗に終わり、ようやくジャラジにもプレイヤーとしての出番が巡ってきた。作中における2000年9月11日頃(※2)に始まったジャラジのゲゲルは、期間は12日、目標人数は90人、そして「緑川学園に在籍する2年生の男子生徒」を標的に定めた上で行われた。

前述した極小の針を標的の脳内へと撃ち込み、4日後に元の形状へと戻るよう仕向け、脳内で膨張・変形したそれが脳内出血を引き起こし、標的を虚血性脳梗塞で死に至らしめる――この手口によって、9月19日時点までに緑川学園の2年生の男子91人の内、実に78人が死亡しており、その手口ゆえに警察も五代も、被害者が次々死にゆくのを止められずにいる=詰みも同然な状況に陥っていた。

裏を返せば、この時点で最早ゲゲルの成功はほぼほぼ確実であったジャラジであるが、「ただ死ぬまで待つのもつまらない」とでも考えたのか、

  • 針を撃ち込んだ際その生徒に対し「4日後に死ぬ」旨をあらかじめ宣告する
  • 4日目に標的となった生徒の視界内に現れ、宣告通りに死ぬ絶望感を与える
  • 死亡した生徒の葬儀の場にまで姿を現し、参列していた生徒を恐慌状態に陥れる

との具合に、標的本人のみならずその周囲の人間にまでも恐怖を煽りに煽り、彼等の精神状態までズタズタにしてはその様を楽しむと、嗜虐性全開の行為にまで及んでいた。前述の通り、これらの行為はゲゲルには一切関係しないため、純粋に彼自身の嗜好で行っているものと見られる

しかし、この「嗜好」が思わぬ形でゲゲルの進行に支障を生じさせる。

既にゲゲルによる犠牲者が80人を超えていた19日の正午頃、標的とされていた男子生徒の1人が恐怖のあまりに病室の窓から飛び降り自殺を図り、そのまま死亡するアクシデントが発生。これは前述した手口に合致した死に方ではなく、当然ゲゲルの目標人数にもカウントされないため、目標人数と標的とした生徒の人数をほぼ同数としていたジャラジは、にわかにゲゲルの成功が危ぶまれる状況に立たされた訳である。

が、ジャラジの方もその点はある程度見越していたようで、そのための「保険」まで用意していた。実は緑川学園にはもう1人、2学期に入って転校してきたばかりの2年生の男子生徒がおり、ジャラジはまだ接触せずにいたその生徒に針を撃ち込んで、期限ギリギリの形にはなるものの目標通り殺害人数が90人となるよう目論んでいた。

かくして、その91人目の生徒である生田和也に針を撃ち込むべく、ジャラジは彼とその両親が身を潜めていた箱根の別荘へと赴き、ここでも無言電話やフィンガースナップなどを駆使し、自らが近付きつつある現状を一家へと知らしめ、さらに生田家の救出に向かった警官らをも殺害し、精神的に追い詰めながら目論見通り和也に針を撃ち込もうとする……が、寸前でクウガの乱入に遭い未遂に終わってしまう。警察の方でも捜査の末に標的となり得る生徒がまだいる事態を、この時点までに突き止めていたのである。

思わぬ邪魔者の出現に、ジャラジは一旦その場から山中への逃走を図り、ビートチェイサー2000を駆ってこれを追撃するクウガに対しても、やはり高速移動などを活用しての撹乱と大量の矢をもって応戦し、辛うじてその追撃から脱するのに成功。

「今はゲゲルの時間だ。邪魔したら・・・殺すよ?」

逃走の後、芦ノ湖の湖畔近辺に潜伏していた(※3)ジャラジは、警察に保護された和也が箱根の分駐所に収容されたのを知るや、今度こそ針を撃ち込むべく再度行動を開始。分駐所にて警護に当たっていた警官達を、お得意の撹乱によって巧みに和也のそばから引き離してみせると、和也の傍で直接護衛していた警官を殺害し、眠っていた和也に迫る・・・のだがここでもまた、先の戦闘から既に手の内を見通していた五代がその動きを寸前で阻み、変身したクウガによって室外へと放逐されるに至った。そしてここから、ジャラジにとって生き地獄ともいうべき凄惨な状況が展開されるのである・・・。

