概要
グロンギの中において、ゲゲルの資格を有する3集団のうち、中級に位置する集団。下位のズ集団に比べてより高い知能と特殊な能力を備え、奇抜な服装に身を包んだ個体が多い。劇中では未確認生命体第14-21号、および23-36号と呼称された個体が属している。
メ集団の登場により、作中においてグロンギ内における階級制と「昇格」のシステムが初めて示され、同時にその昇格の成功例(ズ・ガルメ・レ→メ・ガルメ・レ)が唯一登場した集団でもある。
バルバによって予め殺害人数と方法が定められていたズ集団とは異なり、メ集団はそのどちらもプレイヤーによる自己申告制となっている。さらに一定の殺害数をカウントした後、バルバへの中間報告を行う事が義務付けられてもおり、ギャリドのようにこれを怠ったため失格扱いとされたケースもある。
またガルメとガリマはゴ集団への昇格を見越し、(本来その必要はないにもかかわらず)彼らと同様の「ルールを上乗せした上でのゲゲル」も行っており、ガリマに至っては武器まで用いるほどの念の入れようを見せていた。とはいえメ集団はゴ集団ほどのモーフィングパワーを持っていないため、彼らのように武器を装飾品に変形させて隠しておくことができず、従って人間態でもメイン画像のような馬鹿デカい鎌を携えて都内をうろついていたため、警察からも早い段階で未確認生命体だと認識される羽目になった。もっとも早期に認識できたところで、この時点の警察の力ではなすすべがなかったのも確かではあるが……
後述の通り、劇中ではゲゲルの様子が描かれなかったメンバーも多数いるものの、ゲゲルの資格を喪失した時点でも相当数の生き残りが存在したズ集団とは異なり、ガリマがゲゲルに臨んだ時点で「メで残っているのはお前だけ」とバルバから明言されている。そのガリマもクウガとの戦闘の末に死亡したため、グロンギの各集団の中で最初に全滅した集団となった。
外見
メンバーに共通して、ベルトのバックルとプロテクターが暗い銀色をしており、これは集団の名前の由来と推察される「メタル」になぞらえてのものであろう。ズ集団出身でもメ集団に昇格する事でこの色に変わる。
劇中で登場した個体
「B群」とは、人間態で未確認生命体と判断された個体に付けられた呼称。
メ・ガリマ・バ(未確認生命体第36号、B群6号)
リーダー格に当たるカマキリ種のグロンギ。人間態は厳つい雰囲気を備えた女性。
細身ながらも鋭い大鎌を武器として扱う。ゴ集団への昇格を狙い、前述の通りルールを上乗せしたゲゲルを行った。
メ・バヂス・バ(未確認生命体第14号)
メ集団で最初にゲゲルを開始した、スズメバチ種のグロンギ。人間態は金色の服を着た青年。
飛行能力を備えており、上空からクウガの正体も見破る複眼で標的を捕捉、右腕の針を発射して撃ち抜くのを得意とする。
メ・ギイガ・ギ(未確認生命体第21号)
水のある場所を中心に活動したイカ種のグロンギ。人間態は尖った帽子を被った白服の男性。
口から吐く墨は空気に触れる事で爆発する性質を持ち、また柔軟な身体は如何なる打撃も無効化する。
メ・ビラン・ギ(未確認生命体第23号、B群7号)
血の気の多いピラニア種のグロンギ。人間態は様々な色に髪を染めた青年で、ザインとは険悪な間柄。
両腕の鋭い鰭による斬撃と、牙による噛み付きを得意とし、水中でも自在に活動できる。
メ・ギャリド・ギ(未確認生命体第24号)
ヤドカリ種のグロンギ。人間態は奇抜なメイクの不気味な男性。
現代においては大型トラックを用い、殺害対象を執拗に轢き潰すというゲゲルを行う。
メ・ガドラ・ダ(未確認生命体第25号)
身体に多くの傷があるトラ種のグロンギ。人間態は顎鬚を生やした屈強な男性で、怪人態と同様に右眼に傷がある。
特殊能力を多用するメ集団の中では珍しい、メリケンサックと鎖を武器に肉弾戦を好む武闘派。
メ・ギノガ・デ(未確認生命体第26号)
毒々しい風貌をしたキノコ種のグロンギ。人間態は中性的な雰囲気を持つ女装の男性。
相手に接吻する事で、致死性の胞子を体内へ直接送り込んで相手を毒殺する。
貧弱な体質で肉弾戦は不得意だが、一定量のダメージを受けると身体や能力が強化されるという特性も備える。
メ・ガルメ・レ(未確認生命体第31号、B群4号)
ズ集団から昇格したカメレオン種のグロンギ。人間態は髪を白く染めた青年。
身体を透明化して姿を消し、伸びる舌で攻撃する。かなりの毒舌かつ自信家。
メ・ガベリ・グ(未確認生命体第34号)
猟奇的なペリカン種のグロンギ。人間態はフードを被った青年。
飛行能力を持ち、殺した相手の手首を切り取って持ち去るゲゲルを行った。
