妖怪ユキオンナ
ようかいゆきおんな
「うらやましや~……いかにも、私は妖怪ユキオンナ~…季節外れだと言うのに、(有明の方に)無理難題を押し付けられたのだ~……。肝試しなどで遊んでいる無邪気さが、うらやましや~……全て凍らせてやる~……!!」
「格なる上は、真夏でも全てを凍り付かせてやる~!」
十六夜九衛門の手によって、有明の方が使用していた「かき氷器」に牙鬼幻月の邪気が宿る封印の手裏剣が刺さった事で変化した、古来の「雪女」の伝承を受け継ぐ女の妖怪。
原典通り、凡そ温もりの感じられない白い肌に純白の着物と言うテンプレな雪女の姿をしているが、両肩や腰の部分には元になったかき氷器の意匠が見受けられる。
性格は至って陰鬱且つネガティブで、あらゆる物(者)を「うらやましや~」と羨み、冬の妖怪である自身が夏に生み出されてしまった事を「季節外れ」と恨めしがる等、劇中での立ち振る舞いは雪女と言うより幽霊と言った方が適切な印象を受ける(※まぁ登場回の内容が肝試しだったから仕方無いと言えば仕方無いのだが……)。
かき氷器から誕生した雪女らしく、その能力は腰部に付いているかき氷器のハンドルを回し、削り出した細かい氷の粒を吹き付ける事で人間を氷漬けにすると言う物。
その冷気の威力は高く、ニンニンジャーの「シュリケン忍法・火炎の術」も鎮火してしまう強力なかき氷攻撃を繰り出し、絶対に砕けない氷河ナギナタ「氷天下」を武器としている。
劇中で本人も嘆いていた通り、誕生したのが夏場だった為にニンニンジャーも多少苦戦すれど決して倒せぬ相手ではなかったが、もし誕生していたのが真冬だったらその能力を十全に活かしてニンニンジャーを寄せ付けぬ強敵になっていた事は想像に難くない。
また、集める恐れがニンニンジャーの恐れだった点から、彼女は打倒も視野に入れた対ニンニンジャー用の妖怪だった可能性も有る。
霞の弱点が「幽霊」と知り、ニンニンジャーの男性陣は彼女を驚かせるべく忍者肝試しを企画。その為に6人は何処かの学校へ向かうが、その場所にユキオンナは潜伏していた。
肝試しに興じるメンバーの内、凪と風花を除くニンニンジャー達を次々と氷漬けにしていき、或る教室に来た2人も同様に氷漬けにしようと襲い掛かる。キニンジャーやシロニンジャーと闘うが自身は物ともせずに圧倒し、そのままシロニンジャーも氷漬けにしてしまった。
残るキニンジャーも氷漬けにしようとするも、1人奮闘するキの「都会砂漠の術」による幻覚に惑わされ、そのまま取り逃がす。一方、戦いの中で霞は身代わりの術で凪の成長を窺っていた。
その後、氷漬けになっていた他の4人をキと霞の2人が発動した火炎の術で溶かされた為、此処にニンニンジャー全員が集結。ジュッカラゲ達と共に迎え撃つも全滅させられ、更に最大パワーで放った自身の冷気もモモニンジャーの「超火炎の術」に破られてしまい、続くキニンジャーの「熱々バーベキューの術」による幻覚に苦しめられた所へ、超絶化したアカ、モモ、キの「サマー忍烈斬」を受け、「季節外れな物悲しや~!」と叫んで敗北。
直後に九衛門の肥大蕃息の術によって上記の台詞と共に再生巨大化すると、対するライオンハオー、シュリケンジンドラゴ、バイソンキングの3体を冷気で雪だるまにしてしまう。だが、雪だるまの中で3体が覇王シュリケンジンに合体した為に形勢は逆転し、為す術も無く覇王アッパレバスターを喰らって「夏休みを満喫してうらやましや~!」と言う断末魔と共に爆散した。
尚、霞の言った弱点は最初から敵を炙り出すための作戦に過ぎず、本当の弱点は分からずじまいであった(※本人曰く「今度は青く澄んだ海が怖い」)。
ユキオンナの敗北後、有明の方は「日本の妖怪は使えない」と判断し、ヨーロッパで活動する「助っ人モンスター」を呼び寄せる事を決意。その後、何処かの空港で黒装束の3人組が降り立つのだった……。
彼女が登場した忍びの23から27まで、サブタイトルに夏休みスペシャルと銘打たれる事となる。
本編に登場した一般妖怪の女怪人は妖怪フタクチオンナとこのユキオンナの2体だけ(※それ以外も含めれば忍者スズメバチを入れて3体)である。
声を演じた斎藤女史は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となり、ニチアサではそれから5年後に『仮面ライダーセイバー』にてメデューサメギドの声を演じている。
手裏剣戦隊ニンニンジャー 牙鬼軍団 妖怪(ニンニンジャー) 雪女
ユキオンナ:『忍者戦隊カクレンジャー』に登場した偉大な先輩。
コオリワルド:『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場した氷を操る能力を持つかき氷機モチーフの後輩(ただし、こちらは男性怪人)。
レティ・ホワイトロック:雪女繋がりの東方Projectのキャラ。