概要
非人哉とは、中華人民共和国のWEBサイトで連載中の4コマ漫画。
制作は分子互动（fenzihudong、制作スタジオのようなもの）、そこに所属する一汪空气氏が実際の漫画を描いている。
こちらのサイトで読むことができる。
タイトルの「非人哉」は、中国語読みで「フェイレンザイ」、日本語読みで「ひとにあらざるかな」と読む。
読んで字のごとく、現代の人間社会に紛れて暮らす「人ならざるもの」たちの日常を描いたギャグ漫画。作中には中国の伝承を中心としたさまざまな妖怪たちが登場する。
筆特有の線幅の変化の激しい筆遣いと可愛らしいデザインを両立した「萌え水墨画」とでも呼ぶべき独特の画風が特徴で、pixivに投稿されているイラストにもその特徴的な絵柄を真似て描かれた絵が少なくない。
2018年ではショートアニメでアニメ化もされており、2023年7月からは『フェ～レンザイ -神さまの日常-』の題名で日本語吹き替え版がテレビ東京系列（全6）局に加えてテレビ朝日系列局約1局にて放送されている。
ジャニーズJr.から中村嶺亜と髙橋優斗が声優として起用されており、OPとEDは2人がそれぞれ所属するグループが楽曲を担当する。
2023年10月にはtvkでも再放送が実施される。
登場人物
声優の記載順は原語版/吹き替え版
九月（きゅうげつ）
CV:渣渣咩/内田真礼
主人公。200年の時を生きた九尾の狐で、今も修行のため人間の姿となって一人暮らし（＆会社勤め）をしている。作中描写を見る限りどうもオタク気質のようで、部屋はフィギュア等が散らばる汚部屋状態。
好物はインスタントラーメン。意外と面食いでイケメンには目がない。
愛用しているスマホは自身の魔力をコントロールする役割を持っており、スマホが故障すると完全な人間態に変身できなくなる。
身分証によれば1808年11月30日生まれ。後述するが十一月と言う兄がいる。
非人哉オフィシャルアートワークス(中国タイトル・非人哉官方设定集)によると年齢は200歳過ぎ、血液型はB型。
小玉/たまちゃん
CV:C小调/高橋李依
『嫦娥（じょうが）の玉兎』という妖怪。九月の仕事仲間。
九月の会社とは別に月の宮殿で働いていた経歴があり、そこで「月餅」という菓子を作る会社の社長を務めていた。
ちなみに「月餅」とは中国におけるお祝い・贈り物の定番お菓子。
しかし、その月餅を（贈答品として）嫌というほど贈られ続けたことで彼女自身は大の月餅嫌いになっており、手の届く範囲に月餅が入った場合は憎悪を込めて粉砕する。
たまに腹黒い一面を見せたり、切れるとめっちゃ怖いしもんのすごい形相になる。
少なくとも九月よりは「ずっと年上」とのこと。
非人哉オフィシャルアートワークス設定では年齢は二千歳過ぎ、もしかしたら三千歳過ぎ…具体的な年齢は秘密とある。血液型はA型
敖烈（ごうれつ）
CV:宝木中陽/杉田智和
九月の仕事仲間で、竜の妖怪。白馬へと変身することができ、その姿であの三蔵法師を天竺まで乗せて行ったという何気にスゴいエピソードの持ち主。西海龍王の三男でもある。メス馬が好み。
人ならざるものたちの間でも相当えらい存在のようだが彼自身は天然気質で朴念仁。
胃袋の中は海とつながっているらしく、くしゃみや嘔吐をすると海の幸が飛び出してくる。
周りからは烈烈（中国読み：リェリェ、日本語吹き替え版では「烈ちー（読みは「れっちー」）」）の愛称で呼ばれることが多い。
非人哉オフィシャルアートワークス設定では年齢は二千歳過ぎ、血液型はA型
刑天（けいてん）
CV:图特哈蒙/前田誠二