 

ただでさえその手口ゆえに犠牲者を救えず、彼等の死を手をこまねいて見ているしかできずにいた上、和也からの証言などを通して耳にしていたジャラジの卑劣なやり口、そしてそれによる被害を伝える悲痛なニュースに触れていた五代の怒りは、既に抑えきれないところにまで達していた。

そして、再度執拗に和也を狙ったジャラジを前に、遂に怒りを爆発させたクウガ(=五代)は、分駐所の中庭に突き落としたジャラジにマイティフォームの姿でマウントポジションを取ると、そのまま顔面を数十回に亘り激しく殴打。一条を始め取り巻く警官達も戦慄し、殴られる一方のジャラジが吐血するほどの激情ぶりを露わにした。

その「凄まじい」怒りたるや、隙を見て逃走に及ぼうとしたジャラジを即座に捕まえて追い討ちに及び、のみならず、せっかく捉えたパンチを即座にアームハンマーで振り解かれ、強烈な一撃を喰らい、ビートゴウラムによる突撃で両足をへし折り、そのまま人気のない場所にまで移送する一連の過程(※4)でより強調されており、移動中に文字通り一矢報いようとしたジャラジの攻撃に対しても タイタンフォームへと超変身して無効化しつつ、そこでもカウンターの如き一撃を見舞っている。

無論、その程度で一度火の着いた五代の怒りが収まるはずもなく、湖畔へと放り出されたジャラジは「来るな」とばかりに手をバタつかせても歩みを止めないクウガに対し、がむしゃらに矢を投げつけるもまるで歯が立たず、心身ともども「折られる」格好となってしまう。その姿は皮肉にも、「逃れられない、目の前に迫り来る死の恐怖」に何の抵抗もできずに怖気づくという、自身が今まで殺害してきた生徒と同じものだった

そして一刻も早くトドメを刺すのではなく、ライジングタイタンとなってもなおゆっくりと歩み寄るクウガから、立て続けに滅多斬りをモロに喰らい、仰向けに倒れたところにライジングタイタンソードを腹部に突き立てられ、そのまま掻っ捌かれるかのように切り裂かれた末に爆発四散。自分より弱い無垢なる生徒達を苦しめ、死に追いやった外道は、ライダー史上類を見ない程の凄惨な末路を辿ることとなった。

(※2 ジャラジのゲゲルが描かれたEPISODE34・35は、既にゲゲルがある程度進行した9月15日の晩の時点から描かれており、明確な開始日も作中では言明されていないものの、ドルドの台詞などから「期限が9月23日頃である」状態はハッキリとしており、上記した開始日もそこから逆算したものである)

(※3 この時、その姿を食堂にいた3人の釣り人に目撃されているが、この釣り人達は過去にも度々、グロンギにまつわる事件とニアミスしていた)

(※4 ここから、この時のクウガがただ単に怒りに呑み込まれていた訳ではなく、1つ1つの行動に対する判断自体は極めて冷静そのものであると窺える。そもそも上記の室外から放り出し間もなくマウントポジションを取り殴打する流れは、単に和也からジャラジを遠ざけるだけに限らず、ジャラジの逃亡させないように迅速に叩きのめす意図もあったと考えられる)

ジャラジの遺したもの

こうしてジャラジは最期を迎えたものの、この時点で標的とされた、和也を除く緑川学園の2年生の男子生徒90人は、自殺した1名も含めて全員が死亡しており、一連の事件において五代も警察も、終ぞ彼等を守ることも救うこともできなかったという、正しく惨憺たる結果となった(ジャラジに殺害され命を落とした警官達の存在も決して忘れてはならない)。

また警察や五代、更には視聴者にとって「人間が苦しむ様を楽しむ」ジャラジの存在は、この事件と並行して描かれていたわかば保育園の園児達の喧嘩の顛末とも併せて、人間とグロンギが価値観の上で相容れない関係にある事実を、改めて痛感させられるものでもあった。

