大戦隊ゴーグルファイブ
だいせんたいごーぐるふぁいぶ
『ゴーグルファイブ! GO!』
「ゴーグル、レッド!」
「ゴーグル、ブラック!」
「ゴーグル、ブルー!」
「ゴーグル、イエロー!」
「ゴーグル、ピンク!」
「戦え!大、戦隊!ゴーグル・ファイブ!」
『大戦隊ゴーグルファイブ』とはスーパー戦隊シリーズの第6作目に当たる作品であり、劇中に登場するヒーローである。全50話。
1982年2月から放送された。
善の未来科学と悪の暗黒科学の激突というシンプルな物語構造のもと、新体操をベースにした美麗なアクションやシリーズ初の(明確に色分けされた)黒の戦士の登場などが新機軸として取り入れられている。
前が男だけの戦隊、後が火薬戦隊ということもあり相対的に影が薄いのは否めない。大きな特徴で言えば、歴代戦隊シリーズでは最長の、かつ大仰なアクションを伴う名乗り時間。冒頭の名乗り口上そのものはシンプルだが、カットインとアクションに大きく時間が割かれている。
この時期のシリーズでは現在定例である追加戦士の加入が存在しないため、『忍風戦隊ハリケンジャー』で記録が破られるまでの十数年間に渡り最長の座に君臨していた。
しかしながら初期メンバー5人の名乗り時間ではいまだに最長であり、放映から40年経った今でもその記録は破られていない。
人類の歴史の背後で密かに活動を続けていた暗黒科学帝国デスダークによる世界征服作戦が遂に開始された。
未来科学研究所の本郷博士とコンボイ(コンピューターボーイズ&ガールズ)によって見出された五人の若者たちは、大戦隊ゴーグルファイブとしてデスダークの野望に敢然と立ち向かっていく。
大戦隊ゴーグルファイブ
未来科学研究所のスーパーコンピュータによって選ばれた正義感の強い若者からなる5人の戦士。
事前にリストアップされた世界中の人材から戦士として必要な能力を算出し、最も相応しい人物である後述の5人に決定した。戦士として必要な能力や、人選の理由は劇中で説明されておらず、戦士の要件が歴代で最も漠然としている。
マスクの額に埋め込まれた宝石は彼らの超パワーの源であり、古代文明を象徴している。
その存在と強さは次第に浸透していき、やがて完全に世間から頼れる存在として認知される。
普段は後楽園ゆうえんちのスタッフとして働いている。
登山家。レッドロープが武器。
将棋が得意。ブラッククラブが武器。
アイスホッケーの選手。ブルーリングが武器。
動物園の飼育員。イエローボールが武器。
数少ない「デブのイエロー」である。
未来科学研究所
未来科学研究所の所長。ゴーグルファイブを結成させると第2話で海外に旅立ち、終盤で第二研究所を建てる。
本郷博士の助手。第22話で本郷博士の元に旅立つ。
本郷博士の助手。こちらは最後まで留守を預かる。
オペレーターを務める少年少女のコンピューターボーイズ&ガールズ(コンボイ)のリーダーで、レッドのパートナー。
ブラックのパートナー。
ブルーのパートナー。
イエローのパートナー。
ピンクのパートナー。
- ゴーグルサーベル
三段階に伸縮する基本武器。FSI合金製→ハイネオメタル製で、日本刀にも変形する。
刀身を発光させるスパークサーベルとその強化版である電光サーベルは実体のない敵や異空間を切り裂くほどの威力を発揮する。サーベルのグリップには各メンバーの専用武器が収納されている。
Vの字に並んだ5人が滑空して敵に突っ込む「サーベルアタック」、スイカ割りの要領で敵を叩く「ゴーグルサーベルスイカ叩き」、剣先を合わせることで「ゴーグルサーベル殺虫剤」、火炎放射「ゴーグルファイヤー」、高圧水流「ファイヤーストーム」を噴射する事も可能。
- ゴーグルロープ
レッドの持つレッドロープに似た武器。
