「勝算はありません……。でも、負けはしません!」
演:山谷花純
概要
モモニンジャーの変身者で、ラストニンジャこと伊賀崎好天の孫達の1人。
常に丁寧な口調で喋る。従兄弟達の内、年下の松尾凪や同じ女性戦士の伊賀崎風花に対しては「ちゃん」付けで呼び、伯父の伊賀崎旋風は「おじさま」、好天は「おじいさま」と呼ぶ。
また、加藤・クラウド・八雲とは同年齢だが、彼から「霞姉」と呼ばれていることから、彼よりもわずかに誕生日が早いことが分かる。
つまり、ニンニンジャーの中で伊賀崎天晴に次ぐ年長者である。
天晴と同じく、ラストニンジャである祖父のことをとても尊敬しているようであり、彼が指導をするかしないかで2人して一喜一憂する場面も見られた。科学者を目指したのも、元々は祖父の「宇宙人とコンタクトした」という話に感激したのがきっかけである。
現役の大学生(工学系の学部である模様)で、科学を研究しているなど理知的な大人の女性だが、イタズラ好きな一面もあるなど、様々な側面を併せ持つ。
また、割と容赦・遠慮のない性格で、にこやかな笑顔で鋭い毒舌を吐くことも多々ある。
キンジ・タキガワも含めたニンニンジャー全員(風花は生身でだが)が超絶変身を一度は経験している中、霞のみライオンハオーに認められたにもかかわらず変身拒否している(本人曰く「スタイルが合わない」ため)。しかし、ファイナルライブツアーでは超絶変身している。
人物
年齢・性格の面からチームのまとめ役を担当することが多いが、彼女の真価はむしろ「策士」としての一面にある。
二度も妖怪を言葉巧みに罠にはめている(そのうちひとつについては後述)ほか、作戦立案もよく担当している。
一時は視聴者から「完璧超人ではないか?」とさえ言われていたが、番組後半には牙鬼萬月の実力を見誤り作戦を打破されるなど、失敗するところも見られるようになった。
最も19話の時点で獅子王から「頭はキレるようだが、動きを理解する前に叩いちまえば一ころだ」と評価されて一蹴されており彼女が完璧超人ではないのは早い段階で設定されていたようではある。
発明品
先述の通り機械や科学関連の知識に堪能であり、劇中で様々なメカなどを発明している。
- 第5話では風船で牙鬼幻月の幻を作り出す能力を持つ妖怪ウンガイキョウに対抗するため、「カラクリ忍アンテナ」で幻月の幻を消し去った。
- 第11話ではオトモ忍の心情を翻訳する「カラクリ忍ほんやく〜」なるメカを発明し、シノビマルの気持ちを皆に伝えた。
- 第12話では冒頭からシュリケンジンとバイソンキングが構造上合体可能である事を突き止め、同話終盤では合体忍シュリケンの力により、2機は見事に合体を果たした。
余談
苗字の由来は伊賀の忍者として有名な「百地三太夫」か。
ちなみに初代忍者スーパー戦隊である忍者戦隊カクレンジャーには、そのものズバリ「百地三太夫」を名乗る人物が登場しており、彼もピンクの着物に身を包んでいたため一種のオマージュであるとも取れる。しかし三太夫の人物像としては「お調子者だが確かな実力を備えた後見人」というキャラクターであり、その辺りはむしろ祖父《好天》を連想させる。
名前は他のメンバーと同じく気象現象から名づけられているが、役名と演者の名前の読みがどちらも「かすみ」という現象が起こっている(偶然か狙ったかは不明)。また、戦隊ヒーロー(かつ忍者スーパー戦隊)の先輩にあたる電光石火ゴウライジャーこと霞兄弟とは、姓と下の名の違いはあるが同じ「霞(かすみ)」という共通点を持つ。
「カラクリ忍ほんやく~」の元ネタは、『科学戦隊ダイナマン』における、ダイナピンク / 立花レイの夢=「動物と会話できる装置を作る」こと のオマージュと思われる。
また、祖父の好天は同じく忍者であるダイナブラック / 星川竜の夢でもあった「宇宙人と交信する」ことに成功し、UFOマルを開発している(ダイナブラック自身は、呼んだUFOに窮地を救ってもらったエピソードがある)。
上記の通り毒舌と取れる発言に加えて、「口が達者で卑怯な相手を逆に欺いて、騙したのではなく手玉に取っただけと言い放つ」「敵の特殊能力を把握するため、猪突猛進な仲間を何の説明もなく平然と実験台として送り出す」といった言動を行ったため、「ニンニンジャ―で最も怒らせてはいけない人物」かつ「戦隊に腹黒ヒロインが現れた」と、視聴者に畏怖と驚きを与えてしまった。
彼女の性格設定もまた、あちこちぶっ飛んでいる『ニンニンジャー』だからこそ……ということなのだろうか?
追加戦士込みで6人いるニンニンジャーの中では他の4人にはキャラソンがあるのに自分は天晴と共にキャラソンがないという憂き目に遭っている。
演者について
演じる山谷花純は、宇宙刑事シャイダー NEXT GENERATIONでヒルダ・ゴードン役、「仮面ライダー×仮面ライダー ウィザード&フォーゼMOVIE大戦アルティメイタム」で小牧留美役を演じており、18歳にして東映特撮3大ヒーロー作品全てに出演を果たした。
また『人狼ゲーム』シリーズの『人狼ゲーム・プリズンブレイク』では、霞とは真逆の恋人に裏切られた高校生のギャルを演じた。その際には『ニンニンジャーVSトッキュウジャー以来となるトッキュウ3号 / ミオ役の小島梨里杏との再共演を果たし、後にルパンブルー / 宵町透真を演じる濱正悟ともこの時点で顔を合わせている。
その他、沢尻エリカ主演ドラマ『ファーストクラス』でも、霞に似たような毒舌キャラを演じている。