九月たちのいる会社に新しく入ってきた社員。
乳首が目、へそが口となった首のない男性の姿をした戦神「刑天」。珍妙なナリだがこれでも一応神様である。
他と比べるとややデリケート寄りの常識人ではあるものの、その独特な体型ゆえの気苦労が絶えない。
精卫曰く｢昔(首があった頃)はイケメンだった｣との事で、落とされた首の方は今では何故か独立してチャラ男になっている模様。
哪吒（なた）
ご家庭の事情で観音大士のところに預けられている少年。現在は小学生として学校に通っている。
もとはインド神話に登場する神「哪吒三太子」その人で、竜殺しの伝説の持ち主。
そのため、竜である敖烈は見るだけで嘔吐するほど彼のことを苦手としている。
一見無口で無表情の寡黙な少年に見えるがそれなりに長く(3000年ほど)生きており、その容姿を悪用することも多い腹黒ショタ。
女の子に間違われるのに腹を立て、わざわざ自ら髪を切って坊主頭にしているにも拘らずそれでも尚間違えられ（男から）デートに誘われる端正な美少年。そのためかよく九月のオタク趣味に付き合わされることがしばしば。最近だと魔法少女のコスプレを披露した(さすがにアニメではやばいので別のコスプレに変更されている)。
身体は植物のハスで構成されており、水に沈むと蓮の花と葉が生え、切り落とした手足はレンコンとして食べられるとのこと。
非人哉オフィシャルアートワークス設定では年齢は三千歳過ぎ、血液型はAB型。
余談だが原語版の声優の山新さんはロシャオヘイ戦記のシャオヘイ役を演じており、日本語吹き替え版でも黒猫の姿の時の鳴き声はそのまま山新さんが演じている
観音大士(かんのん)
九月たちの会社を率いるリーダーの一人。哪吒の現在の保護者でもある。
いわゆる「観音様」・「観音菩薩」。馬と珍しい動物が好き。
いつでもどこでもスタバコーヒーのように玉浄瓶を飲んでいる自由気ままな人物……に見えるが、実際は問題ばかり起こす九月たちに手を焼いていて、わりと苦労人の部類。
蓮華座（仏像の下にある花みたいな台座）は車代わりに、光輪（背中についてる丸いやつ）が四次元ポケットのごとき多機能アイテムになっている。
九月たちが悪さをした場合、制裁として馬に変身させて反省を促すことがある。
弥勒(みろく)
CV:图特哈蒙/御子神孝次
おそらく「弥勒菩薩」。九月たちの勤める会社のCEO（社長）。
旅館などに置いてある「弥勒様」のような風貌をしたふくよかな……というかもはや二頭身の大男。
一見とんでもない体型をしているが実際は筋トレ好きで、腹筋も８つに割っているらしい。
つかみどころのない人物だが、九月たち社員への態度は温厚。
九月らからは「お腹さん」と親しみを込めて呼ばれている。
哮天（こうてん）
九月の仕事仲間。「哮天犬（こうてんけん）」という犬の妖怪。
｢残念なイケメン｣を地で行くバカ犬。
性格も無邪気な犬そのもので、よく言えば純粋、悪く言えばバカ。よく笑いよく泣くアグレッシブなお方。
主に兎を狩る事が得意な為か、小玉に好意(と言うより獲物としての狩猟本能)を抱いている。
極度の高所恐怖症であり、絶叫マシンや飛行機に乗ることは大の苦手（このため旅行をする際は海や川を泳いで行くらしい）。ただ普段は建設中の高層マンションを寝ぐらにしている。
非人哉オフィシャルアートワークス設定では年齢は二千歳過ぎ、血液型はA型
精卫（せいえい）
CV:幽舞越山/鬼頭明里
鳥の妖怪「女娃（じょあ）」。海で溺死した女が鳥へと化身した存在とされる。