電撃を放つイナズマロープやターザンよろしくぶら下がってキックを放つクライミングキックが得意技で、高所では昇降手段としてゴーグルクライムという技が使用される。
- ゴーグルクラブ
ブラックの持つブラッククラブに似た武器。
敵に投げつけて攻撃するダイナマイトクラブやクラブアタックが必殺技。
- ゴーグルリング
ブルーの持つブルーリングに似た武器。
カニモズーの泡を弾いたリングシャボン玉返し、スピンを掛けたリングを投げつけて敵を混乱させるリングスピンタイフーンなど特殊技が多い。
- ゴーグルボール
イエローの持つイエローボールに似た武器。エネルギーを纏ったボールを次々に投げ付ける電光ボールが必殺技。
- ゴーグルリボン
ピンクの持つピンクリボンに似た武器。
ゴーグルファイブを象徴する武器であり、記念作品でも度々使用されている。
汎用性が高いため、敵を締め上げて電撃を放つリボンスパーク、リボンシャワーを同時に放つリボンアタック、突風を巻き起こすリボンタイフーン(派生技に防御型のゴーグルリボンシャワー返し)、対象をくすぐって動きを封じるゴーグルリボンくすぐり責めと必殺技が多い。
- ゴーグルビクトリーフラッシュ
5人が櫓を組んでゴーグルサーベルでVの字を形成。黄金のV字型ビームで敵を爆殺する前期の必殺技。強化サーベルに改良後は使用されなくなる。
- ゴーグルシャワー
額の宝石から放つ光線を融合させて様々な奇跡を起こす。
バリヤーの介助の他、色を失った子供達を元に戻したり、死霊を退散させるなど効果は非常に不可思議なものばかりである。
- ゴーグルアイ
マスクの力で物体の透視や遠方を観察する際に使用される。
- ゴーグルスカイ
5人が集まって空中を飛行する。
- ゴーグルキック
5人同時にキックを放つ。
- ゴーグルスパーク
スーツから放電を行う。
- ゴーグル大車輪旋風
5人が手を繋いで輪を作り、空中で回転をする事で敵の冷気などを防ぐ。
- ゴーグルハリケーンタイフーン
5人がX字に体を広げて繋がり、回転する事でエネルギーの奔流を発射する。
- ゴーグルボンバー
くす玉を投げ付け、テープで敵の動きを封じる。
- モグラたたき
地中に逃げた敵を各々がハンマーで叩く。
- ゴーグルゴールデンスピア
第34話から使用するハイネオメタル製の強化サーベルを合体させた槍。
合体後に5人がスピアを鉄棒に見たてて回転する描写があったり、投げる際にレッド以外の4人が踏み台になってジャンプしながら投げたりと発動に手間のかかる後期の必殺技。
敵を貫く描写も槍というよりはエネルギー弾が何発も命中しているような雰囲気である。
デスマルク大元帥との戦いでは暗黒剣のエネルギーの流れを利用して編隊を組みスピアを構えて回転しながら敵に突っ込む「スピア風車」という派生技で大元帥を倒した。
該当項目参照。
- ゴーグルシーザー
ゴーグルロボのパーツになるマシンを格納したコンテナを運搬する母艦。
冷凍ビーム砲を備える。
- ゴーグルクーガー
赤色灯が特徴の4WD車両で、レッド以外のメンバーが搭乗する。
最高速度は300km/h。
- ゴーグルマシーン
赤色の車体が特徴のバイクで、最高速度は350km/h。
カウルにはサブマシンガンを備えるが、劇中では使用されなかった。
主題歌
- 大戦隊ゴーグルV(OPテーマ)
作詞:小池一夫 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:MoJo、こおろぎ'73、ザ・チャープス
- ストップ・ザ・バトル(EDテーマ)
作詞:小池一夫 / 作曲・編曲:渡辺宙明 / 歌:MoJo、こおろぎ'73、ザ・チャープス
挿入歌
- ゴーグルVアクション!
