概要
形天、邢天、または形夭、刑夭、邢夭(けいよう)と呼ばれることもある。中国語ではシンティエン(Xingtian)と呼ぶ。
奇書『山海経』によると、黄帝と天帝の座をかけ争ったといわれる妖怪で、闘いの末に力及ばず首を切られ、闘いの舞台であった常羊山に首級を埋められた。
しかし、いかなる執念の成せる業か、両乳を目に臍を口に変え、干(盾)と戚(斧)を手にしたままに闘いを続けたという。
また炎帝神農の臣下であったとの伝承もあり、戦の勝敗が決した際の儀礼を神格化した神であったという説もある。
創作での扱い
- 水木しげる作品
『妖怪《世界編》入門』で、「中国の百鬼夜行」という妖怪の集団の妖怪画に『山海経』の挿絵の姿で描かれている。
また『妖怪画談』などでは北京市の刑場跡に現れ、男を襲ったが、どこからともなく現れた二匹の犬が刑天を追い詰め、駆けつけた兵士の銃撃で退治されたと解説されている。
『4期鬼太郎』のアニメオリジナル回である第102話「凶悪!中国妖怪刑天」においては、封印されていた棺が日本に持ち込まれ、ねずみ男の手によって復活してしまった強力な妖怪として登場。
目玉おやじの元に協力を求めに来ていた、封印の護符を作成できる茶伊那道士を狙い、キョンシーの術で猫娘たちを次々と部下にしてしまうが・・・
続編『SHAMANKING_THE_SUPER_STAR』、およびスピンオフ『レッドクリムゾン』に登場する東一族の東紅紅の持ち霊。
ロボットのようなオーバーソウル「戰車漢(ザンツァハン)」として顕現する。