曖昧さ回避
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日本のキツネ
日本列島には本州、九州、四国にホンドギツネ、北海道と樺太にキタキツネが分布する。一般的にはいずれもアカギツネの亜種とされるが、ホンドギツネは大陸のキツネとの違いが大きいのでアカギツネとは別種とする見解もある。
食性は肉食寄りの雑食。小動物を最も好み、昆虫、魚、果物、死肉などを主に食べる。穀物や豆類なども食べないわけではなく、農作物を荒らすこともあるが、タヌキやヒグマ、アライグマなどに比べるとキツネによる農産物被害は相対的には少ない。
山奥から人里近くまで広く分布し、基本的には夜行性だが、昼間でも見かけることはままある。日本ではタヌキと並んで親しみ深い動物だが、本州ではタヌキが人前に出没するのをためらわない傾向があるのに対し、ホンドギツネは警戒心が強くそれほど人前に姿を現さないようである。逆に北海道ではキタキツネは人馴れしていてよく人前に出てくる一方、タヌキは見かけることが少ない。
日本文化におけるキツネ
Wikipediaの「日本の文化における狐」に詳述されているが、日本人は大変キツネに対して親密な民族である。
お稲荷さんことウカノミタマの神使であることがよく知られる。民話では狸とともに人を「化かす」能力があるとされ、狡猾なキャラクターとして描かれることもなくはないが、心正しい者に恩返しをする立場としても登場する。大阪府泉州の伝承に登場する安倍晴明の母親葛の葉が代表的な例か。この他、上方落語では小便を撒き散らしながら疾走する飛脚の男に小便をひっかけられてしまった狐が美しい姫に化けて男を誘い、イチモツを食いちぎって殺し復讐をしようとするが、逆に大きすぎて咥えた途端窒息して死にかけたという噺がある。
「きつね」という名前の由来
諸説存在するが、中でもロマンチックな説を唱えているのが、平安初期に書かれた説話集『日本霊異記』である。
昔、ある男が一人の美女と出会った。
二人は惹かれ合い、やがて結婚した。
夫婦となった二人には子供も生まれ、幸せな生活を送っていた。
そんなある日、飼っていた犬が女に向って吠えかかった。
驚いた女は、その拍子に、隠していた尻尾を外に出してしまった。
女の正体は狐で、人間の姿に化けていたのである。
真実を知られてしまった狐は、愛する夫と子供を置き、泣く泣く自然に帰っていった。
家を出た狐は、悲しみに打ちひしがれながら日々を送っていた。
そんな狐のもとに男がやって来た。
男は狐に向かって、
「お前は私のことを忘れてしまったかい? 私はお前のことを忘れてはいないし、恨んでもいない。
子供までいる仲ではないか。あの家はお前の家だ、いつでも来て寝なさい」
と言った。
男の台詞の「来て寝なさい」の部分を原文のまま読むと「来つ寝よ」となる。
この「きつねよ」という言葉が語源となり「狐」という名前が生まれたのではないか、と『日本霊異記』は説いている。
この異類婚姻譚は大和朝廷に従わぬ辺境の民(蝦夷等)を元にしているという解釈もある。つまり、「狐女房」というのは、蝦夷などに出自を持ち、それが相手や周囲に知られてしまった故、離縁せざるを得なくなったことの暗喩ではないか、というものである。