ジャラジとの対決の過程で、五代もまた1つの「岐路」に立たされる格好となった。五代が「殴る」行為にさえ不快感を覚え、グロンギとの戦闘においても短期決戦かつ一撃必殺を多用している、これまでの事件においても度々強調されてきた通りである。

が、このジャラジとの戦闘で見せた尋常ならざる激情、そして彼に対する残虐にして執拗なまでの攻撃ぶりは、明らかにそれまで五代が踏み止まってきた暴力に対しての「一線」を越えかけたものに他ならなかった。実際に、ジャラジを撃破した直後の五代は、駆けつけた一条達に対して普段のように笑顔もサムズアップも返すこともなく、ただその場に立ち尽くすのみであり、しばらく後にこの時の件を振り返った際には、「(周囲の被害を考えずに)赤の金の力で倒そう」とまで思ったと告白していた(EPISODE40)。

つまるところ、この一件は「あの五代雄介も(良くも悪くも)普通の人間である」実態を如実に浮き彫りしたとも言え、以降の五代はグロンギという目に見える敵だけでなく、無慈悲な虐殺を繰り返し、人々の心を踏みにじる彼等に対する、五代自身の中から湧き上がろうとする強烈なまでの「怒り」とも、折に触れて戦っていくことを強いられる格好となった(その五代の心情を物語ったものなのか、EPISODE36以降のオープニング映像での五代のカットにて、彼の手首に手枷のような光輪が浮かんでいる演出が追加されている)。

実際、ジャラジが爆死したその直後、五代の脳裏にはその現れともいうべき存在の影が、おぼろげながら浮かび上がっていたのである・・・。

派生作品

仮面ライダーディケイド

同作では、「クウガの世界」にてモブ怪人として登場した他、物語終盤の「アマゾンの世界」でも、『仮面ライダーアマゾン』に登場した獣人ヤマアラシのオマージュ怪人として登場している。アマゾンの世界はとうに大ショッカーに支配されていたため、原典ではあれほど恐れられていたにもかかわらず人々から応援され、彼を殴った仮面ライダーにブーイングが起こる皮肉な事態に陥っていた。

光写真館を襲撃した際には、原典と同様にドカドカ針を投げまくってもいるが、クウガ・アマゾンディケイドの三大ライダーと闘った末、アマゾンのジャガーショックで肩の大動脈を食いちぎられ爆死した。

『アマゾン』においてほとんど怪人は爆発しなかった他、『クウガ』でも封印エネルギーによって魔石ゲブロンが破壊されなければグロンギの死体はそのまま残る点を踏まえると、些か矛盾する描写でもあるのだが・・・それまで散々世界観を「破壊」してきたことを思えば、これもまた些細なものであるのかも知れない。

 

この他、『ディケイド』の後日譚に当たる映画『MOVIE大戦2010』では、スーパーショッカーの一員として姿を見せている。

漫画版

原作とかけ離れたデザインのパンクな格好の若者として登場。

ゲゲルの方法がメ・バヂス・バと被るからか様々な大会で優勝した者に戦いを挑み、敗れた者からトロフィーを奪い、頭部に針を仕込み時間差で針で頭部を破裂させて殺害するという方法になっている。

また、戦闘では槍のように長い針を使用する。

立体化

  • 掌動-XX

2024年5月に一般発売された同商品にて、ジャラジもラインナップの一つに含められた。

「掌動」シリーズでは、ガドルゴオマに続いてのラインナップ入りであると同時に、放送から四半世紀近くを経ての初立体化でもある。同弾では、因縁ある「仮面ライダークウガ タイタンフォーム」や「仮面ライダークウガ ライジングタイタン」もラインナップされており、ジャラジのラインナップ入りもライジングタイタンの印象な激闘の一つを再現できるようにとのことであると、開発スタッフが公式ブログにて語っている(参考リンク)。

