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概要

超古代に存在した好戦的な先住人類。古代碑文の記述からグロンギと呼ばれる。いずれも異形の姿に変身できる怪人達で、それぞれクモコウモリ植物の能力を持っている。暴力による殺人を喜びとしており、強大なパワーを持つ支配者の元、古代より他民族の大量虐殺を繰り返してきた。
しかし、クウガを生んだ平和民族リントの王国に攻め込んだ際、クウガの逆襲をうけ、永らく封印されていた――。

西暦2000年。現代人によって封印が破られたことで、支配者が復活。さらに支配者と共に怪人軍団も目覚め、現代において再び暗躍をはじめた。
彼らグロンギ怪人は、人間体に戻ることもできる。変身前の姿は人類とほぼ同じだが、血走った目、鋭い牙等、細かな点では人間と異なる。グロンギ怪人達は、当初は不気味な古代語を喋っていたが、次第に言葉を覚え、日本語を喋るようになる。暴力を好む残虐性とともに高度な知性も有している。

グロンギの行動原理は---決められた日数の間に決められた数のリント(人間)を殺すことをルールとした"殺人ゲーム"である。目標達成に成功した者は、上級ランクに昇格。さらに高度なゲームにチャレンジして行くことになる。
グロンギはこのゲームの成績によってランク分けされており、下級グループの「ズ集団」(物語の当初に登場した怪人グループ)に始まり、その上位グループの「メ集団」、そして「ゴ集団」など、より上位の怪人集団が控えている。(公式サイト「グロンギ」の項冒頭のアーカイブより)

詳細

人類に極めて近い戦闘種族であり、血液構造等も人類と同様。
『仮面ライダークウガ超全集 上巻』p44では「超古代の好戦的先住人類」、『超全集 最終巻』p36では「ヒトと生物学上同じ存在」とある。
後年のアンデッドワームファンガイアなどの完全な人外に比べれば、人間を素体とした昭和怪人に近い。
その性格は総じて残虐かつ闘争心が旺盛であり、超古代にその邪悪さから、リント戦士クウガによって封印されていた(これはリントが闘争を知らず、封印にとどめたため)。
九郎ヶ岳遺跡発掘に伴い、200体余りが現代に復活した。
警察や世間には未確認生命体として認識されており、劇中では主にこちらの名やその短縮系である「未確認」などと呼ばれる(なお、グロンギの活動は海外の新聞にも取り上げられている)。

普段の外見(人間態)は普通の人間と変わりない(ただし、体のどこかに怪人体を表す刺青があり、奇抜な格好をしている者も多い)が、腹部に霊石アマダムと同質の鉱石である魔石ゲブロンが埋め込まれており、これによって動植物の力を持った怪人態に変身する。この点はクウガの変身と酷似しており、『超全集 下巻』p36ではその点ではクウガと良く似た存在であると語られている。

名前は主に○(階級)・○○○(名前)・○(動植物の種類)という組み合わせとなる。
名前の最後にある一文字はモチーフの動植物の種類によって「バ(昆虫)」「ダ(哺乳類)」「グ(と一部飛行生物)」「ギ(水棲生物)」「デ(植物)」「レ(爬虫類両生類)」に分けられ、ン集団のみ「最高の」を意味する「ゼ」が頭に付く。
ただし、コウモリが「グ」に入る等、分類は現代生物学的な観点ではなく、外見や純粋な特性に由来する様子。その他の例であれば、ベミウはウミヘビモチーフだが、爬虫類系ではなく、水棲生物系に分類されている。

クウガの死亡する場合、ほとんどは肉体に打ち込まれた封印エネルギーが、腹部の装飾品(ベルトバックル)に伝達することで爆発する(そのため、封印エネルギーやゲゲル失敗による自爆以外の死因では爆発しない)。
そのため、クウガの必殺技を受けた身体の箇所を強引に引きちぎって逃走したグロンギもいる。
ディケイドライドブッカーで斬ろうが、アマゾンのジャガーショックを食らっても封印エネルギーがバックルに伝達したという扱いになるらしい。
まぁディケイドの場合はディケイドライバーの持つ特性で封印エネルギーを発生させられるが、アマゾン他は……不思議な事が起こってなんとかなるのだろう。多分(実際、昭和アマゾンの場合だとギギの腕輪ガガの腕輪というキングストーンばりの不思議チートアイテムがあるため、上記ディケイドライバーの理屈のように封印エネルギーの代替ぐらいは果たしてもおかしくはないが)。

グロンギは非常に優れた再生能力を持ち、一番弱いズ集団ですら、至近距離から何十発銃弾を撃ち込もうがの一滴も出ないどころか、すぐさま撃たれたところからが盛り上がり、銃弾が弾き出されてしまう。そのため、瞬時に絶命しない限りなかなか死ぬことはない。一見、脆そうに見える人間体でさえ、銃弾が顔を掠めた程度では瞬時に再生する(しかし、耐久性はやはり人間体の方が脆いらしく、この状態で上半身を吹き飛ばされたグロンギは絶命している)。
グロンギ用の神経断裂弾はこれを逆手にとって作られた物である。
ゲブロンにより生み出されるモーフィングパワーと呼ばれる超能力を有しており、これにより怪人体への変身や装飾品から武器を生成することを可能としている。
またクウガはグロンギ(特にン・ダグバ・ゼバ)をモデルに開発されたシステムであるため、基本的に同じ力を有している。

