go over time & space…
西暦3000年の未来人達と1人の男が出会った⋯新しい時を刻むために!
概要
2000年2月から放送されたスーパー戦隊24作目。
シリーズ25周年を記念して本作からOP前に「スーパー戦隊シリーズ」表記が出るようになった。
メンバーは4人の未来人+1人の現代人という設定。
タイトルには『未来戦隊』と書いてあるが名乗りで使われることはない。
チーフプロデューサーは日笠淳、パイロット監督は諸田敏、メインライターは小林靖子、音楽は亀山耕一郎。
シリーズの中ではかなり大人向けで恋愛や復讐、出世願望といったシリアスな人間ドラマが重視されており、タイムトラベルを題材にしたSF性と絡めて重厚な作品に仕上がっている。
また、大きな特徴として、タイムレンジャーは本作の怪人に当たる犯罪者達を存命のまま逮捕しており、一度も殺したことがない。
あらすじ
西暦3000年の未来。
宇宙人達の影響で地球の科学は目覚ましい発展を遂げ、時間移動の技術が確立。それに伴い多発するようになった時間犯罪を取り締まるのが『時間保護局』の捜査官達であった。
そして今、凶悪な宇宙マフィア・ロンダーズファミリーが時間移動によって西暦2000年の世界に逃亡。ユウリ、アヤセ、ドモン、シオンの4人は罠にはまり、リュウヤ隊長不在のまま過去へ跳ばされてしまった。
西暦2000年の世界で、4人はリュウヤにそっくりの青年・浅見竜也に出会う。
緊急システム起動のため無理矢理変身させられた竜也だったが、『自分の運命は自分で決める』という信念のもと、自分の意志で4人と共に戦うことを決意する。
こうして『タイムレンジャー』を結成した5人。だが、彼等の戦いの裏には壮大な陰謀が隠されていた――
登場人物
呼称表
が\に | 竜也 | ユウリ | アヤセ | ドモン | シオン | タック |
---|---|---|---|---|---|---|
竜也 | 俺 | ユウリ | アヤセ | ドモン | シオン | タック |
ユウリ | 竜也 | 私 | アヤセ | ドモン | シオン | タック |
アヤセ | 竜也 | ユウリ | 俺 | ドモン | シオン | タック |
ドモン | 竜也 | ユウリ | アヤセ | 俺 | シオン | タック |
シオン | 竜也さん | ユウリさん | アヤセさん | ドモンさん | 僕 | タック |
タック | 竜也 | ユウリ | アヤセ | ドモン | シオン | 僕 |
タイムレンジャー
タイムレンジャーの関係者
ロンダーズファミリー
シティガーディアンズ(CGC)
竜也の父親。ロンダーズファミリー対策としてシティガーディアンズを組織。
息子である竜也を快く思っていないが、これは「竜也に『自身の後継ぎ』となって欲しい」からという想いからであり、一度「かつて自分も『親の敷いたレール』を良しとせず道を外れた事がある」と諭した(断じて「太宰」という偽名を名乗って妖精の光を浴びた高校生達が結成した戦隊を支援した訳ではない…はず)事もあった。
竜也の大学時代のライバル。あることをきっかけに、ブイレックスの制御装置およびタイムファイヤーの変身アイテムであるブイコマンダーを入手する。
シリーズ初の2人目のレッド。
その他
新聞スクープ記者。タイムレンジャーを追い回すことが多いが、しばらくの間はタイムイエローをアヤセと勘違いしていた。
時間保護局の隊長。ある目的のためロンダースを泳がせると同時にタイムレンジャーを西暦2000年に送り込む。
トゥモローリサーチ
竜也が親からの独立、かつタイムレンジャーの活動拠点として5人が現代で設立した会社(いわゆる「なんでも屋」)。
度々資金繰りに悩んでいる零細企業。
担当
竜也:空手指南
ユウリ:探偵業
アヤセ:運転代行
ドモン:護身術指南(但し女性客目当てのため稼ぎは芳しくない)
シオン:機械関連(彼の体質上あまり睡眠をとらなくてよいため、1番の稼ぎ頭)
各話リスト
話数のカウントは「Case File○」で統一されている。
番外編
音楽
主題歌
作詞:磯谷佳江/作曲・編曲:亀山耕一郎/歌:佐々木久美
OPテーマ。
- BEYOND ALL SPACE AND TIME(JIKŪ〜未来戦隊タイムレンジャー〜英語ヴァージョン)
英作詞:Brian Peck / 作曲・編曲:亀山耕一郎/歌:佐々木久美
第45話でのOP曲で「JIKŪ〜未来戦隊タイムレンジャー〜」の英語版。
作詞:吉井省一/作曲・編曲:亀山耕一郎/歌:NAT'S
EDテーマ。
- ミラクル☆Xmas
作詞:加藤清美/作曲・編曲:亀山耕一郎/歌:T.R.Futures(永井マサル、勝村美香、城戸裕次、小泉朋英、倉貫匡弘)
第44話で使用されたEDテーマ。
- ETERNAL WIND
作詞:新月貴子/作曲・編曲:中川幸太郎 / 歌:高山成孝
- 未来のゆくえ
作詞:磯谷佳江 / 作曲・編曲・歌:岩崎元是
第50話で使用されたEDテーマ。
- Don't Stop Your Story!
