概要
迅雷流きっての手練であり、また跳ね返り者として知られた霞兄弟の弟。兄の一甲を「兄者」と呼ぶ。
迅雷義塾牙忍科第505期生で、年齢は21歳。名前はクワガタムシに由来(漢字にすると"鍬"形虫)。
人物
優しさを見せる兄とは違い、少々喧嘩っ早く、迅雷流への誇りが強い男。本編ではやや堅苦しい口調で話しており、後述のアバレンジャーVSハリケンジャー以降の作品では軟派な性格になっている。
当初はハリケンジャー達疾風流を見下し、忍者の最終奥義である「アレ」入手の為ならば手段を選ばぬ男であった一方で、兄を非常に尊敬しており、「アレ」入手の為にお互いが殺し合う必要を迫られた際も一貫して兄と戦う事を躊躇っているなど、兄への情を捨て切れない男として描かれている。こうした背景には憎しみや怒りを煽らせる父・霞一鬼の教育が影響しており、唯一の味方が兄ただ一人だった為なのである。しかし、そんな父親でも彼には大きな存在に見えていたようだ。
兄が凶暴化した理由が自分に切らせる為だったと知ると、兄を元に戻すべく、和解したハリケンジャー達と共に事態の解決に奔走。元に戻った兄との絆もより強固なものとなった。
それでも迅雷流への誇りの強さは健在で、落雷騒ぎをゴウライジャーの仕業だと疑われていた際には激昂しており、騒ぎの張本人である雷忍者ウナダイゴが迅雷流の忍法を模倣して作り上げられた事を知ると本家本元の意地を見せつけて勝利した。真面目すぎて世間の感覚とはズレている面があり、巻之二十六で七海に惚れてしまった際に可愛い動物をプレゼントすれば喜ぶかもしれないというハリケンジャーからのアドバイスを受けて乳牛をプレゼントしようとした。
一鬼の呪縛を乗り越えた一甲と違い、轟雷神改修の一件や迅雷流復興への拘りが強い余り、魔剣「鬼雷丸」を手にしてしまうが、ハリケンジャーに拘りを貫き通せと背中を押された事で自己流の「鬼雷爆撃波」を習得。ようやく一鬼を乗り越えてみせたのだった。
作中では、野乃七海/ハリケンブルーといい雰囲気になっている、⇒蒼青
『アバレンジャーVSハリケンジャー』では交際しており、共に任務でスペインに渡った。
『忍風戦隊ハリケンジャー 10YEARS AFTRER』ではホストになっている。
女性に迫られて困惑していた10年前とは大違いなチャラ男と化しており、作中ではJUN烈の歌手となった一甲をコキ下ろす場面もあった。本人曰く、ロクでもない10年だったとのこと。しかしながら忍術の腕は衰えておらず、シノビメダルに発信機を仕込んでジャカンジャ残党の居場所を探知する有能さを見せた。
前作の大神月麿の特徴を一部受け継いでいる(主人公のレッドを差し置いて恋愛フラグを立てていくサラサラヘアのクールなイケメンで、その恋愛フラグが未遂に終わるなど)。
その他
『非公認戦隊アキバレンジャーシーズン痛』では、ハーデズキンに洗脳され、ジャカンブルー/ポセイドムとして登場。
しかし、アキバレンジャーの説得で、正義の心を取り戻した。
余談
彼を演じた姜暢雄氏は、後に『仮面ライダーアマゾンズ』にて御堂英之助/仮面ライダーアマゾンネオアルファを演じ、スーパー戦隊シリーズと仮面ライダーを両方演じた俳優の1人になった。
また、少年時代を演じた土屋シオン氏も後に『仮面ライダーフォーゼ』にてJKを演じているため、双方仮面ライダーに出演経験を持つことになる。
兄役の白川裕二郎はガオブラック/牛込草太郎役の酒井一圭氏と純烈というグループで活動しているが、音楽活動&ハリケンジャーとガオレンジャーの共演繋がりでいえば、姜氏もガオシルバー/大神月麿役の玉山鉄二氏と、2006年に映画「NANA2」で本城蓮と一ノ瀬巧役で共演している(共に、同じバンドグループのキャラクターであるながら、韓国系である共通点を併せ持っている)。
ハリケンジャー放送から20年を迎えた2022年には『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』にて黒岩監督/忍風鬼を演じる。同作の怪人ヒトツ鬼は歴代戦隊をモチーフとしているが、奇しくも『モチーフ元の戦隊を演じた俳優がその戦隊をモチーフとした怪人になる』という珍しい事例となった(恐らく、ハリケンジャー放送20周年を記念した人選と思われる)。