緑の光弾!天空忍者シュリケンジャー参上!
CV:松野太紀(『ハリケンジャー』、『ニンニンジャー』) 、橋本仰未(『10_YEARS_AFTER』)
スーツアクター:三村幸司(『ハリケンジャー』)、田中宏幸(『10_YEARS_AFTER』、『ニンニンジャー』)
概要
『忍風戦隊ハリケンジャー』に登場する緑の宇宙統一忍者流翼忍で正式名称は天空忍者シュリケンジャー。
その名乗り口上で示した通りの緑のスーツとヘルメットが特徴的で普段はスーツの上に裃状のアーマーを羽織っており、このアーマーは敵の衝撃波やビームを吸収してスーツ用のエネルギーとして蓄える役割とスーツのパワーを抑えるためのリミッターとしての役割を併せ持っている(と言うのも通常時からスーツ本来のパワーで活動するとエネルギーの消耗が激しく、更には有り余るパワーで無用な破壊を招いてしまう危険性を孕んでいるのである)。
変身者
千の顔を持つ男の異名通り、様々な人物に変装し、その素顔は不明。
変身時は化身がシュリケンボールで変身するスタイルだが巻之二十三・二十八でシュリケンボールを使わなくてもシュリケンジャーに変身したのでシュリケンボールを使っての変身は気合を入れるための様子。
変身している状態でも飲食可能であり、巻之二十七では焼き鳥をほおぼっていた。
変装の達人ではあるも素が出ることがあり、これが身バレに繋がることもあった。
人物
英語混じりで話し、気障で陽気な人物。そんなコミカルな一方で忍者としての矜持は高く、時に冷徹な面も見られる。
戦闘スタイル
忍風戦隊ハリケンジャーや電光石火ゴウライジャーのように生物モチーフはなく、マスクは十字手裏剣がモチーフ。
疾風流と迅雷流の両方の忍術を極めている故、その実力はハリケンジャーとゴウライジャー以上でバットにもなるシュリケンズバットを用いての剣術と野球忍法を得意とする。
ファイヤーモード
悪辣な相手に対する怒りが頂点に達すると、羽織っている重いアーマーを脱ぎ捨て大逆転・フェイスチェンジの掛け声と共にヘルメットのゴーグルを回転させ、ファイヤーモードにパワーアップ。
この形態になることでスーツの力の全てが解放され、野球忍法を最大限に発揮することが出来る。
ちなみに喋り方も基本形態から一転して、江戸っ子口調になる。
各化身
その姿は歴代スーパー戦隊シリーズに出演したことのある俳優が演じており、変身後の声は共通して、松野太紀が演じる。
変身前の変装した姿を演じた俳優は以下の通り。
変装した姿 | 俳優 | 巻之 |
---|---|---|
柿生太郎 | 大柴邦彦(電磁戦隊メガレンジャー・メガレッド) | 二十三 |
鼓六平 | 西岡竜一朗(救急戦隊ゴーゴーファイブ・ゴーレッド) | 二十四・最終巻 |
三崎和也 | 松風雅也(電磁戦隊メガレンジャー・メガブルー) | 二十六・最終巻 |
羅門勇作 | 藤敏也(地球戦隊ファイブマン・ファイブレッド) | 二十八 |
橋本善成 | 増島愛浩(激走戦隊カーレンジャー・ブルーレーサー) | 三十四・最終巻 |
滑川数馬 | 岸祐二(激走戦隊カーレンジャー・レッドレーサー) | 三十五・最終巻 |
坂木鉄平 | 和泉宗兵(未来戦隊タイムレンジャー・タイムイエロー) | 三十九 |
浜田三平 | 能見達也(五星戦隊ダイレンジャー・シシレンジャー) | 四十二・最終巻 |
菊池丈 | 宍戸勝(超力戦隊オーレンジャー・オーレッド) | 四十四・最終巻 |
列堂 | 大葉健二(バトルフィーバーJ・バトルケニア、電子戦隊デンジマン・デンジブルー) | 四十五 |
変身ポーズは変身前の俳優がかつて演じていた各戦隊での変身ポーズや名乗りポーズをアレンジしたものだが、大葉健二のみ『宇宙刑事ギャバン』の蒸着のポーズをとっている。これは大葉曰く「バトルフィーバーには決まった変身ポーズがなく、デンジマンは指輪で変身するためにボールで例えられないから」との事。
なお、アンパンを食するシーンがあるが、これはデンジマンのネタになっている。