グロンギは普通の特撮番組の怪人と違い、毎回1体ずつ登場するということがなく(特写を除きクウガとの戦闘を行うのは基本的に毎回一人ずつ)、ストーリーの節目となる回ごとに数名がラ・バルバ・デの元へ人間体で現れ、自分がゲゲルを行う順番を待っていた。
そのため初登場から怪人体になるまで数週かかった者も多い。

怪人体が出現した順に「未確認生命体第○号」と呼称されるが、上述のような事情に加え、設定のみで本編未登場のグロンギも多いため、本編での登場順とは一致しない。
なお、人間体しか目撃されていないが状況から未確認生命体と判断される場合は、「未確認生命体B群」として分類される。

なお、S.I.C. HERO SAGAでは、その正体は隕石から放出される特殊な放射線により塩基配列が変化し植物の能力を手にした古代人の狩猟民族=グロンギ族であったと設定されている(ただしHERO SAGAは石ノ森プロ公認ではあるものの設定やストーリーは独自のものであり、公式設定ではない。また当該ストーリーを始め各作品本編との間に設定の矛盾も多いため、留意されたし)。

余談だが、昭和ライダーの怪人に比べるとかなり体重が重いのも特徴であり、後の平成怪人も昭和怪人に比べてやたら重量級の設定になっている(例を挙げると、女性怪人であるガリマやベミウであっても178kgとか172kgなどと表記してある。参考までに昭和で同じくらいの体格だとバラランガが76kg、原始タイガー65kg、ノコギリトカゲがたったの51㎏。男性怪人で最強レベルに重いトカゲロンですら183kgと大幅に差がついている)。もっとも、これは昭和時代この手の設定はかなり適当だったという事情もある。

ちなみに小説版やヒーローショーに登場したグロンギを除いて、タトゥーのマークはグムンからダグバまできちんと設定されており、グロンギゲゲルの掟セットでは設定上のグロンギまで全てのタトゥーが網羅されている。

また、怪人体に変身する際にはゴオマを見る限りでは人間体の服装が破ける様子が描写されたが、それ以降のグロンギは一瞬で変身し、変身が解けた後は服装も元に戻っていた。

社会構造

グロンギには、ン・ダグバ・ゼバを頂点として、ゴ集団メ集団ズ集団の階級が存在し、階級ごとに怪人体時に装着しているベルト「ゲドルード」のバックルやプロテクターなど、装飾品の色が異なる。
リント(現代人をリントの末裔と見なしている)を標的とする殺人ゲームゲゲルを進行役のラ集団のもとで行う。
登場する時期が後になるほど強さが増していき、ゴ集団の終盤の3体はクウガのフォームチェンジに当たる形態変化が出来る。
戦闘力は腹部に埋め込まれた鉱石(魔石)の強さに比例し、爆発した際の被害も甚大になる。
他に、ダグバのベルトの修復など裏方仕事を担当していたヌ・ザジオ・レ(登場したのは人間態のみ)や、本編ではジャーザの台詞で存在が示唆されただけのベ集団もいた。

活動範囲は目覚めた場所である長野県を含めた関東地方となっているが、福島県新潟県愛知県でも潜伏が確認されている(EPISODE37より)他、愛知県岐阜県を経由して関東地方にやって来たズ集団のような例も確認されている。これは「東京にグロンギの秘密がある」からという序盤のバルバの発言が関係していると思われるが、このグロンギの秘密とやらは現在も未だ未解明の伏線となっている。
今の所は関西地方や福島県以北での活動が確認されてはいない。単純に考えてゲゲルの効率の問題なのだろうが。

文化と知能

独自の言語(グロンギ語)と9進数の概念を持ち、個体差はあるが日本語自動車バイク運転インターネットなどを短期間でマスターするほどに知能は高い。またゴ集団の中には人類の文化芸術に興味を示し熟達する者もいた。
しかし彼らにとって人類はあくまでもゲゲルの標的=リントであり、クウガすらゲゲルの難度を上げる障害物、またはやや強い標的としか見ていない(ほとんどのグロンギがクウガを倒すのに消極的なのはこのため)。また、ダグバ以外のグロンギがゲゲルに関係なくリントを殺害することは掟で禁じられているため、潜伏先が警察に見つかると抵抗せずに逃走する。
そのため、グロンギは仮面ライダー史上初の世界征服を全く狙っていない怪人集団なのである。

着ている服や装飾品等は、すべて人間から奪った物である。ゴ・バダー・バも、奪ったバイクをバギブソンに変型させて使用している、とのこと(公式サイトQ&Aのアーカイブ「ゴ・バダー・バの乗っていたバイクはどこで入手したのでしょうか?」)。

