殺人犯ハーバル
さつじんはんはーばる
Case File 42「破壊の堕天使」に登場。
本編最後のヘルズゲート囚人で、セイウチのような姿をしている。罪状は不明だが、殺人にしか興味がない残虐性から相当な大量殺人をしてきたと思われる。
右手のバズーカ砲を武器とするが本人の戦闘力自体はそれ程大したことはない。
秘密裏に開発していたメカ・クライシス起動のために必要なλ2000の入手を目論むギエンの手により、ハーバルは解凍。
ドルネロの手で軟禁されていたところを何者かから解除キーを外された事で脱獄し、今度こそ好きなだけ破壊を楽しめると喜ぶギエンの前でロケット弾をぶっ放しながら、記事冒頭上段の台詞を発して早く暴れさせる様に催促する。
その後、λ2000を狙うギエンに強化されたゼニット達と共に率いられ、ハーバルは浅見グループの第三総合研究所を陽動で襲撃。目的の達成をゼニットに任せ、自身は記事冒頭下段の台詞を発するや、己の愉悦の為だけに警備員や所員を殺害して暴れ回る。更には偶然訪れていた浅見渡にも瀕死の重傷を負わせるのだった。
その場に居合わせた直人の変身したタイムファイヤーと交戦し、目的を尋ねられても「殺し以外に興味は無ぇよ!」と返してバズーカ砲で砲撃するハーバル。
タイムレンジャーの5人がギエンに苦戦する中、ゼニット達がλ2000を強奪し、雇用主の目的自体は果たされる結果となる。
一方、タイムファイヤーを追い詰めたかに見えたハーバルだったが、直ぐ様タイムファイヤーからDVディフェンダーの射撃を受けて怯み、バズーカ砲を落としてしまい、そのまま「DVリフレイザー」を撃ち込まれて敗北してしまう。
圧縮冷凍の直前に「せっかくノッて来たんだ!ここで終われるかよ!!」と叫ぶや、ハーバルは悪足搔きとばかりに左太腿の巨大化抑制シールを剥がして巨大化。
ブイレックスロボとの巨大戦において、相手の放ったリボルバーミサイルに怯むも負けじとバズーカ砲で砲撃するが、結局は飛び蹴りとレックスパンチに再度怯んだ末、「マックスブリザード」を受けて圧縮冷凍されるのだった。
同じ頃、レッド達4人に取り押さえたギエンにグリーンが解除キーをセットしようとするも、リュウヤの妨害に遭って失敗。5人はギエンから反撃されて、まんまと彼を取り逃してしまう。
ギエン「ハハハハハッ!どうやら本当らしいな。私は歴史に必要とされている!誰も手出しは出来ん!」
そこへハーバルが暴れている隙に大量のλ2000を確保したゼニット達が戻って来た事で、目的を達成したギエンは退散。
λ2000を動力に使用した搭乗兵器メカ・クライシス(後にネオ・クライシスに改造)を駆り、前回ジャグルを解凍した際に現れたブイレックスと共に「21世紀の大消滅」という大惨事を引き起こす事となる……。
彼もまた、ジャグル同様にギエンの大いなる破壊活動のための捨て石に使われたヘルズゲート囚人であった。ジャグルがλ2000を搭載して動くブイレックスを引き寄せるための布石なら、ハーバルはギエンがクライシスを完成させるための布石であり、この両者が揃うことによってとうとう物語の終盤に起こる「21世紀の大消滅」は秒読み段階となる。
ハーバルの手で瀕死の重傷を負わされた渡は「本来の歴史では、この傷が元で死亡」するはずだったという。辛うじて助かった理由に関しては不明だが「本来の歴史とは異なるタイムファイヤーの救援があったため」と考察する声も見られる。
声を演じた乃村氏は、前作『救急戦隊ゴーゴーファイブ』でも獣男爵コボルダ役でレギュラー出演していた。
セイウチをモチーフとした怪人は珍しく、スーパー戦隊シリーズにおいては他に『大戦隊ゴーグルファイブ』のセイウチモズー/セイウチコングしかいない。東映作品以外でも、他には円谷作品のセイウチ怪獣デッパラス位である。
20世紀の最後に登場した戦隊怪人でもある(ただしこれに関してはCase File45で再登場した恐喝犯ゲーマルクとする意見もある)。