タイムピンク「ターゲット」
タイムレッド「ロックオン!」
タイムレッド「プレスリフレイザー!」
概要
タイムレンジャーの使用する大型バズーカ砲。
5つの「ボルユニット」を、タイムレッドの「ビルド・アップ!」の号令のもと合体させたもので、内蔵されたジェネレーターによりタイムボーテックス・エネルギーを変換、プラズマフィールド内に零下270度の凍結剤を圧縮する形で、加圧超低温光弾「プレスリフレイザー」を生成・発射する。
発射の際には記事冒頭に示した通り、メンバーによるターゲットの捕捉プロセスを要し、強烈な反動こそ生じるものの正確にターゲットへと着弾、これを圧縮冷凍せしめる。また、一度の発射で複数の対象を圧縮冷凍することも可能となっている。
作中での扱い
以上の通りタイムレンジャーの必殺武器にして、物語前半において唯一とも言える「等身大戦における圧縮冷凍の手段」という位置付けのボルテックバズーカであるが、その扱いについては必ずしも従来のシリーズ作品の必殺武器と比して良かったとは言い難い側面も有している。
というのも本作において、ボルテックバズーカで怪人を倒す(圧縮冷凍に成功する)ことは即ち、「その時点で戦闘が完全に終了しその後の巨大戦がなくなる」ということを意味するため、作劇上の都合上着弾から圧縮冷凍が完了するまでの間に、巨大化抑制シールを剥がす形でロンダー囚人が巨大化、圧縮冷凍が成立しないという結果に終わってしまうのが殆どなのである。
さらに言えば、ボルテックバズーカを使用する前に、戦闘中のアクシデントやロンダー囚人自らの意思によって前出の抑制シールが剥離してしまう場合や、そもそも5人全員が揃わず使用自体が不可能といった場合も少なからず存在する。こうした事情から、ボルテックバズーカの登場回数はOVを含めても11回、圧縮冷凍が成功したケースに至ってはわずかに4回(8人(※1))のみに留まっている。
とは言え、作中においてプレスリフレイザーを真っ向から破る、もしくは回避するといったケースもまた基本的に存在せず(※2)、裏を返せば一度捕捉されたが最後、抑制シールの剥離によるリバウンドという、本来ならばロンダー囚人自身も望まない方法でしか、無効化する手段がないとも言える。
(※1 賭博師ベリト、凶悪犯ジャグル、破壊工作員メイデン、そしてOVに登場した5人の囚人の親族がこれに該当する。このうちメイデンはタイムファイヤーのDVリフレイザーとの同時攻撃によるもので、またベリトの場合は本人の圧縮冷凍には成功したものの、彼が身体としていたスーツがリバウンドにより巨大化している)
(※2 その唯一とも言える例外が、OVに登場した殺人ボクサー・ボリバルであり、この時は呪士ピエールの魔力によって圧縮冷凍を阻害されている)
備考
ニコニコ動画において、2019年11月より本作のTVシリーズ全話の無料配信が実施された際、前述した作中での扱いについても視聴者コメントでネタにされていた。さらに言えば本作の無料配信終了後も、続く『百獣戦隊ガオレンジャー』『爆竜戦隊アバレンジャー』のTVシリーズ無料配信の際においても、やはり必殺技を使用する際にボルテックバズーカを引き合いに出してのネタコメントが、毎回のようになされていたりもする。
本作中での扱いはお世辞にもよろしいとは言えなかったもののの、逆に言えば「相手が意思を持たない」「通常の方法で撃破すると却って被害が甚大となる」場合などには有効とも言えるものでもあり、実際に『海賊戦隊ゴーカイジャー』にてボルテックバズーカが再登場した際、複数の時限爆弾を一箇所に集め、それをターゲットとしてプレスリフレイザーを放つことで、爆弾のタイマーのカウントを停止させるという効果的な使い方がされている。
玩具としては作中と同様の合体ギミック、それに複数のサウンドを備えたなりきり玩具の他、小サイズのアクションフィギュア「シャイニングヒーロー」シリーズにもボルユニットが付属しており、これらをボルテックバズーカに合体させることも可能となっている。同シリーズではタイムファイヤーもラインナップされているが、これに付属するオリジナル武器の「ボルファイヤー」を、ブルーのボルランチャーの代わりに合体させられるというギミックも備わっている。
関連タグ
アースカノン:『地球戦隊ファイブマン』に登場する武器の一つ。ボルテックバズーカと同様に、巨大化のプロセスとの兼ね合いから撃破には至らないケースが散見された必殺武器であるが、一方でこれは敵側の巨大化処置の迅速さに起因するものでもあるため、処置が遅れれば普通に死ぬ場合もある
シャークドライバー:『忍者戦隊カクレンジャー』に登場する必殺技の一つ。作中での使用頻度・撃破率が共に低めという点でボルテックバズーカとの近似点を有する
ライフバード・ブレイカーモード←ボルテックバズーカ→破邪百獣剣