ゲスト以外では巻之二十七では椎名鷹介と尾藤吼太、巻之三十六では霞一甲にそれぞれ変装し、巻之四十一では吼太に再び変装した。
最終話ではホームランそば朱里軒でシュリケンジャーゲストの大半が総集結し、従業員がシュリケンジャーであることを匂わした。
装備
緑色の小さなボール。シュリケンジャーへの変身アイテムであり、武器でもある。
シュリケンジャーの主な武器となる刀。ファイヤーモード時にはバットになる。鞘の石突部分はマイクになっており、音声入力によって様々な技を発動できる他、通信機にもなる。
「シュリケン’sバット」であり、シュリケン「ズバット」ではない。多分。
6人のシノビメダルを集めて入手した三味線型の武器でリボルバーマンモスの召喚の他、ガンモードとしても使用可能。
各々の刀を合体させて使用して演奏する。ハリケンジャーとゴウライジャーは専用のバチで文字通り三味線の音を鳴らすが、シュリケンジャーはメダルによってエレキギターの音を鳴らす。
必殺技は衝撃波を次いで大ダメージを与える「衝撃波六重奏」とビクトリーガジェットとの同時攻撃「最強奥義・天風雷撃波」。「10 YEARS AFTER」ではビクトリーガジェットと合体した「六重連ファイナルガジェット」を披露。
必殺技
- 冷凍剣
シュリケンズバットの刀身から冷凍エネルギーを放つ。
ハリケンジャー達を凍らせて一時的な仮死状態にし、宇宙サソリを切除した。解凍は解凍剣で行う。
- プラズマ剣
シュリケンズバットの刀身からプラズマエネルギーを放つ。
- ファイヤー剣 / 火炎剣
シュリケンズバットの刀身から火炎放射を放つ。通常時とファイヤーモード時では、技名が異なっている。
- 翼忍剣技・天空斬
宙返りからシュリケンズバットでの斬撃を決める。
- 天空秘打・素振り斬り
『10_YEARS_AFTER』で披露、バットを振りかぶるようにシュリケンズバットで薙ぎ払い、袈裟斬りで止めを刺す。
- 超忍法・秘打千本ノック
シュリケンズバットで無数のボールを打ち、相手をめった打ちにする。
後に『アメトーーク』のスーパー戦隊大好き芸人回で野球仮面がこれを使用した。
- 超忍法・分身魔球
分裂するボールを投げつけて攻撃する。
『10_YEARS_AFTER』ではハリケンレッドとの合体技「ダブル分身魔球」を披露。
- 超忍法・空駆け
元々は疾風流の空忍が使う技。ハムスター館長がシュリケンジャーの出自に疑念を抱く切っ掛けとなった。
- 影の舞
『ゴーカイジャー』にてバスコ・タ・ジョロキアの力で実体化したシュリケンジャーが使用。
ゴーカイグリーンに大ダメージを与えた。
『10_YEARS_AFTER』では6人全員で発動する「超忍法・六人影の舞」を披露。影の色がそれぞれのパーソナルカラーとなっている。
シュリケンジャー専用のカラクリ巨人(巨大ロボット)。ヘリコプター型のシノビマシン形態からカラクリ巨人形態に変形する。
その正体と最後の活躍
その正体は最後まで明らかにならなかったがハリケンレッド同様に空忍科専用の技も使用していることから、日向無限斎は10年前に突如失踪した忍風館・空忍科の「ハリケンジャーに一番近かった男」ではないかと推測しており、日向おぼろと顔見知りの可能性が示唆されている。
終盤、仕えていた主である御前様=覚羅が奮闘虚しく命を落としたことで鷹介たち5人がそのショックから立ち直れない中、覚羅の意思を組んで5人を叱咤激励する。
そんな中、人々から生体エネルギーを吸い取っていたサタラクラを迎え撃つことになるが、そこに仇敵サンダールが現れる。
怒りを露わにしながらサンダールに挑むシュリケンジャーだったが、その実力を前に返り討ちに遭ってしまう。
満身創痍になりながらも5人に忍者の使命を伝えるが、仮面を割られて素顔を暴かれたサタラクラが怒りのままに巨大化。
「天空忍者、シュリケンジャーの力…今こそ見せてやるっ!」
天空神で特攻をかけたシュリケンジャーは我が身を犠牲にサタラクラを討ち取った。
「御前様の仇を、この星を、未来を…!
