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守護神アギト

りんとのせんし

本稿では漫画『仮面ライダークウガ』に登場する『アギト』について解説する。
目次 [非表示]

「大いなる石を以て最初の太陽が天に昇りリントを守る」

「光の名はアギトなり」


概要編集

漫画『仮面ライダークウガ』に登場する戦士の一種。

グロンギ同様、リントが霊石での儀式を行うことで生まれる戦士でありリントの戦士守護神を意味する。

本作のクウガがグロンギ側の裏切り者とされているため、立ち位置だけなら原作のクウガに近いが一方後述のように翔一を含め危険な一面が見られる存在でもある。


作中の現代ではラ・ドルド・グがこの霊石で自身やグロンギに心酔、または支配後の世界での立場などで協力した刑務所関係者や囚人を使いアギトを生み出していき、彼らを使いグロンギ同士の殺し合いであったガギション・ゲゲルをアギトがグロンギを狩る形で再現させようとしている。

そのため、変身可能なアギトが複数いるばかりか大半が凶悪犯。その上、例外の翔一や雪菜の精神状態もいいものとは言い難い。


グロンギに匹敵する、グロンギを越えるとその評価は様々だが、その強さは作中の全体的な傾向としては(登場時期もあって)メ集団より強い程度か。

鉄格子を曲げた雪菜や、クウガの攻撃を止めたはるかのように変身せずとも超人的な力を見せたようなシーンもあるが雪菜はバルバの支配下、はるかが止めたのは翔一への攻撃と明確にアギト化による超人的な力とは断言できない。


外見は特撮『仮面ライダーアギト』に登場する「アギト」でいうところの仮面ライダーアギト グランドフォームを基準に個々で様々な差がある。他の共通する特徴として、本作のクウガ同様に霊石(原作での賢者の石)が埋め込まれベルトであるオルタリングが存在しない。また、爪が鋭くクラッシャーが開くこともあり、より怪人に近い。

クロスホーンの展開やフォームチェンジも見られない。

また、個体によって戦闘スタイルや外観にも個性が現れる模様。


一応、霊石を取り出せば変身能力は失われる様子(後述の事情から死亡はしないと思われるが、詳細は不明)。


どうやらグロンギよりも先にアギトが誕生し、霊石がグロンギ族に渡ったようだがその過程はわかっていない。

また、ドルドの口ぶりではアギトは霊石の儀式は現代の人間に行うとグロンギ化するものでよりさらに少数がアギトとなるような発言だったが不完全体含めてすべて失敗かアギト化している。

ドルドがリントにアギトの力を与えてグロンギ狩りを行う、いわばグロンギと敵対するような理由もわからず単なるリント版グロンギとも言い切れない謎が多い存在である。


アギトとなった者編集


津上雪菜

ドルドの儀式により、現代で最初にアギト化した人物。後述の津上翔一の姉。

外見は元ネタと思われる沢木雪菜版のアギトと異なり、S.I.C.のような女性体型のほか足がハイヒール状になっている。

ドルドに支配された刑務所から脱走しようとした際に囚われ、儀式に巻き込まれアギト化。その後、さらに脱走。

実はかつてラ・バルバ・デに操られており、彼女が犯したとされる少女たちの誘拐殺人はバルバの手によるもの。

翔一との再会を済ませ、自身や少女たちの仇であるバルバを倒そうとする。未だに彼女の支配下にあったため、再洗脳されてドルドへのメッセンジャーとして再び刑務所に戻るが、既に他のアギトを生み出していたドルドには不用になり始末された。

完全に霊石には適応できておらず、霊石は翔一の身体へ引き継がれてしまう。

翔一同様、激情に駆られるとメ・ガドラ・ダを撃破する強さを見せた。また、バルバ似の女性をアギトとして襲っている(恐らく殺害。後述の死刑囚たちも現段階ではアギトの力で殺人までは行っていない)


津上翔一

假面骑士

姉の雪菜から霊石を受け継ぎ、アギト化した。

設定は異なるものの一応、翔一ということでもっとも原作のアギトに近い外見。

アギト化を始めとし立て続けに起こる不幸、知り合った五代雄介やアギトの力を利用しようとする駿河徹也に依存する精神面に加えて本人の実戦経験や練度は低く、雄介との共闘では足手まといと判断されたこともあるほど戦闘には不慣れ。

しかし、暴走状態や感情が爆発した際にはクウガを圧倒、同じアギトにも致命傷を与えるなどその実力にはかなりムラがある。

後に五代と共にバルバの「薔薇の癒し」を受けた事による副産物でトリニティフォームへの強化変身能力を獲得。


不完全体(仮称)

ドルドが廃棄した刑務所に残っていたアギト。

姿自体は翔一や雪菜のアギトに近いが、爛れたような外見をしており、特に頭は左目や筋肉も見え口も開きっぱなし。骨格もしっかりしていないのか、特に腕が折れ曲がったり伸びているような描写も見られる。TV版のワイズマンモノリスや賢者の石にあたるパーツも、しっかりとは形成されていない。

常に身体が痛むようになっており、その痛みを他人にも与えようとする。

失敗作としてドルドに廃棄されていたのを駿河と翔一が目撃しているが、その後当て馬にするために回収されたらしく翔一にぶつけられる。


ドルドに協力するアギト編集

ドルドの儀式で誕生したアギト。現在5名。

下記の3名以外にも雪菜を殺害した巨体のアギト、巨体のアギトや片桐とともに翔一の前に現れた異形の腕を持つアギトが確認できる(どちらもその特徴を除けば比較的通常のアギトに近い見た目)。

