「ようこそ、我が時間保護局へ。新しいレンジャー諸君。我々の任務はその名の通り、時間を守ることである」(Case File1)
演:永井マサル(竜也と一人二役)
概要
30世紀の時間保護局の隊長。容姿はオールバックであること以外は浅見竜也と瓜二つで、ドモン達が最初に20世紀に来た際は竜也をリュウヤと勘違いしていた他、竜也自身も初めてリュウヤと対面した際に「俺?」と困惑していた。
しかし、性格は真逆で冷静沈着。時には冷徹な面も見せつける。
新人達に時間移動が原因となった大消滅と呼ばれるタイムパラドクス事件の説明をしている最中に、ドン・ドルネロの時間移動による脱獄という連絡を受ける。新人のユウリ、アヤセ、ドモン、シオンの4人と共にドン・ドルネロを追跡すると上層部に連絡を入れ、時間移動の準備を始めるリュウヤだが、実はこのリュウヤはリラの変装で(このため竜也は最初に4人と会った際に攻撃されてしまう)、時間移動での脱獄という連絡自体がドルネロの罠であった。
こうして、隊長不在のまま新人達は西暦2000年に飛ばされてしまう。
一方本物のリュウヤも何らかの事情によって、ドルネロを泳がせていたようであるが…
ネタバレ
「入隊式で話したはずだ。不用意な時間移動で起こった、30世紀消滅の危機。その修正は、まだ終わっていない。お前達の任務はそれであり、生き延びさせた理由だ」(Case File43)
「シティガーディアンズは、いずれインターシティ警察の基礎となる。分かるだろ。全てが決められた道であることが。そこから外れることは許されない。私も同じだ。祖先に『浅見』の名を持つ、この私も…」(同上)
実はタイムレッドこと浅見竜也の子孫であり、30世紀の大財閥となった浅見グループおよび、浅見グループが設立したシティガーディアンズが前身となったインターシティ警察とのコネを最大限に利用してタイムレンジャーをサポートしていた。
リュウヤは2994年に行われた時間移動実験の被験者になった時に、時間保護局が開発した生体兵器Gゾードが20世紀の地球に出現して、ロンダーズファミリーの幹部ギエンを殺してしまうという史実を知る。このギエンこそが大消滅を引き起こす存在であり、彼が死んでしまうと30世紀の歴史が変わってしまうのである。
そこで彼は、大消滅によって21世紀の地球が壊滅するという正しい歴史を守るために鬼となる決意をして、密かに5年に渡る準備を始めた。ドルネロの脱走も、歴史を守るために彼が仕組んだものであった。
物語終盤ではそのために20世紀に来て、Gゾードを止めるために竜也の使っていたクロノチェンジャーで変身。しかし、不審な行動(ギエンを守る等)をしたことによってユウリ達を混乱させた上に、竜也やユウリ達の心情を無視したことから反感を買う。結局、クロノチェンジャーを再び竜也に返して彼らがGゾードを破壊した後に、ユウリ、アヤセ、ドモン、シオンに未来へ戻るよう促し、30世紀に帰還した。
ちなみに彼が語っていた浅見の歴史は「浅見渡は今日明日には死亡し、竜也がその後を継いで発展させる」というものだったが、結果的に渡は生存し、彼が更に発展させていくこととなった。
更なるネタバレ
「何故だ!? この時代は奴等にとって最良のはず…」(Case File50)
実は、彼の一連の行動は使命感によるものだけではなかった。前述の時間移動の際に、「ギエンとブイレックスの戦いによって21世紀が大消滅する歴史」と、「Gゾードによってギエンが殺害され、その結果30世紀が消滅してしまう歴史」という2つの平行世界の存在を知る。そして、その両方でリュウヤはブイレックスのパイロットとして派遣され、戦闘中に非業の死を遂げていた。
滝沢直人がタイムファイヤーになったのも、リュウヤが死の運命を直人になすりつけるためであった。そしてユウリ、アヤセ、ドモンにこれまでに比べてはるかに改善した未来を提示し(シオンだけは異星人のため、それを受けることがなかった)、さらに4人の記憶を消して事実の隠蔽を図る。
しかし3001年にて明るい未来になったにもかかわらず、21世紀に戻ろうとするユウリ達に苛立ちを見せ、リュウヤはアヤセを懐柔しようとするものの抵抗され、揉み合いになり銃が暴発して自分が致命傷を負ってしまう。
最後にリュウヤは運命を受け入れたかのような遺言を残して息を引き取った。
「自分の死を知ったら…それを変えられる手段があったら…誰だってそうする……! そうだろ…?」
アヤセ「あんたも…明日を変えたくて……」
「…6年かかった…だが、結局は…同じ結末だった……」
私利私欲のためだけに歴史を改変した男であるのは間違いないが、彼自身もタイムレンジャーと同じく、運命を変えようとした男でもあり、彼もまた、歴史に運命を狂わされた哀れな犠牲者と言えるかもしれない。
(結果的に直人を身代わりにしたことから、直人に仲間意識を持っていたシオンからは強く責められたが、曲がりなりにも自分達とやっていることは同じであると感じたアヤセは複雑そうな表情であった。)
彼が与えた影響
(注:この項目は独自研究を含みます)
リュウヤの一連の行動によって正史世界の他に、少なくとも3つの平行世界が生まれている。なお、ここでの正史とは「あくまでも30世紀の人間から見た正史」のことである。
- 正史世界 未来戦隊タイムレンジャー本編で「正史として語られている」世界。
- 改変世界A
- 改変世界B
大消滅が正史世界と同様2001年2月4日に発生している ため、30世紀の歴史は正史世界とほぼ同じもの。ただしオシリス症候群の治療法が開発されている、ユウリの家族が生存している等の変化はある。
- 改変世界C
後にドモンが登場した『海賊戦隊ゴーカイジャー』ではこの世界線がベースになっていると思われる(少なくともゴーカイジャーの世界で上記の正史およびBの展開で進んでいたと仮定した場合、ガオレンジャー以降の戦隊の大半が結成困難な状況となり、レジェンド大戦自体も勃発しなかった可能性が高い)。
関連タグ
未来戦隊タイムレンジャー 浅見竜也 滝沢直人 タイムファイヤー
全ての元凶 哀しき悪役
マスターブラック:19年後に放送された戦隊のキャラクターで中の人繋がり。劇中の行動は竜也よりリュウヤに近いことをしていた。
神:ある戦隊における真の黒幕であり、全ての元凶とも言える繋がり。