リタ(スーパー戦隊最強バトル!!)
りたすーぱーせんたいさいきょうばとる
「おめでとうございま~す!!貴方はスーパー戦隊最強バトルにエントリーされました!優勝すればどんな願いも叶います!」
演:浅川梨奈
戦隊メンバー達に金のプレートを送り付け、優勝すればどんな願いも叶う「スーパー戦隊最強バトル」にエントリーされた事を彼らに告げ、開催場所である惑星ネメシスへと招待した謎の少女。
青を基調としたアラビアンな衣装で身を包み、青いメッシュの入った黒髪を金のバンドでポニーテールで結い、黄金の杖を持った容姿をしている。足元は素足にサンダル履きで、劇中でもその美脚を惜しみなく披露している。
その正体は500年に1度、全宇宙が交わって奇跡を起こす「メビウス・コネクト」の守り人であり、本大会の開催者である。
エントリーされたヒーロー達をそれぞれ5人ずつ32組にチーム分け(総勢160人、追加・番外戦士も含む)し、それぞれの夢を叶えるため優勝を目指す一連のトーナメントの様子を淡々と進行していく一方、はしゃいで椅子からずっこけたり、カグラをカグヤ、続くBATTLE2でもガイソーグを「カイゾーク」「キャミソール」と呼び間違えるなど、数々の女性戦士たちよりも天然ボケでドジっ子な面もある。また、黄色の戦士をカレー好きと勘違いする所からも、スーパー戦隊に関する知識は浅い模様。
だが、マーベラスがガイソーグの事を知っている素振りを見せるや否や、突然テレポーテーションで彼の属する変わり者チームの前に現れたり、ネメシスパレス全体を魔法陣の結界で囲ったり、戦闘員を魔法で秘かに作り出す等、守り人と言うよりまるで魔女と思しき力を行使する。
また、スーパー戦隊に関する知識が浅い一方、何故かは知らないが彼等について入念にリサーチしていた様だが……?
BATTLE1
戦隊メンバー達に金のプレートを送り付けて惑星ネメシスに招待。自己紹介と共に「優勝すればどんな願いでも叶えられる」と発言し、5人ずつ32組のチーム分けを促す。
「スーパーレディース アンドスーパージェントルメ~ン!」
「5試合勝ち抜いて優勝したチーム全員の願いが叶えられます!」
そしてルール説明の後、自ら組んだトーナメント表に基づき第1回戦の開幕を宣言。
Aブロック全チームの勝者が着々と決まってジェムが溜まる様子をネメシスパレスの玉座の上で裸足で跳ねながら眺め、はしゃいでいる内に椅子から転げ落ちるドジぶりを発揮する。
だがBブロックにガイソーグが乱入し、突然の彼の登場に「こんなのスーパー戦隊にいたっけ? 」と面食らった後、事情を知る変わり者チームの前に現れ、因縁の有るマーベラスから事実確認を取る。「対応を検討する」と返してその場から消え去った。
その後、ネメシスパレスから何事も無かったかの様に第二回戦Aブロックの試合開始のアナウンスを告げた。
BATTLE2
「溜~まれ。何か思ったよりも早く溜まりそう…」
ネメシスパレスの玉座の上にその美脚を放り出して寝そべりながら、天井に仕掛けられた装置にジェムが溜まっていくのを見て妖しい笑みを浮かべていた。
そこへ対応の為に呼び出したガイソーグが現れ、「我を呼んだのはお前か?」と言う相手の問いに対し……
「カイゾークさんだっけ? 困るんですけど! 招待状も無しに入って来て場を荒らして貰っちゃ!」
大会の開催者兼運営責任者として抗議の声を挙げるが、ガイソーグの手に参加資格であるプレートが握られていると知り、予想外の事態に唖然となるばかりであった。
「はいは~い!皆さ~ん!突然ですがここで参加者が1人増えました~!キャミソールさんは招待状で召喚された正式な参加者だったことが分かったんです!」
しかし、各チームの前にモニター越しで上記のアナウンスを流しガイソーグをワイルドカードとして、盛り上がりそうな所に出場して貰うと宣言。
