「力はないが、知恵はある。レオを騙すんです。レオを地球の外に連れてって、料理しましょう」
データ
別名: | 円盤生物 |
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身長: | 1.9~61m |
体重: | 84kg~2万3千t |
出身地: | ブラックスター |
概要
『ウルトラマンレオ』第50話「レオの命よ! キングの奇跡!」に登場した、全身がアメーバやスライムのようになっている円盤生物第11号機。「ブニョ」とも。
連戦連敗のブラック指令を見かね、ブラックスターから自らやってきた円盤生物。ただし、自身は宇宙人と名乗っており、地球上では円盤形態を取らない(地球への飛来時はゴミ袋のような円盤形態になっていた)、どこかひょうきんな性格で自我が強いなど、かなり異色の存在。そのため「円盤生物」の枠に入るか、ファンの間でも意見が分かれている。
一応「恐怖の円盤生物シリーズ」での登場なのだが、「番外編」的な位置づけと言える。また、一部ではブラックスター星人そのものという説も唱えられている。ケイブンシャの大百科シリーズの「怪獣怪人ベスト600大百科」では宇宙怪獣の項に載り、同社の「全怪獣怪人」では「番外編的宇宙人」と記されている。帯番組「ウルトラ怪獣大百科」では「円盤生物の在庫が尽きたので送られた変わり種」と解説された。
ブラック指令もその存在は知らなかったようで、初登場時には予想外な事もあってか少し驚いたような顔をしており、見るからに弱そうな外見から思わず「帰れ帰れ」とダメ出ししたほど(そもそも最初から呼び出してさえいないので、この点でも異色)。
しかしその実力は見てくれほど低くはなかった。「力はないが、知恵はある」と自ら自慢げに嘯く通り、周到に狡猾な罠を仕掛け、人質を取って脅迫し特殊な宇宙ロープを使用してウルトラマンレオことゲンを捕獲。ロープの効果で巨大化できないレオを冷凍処理施設で凍らせつつ徹底的に甚振り、ノリノリになっていたブラック指令と共謀して宇宙ノコギリでレオをバラバラ死体にしてしまう。更にその後に死体を地球の寂れた墓地に捨てるなど、非常に猟奇的な一面も見せていた(冷凍処理施設では毛皮を着ていた辺り、寒さには弱いのではないかと推測される)。
その後に気を良くしたブラック指令の命令を受けて怪獣形態となり巨大化。口から火花を撒き散らして建造物を次々と破壊した他、ショックを受けると全身からドロドロの液体を分泌するグロテスクさも見せている。復活したレオとの戦いでは口から宇宙ロープを伸ばしてレオを拘束し、「スリップオイル」を吐いて滑らせる等、見かけ以上の善戦を見せる(設定では火花から出る匂いを人間が嗅ぐと死んでしまうらしい)。
最後はレオキックで首を刎ねられてドロドロに溶解しつつ絶命したが、初回から負け続けても、死ぬことは一度もなかったレオを完全に絶命させたという点や、その後の善戦振りから見ても、円盤生物の中では強豪の一角と言えるだろう。
ちなみに、グニャグニャとした動きをしているのは文字通り、骨がないからという説がある。
この点については、誘拐されて人質にされた美山咲子(ゲンとトオルの下宿先のご婦人)にも、警察の方々に報告されており、彼女曰く「ブニョブニョしていた」との事である。
余談
ブニョの人間体を演じたのは蟹江敬三である。
ブラック指令を演じた大林丈史は、それまでは登場してもほとんど他の登場人物との掛け合いがなかった為、この回は仲の良かった蟹江と共にレオのバラバラシーンなどでかなりノリノリで演じたと語っている。
ちなみに、演じた蟹江敬三は2年8ヶ月前にも超獣にされてしまう被害者の青年を演じている。
後の『Gメン'75』ではよく似た戦闘スタイルの犯罪者望月源三を演じている(こちらは地球人ではあるが)。
脚本を担当した石堂淑朗は『帰ってきたウルトラマン』のスノーゴン、前作『ウルトラマンタロウ』のエンマーゴとウルトラマンを切断する回を担当している。
デザイン画では頭部は笠状になっていた。
円盤生物では珍しく着ぐるみが製作された。しかし費用を抑えなければならない経済情勢から簡素な造形となっており、ブニョの見た目よりもレオがバラバラにされてしまう演出の方が印象に残りやすい。これはスタッフが造形を複雑にできない分、演出で印象づけようとした結果である。
「ウルトラマン超闘士激伝」では他の円盤生物のようにデフォルメされたフィギュアが発売され、漫画版ではノコギリも再現した。
関連イラスト
関連タグ
スノーゴン:こちらも帰ってきたウルトラマンの本編第40話にて、帰ってきたウルトラマンことウルトラマンジャックを凍らせて行動不能にしたあげく、バラバラの猟奇殺人死体にしてしまっている…その後は(ウルトラブレスレットの力か否かの違いはあるが)復活したジャックに反撃されて返り討ちにされたのも同じ。