作詞:大和祐加里/作曲・編曲:岩崎琢/歌:T.R.Futures(永井マサル、勝村美香、城戸裕次、小泉朋英、倉貫匡弘)
特別編で使用されたEDテーマ。
挿入歌
- Chase! Chase! Chase!
作詞:吉井省一/作曲・編曲:亀山耕一郎/歌:高尾直樹
- Tic Tac 〜タイムレンジャーとけいのうた〜
作詞:加藤清美/作曲・編曲:出口雅生/歌:朝川ひろこ、森の木児童合唱団
- BAD VICTORY
作詞:さいとういんこ/作曲:梶原茂実/編曲:石川恵樹/歌:佐々木久美
- 1000年戦士
作詞:加藤清美/作曲・編曲:石川恵樹/歌:宮内タカユキ
- OK! タイムロボ!!
作詞:里乃塚玲央/作曲・編曲:亀山耕一郎/歌:高尾直樹
- タイムシャドウ〜姿なく、音もなく〜
作詞:八手三郎/作曲・編曲:亀山耕一郎/歌:山形ユキオ
- CHI・KA・RA 2000〜終わらない未来のために〜
作詞:NAT'S/作曲・編曲:柘植由秀/歌:NAT'S
- T. I. M. E. Timeranger!
作詞:洲崎千恵子/作曲・編曲:亀山耕一郎/歌:タイムレンジャー(永井マサル、勝村美香、城戸裕次、小泉朋英、倉貫匡弘)・子供コーラス隊
- Frozen Beauty
作詞:加藤清美/作曲・編曲:中川幸太郎/歌:リラ(久瑠あさ美)
- 真紅の同志〜タイムファイヤーのテーマ〜
作詞:吉井省一/作曲・編曲:亀山耕一郎/歌:高尾直樹
- WHO ARE YOU?
作詞:相澤玲摩/作曲・編曲:亀山耕一郎/歌:佐々木久美
- 覚醒!ブイレックスロボ!!
作詞:磯谷佳江/作曲・編曲:亀山耕一郎/歌:山形ユキオ
- あいたいよ
作詞:洲崎千恵子/作曲・編曲:中川幸太郎/歌:ユウリ(勝村美香)
講談社スーパービデオ 未来戦隊タイムレンジャー 最強ヒーロー全ひみつ
テレビマガジン、おともだち、たのしい幼稚園の講談社三誌による応募者全員サービス。
和泉宗兵氏がドモンとの兼ね役で原始人を演じている。
余談
- OP主題歌「JIKU~未来戦隊タイムレンジャー~」はスーパー戦隊シリーズ初の女性歌手単独の主題歌であり、歌詞や曲調もプログレッシブ・ロック調で変拍子と英語の歌詞を多用する等、それまでの戦隊主題歌とは異なるイメージとなっている。
- これらの点から、某動画サイトでは「歌ってみろ」なるタグがついた。
- なお2018年の戦隊の主題歌には女性単独バージョンもあるが、TV放送ではOPではなく挿入歌として使っている。こちらも本来の視聴者層が歌いにくそうな曲。
- 主演5人の役名などは斬新な演出で表示されており、途中から普通の仕様になった。なお戦士名はタイム〇〇という表記ではなくTIME〇〇というもの。
- スーパー戦隊シリーズ売上ではワースト6位の64億円を記録している(ワースト1位は機界戦隊ゼンカイジャーの44億円、2位は魔進戦隊キラメイジャー45億円、3位は暴太郎戦隊ドンブラザーズ56億円、4位は騎士竜戦隊リュウソウジャーと快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー60億円)。
- タイムレンジャーのパロディにオカムレンジャーがある。
- リスト上は全51話だが、次作『百獣戦隊ガオレンジャー』が25作目なので、51話は今までスーパー戦隊を振り替える特別編「スーパー戦隊大集合」となっている。実際の最終回はCase File 50(第50話)となる。
- 時間をテーマにしているので各話の時系列が明確になっており、本編ラストに日付が表示される。必ずしも放送日と一致しているわけではなく、連続したエピソードでは日付がずれる事もある。
- それまで年末の総集編を除きフィルム焼き付けだったOP・EDのテロップがビデオ仕上げへと移行した。
- 同時期に放送された『仮面ライダークウガ』とは僅か30分の間で画質が余りにも違いすぎることで有名だが、これは『クウガ』が当時としては珍しいハイビジョン撮影だったのに対し、本作は従来同様のフィルム撮影・フィルム編集だったためである。
