倒す相手は、恐るべき敵 戦国最強牙鬼幻月。
今をときめく若き忍者は、忍びなれども忍ばない!
概要
2014年10月23日に商標公開でタイトルが判明、同年12月27日に簡易公式サイトが開設し概要の公式発表、2015年1月24日に製作発表が行われた。
スーパー戦隊シリーズの第39作目で3作目の『忍者』をテーマにした作品。当初は2015年2月15日よりオンエア予定であったが、報道特別番組の放送により前番組の烈車戦隊トッキュウジャーのオンエア予定が順延になり、同年2月22日よりのオンエアに変更された。
ちなみに2月22日は「ニンニンニン」と読める事から「忍者の日」に制定された。
2016年2月7日のオンエアをもって、全47話で完結。
メインスタッフはプロデューサーに武部直美、メインライターに下山健人。武部作品としては前作に続き和風モチーフ及び特撮TVシリーズメイン初担当ライターの起用となる(但し下山は映画版等の担当経験が複数回あり実写未経験ではない)。またサブプロデューサーに東映アニメーションから異動した若林豪(1クールまで)から柴田宏明(忍びの13より)と、アニメ畑の人材が登用されている。EDダンスの振付けにはラッキィ池田が起用。
「ハリウッド映画のような「トンデモ忍者」を目指す」と製作発表で言われている通り、ギャグ色の強い演出も見られる。
戦士名は『秘密戦隊ゴレンジャー』から丁度40年に当たるためか、『ゴレンジャー』と似通った日本語の色名を使ったネーミングとなっている。
メンバー構成はここ数年の戦隊シリーズの中でも特殊なものとなっており、男性イエローの起用は『魔法戦隊マジレンジャー』のマジイエロー/小津翼以来10年ぶり、ホワイトヒロインは『百獣戦隊ガオレンジャー』のガオホワイト/大河冴以来14年ぶりの起用となる。また、ホワイトとピンクのダブルヒロインは『電撃戦隊チェンジマン』以来30年ぶりとなる。(チェンジマンには黄色がおらず黒が登場していたため、初期メンバーで「赤青黄白桃」の組み合わせは初めてとなる。)
また、初期メンバー全員が従兄弟同士というシリーズ初の設定となるほか「父、孫と三世代にわたる忍者一族」という親族の繋がりも重要な設定として組み込まれている。
また、「忍ばない忍者」「西洋魔法を学んでいる忍者」などのメインライターの師匠筋譲りらしいカッ飛ばした設定も既にちらほら。
ここ3年はブルーが年長者としてキャスティングされていたが、本作は全員が初の平成生まれでキャラの設定年齢も16〜20歳、同じく年長枠になることが多かった追加戦士も22歳設定とやや若めになっている。メンバー全員の祖父である「ラストニンジャ/伊賀崎好天」役には笹野高史氏が起用され、重甲ビーファイターの向井博士以来、実に20年ぶりの特撮ヒーロー作品出演となる。
CMナレーション並びに変身アイテムの声には垂木勉氏を起用。『鳥人戦隊ジェットマン』以来23年ぶりの出演となる。
また、『海賊戦隊ゴーカイジャー』のようなクロスオーバー前提のお祭り作品ではないのだが、ゴーカイジャーに近い程にクロスオーバーを積極的に行っており、過去に活躍した東映特撮の忍者戦士とクロスオーバーを果たしている。
その為、事実上の忍者版のお祭り作品ともなっているのが本作の特徴。
あらすじ
かつて史上最強の忍者とうたわれたラストニンジャこと伊賀崎好天によって封印された牙鬼幻月率いる妖怪達が蘇った。
好天の息子である伊賀崎旋風がかまえる忍術道場で技を磨いた5人の孫達が、祖父の遺志を継ぎニンニンジャーとして戦う。
登場人物
初期メンバーは全員が従兄弟同士(赤白の2人が兄妹)という設定。