その後も準々決勝Aブロック、Bブロックと続く試合経過を眺めながら淡々といつもの調子でトーナメントを進行していく。
だが、準々決勝Bブロックの試合が長引くのを見かねて遂にワイルドカードを投入。格闘技チームとリーダーチームの戦闘にガイソーグが乱入した際には「これで願いが叶うのが断然早くなりそうですよ…良かったですねぇ皆さん…」と意味深な発言をしていた。
一方その頃、大会の裏側で真実を嗅ぎ回っていたスティンガーは鉄格子で覆われた地下室の机にあった書物から、リタがスーパー戦隊について調べていた事を知る。更には驚愕の真実も……
BATTLE3
スティンガーと共にドギー・クルーガーが大会の裏で潜入調査を行っている事など露知らず、リタは何時もの様に準決勝開始のアナウンスを告げてトーナメントの進行を促していた。因みにガイソーグの事を「何だっけ?ガ…ガ……」と詰まった後で「強いの」と訂正するなど、名前をド忘れするドジっ子ぶりも健在。
だが、「フフフ…いい感じ。ウフフフ…!願いが叶った時のみんなの顔、早く見たいなぁ~。フフフ…!」と、ジェムが溜まって行く様子を見て不敵な笑みを浮かべる等、言動に怪しさが目立つ様になる。
それは準決勝Aブロックの試合で変わり者チームの決勝進出が決まってからより顕著になり、「やったね!決勝進出おめでと~!」と拍手で祝福した後で溜息を吐くと、先程のテンションの高さからは想像出来ないダウナー口調で「でも、もういっかなぁ?十分集まったみたいだし…」と呟き、視聴者に不穏な空気をまざまざと見せ付ける。
折しもカグラの下へと乱入して来たガイソーグをマーベラスと大和が迎え撃ち、中に取り込まれていたスティンガーを解放している頃、「この宇宙から正義なんて消えてなくなればいい。何もかもなくなれば、私の心も晴れる!」と、遂に今までの陽気な言動に隠していたドス黒い本性を現した。
そしてドギーの残した解析機の結果から、その目的が「究極大サタン」と呼ばれる存在の召喚であることが判明するのだった……。
FINALBATTLE(最終回)
「どうなったって良いのよ!こんな宇宙、無くなればいい。私の一番好きな言葉は…『宇宙死ね!』」
戦隊達によってジェムのほとんどが集まり、ついに究極大サタンを復活させる為にジェムに向かって願いを言おうとするも、言い切る前に大和とスティンガーがやって来てしまう。
そして彼女は何故この大会を開催したのか、宇宙を滅ぼす大悪魔『究極大サタン』を復活させようとしているのか、その理由を淡々と話し始めた。
ということで、彼女はエスケイプ以来の顔出し女性幹部となる。
彼女の口から語られた真実、それは自身が「資源も無く貧しい、正義が存在しない星」に生まれ、悪によって踏みにじられ、ずっと苦しめられてきた過去だった。
スーパー戦隊の噂はその星にいた時にも噂として知っていた物の、一向に誰も自分達を救ってくれる者が現れず、挙句の果てに「正義」を騙る者達(その正体は作中では語られていないため詳細は一切不明)によって数々の子供達が犠牲になったのを目にしてきた結果、彼女は全てを信じられなくなってしまう。
※この経歴からして、前話までの天然でドジっ子のキャラは悪から自分を守るべく演じていた物だった様で、彼女の味わった苦難と心の屈折を感じ取れる。
そして絶望し切った宇宙を滅ぼす為に究極大サタンを復活させるべくジェムの力を利用しようと画策、しかしジェムの力は強大で彼女一人の力では到底集められなかった。そこで惑星ネメシスの本当のメビウス・コネクトの守り人を宇宙の彼方へ抹消して守り人に成りすまし、自ら大会を主催。ジェムを効率よく集めるためにスーパー戦隊を利用しようと考えたのである。
