「ボンバベシ ゴセビパヅグジョグギバギ(こんな蹴り 俺には通用しない)」
データ
身長 | 211.0cm |
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体重 | 246.0kg |
主な犯行現場 | 埼玉県川口市→茨城県石下町→つくば市小貝川付近他 |
死亡場所 | 茨城県内採石場 |
特色/力 | 怪力、鎧のように硬い皮膚 |
呼称 | 未確認生命体第22号 |
演 | 野上彰(AKIRA) |
登場話 | EPISODE3「東京」 ~ EPISODE 12「恩師」 |
概要
未確認生命体(グロンギ)のうち、ズ集団に属するサイ種の怪人。警察からは未確認生命体第22号(人間態としては未確認生命体B群3号)と呼称されている。
人間態はレスラー体形の男。演者である野上彰が現役のプロレスラーでもある(※1)ことから、アクションシーンでは変身するより強そうともっぱらの評判である。後に仮面ライダーシリーズのデザイン目録『完全超悪』にて、デザイン担当の阿部卓也が人間のシルエットと力強さを、怪人デザインで表現することの難しさを語っている。
(※1 当時は新日本プロレスに在籍。後にWRESTLE-1を経て2017年よりMAKAIに、俳優としてはアキラノガミ名義で浅井企画に所属している)
性格
パワーファイター的なキャラクターとしては定番とも言える、好戦的で短気かつ凶暴な気質の持ち主であり、常に憤怒の表情を浮かべている。
当初はズ集団のリーダー格として、他のメンバーを制する場面も見受けられたが、後に度重なるゲゲル失敗によって、残ったズ集団全員の挑戦権が失われたこと、さらに自身の臭いが原因で、当時アジトとしていた倉庫を警察に襲撃されるという失態を犯したこともあり、グロンギ内での孤立を余儀なくされた。
それらの鬱憤もあり、自らを差し置く形でゲゲルを始めたメ集団のメンバーとの衝突もしばしばであり、中でもビランとは、ゲゲルの進行を巡って乱闘に及んだこともある。
戦闘能力
鋼鉄のような筋肉と、鎧のように固い皮膚を兼ね備えた屈強な体躯が自慢で、仮面ライダークウガ相手でも10数メートル上空まで軽々と投げ上げるほどの怪力を発揮する。また額から生えている大きく鋭い角は、前述した怪力も相俟って大型トラックすらも容易く粉砕するだけの破壊力を有している。
もう一つの特徴として視覚に劣る一方、嗅覚と聴覚が異常なまでに発達しており、そのためか車のアイドリング音を嫌い、過敏に反応するという習性を持つ。
作中での動向
本格的な初登場はEPISODE3。封印状態から目覚め東京に現れた直後には、道行く車のアイドリング音に反応して苛立つ様子も見られた。また、それ以前にもEPISODE1での超古代のビジョンの中において、古代の戦士が変身したタイタンフォームの攻撃を受けて封印される姿が描かれている。
前述の通り、当初は集団のリーダー格として落ち着いた態度を通していたが、EPISODE7にてより上位のメ集団が招集されたことで、その立場も大いに揺るがされることとなる。彼等の登場は、自分の番がまだ残っている状態にもかかわらずゲゲルへの挑戦権を失うことと同義であり、権利剥奪に納得が行かないザインはバルバに抗議するも、ズ集団で唯一ゲゲルの成功者となっていたガルメからは「ルールはルールだ」と言い負かされてしまった。
さらに前述の通り、EPISODE9では当時のアジトとしていたとある倉庫を、ザインの臭いを嗅ぎつけた警察犬「ミカド号」によって突き止められてしまい、警察に踏み込まれるという事態が発生。アジトにいたバルバたちは脱出し、追跡してきたミカド号もザインの手で血祭りに上げられたことで事なきを得たものの、この事態に至った責任を負わされる格好となったザインは、グロンギ内で孤立を深めることとなる。
こうした経緯から鬱憤を募らせ続け、EPISODE11にてとうとう勝手にゲゲルを開始するという暴挙に踏み切る。
2000年3月24日深夜に大型トラックのドライバーを血祭りに上げたのを皮切りに、翌3月25日にかけて同様にアイドリング中のトラックドライバーを、車外に出てきた(もしくは強引に車外に引きずり出した)ところを力づくで押さえ付けては額の角で突き殺すという手口で殺人を重ね、さらには茨城県警の包囲を返り討ちにして34人の命を奪った。
