概要
中国の伝承に伝わる霊獣あるいは妖怪の一種。金毛犼、金毛吼(きんもうこう)、青毛犼(せいもうこう)と呼ばれる事もある。
その姿は狗(いぬ)、もしくは獅(しし)または両耳が長い兎の様な姿をしているとされ神通力を持ち、口から炎を描くとされ、その力は龍に負けない程であるといわれている。
神仏の乗り物とされる霊獣である一方、人間を喰らい、その尿を浴びると血肉はただれる為に、虎や獅子ですらも恐れる程に危険な性質も持っているとされており、何故このような動物が神仏の乗り物として選ばれたのかと言うと、自分達の傍に仕えさせて人間に害が及ばない様に配慮したからだといわれており。
尚、キョンシー(僵尸)が時を得て旱魃を引き起こす魃へと変じるものが居るが、そう言った極一握りのキョンシーが、最終的に行き着く先がこの犼だとも言われている。
その伝承によると、『飛僵(ヒキョウ、空を飛べる力を得た僵尸)』が、耐え難い怒りに囚われる事で変ずるとされる。
その恐ろしい尿から、腐敗の先に新しい命を生み出す力を司る夏の象徴ともされる。