Before
After
概要
登場作品は「真・女神転生if...」で、魔神皇が作り出した魔界の一つ「貪欲界」を支配するボス悪魔、種族は妖獣。貪欲さへの罰として作られたエリアのボスとして、主人公達の物欲(貪欲界3Fの宝箱を開いた数)を吸収して八段階に力を高めるという特別なギミックを与えられている。その宝箱はチェフェイを倒した後に回収しようとしても消えてしまっている。
そのため倒すには無欲に徹するか強いパーティで臨むかのどちらかとなる。
完全な初見殺しではなく、事前にそれとなく「あまたの戦いを勝ち抜いてきたからには勝利へのあくなき欲望と、それを目指す手段としての限りなき物欲があったに違いない⋯だが、それが命取りになろう⋯ここ、貪欲界では⋯」という形で警告が入る。
チェフェイの出典
世界各地の多様な神話や伝承から悪魔を登場させている女神転生シリーズだが、チェフェイという狐の魔物というのはそれらからは見つからず、どうも「桀妃」(けつひ、中国語読みでチェフェイ)がその由来ではないかと推測されている。
「桀妃」とは、中国において殷の紂王と並んで暴君の代名詞とされる夏の桀王の妃である「妺嬉」(ばっき)という女性のことを指す言葉である。美女である末喜に溺れた桀王は彼女に言われるままに放蕩を尽くして国を傾け、最終的に殷に攻め滅ぼされてしまった。つまり、桀王も悪いがそれ以上に末喜こそが夏王朝滅亡を招いた張本人、というわけである。
この桀妃のエピソードは、後世の傾国である妲己、褒姒と関連付けられる。そして悪魔・チェフェイのモチーフである狐は、日本の“玉藻前の伝説”において玉藻前(白面金毛九尾の狐。妖獣タマモとして既にシリーズに登場している)がかつて化けた人間として妲妃、褒姒の名が言及されたことから来ていると思われる。
チェフェイの変化
前述の能力向上に応じて内部的なパラメーターだけでなくグラフィックまでが八段階分用意してあり、尻尾が多いほど能力が高いという妖狐の伝承を反映させているのか第1形態の二尾から始まってパワーアップするごとに尾が増えていく。
幾つかの形態では女性の姿・口調で描かれ、他には中国風の姿や殺生石をモチーフにしたデザインも見られる。
ちなみに別に女性というわけでもないのかSFC版の攻略本ではチェフェイは「彼」と呼ばれている。
第1形態
おまえみたいな 欲の無い人間からは 力がうばえないコーン 力が出ないコーン……
宝箱を1個も開けなかった場合の形態で、二尾の子狐。
破魔、呪殺系が効かないだけでほとんどの攻撃に耐性が無く、ステータスも弱々しい。
最期の言葉も諦めに満ちている。
他の形態は宝石を落とすのに対して、この形態だけ「知恵の香」を落とす。
…やっぱり…ダメだ…コーン……
第2形態
だめだー おまえ 宝箱の中身 取らないんだもーん ぜんっぜん おもしろくなーい
宝箱を1〜2個(PS版では1〜4個)開けた場合の形態。和服に赤い羽織を着た狐のお面をつけた少女で、毬を持っている。尾は三本。
子供の姿の為か、面白いか面白くないかで物事を判断する下魔のような性格である。
第1形態に次いで弱いのは言うまでも無い……が、第4形態と同じく剣攻撃を反射するという特性持ちである。
この為、場合によっては次の第3形態を相手にした方が御しやすいかも知れない。
…だめだー…負けちゃった…つまんない…
第3形態
あなたみたいな 欲の少ない ひかえ目な人って めずらしいわねー
宝箱を3個(PS版では5〜7個)開けた場合の形態。傘の上に乗った煽情的な格好の女性で、尾は四本。
この形態から格段に技の数が豊富になりHPも1000を越え、使用魔法や口調も女性悪魔の雰囲気を漂わせている。
銃撃無効・呪殺を反射する。もっともどちらもボス戦で使うようなものではないのであまり問題は無い。
…あら…負けちゃったわ あたしって ダメね…
第4形態
あーら あんたも結構 欲ばりねー あんまり欲かいってっと ろくなこと 無いわよ
宝箱を4〜6個(PS版では8〜10個)開けた場合の形態。古代中国の女官風の姿で、尾は五本。
特技も含めて物理攻撃を反射する防御相性を備え、強力な単体攻撃魔法も使用してくる。
…あらあら…あたしが 負けちゃうなんて どういうこと…これ…
第5形態
欲にかられた人間が やって来たわ ホーッホッホッホッホ 欲ばりは 欲ばりらしく みにくく死になさぁーい!
宝箱を7か8個(PS版では11か12個)開けた場合の形態。頭部・胴体・足にかけては真・女神転生に登場する妖精センコや妖獣タマモとほぼ同じグラフィック。
違いは尾の数で五尾である(先端を数える限りでは)。
この形態から通常攻撃回数が八回に及ぶことがあり、危険性が増してくる。
防御相性が「銃撃及び電撃反射」のみで、まだ真っ正面から戦えるだけマシではあるが。
こんな人間に 負けるなんて……ま 魔神皇様……すみませぬ……
第6形態
おまえが 欲ばってくれた おかげで こちらも力は十分だ ハーッハッハッハッハッハ!!
宝箱を9〜11個(PS版では13個)開けた場合の形態。殺生石を思わせるドクロマークの石を、七尾の狐の霊体がとりまくというデザイン。
「欲望の右手」という所持マッカを半分にする技をしかけてくる。
またこの形態以降全て剣攻撃反射である。
この為、ここから危険度がうなぎ登りに上がってくる。
…ち 力は 十分であった…はずだ…
第7形態
人間の貪欲さが 我が力となるのだ!!
宝箱を12〜14個(PS版では14個)開けた場合の形態。剝き出しになった骨格に六本の肢を備える巨大な九尾の狐という異形のデザイン。
「欲望の左手」という所持MAGを半分にする技をしかけてくる。戦闘後の台詞より、このあたりからチェフェイも主人公(プレイヤー)の持つ貪欲さに呆れているようだ。
…た たとえ 我に 勝とうとも…その貪欲さ…いつか 身を滅ぼすぞ…
第8形態
きさまのような 貪欲な人間は もはや救いようが無い 報いを 受けるがよい
15個全ての宝箱を開けた場合の形態。頭部、そしてそのすぐ下からまるで血管か木の根の様にうねりながら無数に枝分かれした尾のみが残った巨大な霊体という姿。
剣・ガン反射という驚異の防御相性に、全員に効果のある通常攻撃や呪殺魔法、マカラカーンを所持する強敵である。特にマカラカーンは属性効果のある武器(ヒノカグツチ等)の攻撃も反射させる為、場合によっては自滅させられることもある。
だが、剣技・技・突撃属性を持つ物理攻撃系特技は軽減耐性がありながらも効果があるので、攻撃は仲魔に任せて主人公たちはサポートに徹するのがベストな攻略方法である。
…ま 全く…救われん…