演:浦野眞彦
概要
本作のラスボスの一人で、人類を一瞬で滅ぼすことができるとも言われる悪魔。バンドーラに魔力を与え、魔女にした張本人でもある。
鋭い結晶状の頭髪を生やした、青白い生首のみの姿で顕現し、時折不気味な笑い声や咆哮を上げる以外、言葉らしい言葉は喋らない。頭から電撃を放って相手を攻撃し、口から吐き出す息は人間を始めとする生物には猛毒として作用する一方、ドーラモンスターに対しては新たな姿と強大な力を与える効果を持つ。
恐竜人類が栄えていた1億7000万年前よりもさらに遥か昔より存在し、具体的な時期こそ明らかではないが、宿敵である究極大獣神との戦いに敗れ地獄への逃亡を余儀なくされた。
もっとも、敗れたとはいえ究極大獣神にもその姿を維持できなくなる程の傷を与えており、また地獄に潜んでいた間も前述の通りバンドーラに力を与え、恐竜人類や恐竜を絶滅の淵に追いやるよう仕向けさせた事で、彼等の存在に依存する究極大獣神を間接的に追い詰めてもいる。
そして現代に至り、バンドーラが打倒ジュウレンジャーを期して行った、黒魔術最大の魔法(後述)によって召喚され、遂に地上へとその姿を現した。前述の通り毒の息で人間達を苦しめ、自らが強化したサタンフランケをけしかけて大獣神とドラゴンシーザーを後一歩のところまで追い詰めるが、6人のジュウレンジャーが試練を乗り越え復活させた究極大獣神の手によって宇宙の彼方へと追放され、生贄とされた子供達も無事解放された。
その後、物語の鍵を握る「恐竜の卵」の孵化が間近に迫る頃、今度はバンドーラの死んだ息子のカイを自らの下僕としてバンドーラの元へ遣わし、彼女が神との最終決戦に踏み切るよう仕向けさせた。
そしてその過程でキングブラキオンを恐竜の卵共々砂地獄へと沈め、究極大獣神への合体が封じられると共に神の存在が危うくなったのを好機と見たバンドーラは、再び悪魔の塔を打ち立て大サタンを地上へと召喚する。先の戦いで受けたダメージの影響か、この時に現れた大サタンは顔に赤い傷跡を浮かべた状態であった。それでも以前と変わらないどころかより大規模かつ深刻な被害を地上に及ぼし、復活したドーラタロスと共に大獣神、ドラゴンシーザーを消滅に追いやる事にも成功した。
大獣神が消滅した後も、変身能力を失ったゲキ達に追い打ちを加える猛威を振るったが、彼等の奮闘により大獣神達が復活するとドーラタロスと共に究極大獣神のグランバニッシャーで木っ端微塵に吹き飛ばされ敗北。
ここに太古の昔より続いた神と悪魔の戦いに終止符が打たれる事となった。
黒魔術最大の魔法
バンドーラが大サタンを召喚する際に用いた魔法。
作中で描かれたプロセスとしては、まず地上に巨大な「悪魔の塔」を打ち立て、その後バンドーラが数日にわたって呪文を唱える間に、塔の周囲2kmの範囲に住んでいる13人の10歳の子供を生贄に捧げる事で、大サタンを召喚するというものである。
生贄に選ばれた子供の家には、あらかじめラミイやゴーレム兵が髑髏と蛇が描かれた凧状のカードを貼り付けており、これを頼りにバンドーラが魔術を駆使して鏡面を介し、悪魔の塔へと子供達を引きずり込む。
最大の秘法と呼ばれるだけにその反動も極めて大きく、失敗すれば落命する危険を孕んでいる。実際にバンドーラは死には至らなかったものの、呪文の詠唱の途上で目から血を流し、一時的に視力を喪失するというアクシデントに見舞われた。
2度目の召喚の際には、上記の過程のうち13人の子供を生贄に捧げるプロセスが省略されているが、これについては単に映像上描かれていないだけで、1度目と同じようにこのプロセスを踏んでいたとも、あるいは大サタンが追放された先が地獄ではなく宇宙の果てであったため、召喚にかかるコストが1度目よりも低かったからとも考えられる。
なお、悪魔の塔は取り除こうとするアクションに対して全体に赤い電流を流して反撃する機能を持ち、除去に出て来た大獣神を寄せ付けなかった。
究極大サタン
身長:88.2m
体重:970.2t
スーツアクター:坂井良平
2019年放送の4週連続スペシャル『スーパー戦隊最強バトル!!』に登場。
復活してしまえば瞬く間に宇宙を滅ぼしてしまうと伝えられている大悪魔で、BATTLE3でドギー・クルーガーがリタの古文書を解析した結果、その存在が明らかになった。
大サタンとは異なり、首だけではなく巨大な身体も備えており、顔立ちもより怪物然としたものとなっている。一方で身体の各所には、大サタンが2度目に復活した際に現れた赤い傷跡も見られるが、両者の関係性については最後まで作中で語られる事はなかった。
強化フォームに変身した「変わり者チーム」の攻撃を受けてもビクともせず、口や手から放つ破壊光線や斬撃で辺り一面を一瞬で破壊し尽くし、地面を思い切り踏みつけて衝撃波を発生させたりと、前述の言い伝え通りその力は伊達ではない。
同作の登場人物の一人であるリタが「スーパー戦隊最強バトル」を開催したのも、究極大サタンを復活させるためであり、宇宙全てへの絶望とヒーローに対する憎悪から、これら全てを滅ぼすべく究極大サタンの力を利用しようと目論んでいた。
彼女が呼び寄せたスーパー戦隊の戦士達を利用し、集めさせた惑星ネメシスのジェムとメビウス・コネクトの力によって、目論見通り究極大サタンを復活させる事に成功すると、惑星ネメシスに張られた結界によって巨大戦力を召喚できず、等身大の状態で戦わざるを得ない変わり者チームを苦戦させた。
しかしルカ・ミルフィに結界を破壊され、キャプテン・マーベラスが呼び出したゴーカイガレオンの体当たりに怯んだ末、全てのスーパー戦隊の力を受け取った変わり者チームの「スーパー戦隊スペシャルストーム」を受けて倒された。
関連タグ
サタンエゴス:『バトルフィーバーJ』に登場するサタンの名を冠するラスボス。
サタンマイナソー :『騎士竜戦隊リュウソウジャー』に登場する敵怪人の一体で、究極大サタンのスーツをリペイントする形で流用している