一条「菌糸と言ったら、ごく小さなものでしょう。それがこんなに成長するもんですか?」
榎田「多分生命力が物凄いのよ。そしてある一定の条件の下で爆発的に成長する…!」
「グオァァァァァァ!!」
データ
概要
未確認生命体(グロンギ)の一体で、警察からは未確認生命体第26号Bとして扱われている。グロンギの各形態は基本的に「〇〇態」と表記される事が殆どであるが、ギノガ変異体に関してはその数少ない例外であり、後述の外部サイトや各種書籍においても「ギノガ変異体」で表記が統一されている。
その名の通り、クウガとの戦いに破れ爆散したキノコ種怪人・メ・ギノガ・デの右腕が、記事冒頭にも示した台詞にもあるように一定の条件の下で爆発的に成長、人の型をなしたクローン体である。
この変異体以外にも、サンプルとして科警研に回収された破片の一部も再生しかかっていたが、たまたま科警研を訪れていた五代の咄嗟の機転で、その場にあったバーナーにより焼却され、活動を停止している。
基本的にはギノガと近似した姿ではあるが、前述した発生の経緯が経緯なだけに鎧や前掛け、それにゲドルード(グロンギ共通のバックル)といった服飾品は失われており、体色も濁った深緑色に変化している。また人間態はおろか、生前備わっていた知性も一切持ち合わせておらず、目的らしい目的もないまま本能ともいうべき殺人衝動に従い、見境もなく暴れまわるのみの怪物と化している。
能力的にも、元来有していた毒胞子の散布能力こそ喪失しているものの、その分生前の特性を一部引き継ぐかのように身体能力はさらなる向上を示しており、単純なパワーだけで言えば生前のそれを遥かに凌ぐ。
作中での動向
2000年4月21日早朝のクウガとの戦闘で爆散し、その後川へと没していたギノガの右腕であったが、死してなおそれを構成する菌糸は生き残っており、水中に含まれる豊富な栄養を吸収して急速に増殖。正午過ぎには再び人型の姿を得て活動を開始した。
この時、川面に浮かんでいた右腕を3人の釣り人(※)が目撃しているが、手袋であると誤認してそれ以上気にかける事はなかった。
その後、川沿いの工場地帯で猛威を振るい、警官隊による攻撃も一蹴。これを指揮していた杉田をも窮地に追い込むが、そこへ駆け付けたクウガが割って入り、交戦状態に突入する。
持ち前の怪力でクウガを圧倒し、壁に向かって投げつけるものの、クウガはそれを逆手に取る形で壁を蹴って反転、強化マイティキックをギノガ変異体へとお見舞いする。高所から転落したギノガ変異体は、魔石がない事もあってか他のグロンギのように爆発する事もなく、全身に浸透した封印エネルギーの影響により崩れ去るように溶解、そのまま消滅した。
(※ かつてメ・ビラン・ギに襲われかけた、ボートの釣り人たちと同一人物である。ちなみに彼らはその後、他の未確認生命体の事件のときにも再登場した。)
その他
仮面ライダーディケイド
第3話にてン・ガミオ・ゼダが発生させた黒い霧を吸った人間が変異。
他のグロンギと徒党を組み、数の暴力でディケイドを圧倒していた。
ギノガの死体からの発生したわけではなく、最初からこの姿である。ただし、第3話のグロンギはゾンビのような存在である為、原作同様に知性はあまり感じられない。
余談
上記のことから、グロンギの中では比較的影が薄い存在だが、ギノガの遺体の一部が川を漂ったり、科警研で再生しかかった遺体の一部がどこか悲鳴のようにも聞こえる効果音と共に燃えるシーンはなかなか気持ち悪く、
一部ではクウガを代表するトラウマシーンの一つとされている。
備考
デザインは青木哲也が担当。オリジナルと明らかに違うデザイン、というオーダーの元、分かりやすくマッチョなデザインとなった。
関連タグ
ズ・ネズモ・ダ:ギノガ変異体と同様に、「未確認生命体第○号B」と警察から呼称されたグロンギの一体
フルメタル・ジャケット:同作の劇伴のうち、市街地での戦闘BGMが、ギノガの右腕が変化していくシーンに選曲されている
未確認生命体第○号
メ・ギノガ・デ(第26号A) → ギノガ変異体(第26号B) → メ・ガエラ・レ(第27号)
外部リンク
Web archive「仮面ライダークウガ」公式サイト kuuga dimension GURONGI