脱獄後は各々の自由に行動しているが、ガギション・ゲゲルへの参加への意思は見せているため、ドルドは特に問題視していない様子。ガギション・ゲゲルにはルールも特にない模様(少なくとも時間制限はない)。


片桐章馬

片桐アギト

ドルドの協力者の一人。最初に名前が判明。

縦に伸びたクロスホーンの他、鋭い人差し指や肘など全体的に鋭い印象を与える見た目。紳士的な口調の一方、他者を気に食わないとする尊大な人物。

何より死刑囚だけあって、その実態は母への愛や憎しみから女性を母と呼び殺害し天使に見立て飾るサイコキラー。

駿河やゴ・ガメゴ・レと互いの目的を賭けてポーカーで勝負するも、駿河に敗北。約束を守ってゲゲルを行っていないガメゴに対し、殺人をやめる約束を平気で反故にしており、リントの英雄にも敬意を払っていたガメゴに貶されたことで戦闘。しかし、一方的に敗北。ゲゲルのルールに違反しない形で殺害まではされず、霊石を取り出され恐怖を刻み込まれた。

肘の刃を扱うスピード型の戦士で素人同然の翔一は圧倒できたが、ガメゴを初戦で鈍重なパワーファイターと誤解しており、再戦時には速さでも圧倒されてあっさりと敗北している。

ゴ集団の圧倒的強さを見せるかませになったというところか。


土倉さやか/はるか

ドルドの協力者の一人で元地下アイドル。本名は高野玲子二重人格

雪菜同様、ハイヒールなど女性型な外見に加えて、クロスホーンを始め電波系な一面のあるさやかの影響なのかハートの意匠を持つ。

さらに、肩の装飾も異なり15巻表紙の色も赤と青とトリニティフォームのものになっている。

能力的にはトリニティフォームを思わせるものはなく、左目も青色でさらに目に見えるような線があることから、左右非対称の二面性として二重人格が見た目反映されているのだろうか。

脱獄後は、土倉さやかとして地下アイドルとなっている。作中の描写から電波系な口調自体はキャラ付けではなく、元々と思われる。

はるかは粗暴な性格で後天的に生まれた人格。お互いの存在は認識しており、アギトへの変身やガギション・ゲゲルも知っているが、記憶は共有できない。二重人格の切り替わりは、漫画の表現としては髪色で行われている。

はるかが行った殺人は、さやかを虐待していた母親の殺害のみであり、さやかはその経験から自身の邪魔者を殺害するという短絡的な手段に目覚めた。

さやかは翔一と、はるかは雄介と親しくなり、さらにさやかは自身の殺人をはるかの仕業と偽ったことで3人(4人)の関係は悪化。

さやかの人格では貫手を、はるかの人格ではサブミッションを主体とした戦闘スタイルを取る(はるかの人格でも貫手自体は攻撃手段にしている)。作中での戦績は実は完全なタイマンが限られているため、いまいち強さはわかりにくい。


都沢聖子

ドルドの協力者の一人。元々の職業は菊の栽培家。

かつて心臓病の弟がおり、唯一の治療手段である心臓移植手術の際、執刀医含む現場側のミスで弟を失い、その復讐として関係者を皆殺しにし、心臓を抉り出した後で自身が育てた菊を穴に詰め、抉り出した心臓を弟の墓前に供えるという猟奇殺人を行った末に、死刑判決を受けた過去を持つ。

その凄惨な経歴ゆえに菊花の魔女の通り名を持つが、卓真が行っていたモーフィングパワーによる他者の治療を手術と称して行い人助けを行うなど、完全な悪人ではないようだが…。

アギトとしての姿は、女性的な体型と花切り鋏に似た形状のクロスホーンが特徴的で、ワイズマンモノリスが鋏の要のような形状になっている。

対峙したガエラ、一条、駿河に自身の気配を悟らせないどころか互角の立ち回りを演じるなど、身体能力・技量はかなり高い部類に入る模様。

ガエラ戦では人質ごと急所を貫き、ガエラを殺した上で人質を治療して助けるという神業を見せた。

戦闘スタイルは、『平成ジェネレーションズFOREVER』でアギトが使用していた技を模した手刀での格闘を主力技として用いるものであり、全ライダー中でも珍しいライダーチョップ主体。


狭山清兵衛

かつて多くの要人を刀で斬り殺した暗殺者で人呼んで「人斬り清兵衛」。

駿河が苦戦するほどの刀の技量を持っており、クラッシャー近くの部位が左右に張り出し、蜘蛛のような多腕を持つアギトに変身する。クロスホーンの形状はU字に近い。

雷斬を求めて駿河に襲いかかるが、バベルの出現でそちらの討伐を優先。

しかし、駿河が咄嗟に聖子を庇った際にバベルのハンマーのスパイクが折れる様を見て、雷斬への執着心が増し、ターゲットを駿河に変えた所へバベルに潰されるという呆気ない最期を遂げる。

これにより、バベルのゲリザギバスゲゲルを完遂の切っ掛けになるという名誉なのか不名誉なのかよくわからない立ち位置にいるアギトになってしまった。




以下、ネタバレ注意。
































ギルス

暴走した霊石のエネルギーによって翔一が変身した暴走変身形態。

翔一変身体のアギトを生物的に歪めた全身に血管を浮かび上がらせたビジュアルと、開閉するクラッシャーが特徴。

聖子が変身したアギトと互角の身体能力を有するものの、技量において上回る彼女の手で余剰エネルギーを霊石から放出したことで暴走を止められる。


別名・表記ゆれ編集

AGITΩ:特撮版におけるアギトはこちらを参照。


関連タグ編集

仮面ライダークウガ(HEROES) リント グロンギ

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