メ・ギノガ・デ
めぎのがで
未確認生命体(グロンギ)のうち、メ集団に属するキノコ種の怪人。警察からは未確認生命体第26号Aとして扱われている。
人間態は白い長髪と、これまた白い帽子が特徴の男性。ハイヒールやスカーフなどといった女性的な出で立ちや、(グロンギとしては)比較的柔和な口調が目立つものの、れっきとした男性である。
人間態・怪人態に共通して、口から吐く強力な毒素を含んだ胞子を武器とする。その毒素の危険性は相当なもので、吸い込んだ対象の内臓を腐食させ、わずか数秒のうちに死に至らしめるのみならず、病院への搬送中に肉体が崩れ落ちるほどである。
当然クウガとて例外ではなく、霊石アマダムによる働きもあって即死こそ免れたものの、一時は瞳孔散大、心肺停止状態に陥るほどの深刻なダメージを被った。搬送直前に見られた、五代の青ざめた生々しい硬直顔は、やはりトラウマになった子供も大勢いたという。
作中、クウガを完膚なきまでに叩きのめしたグロンギは複数存在するものの、死の淵に追いやったのは後にも先にもギノガのみである。
もっともこの毒胞子も必ずしも万能という訳ではなく、約35℃~40℃の範囲内でしか生存できず、また標的に対しても口移しキスで毒胞子を送り込まねばならないという制約もあり、活動に適した範囲は高温多湿な場所に限定される。
一応、口から大量の胞子を広範囲に噴霧する事も可能ではあるが、空気中への散布によって毒性が薄まるためか、ガスマスクなど防護用の備えが整っていれば殆ど無効化されてしまう上、体内の胞子を出し尽くしてしまうため再使用までにインターバルを要するなど、お世辞にも実戦に向いているとは言い難い。
何より一番の難点がギノガの虚弱体質である。魔石ゲブロンの力によって驚異的に肉体が強化されているグロンギの中にあって、ギノガは格段に弱い。クウガとの戦闘ではほぼ一方的に叩きのめされており、辛くも戦闘から逃れた後も口元に負った傷が回復せずにいるほどであった。
こうしたギノガのキャラ付けは、「クウガを殺すのは力強いタイプではなく、一見虫も殺せないような顔をしたひ弱なタイプ」という、文芸担当の村山桂の意向によるところが大きい。
このように、ゲゲルのプレイヤーとしては不適格とも言えなくもないハンデ持ちに見えるギノガだが、実のところ彼にはもう一つの「特性」が秘められていた。
作中における2000年4月20日にゲゲルを開始。前述の活動に適した範囲である新宿のビル街を中心に、初登場の時点までに18人を死に至らしめた。期間設定については言及されていないが、目標人数は144人と設定している。
当初は身体も痩せ細っており、19人目の標的を殺害したところで遭遇した五代雄介をも手に掛けようとした際、危険を察知して呆気なく突き飛ばされ、直後のクウガとの戦闘でも大した抵抗もできず、終始ほぼ逃げ腰という有様であった。クウガに毒胞子を見舞ったのも、全くの偶然による一瞬の隙を突いてのことであり、実際それ以上の追撃に及ぶことなく這々の体で現場を後にしている。
その後現れたメ・ガルメ・レからは「相変わらずキョジャブ・ダギギ・ヅザベ(虚弱体質だね)」と、メ・ガリマ・バからは「情けない奴」と散々に嘲られ、ズ・ゴオマ・グに至ってはここぞとばかりにグゼパ(腕輪)を奪い取ってゲゲルへ参加しようとするが、そんなゴオマに毒胞子を見舞って悶絶させた(※1)ギノガは、記事冒頭にも示した台詞を口にしてさらなるゲゲル進行への意欲を見せていた。
戦闘後の現場検証や、椿秀一による被害者の遺体解剖の結果から、一連の犯行に毒胞子が用いられていること、またその特性などが判明する。一条薫はそれらの情報から、ギノガが室外機のある周辺を活動範囲としていると推測し、防毒体制を整えた警官隊による新宿一帯の捜索が開始された。
