概要
九本の尾を持つ霊獣、妖怪狐である。一説では神獣ともされている。
中国語ではチォウウェイフー(Jiuweihu)、上古中国語ではクムルグヮー(kuʔmɯlʔɡʷaː)、広東語ではカウメイウー(Gaumeiwu)、韓国語ではクミホ(Kumiho, Gumiho)、ベトナム語ではクーヴィーホー(Cửu vĩ hồ)もしくはカオチンドゥオイ(Cáo chín đuôi)と呼ぶ。満州ではウユン・ウンチェヘンゲ・ドビ(Uyun Uncehengge Dobi)と呼ぶという。
中国の古文書、山海経が最も古い出典であるとされ、人を食う怪物と紹介されている。しかしその後は瑞獣(神聖な獣)として扱われていたが、南北朝時代のころの千字文と言う古文書には妲己が九尾の狐である事が指摘されており、この頃には妖怪とされていたようだ。
これらの説を元にあの有名な神怪小説封神演義が書かれたようである。
つまり怪物→神獣→妖怪となったというわけである。日本では白面金毛九尾の狐などが有名。妲己、玉藻、華陽夫人として有名なアイツである。
ちなみに九尾狐はこれ一匹ではなく、「西遊記」には野良の九尾狐が二回登場している。
創作における扱い
日本では江戸時代から玉藻前などの九尾の狐が歌舞伎や人形浄瑠璃の題材としてよく使われていた。
南総里見八犬伝では善玉の九尾の狐である政木狐がおり、千人の人の命を助けたことで「狐竜」に変じ昇天した。
その特異な容貌は、近年のゲームや漫画のキャラクターのモデルとしてよく登場する。
大抵が強力な魔獣や神獣として扱われ、性別は伝承を反映してメスとされる事がしばしばある。
狐系キャラクターの一つの到達点的存在だが、キュウビモンのように通過点としか扱われないキャラクターも確認できる。
- 玉藻前・チー・狐面の女(『ゲゲゲの鬼太郎』や「妖怪シリーズ」など水木しげるに関連性を持つ作品群のキャラクターの例)
- SCP-953(『SCP_Foundation』のSCPオブジェクトの一つ)
- 九喇嘛 (『NARUTO』に登場する尾獣)
- 九尾(青エク)(『青の祓魔師』に登場する上級悪魔)
- キュウコン (『ポケットモンスター』に登場するポケモン)
- 妖魔王キュウビ (『大神』に登場するボスキャラ)
- 白面の者 (『うしおととら』に登場するキャラクター)
- タマモ (『GS美神』に登場するキャラクター)
- 九尾吊りお紺 (『俺の屍を越えてゆけ』に登場するキャラクター)
- 神月雅麗奈 (『グリモリジン』に登場するキャラクター)
- キャスター(Fate/EXTRA) (『Fate/EXTRA』に登場するキャラクター)
- キュウビモン (『デジモンテイマーズ』に登場するレナモンの進化時の姿)
- アヤカシ・ナインテール(ガイストクラッシャー)
- 八雲藍 (『東方Project』に登場するキャラクター)
- キュービット・フォクスター (『ロックマンゼロ3』に登場するボスキャラクター)
- 蓮華 (『武装神姫』のキャラクター)
- キュウビ (『妖怪ウォッチ』に登場する妖怪)
- 九尾の狐(無双) (『無双OROCHI2 ultimate』に登場する無双武将)
- キュウビノキツネ(『忍者戦隊カクレンジャー』に登場する敵妖怪)
- 十六夜九衛門、カラクリキュウビ(『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場する敵組織幹部と乗機)
- お町(戦国ランスに登場するキャラクター、すごいおっぱいだけどエロシーン無し)
- 九尾ノ白獣(『東亰ザナドゥ』に登場する隠しボス的存在。物語の根幹には関わってないが進行上必ず倒さなければならないボスとなっている。)
- 八飛車(ぐわんげの操作キャラ、柊小雨の式神。)
- チー (『ゲゲゲの鬼太郎』シリーズに登場する玉藻前の実弟で中国妖怪軍団の頭でもある)
- カタリーナ・デボン(『ONEPIECE』の登場人物。動物系幻獣種イヌイヌの実モデル「九尾の狐」の能力者)
- 九尾の狐(『どろろ』に登場する魔神)
- ミエゴン(『ウルトラマンタロウ』に登場する怪獣。)
- ハウンド・フォックス(『Gの影忍』に登場するMS忍者。)
- 羽衣狐(『ぬらりひょんの孫』に登場するキャラ。)
- 範馬勇次郎(『グラップラー刃牙』シリーズの登場人物。どん兵衛とのコラボCMで「最強どんぎつね」として登場した際の姿が正しく九尾の狐そのものだった。)
- タマ(『WOFF』のナビゲーターで、デザインコンセプトは「九尾の狐のお姫様」。残りの八尾に見立てた八つの剣を侍らせる大狐「たまもひめ」にヘンシンカする)
- 玉藻銀丸(『pop'n music』に登場するキャラクター。ポニーテールがしっぽになっている。)
- キュウビキツネ(『けものフレンズ』のキャラクター)
- タマミツネ (『モンスターハンター』シリーズに登場するモンスター。名前の由来が玉藻の前と狐を混ぜた造語で、このモンスター自身非常に美しい姿をしている。
- ドラゴン封神演義(『仮面ライダーセイバー』に登場するセイバーの1形態。哪吒や太公望の他にも九尾の狐をモデルとしている)
- 仮面ライダーギーツⅨ(『仮面ライダーギーツ』の主役ライダー・ギーツの最強フォーム。)
- 仮面ライダークロスギーツ(上記のギーツのネガライダー。)
- 仮面ライダードゥームズギーツ(上記のギーツのネガライダー。)
- ブーストライカー(上記のギーツが乗るバイク)
- ナインテイル(『仮面ライダーガッチャード』に登場するケミーの一種。)
- 闇皇ナインテイル・ダーク(『バトルスピリッツソードアイズ』に登場する白夜王ヤイバのキースピリット)
- 黒天狐ネガ・ナインテイル(『バトルスピリッツソードアイズ』に登場するナインテイル・ダークの強化版だが、なぜか刃の最終エーススピリットはナインテイルシリーズではなくなっている)
- 赤城(アズールレーン)(『アズールレーン』に登場)
- 加賀(アズールレーン)(『アズールレーン』に登場、アニメ版で空母型の艤装を九尾の狐に変化させることが出来る)
- チェフェイ(『真・女神転生if...』に登場するボスキャラクター)
- キュウビノキツネ(『デビルチルドレン』に登場する悪魔)
- 妖狐ダッキ(『イナズマイレブンGO』に登場する化身)
- くおん(『川のぬし釣り』に登場する三匹のお供のうちの一体。性別はもちろんメス)
- 九尾の狐 (『地獄先生ぬ~べ~』の登場人物、妖狐族の神)
- ユキメ (『陰の実力者になりたくて!』の登場人物、無法都市で「白の塔」を支配する)
- クマラ (『転生したらスライムだった件』の登場人物、元クレイマン配下だったが、後にリムルに引き取られた)
- カガリ (『くまクマ熊ベアー』の登場人物、和の国で大蛇を封印する結界の管理者)
擬人化・人外娘としての人気も高く、オリジナルイラストキャラクターとして扱うことも多いので、あまり上記のキャラクターにこのタグを使うのは混乱を招くのでお勧めできない。
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九尾狐(山海経) 狐 妖怪 妖狐 善狐 お稲荷様 擬人化 狐娘