呼称表
が\に | 天晴 | 八雲 | 凪 | 風花 | 霞 | キンジ | 旋風 | 好天 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
天晴 | 俺 | 八雲 | 凪 | 風花 | 霞 | キンちゃん | オヤジ | じいちゃん |
八雲 | タカ兄 | 俺 | 凪 | 風花 | 霞姉 | キンジ | おじさん | じいさん |
凪 | タカちゃん | やっくん | 僕 | ふーちゃん | 霞ちゃん | キンさん | おじさん | おじいちゃん |
風花 | お兄ちゃん | やっくん | 凪 | 私 | 霞ちゃん | キンジさん | お父さん | おじいちゃん |
霞 | 天晴くん | 八雲くん | 凪ちゃん | ふーちゃん | 私 | キンジさん | おじさま | おじいさま |
キンジ | 天晴坊ちゃん | 八雲坊ちゃん/ヤッキー | 凪坊ちゃん | 風花お嬢ちゃん | 霞お嬢ちゃん | あっし | 旋風様 | 好天様 |
旋風 | 天晴 | 八雲くん | 凪くん | 風花/風花ちゃん | 霞ちゃん | キンジくん | 俺 | 父さん/じいさん |
好天 | 天晴 | 八雲 | 凪 | 風花 | 霞 | キンジ | 旋風 | わし |
- ニンニンジャー関係者
天晴・風花の父。他3人の伯父(叔父)に当たる。
ラストニンジャと謳われる、メンバー全員の祖父。
ニンニンジャーの巨大戦力。
ライオンハオージョウの精霊。
カラクリ技師の少年。
各話リスト
話数のカウントは「忍びの○」で統一されている。
音楽
オープニングテーマ
作詞:及川眠子/作曲・編曲:佐藤晃/歌:大西洋平
エンディングテーマ
作詞・作曲:奥田もとい/編曲:Funta7/歌:伊勢大貴/振り付け:ラッキィ池田
挿入歌
- ギンギラニン!ニンニンジャー
作詞:桑原永江/作曲・編曲:佐藤晃/歌:大西洋平
- 忍ばず わっしょい!シュリケンジン
作詞:高取ヒデアキ/作曲:山下康介/編曲:籠島裕昌/歌:高取ヒデアキ&宮島咲良/演奏:Z旗
- スターニンジャー☆パーリナイッ!!
作詞:マイクスギヤマ/作曲・編曲:伊藤翼/歌:鎌田章吾
- 高めろ!忍タリティ!!
作詞:坂井竜二/作曲:城戸紘志/編曲:水島康貴/歌:高橋秀幸
- 忍んでる場合じゃない!!
作詞:森由里子/作曲・編曲:佐藤清喜/歌:谷本貴義
- 超絶ライオンハオー!
作詞:坂井竜二/作曲・編曲:宮崎誠/歌:山形ユキオ
別バージョンとして「超絶ニンニンジャーVer.」も存在。
- ジライヤ
作詞:山川啓介/作曲:鈴木キサブロー/編曲:戸塚修/歌:串田アキラ
『世界忍者戦ジライヤ』OPテーマ。第34話で使用された。
- SHI・NO・BI '88
作詞:山川啓介/作曲:鈴木キサブロー/編曲:戸塚修/歌:串田アキラ
『世界忍者戦ジライヤ』EDテーマ。第34話で使用された。
- Hi-Dee-Hoo! シュリケンジャー
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:三宅一徳/歌:高取ヒデアキ
シュリケンジャーのテーマソング。第43話で使用された。
キャラクターソング
- Shooting Star
作詞:多和田秀弥&大西洋平/作曲・編曲:伊藤翼/歌:キンジ・タキガワ(CV:多和田秀弥)
- Take it easy
作詞:大西洋平/作曲・編曲:川島弘光/歌:加藤・クラウド・八雲(CV:松本岳)
- License A Go Go!