元々は設定上のみの存在であり、放送終了後に出版された児童誌『てれコロコミック』掲載の漫画版で初めてその姿が描かれた。
その他の個体
※イラストはいずれもファンによるイメージ図。
メ・アゴン・ギ(未確認生命体第15号)
アンコウ種のグロンギ。マイティキックで倒された。
元々はヌ集団に属する個体として設定されていたようで、漫画版ではこの初期設定を汲む形で、当初よりヌ集団として登場している。
タトゥーのモチーフは天面から見たアンコウ。
メ・アグリ・ダ(未確認生命体第16号)
アリクイ種のグロンギ。マイティキックで倒された。
平成ライダーとしては珍しいアリクイモチーフの怪人である。
タトゥーのモチーフは天面から見たアリクイ。
メ・イバエ・バ(未確認生命体第17号)
ハエ種のグロンギ。ブラストペガサスで撃墜された。
タトゥーのモチーフは前脚を擦り合わせているハエ。
メ・ガーゲ・レ(未確認生命体第18号)
トカゲ種のグロンギ。マイティキックで倒された。
タトゥーのモチーフは壁を登るトカゲ。ジャモルのタトゥーと酷似しながらも、比較した時にトカゲだと分かる図柄となっている。
メ・ムガド・バ(未確認生命体第19号)
ムカデ種のグロンギ。スプラッシュドラゴンで死亡。
タトゥーのモチーフは天面から見たムカデ。
メ・ゴリギ・バ(未確認生命体第20号)
ゴキブリ種のグロンギ。マイティキックで倒された。
漫画版にも新規にデザインを与えられる形で登場しており、ゴキブリをリアルに怪人化したような出で立ちとなっている。掌に開いた口らしき穴からは粘液のようなものを滴らせ、腕をカサコソ動かすゴキブリよろしく、素早いラッシュを得意技とする。また人間体はスキンヘッドの男として描写されている。
同作中では埠頭のコンテナ置き場にて、双子をターゲットにしたゲゲルを行っていたが、そこへクウガ、G3、そして駿河徹也が駆けつける。GG-02で腕を吹き飛ばされ、「雷切」で大ダメージを負った所へマイティキックを受けて爆散した。
タトゥーのモチーフは天面から見たワモンゴキブリで、舌にタトゥーが描かれている。
メ・ガエラ・レ(未確認生命体第27号)
カエル種のグロンギ。スプラッシュドラゴンで死亡。
タトゥーのモチーフは天面から見たアマガエル。
漫画版にはゴ集団に昇格した上で登場。人間態は肥満体の醜女で、常日頃から水中に潜伏している。怪人態はヒキガエルのような姿で口から吐く毒液で体液を排出させて殺害する他見た目によらない俊敏な動きと舌で相手を攻撃する。
劇中では「家族団欒」に興味を抱きとある一家を乗っ取り「家族ごっこ」をしながら家族を傷つけた人間を殺害していたが、ついに我慢の限界が訪れた姉弟らに化け物と罵倒されると激昂してルナを絞め殺そうしたが、その隙を突いた都沢アギトの貫手で急所を抜き取られて爆散した。
メ・ゾエビ・ギ(未確認生命体第28号)
エビ種のグロンギ。カラミティタイタンを受け爆死。
タトゥーのモチーフはロブスター。
メ・ウザー・ダ(未確認生命体第29号)
ウサギ種のグロンギ。スプラッシュドラゴンで死亡。
タトゥーのモチーフはウサギの顔。
漫画版にも新規にデザインを与えられる形で登場しており、ウサギのような長い耳と体毛、鋭い爪を持つ出で立ちとなっている。
劇中では月野というサラリーマンとして生活しており、メ集団である自分がゴ集団に勝てるはずがないと正体を隠しながら逃亡生活をしていた。
メ・デムド・バ(未確認生命体第30号)
テントウムシ種のグロンギ。マイティキックで倒された。
タトゥーのモチーフはナナホシテントウ。
メ・ギネー・ダ(未確認生命体第32号)
キツネ種のグロンギ。マイティキックで倒された。
タトゥーのモチーフはややデフォルメされた狐の顔。
メ・ゲグラ・ギ(未確認生命体第33号)
クラゲ種のグロンギ。同種のグロンギは他にも存在しているが、関連性については公式な言及はなされていない。カラミティタイタンを受け爆死。
タトゥーのモチーフは触手を伸ばすクラゲ。
メ・ジュウマ・ダ(未確認生命体第35号)
シマウマ種のグロンギ。マイティキックで倒された。
タトゥーのモチーフはシマウマの顔。
上記以外にも、バルバの持つ組織図には上から見たアルマジロをモチーフとしたかのようなタトゥーもカマキリ(ガリマ)の右に記されていたが(『仮面ライダークウガ超全集 上巻』p54で確認可)、該当する個体は存在しない。あるいは『超全集 最終巻』p73には「闇騎士 ダークナイト センザンコウ怪人」と記された石森プロから提出されたラフデザイン画が掲載されていることから、ボツに終わったセンザンコウモチーフの個体なのかもしれないが、公式から明言されていない以上真相は不明である。