頼むぞ、ハリケンジャー!頼むぞ、ゴウライジャー!」
遺影も飾られたのだがその後の生死については作品によって扱いが異なっている。
その後のシュリケンジャー
爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー
終盤での邪忍イーガとの決戦でリボルバーマンモスと共に駆けつけて援護を行い、「地球の平和を乱す奴がいる限り、ミーはいつでも現れるのさ。」と言い残して去っていった。
生存していたのか、一時的に蘇生したのかは不明。
海賊戦隊ゴーカイジャー
ハリケンジャー、ゴウライジャーのメンバーと共にレジェンド大戦に参戦。生存していたのか一時的な復活だったのかは定かではないが、この戦いでは彼の他にも既に死亡した戦士が複数登場している。
10YEARSAFTER
「我こそは、忍者の中の忍者!」
本作では明確に死亡している扱いになっているため、かつて戦っていた本人は登場しない。
鷹介を慕う少年・天界が「伝説の後継者」になる決意をしたことでシュリケンジャーのシノビメダルに選ばれ、彼がシノビチェンジ。
ハリケンジャー、ゴウライジャーと共にジャカンジャと戦った。
名乗り口上も変わり、「我こそは忍者の中の忍者」と和訳になった。
手裏剣戦隊ニンニンジャー
忍びの43に登場。天界ではなく、初代の声で登場している。英語交じりの口調や変装(忍装束姿の伊賀崎旋風に変装した)も健在であった。
「忍者の名誉を守る会」の会員となっており、冬期講習の講師として現れ、ニンニンジャーたちと共に妖怪フダガエシと戦った。
彼が去った直後、ニンニンジャーと牙鬼軍団の最終決戦が繰り広げられることとなる。
ちなみにそのコードネームとマスクが十字手裏剣型であることから松尾凪に「ミドニンジャーっぽいね」と言われて即座に訂正していたのだがまさかその後本当にミドニンジャーが現れることになるとは当時誰も思ってなかったであろう。
今回の登場は、松野が出演した『デジモンセイバーズ』のプロデューサーだった柴田宏明が『ニンニンジャー』の担当になったので、松野が柴田に懇願して実現したという。
彼に変装された旋風も忍びの45でアカニンジャーに変身した。
スーパー戦隊最強バトル!!
BATTLE1で惑星ネメシスに招待されたばかりの朝加圭一郎の側を大剣人ズバーンやニンジャマンと共に通り過ぎて行ったり、カグラや梅盛源太の後ろにいるが確認できる。
トーナメントでは『変化球チーム』に振り分けられ、ニンジャマンやシグナルマンと組んで『怪力チーム』(グリーンサイ、ガオブラック、ボウケンイエロー)と戦ったが、グリーンとブラックによって3人纏めて抑え込まれた処へバケットスクーパーを受けて生き埋めになり、出現したジェムをイエローに取られて敗北。別れの挨拶をして3人共姿を消した(恐らくリタによって地球へ帰されたと思われる)。
なお、変身後のみの登場で声も別人だが、英語混じりの口振りから初代の可能性が高い。
余談
劇中では最後まで素顔を見せない特殊な戦士となったが、既にゴウライジャーが追加メンバーとして存在しており、彼らが中心となるエピソードも予定されていたため、限られた話数で更なる追加メンバーの掘り下げを行うことは難しいと判断されたからとされている。
そのためキャストクレジット上では人間態を持たない戦士と同様の扱いとなっている。
パワーレンジャー・ニンジャストームではグリーンサムライレンジャーとして登場するが、こちらは変身者が明確になっており、センセイ・カノイ・ワタナベ(原典の無限斎)の息子のキャメロン・ワタナベが変身する。
声を演じる松野太紀氏は、3年前の『救急戦隊ゴーゴーファイブ』で呪士ピエールの声でレギュラー出演し、前年の『百獣戦隊ガオレンジャー』で時計オルグの声を演じていた。
なお、松野氏は2024年6月に死去したため、前述の『ニンニンジャー』での客演がシュリケンジャーとしての最後の出演となった。
関連タグ
ニンジャブラック、スターニンジャー:前後の忍者戦隊におけるアメリカ枠
ニンジャマン:先の忍者戦隊の番外戦士。顔が回転する強化変身もあり
ウルトラセブン21、仮面ライダーザビー:ポジション的に似ている。また、こちらも複数の人物に変身
キグナス・ゾディアーツ:松野が声を演じたが人間態の演者が異なるライダー怪人。
ヨシー・ウラザー:同じ演者で顔が変形して性格が変わる戦隊怪人。
番場壮吉/ビッグワン:ジャッカー電撃隊における元祖変装の名人
ゴーカイチェンジ:こちらは逆に歴代のレジェンド戦隊(変身後)に変身する
陣マサト/ビートバスター:『TV本編で亡くなった恐竜とは無縁な追加戦士』としての後輩(ニンニンジャーでのシュリケンジャーの出演をノーカウントとした場合)。