余談

仮面ライダークウガという作品はそもそも暴力の不必要性を描く為に敢えて踏み込んだ残酷描写、生々しい暴力を描くという演出が取られているが、中でもジャラジのエピソードは感情に任せた「暴力」の危険性と快楽殺人にも通じる心理を浮き彫りにした意欲的且つ最大の問題作となっている。

リアル路線ながら王道的展開を描く事を救いとして来た『クウガ』において、逆境の中でも「誰かの為の笑顔」を失わなかった主人公・五代雄介が初めて怒りや憎しみに捉われて戦う姿が描かれた、物語の中でも最重要エピソードの一つであった。

デザインは青木哲也が担当。「ジャニーズみたいな怪人」とのオーダーの元、今までの怪人がオジサンなら今度は少年という連想から、小さい頭や狭い肩幅、細い手足、それにヤマアラシのような白黒要素やツンツンした白髪などの要素を盛り込んでデザインされた。プロデューサーの髙寺成紀が後年語るところによれば、口の形は齧歯類の門歯をモチーフにしつつ、サイギャングアルマジロングに見られた口部パターンも参考にしているという(参考リンク)。

前述した中でも、特に印象的なクウガに馬乗りで殴られるシーンだが、このシーンではスーツアクターが本当にぶん殴られている。

クウガのスーツアクターである富永研司は、2009年に開催された仮面ライダーシリーズのイベント『十年祭』のトークショーにて、「迫力を出そうとカメラの位置を調整した結果、カメラの距離とアングルの都合で殴るフリでは拳が当たっていないのがバレバレになってしまうことが判明し、仕方なく本当に殴って撮影した」と述懐している。殴られた際にジャラジの口から吹き出す血は、顔に血糊と弾着を仕込み殴るのと同時に火薬を破裂させる形で撮影されていたが、前述の通り「本当に殴られていた」ため、ジャラジのスーツアクターを務めたおぐらとしひろは口の中を切ってしまい、撮影後に血を吐いていたという(参考リンク)。

そもそも、前述の問題点に悩むスタッフたちに「本当に殴ればいい」と言い出したのは、当のおぐら本人だった。ビートゴウラムから吹っ飛ばされたシーンでも、支えアリとはいえショックロープの技法で実際にぶっ飛ばしたようだが、その際おぐらは「初めて自分の骨がきしむ音を聞いた」と語っていたことを、助監督として参加していた鈴村展弘が後に証言している(参考リンク)。

つまり、あの迫真の演技はおぐらの殊勝な役者魂の賜物なのだ。お疲れ様でした!!

ジャラジが標的とされた生徒や、その周囲の人間の前に現れるカットでの独特の映像表現は、一度撮影した映像をブラウン管のTVモニターに映し、それを再度カメラで撮影するという手法が取り入れられている(参考リンク)。これ以外にも、被害者の死亡を報じるニュース映像が五代の脳裏にフラッシュバックする演出においても、やはり同様の手法が用いられており(参考リンク)、当時まだ主流であったブラウン管テレビが最大限に活用される形となっている。

後に発売されたアクションゲームライダージェネレーション2』では、仮面ライダーコアに立ち向かう際にクウガが「憎しみの心だけで戦っても、虚しさしか残んないだろ? どんなに相手が憎くても、闇に囚われちゃいけないんだ!!」と、ジャラジの一件を踏まえたであろう台詞が盛り込まれている。

関連タグ

仮面ライダークウガ

ライダー怪人

未確認生命体 グロンギ グロンギ語

ゴ集団 ゲリザギバスゲゲル ヤマアラシ

連続学生殺人事件 外道 陰湿 卑劣

公式が病気 みんなのトラウマ

オーバーキル

ヘッジホッグロード:ヤマアラシがモチーフの怪人。針で標的を仕留める他、何発も攻撃を喰らって壮絶な最期を遂げた。

未確認生命体第○号

ゴ・バダー・バ(41号) → ゴ・ジャラジ・ダ(42号) → ゴ・ザザル・バ(43号)

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