作詞:保富康午/作曲・編曲:渡辺宙明/歌:日高美子、こおろぎ'73、ザ・チャープス
- 熱風シャドウ
作詞:さがらよしあき/作曲:渡辺宙明/編曲:久石譲/歌:MoJo、須貝吏延、こおろぎ'73
- フラッシュ!ゴーグルV
作詞:曽田博久/作曲:渡辺宙明/編曲:久石譲/歌:MoJo
- ゴーグルVのマーチ 〜We are Goggle V〜
作詞:さがらよしあき/作曲・編曲:渡辺宙明/歌:MoJo、須貝吏延、こおろぎ'73
- エレクトリック・マジックコンボイ
作詞:さがらよしあき/作曲:渡辺宙明/編曲:久石譲/歌:新倉よしみ、コロムビアゆりかご会
- ダンシングゴーグルV
作詞:保富康午/作曲・編曲:風戸慎介/歌:MoJo
- 出撃!ゴーグルロボ
作詞:八手三郎/作曲・編曲:渡辺宙明/歌:MoJo、こおろぎ'73
- 燃える男ゴーグルレッド
作詞:保富康午/作曲・編曲:風戸慎介/歌:MoJo
- 花咲くゴーグルピンク
作詞:保富康午/作曲:渡辺宙明/編曲:いちひさし/歌:日高美子
- 巨大ロボットの合体シーンは、一見すると電動による変型に見えるほどスムーズなものだが、実はメカのプロップは一切モーターによるギミックが仕込まれておらず、すべてワイヤーワークにより行われている。また、これらのプロップに合わせる形で球場基地を作成したため、その外見は直径3メートルにも及ぶ巨大なものとなっている[。
- 企画の最初期には『未来戦隊ミライマン』という名称案があったが、これはダミータイトルであり、その後に『大戦隊ゴーゴーファイブ』に決まりかけたものの、商標登録絡みでNGとなり、語感の似ている『大戦隊ゴーグルファイブ』に決定した。3機のメカがゴーグルロボに合体変形する際の掛け声「ゴーゴーチェンジ!」にその名残が見られる。
- スーパー戦隊シリーズのタイトルコールは本作品から始まったが、本作品と次作『ダイナマン』までは「戦隊」の部分を除いてメインタイトルのみをコールしているほか、主人公たちを演じた役者たちではなく主題歌を歌ったコーラスグループが担当している。
地球戦隊ファイブマン、救急戦隊ゴーゴーファイブ:同じく名前に「ファイブ」がつく戦隊。ファイブマンはメンバーの色、ゴーゴーファイブはメンバーの男女比も同じ。
海賊戦隊ゴーカイジャー:劇場版で黒田官平が登場した。
未来警察ウラシマン:曽田博久が同時期にシリーズ構成をしており、しかも関東などではゴーグルファイブと同じ土曜夕方に移動した。後に戦隊に関わる井上敏樹も参加している。
主なゲスト出演者
阿知波悟美(第3話)⇒連続テレビ小説や大河ドラマなど数多くのドラマに出演。
大前均(第6話)⇒ドギュー(人間態)、格闘技怪人、バンリキ魔王、牢忍ハブラムなどを演じた。
渡辺義之(第10話)⇒後の沖田さとし、『科学戦隊ダイナマン』で弾北斗/ダイナレッドを演じることになる。
森章二(第13話)⇒『恐竜戦隊コセイドン』や『仮面ライダースーパー1』にゲスト出演。
岡本美登(第15話)⇒後に『超獣戦隊ライブマン』のドクター・アシュラ/毒島嵐、『忍風戦隊ハリケンジャー』のサーガイン(声・アクター双方)などを演じることになる。
太地琴恵(第19話)⇒『ジャッカー電撃隊』のハムスター、太陽戦隊サンバルカンのロボット犬シーシーの声も担当。
岸野一彦(第19話)⇒第15話でハチモズーの声も担当。以後怪人の声を数多く担当。
森永奈緒美(第22話)⇒後に『宇宙刑事シャイダー』のアニーで有名に。当時は新人のため、大地女史が声を吹き替えた。
喜多川務(第22話)
藤山律子(第23話)⇒『電人ザボーガー』のミスボーグなど数多くの特撮に出演。次作で女将軍ゼノビアを演じる。
広森信吾(第27話)
三井恒(第32話)⇒MATの上野隊員等、特撮に数多く出演したが引退。
田崎潤(第30話)⇒『ジャンボーグA』『仮面ライダーX』などに出演していたベテラン俳優。
甲斐智枝美(第34話)⇒「スター誕生!」出身の元ホリプロ所属のアイドル。1990年に結婚したのを機に芸能界引退。2006年に死去。
パンチョ加賀美(第35話)⇒紅白4回出場した「ピンキーとキラーズ」のドラムス担当、『ひらけ!ポンキッキ』『プリンプリン物語』にも出演。2018年に死去。
西尾徳(第41話)⇒次作でも敵怪人の声など、特撮関連に多く出演する。2005年に死去。
渡部猛(第49話)⇒こちらも次作以降でも特撮に深く関わる。2010年に死去。
太陽戦隊サンバルカン ← 本作 → 科学戦隊ダイナマン
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