作詞:坂井竜二/作曲:本田光史郎/編曲:睦月周平/歌:松尾凪(CV:中村嘉惟人)
- ほの風あした花
作詞:藤林聖子/作曲:小野貴光/編曲:宮崎誠/歌:伊賀崎風花(CV:矢野優花)
- 闇夜ノ月
作詞:森由里子/作曲:小野貴光/編曲:新井理生/歌:十六夜九衛門(CV:潘めぐみ)
余談
2015年はカクレンジャーから21年、ハリケンジャーから13年経っていることから、恐竜と同じく約10年前後の周期で忍者がモチーフになっているのではないか、と推測するファンも多い。
また「NINKU-忍空-」がアニメ化してから20周年となる他、昨年某忍者漫画が完結するも未だ興奮冷めやらぬ中、ピザ好きの亀忍者の新作実写映画が公開したり、某サイバーパンクニンジャ小説がまさかのアニメ化など、ちょっとした忍者ブームが起きている。
戦う敵が妖怪なのはこのゲームの影響という推測もあるが、初代忍者戦隊も妖怪と戦っており、そう言った意味では原点回帰とも言える。また、直近の和風戦隊である侍戦隊シンケンジャーの敵である外道衆も妖怪がモチーフであるため「和風戦隊の敵=妖怪」の図式は伝統と言える、かもしれない。
過去の忍者スーパー戦隊にはどちらも桃は登場しなかったため、桃色の忍者は本作が初めてとなる。
ちなみにカクレンジャーの主題歌「シークレット カクレンジャー」の歌詞の一節には、忍者一番刀の一部待機音声によく似た「あれはなんなんじゃ なんじゃ なんじゃ ニンニンジャ ニンジャ (ニンジャ)」というフレーズがあったりする。
また初期メンバーが兄弟+従兄妹同士、司令官クラスが祖父+父(伯父)である事から、マジレンジャーに続く四代目身内戦隊でもある(ただし他と違い「兄弟戦隊」ではない)。
むしろ婿養子とかがいない分、血族密度は高い方かもしれない…と思ったが追加戦士で赤の他人が加わったのでやや薄まった。
4月12日にシリーズ40周年を記念して、ニンジャレッドことサスケとハリケンレッドこと椎名鷹介が出演。→春のニンジャ祭り!
10月18日には『世界忍者戦ジライヤ』から磁雷矢こと山地闘破が出演。
さらに2015年最後の放送となる12月27日にはシュリケンジャーが出演と、過去作からのゲストが次々と参上した。
また11月22日には八雲(アオニンジャー)の魔法使い設定に合わせ、マジイエローこと小津翼が八雲の魔法学校の先生(臨時講師)として出演している。
ちなみに、ニンニンジャー達の姓は忍者に関わりの深い実在の人物に由来する。
- 「本家筋」に当たる伊賀崎家→伊賀流忍術49流派の開祖と謳われる伊賀崎道順
- 百地霞→伊賀の代表的な上忍・百地三太夫
- 加藤クラウド八雲→上杉謙信に仕え、身軽さで名を馳せた「飛び加藤」こと加藤段蔵
- 松尾凪→「実は忍者だったのでは?」と言う疑惑が囁かれる俳聖・松尾芭蕉
- キンジ・タキガワ→甲賀出身で甲賀忍者の頭目説もある織田四天王の一人滝川一益
内容についてだが、
- 戦闘前の名乗り
- 怪人は爆発四散
と言ったシリーズお馴染みの要素に加え、
- ニンジャが出て(妖怪を)殺す
- WASSHOI!(公式サイトにもローマ字で書かれている)
- 首領とナラクの中の人が同じ
- 怪人は邪悪なソウルが憑依することで生まれる(人ではなく物にだが)
……等の某ニンジャ小説を髣髴とさせる要素にヘッズ達がニンニンジャリアリティショック(NNRS)になりかけたり、
など序盤から型破りな要素、展開が多く、戦隊の中でも屈指のお祭り作品と言われる。
春休み合体スペシャルでは、進ノ介やベルトさんが急性NNRSを起こしかける一方、アカニンジャーとキニンジャーのキスや怪人の「忍べよ」等ニンニンジャーネタが豊富で、ドライブ勢に二度も逮捕されるアクシデントがあったものの、身代わりの術でドライブの攻撃をかわしたり牢屋からあっさり脱獄したり天晴が終始余裕そうな態度を崩さなかった事などから、「ニンニンジャーが優秀に見える」と意外な評価を受けた。
実家が爆発するところまで見て
面白い作品を勧めたはいいが、切られそうになっている時に面白くなるポイントを強調し、視聴継続を促すワード。元は面白くなるポイントが遅くに来る『魔法少女まどか☆マギカ』において、「まどかが変身するまで見て!」とファンが言った事に由来し、対義語となるのがこのワードというわけである。
ニンニンジャーの場合は実家が開幕数秒で爆散する為、最初から面白いので見ろという意味合いとなる。
ちなみに過去の戦隊でも第1話で主人公ゆかりの場所が爆破という展開が見られ、秘密戦隊ゴレンジャーでは基地が爆破され、海賊戦隊ゴーカイジャーではスナックサファリが、後輩となる機界戦隊ゼンカイジャーではたこ焼き屋が爆破されている。
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烈車戦隊トッキュウジャー ← 本作 → 動物戦隊ジュウオウジャー