TVに登場したグロンギ族

ズ集団

下記の設定のみに存在するグロンギ族の他にゲゲルを行わなかった個体が数十体いた模様だが、全員ダグバに粛清された。

メ集団


ゴ集団


ラ集団


ヌ集団


ン集団


他、EPISODE5でバルバに「ジュンヂパ・ドドボダダバ?」と男がグロンギ語で語り掛けるシーンがあるが、集団、怪人名共に不明である。(上記のザジオと同一との説もあるが、キャスト及び服装は異なる)

映像作品以外に登場するグロンギ族

漫画版にのみ登場


HEROES版にのみ登場


小説版にのみ登場


ヒーローショーにのみ登場


設定のみに存在するグロンギ族

ジャモル以外姿は公開されていないが、プレミアムバンダイではこれらの怪人のタトゥーシールが販売された。

ズ集団


メ集団
他アルマジロのようなタトゥーがバルバの持つ羊皮に記載されていた(位置はガリマの右)が、該当するグロンギは存在しない。

デザイン画は存在するが没になったグロンギ

漫画版でのグロンギ

2014年から「月刊ヒーローズ」で連載されている漫画版ではワームやロイミュードのように「人間に擬態している」という設定になっており、本作に登場するグロンギの人間態は「元の姿」ではなく「上っ面だけ真似しただけの人の皮」にすぎない。
また、精神的にももっと人間に近い多様な考え方を持つようなものたちが出ており、本編と比べると良い意味で人間味を感じるキャラ付けになっている(人と語り合おうとするグロンギが出るほど)。
性格が大幅に異なる個体も珍しくないほか、怪人態もより獣人に近い異形になっているなど、オリジナルと比べて骨子は変わらないが肉付けは大幅に異なる。

ディケイド版

クウガの世界

階級による区別が特にみられず、ン・ガミオ・ゼダを王として彼の復活のために共同でゲゲルを行っていた。
この世界でのゲゲルは(少なくとも作中で行われたものに限れば)ガミオ復活のための儀式のようなものであった様子。ちなみに原典においてグロンギ同士の明確な共闘といえば第2話ぐらいのものである。
作中ではガミオの究極の闇によって人間がグロンギ化する現象も見られた。

なお、本作では登場順の関係で、各個体に割り振られた番号が異なる(この関係でディケイドが未確認生命体10号となっている)。

アギトの世界

上記のクウガの世界に近い世界であるものの、ゲゲルを行っていたかは不明。
また、この世界ではアンノウンから襲撃を受けており、彼らからはアギトの力を持つ者と同様の扱いを受けていると推測される。

偶然の一致?

クトゥルフ神話体系の『魔道士エイボン』にて「グロング族」と言う、酷似した名称の種族が存在する(但し、名称だけに等しい存在で、詳細は不明である)。
作中では土星の地底に住み光を怖れる種族、とされている。


命名由来

なお、それぞれの集団名や、モデルとなった動物のカテゴリーを表す称号にはきちんとした語源があると推察されているが、公式から明言されたわけではないので注意。
集団名
ベ集団→しも「べ」
ズ集団→初級怪人=ブロン「ズ」
メ集団→中級怪人=「メ」タル
ゴ集団→上級怪人=「ゴ」ールド
ン→終わりの文字「ん」
ヌ集団→マ「ニュ」ファクチュア(製造業)
ラ集団→「ラ」ンキングorプ「ラ」チナ
ジャ集団→没になった集団名。名前の由来は不明。

カテゴリー
バ→bug(虫)
グ→glide(滑空する)
ギ→gill(鰓)
ダ→dug(哺乳類)
レ→reptile(爬虫類)
デ→dendro(樹木)

余談

野蛮なため対話不可能だが、自分たちの文化があるという事を表すアイテムとして褌が採用された。ただしグロンギのデザインの方向性が決まる前にデザインされたメ・ガルメ・レは未着用。
モチーフを表すタトゥーはトライバルやギャングの刺青を参考にデザインされた。

関連イラスト

ぐろんぎろぐ
女性グロンギ


グロンギ
【仮面ライダークウガ15周年記念】ン・ダグバ・ゼバ



関連タグ

仮面ライダークウガ グロンギ語
平成ライダー/平成一期 怪人 ライダー怪人
円盤生物ムザン星人スペースビーストデスガリアン:似たような性格を持つ残虐な種族。特にムザン星人とデスガリアンは遊びで相手をいたぶるなど共通点が多く、スペースビーストは破壊と殺戮を楽しむ等、邪悪な本性を持つ。
ショッカー::旧世代最初仮面ライダー作品に登場する敵対勢力。

ロンダーズファミリーニチアサ同期の敵対勢力。世界征服目当てじゃないのが共通

仮面ライダー敵対勢力
フォッグ怪人グロンギアンノウン

外部リンク

怪人図鑑 | 仮面ライダー図鑑 | 東映
仮面ライダークウガ 用語辞典 | 仮面ライダー図鑑 | 東映

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