そして究極大サタンの力で全てを滅ぼした後は、自分も死ぬつもりだった。
そんな境遇に遭っていたとしてもそれに従わず、自身の周りの宇宙に正義が無いと憎めるなら、それは悪ではないとスティンガーは彼女と似た境遇の兄がいたを交えて説得するもリタはそれを一蹴し、咄嗟に変身したジュウオウイーグルとサソリオレンジを吹き飛ばす。
究極大サタンを復活させ、究極大サタンの絶大な力に変身解除に追い込まれた2人へ戦闘員軍団を襲撃させる。
しかし戦闘員軍団はルカを救助したマーベラスら3人によって倒され、究極大サタンもルカがバリアを破壊した事で呼び出せたゴーカイガレオンの特攻に加え、強化形態や特殊技を駆使したカグラたち変わり者チームの奮闘で倒された事に唖然。
「なんでよ…? 絶対…絶対許さない!スーパー戦隊なんか終わっちゃえ!!」
長きに築き上げて来た作戦が頓挫した事に激しい怒りを露わにし、今度は自らガイソーグの鎧を纏って参戦。先の激戦で既に満身創痍となっていたカグラたち変わり者チームを追い詰め、止めのエンシェントブレイクエッジを放つが、突如現れたリュウソウグリーンとリュウソウブラックの妨害を受ける。
それでも往生際悪くカグラを捕らえ、人質に取ると言った小悪党的な行動を執るも、リュウソウルを駆使した2人の剣戟の前に歯が立たず敗北。
その後、彼女の改心と笑顔を見たいと望むスティンガーによって逮捕され、罪を償うと約束した。
名前の「リタ」は海外版スーパー戦隊「パワーレンジャー」の第一作『マイティ・モーフィン・パワーレンジャー』の敵ボスであるリタ・レパルサ(日本における魔女バンドーラ)と同名である。後に再び同名のキャラが登場した。
さらに惑星ネメシスも、『恐竜戦隊ジュウレンジャー』にてバンドーラが封印されていた惑星である。
彼女が開催した『スーパー戦隊最強バトル』も不可解な点が多く、変身こそできるが、通信が不可能であったり、スピードルの炎神ソウルが機能しない、何か結界のような物が張られているなど、何らかの裏があるのではとスティンガーに勘付かれている。この他、サポートキャラすらも選出しているのに対し、何故か恐竜スーパー戦隊出身者が一切大会に参加していないという事から、恐竜系戦隊を意図して呼び出さなかったのではないかと視聴者からは疑われている。(※リュウソウグリーンとリュウソウブラックも惑星に来ているが大会には出ていない)
また、調査の為に地下室を訪れていたスティンガーとドギーの前に、魔法で作り出した歴代の敵組織の戦闘員達が口封じの為に現れて襲い掛かるなど、大会の真の目的を探ろうとすれば秘密裏に葬り去ろうという悪意が見え隠れしており、ここからもリタには別の目的がある事がほぼ決定的となった。
そして、上記の通り、第3話ラストでついに笑顔の裏に隠していた本性を現した。
「究極大サタン」もジュウレンジャーのラスボス「大サタン」に関連があると思われたが、結局彼女自身はバンドーラとは直接関わりはなかった。
彼女や究極大サタンは、後番組『騎士竜戦隊リュウソウジャー』が4代目恐竜戦隊となった関係で初代恐竜戦隊に肖った所謂オマージュキャラと推測される。恐竜戦隊が誰も参戦しなかったのもこれが関係していると思われる。なお、電子戦隊デンジマンが参戦していなかったのも、リタの元ネタを演じた御仁がデンジマンの宿敵ヘドリアン女王を演じた曽我町子御大だったからであろう…え?サンバルカンやマジレンジャーは参戦してるだって?そこは突っ込まないお約束というもんだ。
また、最終的には自らがガイソーグになることで裏ボス化したが、これまでのガイソーグと比べて然程強くなかったのは、対戦相手のリュウソウジャーの初登場補正やデータなしだった事に加え、リタ自身の戦闘経験も少なかったからと推測される。