ギノガもそのうちの一人である、最後尾の警官を引きずり戻すと壁に叩きつけ、ガスマスクを無理矢理引き剥がしてキスを迫るが、間一髪のところで一条によるガス弾をモロに喰らい、不利を悟って目くらまし代わりに胞子を撒き散らし、またしてもその場からの逃走を余儀なくされた(警官のガスマスクを引き剥がす際に、脇毛が生えていることが確認できる)。
(※ とはいえ、ゴオマは悶絶しながらも咳き込むだけで済んだあたり、少なくともこの時点ではグロンギに対する効き目は薄い事が窺える)
突然の強化
と、ここまでは(クウガを死の淵に追いやったこと以外)まるでいいとこなしであったギノガであったが、その真価は一連の戦闘で負ったダメージを回復させる過程で露わになる。それが、前述したもう一つの特性である「敵の攻撃を受ける度の体質変化」である。
虚弱そのものであった身体は飛躍的に強化され、それを表すように白っぽかった頭部も毒々しい赤へと変化、人間態で被っていた帽子も赤いものへと変わっている。さらに毒胞子が活動する上での制約も解消されており、高温多湿な場所以外でも口移しを要することなく広範囲に散布し、より多くの標的を殺害することも可能となっただけでなく、ガスマスクさえも意味をなさなくなるほどの強力な毒性をも獲得している。
胞子を散布する際には、投げキッスをするかのように指を口に当ててから離すという、セクシーな動作を見せるのも特徴である。
かくしてダメージの回復と身体強化を完了したギノガは、翌21日深夜より活動を再開し、前日からの流れで警戒態勢が敷かれていた新宿ではなく、板橋区内において大量殺人に及ぶ。その後高架下において警官隊が応戦するも、前日使用されたものよりさらに強化されたガス弾すら歯が立たず、強化された毒胞子の散布によってさらなる被害を生むのみでしかなかった。(この時一条薫、杉田守道、桜井剛の3人はガスマスクを被ってなかったが何故か毒胞子は効かなかった)
だがここで、奇跡的に死の淵より生還を果たしたクウガ(グローイングフォーム)が乱入。警官隊による援護射撃もあって河川敷へと殴り飛ばされ、そこで必殺のキックを叩き込まれる。
生還したとはいえ本調子からは程遠い状態なだけに、ギノガもキックによる封印エネルギーを2度にわたってかき消すなど耐え切る姿勢を見せていたが、三度目の正直と言わんばかりに叩き込まれたキックは、寸前にクウガの足首の霊石が赤く変化していたこともあり、強化されたギノガの身体をもってしても耐えられず「ジュスガバギ、クウガ~!(許さない、クウガ~!)」と呪詛の言葉を残して爆散した。
戦闘終了後、四散した遺体のうち右腕は川へと落ち、また破片の一部は科警研に回収されているが、これらがまたさらなる騒動を引き起こすこととなるのである。
また、五代の身体にも電流が走るような感覚が走り新たな姿のヒントとなった。
『仮面ライダーディケイド』
「アギトの世界」に出現。同作では未確認生命体第49号と呼称されていた(同じく第49号と呼称されるゴ・ライオ・ダが、公式な続編に登場するのはこれよりさらに数年後の事である)。
同作における未確認生命体第48号(ズ・メビオ・ダ)と共にゲゲルを行おうとするが、海東大樹の変身した仮面ライダーディエンドと、彼が召喚した仮面ライダーデルタ&仮面ライダードレイクの集中放火を受け爆死した。
この他、同作の劇場版である『オールライダー対大ショッカー』にもしれっと登場している。
人間態の髪はウイッグ、星獣戦隊ギンガマンのシェリンダで使われたものを流用している。
TCGバトルスピリッツでカード化されているが、同カードゲームを題材としたコンシューマゲーム『バトルスピリッツ クロスオーバー』では、版権の関係上メ・ギノガ・デのカード名やイラストは使えないため、同じステータスのクロスオーバーカード「夜駆ける吸血鬼ミアザ」が登場している(参考URL:https://www.cs.furyu.jp/battlespirits2/card/)。
