「フフフフフ…」
データ
概要
『仮面ライダーガッチャード』第29話に登場。
オカルトケミー「ナインテイル」が悪意と結合して誕生した(と思われる)マルガム。
オロチマルガム以来となる、銀色素体のマルガムである。
常に不気味な笑い声の様なものを上げながら浮遊して現状最強の戦力である仮面ライダープラチナガッチャードですら翻弄されるほどの戦闘力を持つ。素体が人間ではなく「お狐様」と呼ばれる神様だったため、ナインテイルの力を最大限に引き出していた。
故に人間の悪意と結合した存在というよりは、超自然的な存在の意志を受けて誕生したという特異な存在であり、アサヒGよりも特殊な個体ともいえる。
その目的は「お狐様」の意志を受け、ガッチャードの力を借りて村の地下深くに眠る温泉を掘り当てさせることである。
容姿
合掌して何かに祈る、あるいは謝っている、お願いしている仕草をした銀色のマルガムの素体に、九尾の狐が張り付くように取り憑いて鎮座している様な容姿をしている。
また背中には紙垂を模したかマントのようなものが生えており、そこから伸びて束になった紙垂が両腕になっている。
このような経緯からなのか、ケミーのモデルを拘束するバンドが胴体と真ん中の太い尻尾部分だけと少なく、ちゃんとモデルの九尾の狐の姿を保っているなど、これまでのマルガムのセオリーに外れた容姿になっているのが特徴。
能力
空中浮遊や幻影などといった九つの特殊能力を使いこなし、舞い散る木の葉のような動きで相手の攻撃をことごとくいなしてしまう。
また、自身と通常空間に特殊フィールドを形成して、いかなる攻撃をもかわすことができる。
活躍
銀杏蓮華の祖母・民子が住む九ツ村で、村の繁栄を諦めかけた村長や、土地の買い叩きを狙う地上げ屋、スターシャイン星野とその弟子・加治木涼を襲撃。足だけ出して生き埋めにする、くくりつけてかかしにするなど気絶させた上で奇怪な姿に変えた上で、密かに温泉が眠っている社の方角を指し示し、村人達にその在処を気づかせようとした。
その後、アトロポスと話していた九堂りんねを襲撃し、駆けつけた宝太郎/ガッチャードと交戦。
常人ではない不可思議な動きで相手を翻弄して攻撃を寄せ付けず、アッパレスケボーの攻撃を軽くかわし、風に紛れて撤退した。
蓮華たちが被害者の隠されたメッセージに気付き、社へ赴くとそれを見計らったかのように赤色の勾玉のような光弾を放って出現。プラチナガッチャードとの交戦を開始すると共に、りんねと蓮華、民子を闇の特殊空間に閉じ込める。
しかし蓮華が勇気を振り絞って、5体のコズミックケミーの力を借り特殊空間を破壊し脱出。
そして、彼女から受け取った5枚のカードを使ってプラチナガッチャードが「プラチナシュートフィーバー」を発動させるも、避けるそぶりも見せずに温泉が眠る岩盤の前に移動。その意図を汲み取ったガッチャードが放った5つのエレメントの力が込められた一撃を喰らい爆散。村人に温泉を発見させることに成功した。
余談
これまで悪意でマルガムになることが多かった中、今回のキュウビマルガムは上述のように温泉を掘って村の繁栄という善意の目的でマルガムになっている。
ただし、その過程で村の不利益になり得る者たち(※)への襲撃事件を起こしてもいるため、彼らへの「悪意」(というか神の祟り?)があったとも考えられる。
※犠牲者の中には少なくとも悪意なく村で活動していた星野(と弟子の加治木)が含まれていたが、これについては公式サイト曰く「シンプルにお狐さまの気に障ったのかもしれませんね…。」とのこと。実際、村の人々を結果的に惑わしてしまったのは事実だし…。
蓮華たちを閉じ込めた特殊空間に現れた大妖怪は登場回を担当した田口清隆監督が声を担当している。
大妖怪の目の素材は田口監督と同じく令和以降のウルトラシリーズの監督の常連で本作にチーフ助監督として参加してる越知靖監督の物が使われている。また越監督によると28話にもとしれっと参加していたようである。
また、変身者が人間でも悪意人形でもない村の守り神であったためか、CVはナインテイルと同じく、青柳氏が担当している。
関連タグ
ギーツキラー:冬映画に登場した、九尾の狐をモチーフにした仮面ライダーをモチーフにした怪人。こちらも九尾の狐をモチーフにしたケミーを取り込んだ、事実上のマルガム(ただし、変身者はキュウビマルガムとは違い完全なる悪意でこの姿となった)。故にこれを連想した視聴者が続出し、キュウビマルガムも「アナザーギーツ」呼びされて放送後にトレンド入りした。