「ウヒヒヒ……ウヒャハハハハハハ……ハハハハハハハハ……! ハァ……人間だァ…殺してもイイ? ヒャハハハハハァ!!」
概要
『未来戦隊タイムレンジャー』Case File.20「新たなる絆」に登場した怪人(ロンダー囚人)で、本編におけるヘルズゲート囚人第1号。
物語開始時点で何と1030件もの殺人を犯したことでヘルズゲート(ロンダー刑務所の中でも特に凶悪・危険な囚人達が収監される特別監獄で、刑期は半永久的)送りに処されていたが、ギエンが破壊と殺戮を楽しむためだけに解凍した。紅白で左右非対称のカラーリングをした機械的な姿が特徴。
殺人にしか興味がないサイコキラーであり、幼稚染みた言葉遣いと薄気味悪い笑い声を常に発しながら殺戮を行う、筋金入りの狂人である。
解凍後は白昼堂々都市部で暴れ、おもちゃのような見た目の手榴弾を手当たり次第にばら撒いて人々を爆殺。更には手に持つ銃剣で報道ヘリを撃墜するなど、テロ紛いの無差別殺戮を嬉々として決行した。
機械的なビジュアルに違わず、口から火炎放射を放つ、腹部からマシンガンを展開するなど、体の随所に武器を内蔵し殺戮や戦闘に活用する。多彩な武器に加え、エネルギーの流れを読むことにも長けており、これによってタイムレンジャーのボルユニットの砲撃を弾き返し、爆弾で5人を正面から圧倒。一度は完全に叩きのめすなど、高い実力も備えた強敵である。
ただしタイムレンジャーを何度も一蹴しておきながら、止めを刺さず新たな獲物を求めて移動することの方が多かった。その嗜好にとっては、スーツをまとい生身の人間より高い耐久力を持つタイムレンジャーはただの障害物でしかなかったということだろうか。
活躍
ドルネロとリラが留守の間、破壊と殺戮のスリルを味わおうとしたギエンによって解凍され、街へと送り込まれた。
そして超強力な玩具型の爆弾(衝撃を加えると爆発する)をばら撒き、大勢の人々を殺害。駆けつけたタイムレンジャーを銃剣と胸部の砲撃(改造が施されている)で苦戦させ、エネルギーの流れを読み、ボルユニットの砲撃を弾き返すと爆弾で圧倒する。
その後、再び人々に襲い掛かっているところに駆け付けたタイムレンジャーを爆弾で攻撃。「お前等の相手、飽きちゃったよ」とオフィス街に向かう。
殺戮の最中に再出現したブルー達を攻撃するが、奮起したイエローの策略(イエロー以外の4人がボルユニットを放ち、弾き返された隙にイエローがボルユニットを撃って攻撃する)に引っ掛かり、ボルテックバズーカのプレスリフレイザーを受ける。
だが圧縮冷凍の直前、「お前達殺す!!」と左腹部のシールを剥がして巨大化。
タイムロボαの時空剣を銃剣で叩き折り、タイムロボβがタイムシャドウと合体したシャドウβに立ち向かうが、プレッシャーカノンを受けて圧縮冷凍された。
余談
Case File.5には似た名前の怪人が登場しているものの、こちらは全くの無関係である。
VSシリーズの『タイムレンジャーVSゴーゴーファイブ』では、彼の隣人であるシリングが登場し、逮捕された彼のためにタイムレンジャー達に復讐するべく立ち塞がっている。本作では他の囚人の親族達(※)も復讐に現れているが、シリングだけは隣人とはいえ、まったく血縁関係のない赤の他人である。にも拘らず本編でこれだけの凶悪犯罪を犯したマドウのために復讐を誓っているあたり、両者は意外と親しい仲だったのかもしれない。
(※悪徳金融業者ドゴールの双子の弟レアル、スナイパー・レイホウの姉ルピア、傭兵オーグの叔父バーツ、恐喝犯ゲーマルクの又従兄弟ディナール)
声を演じる伊藤氏は昨年の『救急戦隊ゴーゴーファイブ』にて掘削サイマ獣モルグールの声を担当していたが、今作を最後に縁が無い状態が続いている。
その後伊藤氏は2020年の『魔進戦隊キラメイジャー』の放送以降、X(旧Twitter)にて度々スーパー戦隊に再び出演したいと呟いているが、2024年現在その願いは叶っていない。
関連タグ
未来戦隊タイムレンジャー ロンダーズファミリー ロンダー囚人 ヘルズゲート囚人
アリエナイザー:4年後の作品に出て来る犯罪者達。時代が時代なら間違い無くデリート対象になっていたことは想像に難くない。
デスガリアン:16年後の作品の敵組織。こちらも時代が時代ならスカウトされていても不思議ではない。
グロンギ:リアルタイム当時30分後の敵怪人で、遊びで殺戮を行う同類。笑いながら殺戮に興じる姿は特にン・ダグバ・ゼバに通じる物がある。