ズ・ネズマ・ダ:同じく「未確認生命体第○号A」と呼称されたグロンギの一体
キノコモルグ:『仮面ライダー』に登場する敵怪人の一体。デザインのオマージュ元になった怪人である事を、後年プロデューサーの髙寺成紀がTwitter上にて明らかにしており、特に口元のヒダにキノコモルグの要素が見て取れる
星人ブニョ:『ウルトラマンレオ』に登場する宇宙人の一体。ギノガと同様に弱そうな外見から軽んじられながらも、一度はヒーローを死に追いやった隠れた強豪として描かれている
ヤミオロロ:『侍戦隊シンケンジャー』に登場する敵怪人の一体。植物系のモチーフと、猛毒を武器とするという点で類似しており、こちらもギノガほどではないにせよ、ヒーローを一旦は窮地に追い込んでもいる
未確認生命体第○号
関連記事
親記事
子記事
兄弟記事
コメント
pixivに投稿されたイラスト
すべて見るpixivに投稿された小説
すべて見る- 僕のヒーローアカデミア・アナザー 空我
EPISODE 17. なんでもない日
いわゆる幕間的なエピソード ギャグ回……ってほどでもないですが気持ち出久がテンション高め、かっちゃんがやさしめです23,459文字pixiv小説作品 - 僕のヒーローアカデミア・アナザー 空我
EPISODE 16. 英雄の眠り
おやっさん→心操くんの呼び名についてのボツ会話(ポレポレのシーンのあとに挿入ください) 麗日「ところで……"ハリー"って何?」 心操「あぁ……俺、下の名前"人使"って言うんだけど」 麗日「うん、人使くん」 心操「なんでいま呼んだのか知らないけど……昔"植木等(ひとし)"ってコメディアンがいて、その人の別名義が"ハリー植木"だったんだって。つまり、"ヒトシ"繋がり」 麗日「えぇ……いや植木等は聞いたことあるけどさ、スーダラ節とか……そんな繋がり、わかる人おるん……?」 心操「俺に言われてもな」 "ひとし"と言えば真っ先に思いついたのはまっちゃんだったんですが、おやっさんはもっと古い世代推しだと思ってこの方をチョイスしました。スーダラ節しか知らないので色々調べましたです。18,740文字pixiv小説作品 - 僕のヒーローアカデミア・アナザー 空我
EPISODE 15. 死命
緑谷出久 攻略難度:☆☆☆☆☆ 全ルート攻略の隠れた障害になるのがコイツ!優しいしウブだから楽ちんかと思いきや実は全キャラで一番ハッピーエンドを見辛いぞ! 人間としてまっとうな選択肢を選べば親密度は上がるので友達になるのはカンタンだ。しかし愛情度は極めて上昇し辛い!プレゼントをあげようがデートに誘おうが肩に寄り掛かろうがなかなかそういう目で見てくれないし、やっと愛情度が高まってきたかと思うとそれまでのほのぼのが一転、バックボーンにまつわる鬱展開に突入……明らかにバッドエンド一直線に思えるストーリーが続くが、あきらめずアタックし続けるとやがて光明が見えてくるのでがんばろう! ただし終盤は少しでも選択肢をミスると 死 ぬ 。緑谷死すでガチなバッドエンドである!その地雷っぷりにユーザーからは「かっちゃんのほうがまだマシ(攻略しやすい)」との声を多数いただいてます!! 「私のヒロインアカデミア♡」攻略の際には是非参考にしてください(大嘘) ちなみに他に☆5つなのはオールマイトとグラントリノだけです。特に後者はランダムで「誰だ君は!?」が発動して親密度&愛情度がリセットされるうえ、うまく仲良くなっても寿命ENDに引っ掛かる可能性がある鬼畜仕様となっております ちなみに 桜子さん→攻略お休み中 お茶子→初心者ゆえまだ地雷に気付いてない こんなとこかと18,154文字pixiv小説作品