- Case File 23(第23話)の予告から尺がそれまでの30秒から15秒に短縮。以後、次回予告は15秒となっている。
- Case File 39•40(第39•40話)は未来で起きたウイルスによるパンデミックが描かれており、今となっては20年後に起きた出来事を予表したのでは?と観る視聴者も居る。
世界観あれこれ
タイムトラベルを題材としているが、舞台は30世紀と20世紀末が中心となっており、『仮面ライダー電王』や『仮面ライダージオウ』のように様々な時代を頻繁に行き来するという事はない。
これは作中で「時間保護法」が存在する為に安易に時間移動ができないからという事で説明が付いており、タイムジェット召集の口上が「“緊急”システム発動依頼」とされていたり、『海賊戦隊ゴーカイジャー』においてドモンがゴーカイジャーに対して過去に深入りしすぎないよう警告しているのもその為。
一応、タイムジェットやタイムシャドウが現代へ出撃する過程で様々な時代を通過したり、第51話でタイムレンジャーが各スーパー戦隊の活躍していた時代へ時間旅行した例はある。
また、敵の策謀やアクシデントによってタイムレンジャーが過去に飛ばされるといった例もあり、『VSゴーゴーファイブ』や『講談社スーパービデオ 未来戦隊タイムレンジャー 最強ヒーロー全ひみつ』が該当する。
ちなみにタイムジェットは恐竜時代→古代エジプト→戦国時代を、タイムシャドウは19世紀ルーマニア→紀元前エジプト→1969年の月面を迂回して現代にやってくる。当然ながら現地人に驚かれているが歴史に影響はないんだろうか…?
何はともあれ、『ドラキュラ』や『出エジプト記』はタイムレンジャー世界(およびそれを包括するゴーカイジャー世界)では実在の出来事であるようだ。
その他
30世紀は宇宙人や機械生命体が地球人と共存している。4話で竜也がシオンを「宇宙人ぽい」と評した事に対し、ドモンが「宇宙人って言うな」と返している辺り、異星人を「宇宙人」と一括りにするのは好ましくないらしい。(この設定は脚本家の違いでブレる。)
関連タグ
スーパー戦隊シリーズ タイムパトロール 未来戦隊タイムレンジャーの年表
関連作品
- 爆竜戦隊アバレンジャー:主要人物の森山ホナミが再登場した。
- 特捜戦隊デカレンジャー:本作とは逆に宇宙裁判所の判決でデリートが許可される為、本放送当時タイムレンジャー派を怒らせたと言われている。(因みにデリート不許可は本編では2回のみ)。とはいえ、宇宙警察のデカレンジャーと時空管理員のタイムレンジャーとでは立ち位置が違い、なおかつ凶悪犯罪者が次々と地球に押し寄せてくる状態だったためにやむなくデリートを許可したといった事情がある。
- 海賊戦隊ゴーカイジャー:第4話でジョー・ギブケンとアイム・ド・ファミーユが訪れたビル内にトゥモローリサーチの名前があったが、現在も竜也が一人で営んでいるのかは不明。第18話では、タイムファイヤーがドラゴンレンジャー・アバレキラーとともに、伊狩鎧に3戦隊の大いなる力を託した。また、第40話ではタイムイエロー・ドモンと元恋人ホナミ、そしてその子ども未来が登場した。また寝隠神社のネットニュースには『Tomorrow researeh news』という文字が入っていた。
- マトリックス:本作の前年に大ヒットしたハリウッド映画。本作のマトリックス避けやバレットタイム変身時に背景の緑色のコードの他、ピンク変身時のポーズはトリニティ・キックのオマージュになっている。
- 代紋TAKE2:鉄砲玉として死んだチンピラが転生し、当初は過去の知識を用い、中盤以降は自らの力で成り上がり最強の極道を目指す。未来に起きる自らの「命日」を回避しようとするが…。リュウヤ隊長の行動から、本作を作る際にこの作品も参照にしたのでは?と言われている。
救急戦隊ゴーゴーファイブ← 本作 →百獣戦隊ガオレンジャー