基本的には穏やかな人物だが、生前のトラウマからか水と見ると衝動的に小石を放り込んで埋め立ようとする。（「溺れ死んだことを恨み、海を埋め立てるべく石を運んできては海に落とし続けている」という女娃の伝承が元ネタと思われる）
トイレや湯沸かし中の鍋、さらには口内が海とつながっている敖烈の口にまで石を放り込むため、周囲からは危険視されている。絵心が絶望的にない。
ちなみに、こう見えて育児経験もある立派な人妻であり、頭の上に載っているのは精卫の旦那様・海燕(かいえん、日本語版CV:森嶋秀太)。
非人哉オフィシャルアートワークス設定では年齢も誕生日も忘れたとのこと。血液型はAB型
楊戩（ようぜん）
CV:阿杰/三木眞一郎
額の目を合わせて三つの目を持つ「二郎神」。哮天達か九月らは「三つ目兄さん」と呼ばれている。笑顔を絶やさない男前だが主に作業服やミリタリーコートなど普段の恰好は無頓着、そのギャップの差に一度は九月を失望させた。観音とは趣味趣向の違いなどで会うたび争いが絶えない。
額の瞳はレントゲン、プロジェクター、滅菌機能など無駄にハイスペックな機能が付いている。
もふもふした可愛い動物が大好きで、普段はペットカフェを経営。家でももふもふなペットばかりを飼っているが動物アレルギーを患ってしまい、アレルギーともふもふの板挟みと戦っている。
妲己（だっき）
CV:四刀辉彰/三森すずこ
悠久の時を生き、美女に化けて様々な国を落としてきた伝説の妖狐「妲己」。九月の先輩であり、彼女からは「おばあちゃん」と呼ばれている。
人間に合わせて生きる事に疑問に感じて化ける事をやめ、現在は心身の修行のために山奥に隠居中（ただし変身能力そのものは健在）。
本人曰く「今の暮らしで穏やかな心を持った」と言うが、気を損ねると烈火の如き癇癪を起こすほど短気。
龍女（りゅうめ）
CV:叶知秋/上坂すみれ
哪吒の同級生。
観音菩薩の侍女をしていたという伝説上の人物「龍女（りゅうにょ）」で、敖烈のいとこ。
クールなしっかり者に見えて白澤ですら匙を投げるほど勉強できない子。敖烈同様異性の好みが人とズレている。
紅孩児（こうがい）
CV:TK菌/蒼井翔太
三蔵法師と敵対し父親ともども調伏され、後に観音の下で修行を積む事となる牛魔王の息子「紅孩児」。
わかりやすく言うなら「西遊記」の敵キャラにあたる人物。
現在は哪吒の同級生として学校に通っている。
仕事も勉強もできる熱血漢で、いつも哪吒をライバル視している。
白鐸（はくたく）
CV:叮当/梶裕貴
万物の知識に精通するとされる聖獣「白鐸」。
現代では観音大士の家に居候しながら作家(たまに家庭教師)をやっている、半引きこもりの青年。
彼だけは自分が「非人哉という作品のキャラである」ことを自覚しているらしい。
十一月（じゅういちげつ）
CV:李兰陵/岡本信彦
九月の兄の九尾の狐。化ける術、インスタント麺作りが得意。
恋路を応援している妹想いな兄だが、魔が差してちょっかいをかける事もしばしば。
旅行したいが為に豪邸を売り払ったうえに盗まれ、一文なしになって路頭に迷っていた所を九月に嫌々拾われる形で彼女のアパートの居候として住み着いているが、彼女を怒らせては路上生活に逆戻りしている。
他にもアニメに出るかは不明だが哪吒の兄達や四神等、漫画にはこれでもかと多数のレギュラーキャラが登場する。
関連イラスト
関連タグ
1031万聖街…姉妹作品。アニメ版では九月がゲスト出演している。こちらでとコラボアニメがあるが、日本未放送。
マイリトルポニー：日本語吹き替え版にブシロードが関与した繋がり。
声優無法地帯：日本語吹き替え版では一部担当キャストによるアドリブが混ざっている。