クウガとの初戦では、五代が変身しようと構えを取ったところに攻撃を仕掛け、お互い変身前の状態で乱戦にもつれ込む。一瞬の隙をついて五代がようやく変身した後も、マイティキックを難なく受けきり腕力で圧倒。トドメとばかりに投げ飛ばしたクウガを角で刺し殺そうとするも、そこにザインのせいでゲゲルを始められず、怒り心頭に達した(※2)ビランが乱入。クウガそっちのけで乱闘を繰り広げた後、両者とも川へ転落していった。
ザインによる連続殺人を止めるため、五代は新たな必殺技を編み出すべく独自に特訓を開始。また一条薫はザインによる殺人の法則性を突き止め、自らがデコトラを運転し囮となってザインをおびき出そうとする。
この作戦にザインはあっさり引っかかり、茨城県内の荒れ地にて一条の乗ったデコトラを強襲するが、そこに特訓を終えたクウガ(五代)が駆け付け、再度の戦闘に突入する。
トライチェイサー2000を駆るクウガに対しては、当初こそ翻弄されながらも攻撃を受け止めるものの、直後に連続パンチを受けて怯んだところに、五代が特訓の末に編み出した新技・強化マイティキックを顔面に受けて角をへし折られ、そのまま爆死した。
(※2 これについてはザインが勝手にゲゲルを開始したこと以外にも、前述のアジト襲撃によってゲゲル進行に必要な「ドドゾ(ボード)」が失われ、その代替品の調達まで正式なゲゲルが開始できずにいたという事情もあった)
その後
物語上における、ザイン本人の出番はこれで終わりであるが、2001年正月放送の新春スペシャル内で放送された「EPISODE 46.5『初夢』」では、五代の見た初夢の中でザインそっくりの人物がポレポレの客として登場。この時もまたビラン似の客と羽子板を取り合う一幕も見られた。
また、TVシリーズの放送終了を記念して制作された短編EPISODE 50『乙彼』にも登場。ここでは登場直後に、人間体のまま沢渡桜子の「ライジングマイティキック」を喰らい、僅かな出番で死亡している。
この時断末魔として「ガン、ムラタ、ギデデ、ダブセビ、ザデデ、ゴセンザ!ウアアアアアアアアッ!」なる台詞を残している。直訳すると「村田さん、俺のファンだって言ってたくせに!」(字幕では「言ってたのに」と表記)であり、桜子の演者である村田和美が実際にAKIRA氏のファンであるという小ネタを反映した、楽屋ネタ満載なこの一篇ならではの一幕となっている。
漫画版
より武骨さを強調したデザインにアレンジされ、サイダンプやメタルゲラスに近い体躯として描かれている。TVシリーズとは異なり、メビオがゲゲルに失敗した時点でメ集団に権利が早々に移行してしまったため、ラ集団による進行を無視して怒りのままにトラックを襲撃していた。
結果、その短慮さを早々にズを離れたガルメにさんざんに愚弄された挙句、彼の手によって粛清されるという憂き目に遭った。
ちなみに肉体が爆発(爆死)する描写が明確に描かれていないため、再登場する可能性はあるにはある。
派生作品
作中の「クウガの世界」にて登場。ン・ガミオ・ゼダに殺された通行人の一人がザインに変貌している。
特別編にて、魔宝石の世界の住人として登場。他のアマダム三人衆と共にディケイドを襲ったが、ディケイドに斬り裂かれてバッタヤミー共々爆発四散した。
頭部がサンプルとして登場。
上記以外にも、『レッツゴー仮面ライダー』や『仮面ライダーフォーゼ』、『スーパーヒーロー大戦Z』などに登場している。
関連イラスト
関連タグ
グレイサイキング - 『人造人間キカイダー』に登場する敵怪人の一体。サイをモチーフとし、なおかつトラック嫌いという点でザインとの共通項を有する
バハムート(ファントム) - 『仮面ライダーウィザード』に登場する敵怪人の一体。変身前がムキムキの巨漢なライダー怪人の後輩格に当たる
未確認生命体第○号
メ・ギイガ・ギ(21号) → ズ・ザイン・ダ(22号) → メ・ビラン・ギ(23号)
未確認生命体B群第○号
ズ・ゴオマ・グ(B群2号) → ズ・ザイン・ダ(B群3号) → メ・ガルメ・レ(B群4号)
外部リンク
Web archive「仮面ライダークウガ」公式サイト kuuga dimension GURONGI