『忍風・シノビチェンジ!!』
「風が鳴き、空が怒る! 空忍、ハリケンレッド!」
「水が舞い、波が躍る! 水忍、ハリケンブルー!」
「大地が震え、花が歌う! 陸忍、ハリケンイエロー!」
「人も知らず、世も知らず、影となりて悪を討つ! 忍風戦隊!ハリケンジャー!」
「あ、参~上~!」
「「迅雷・シノビチェンジ!」」
「深紅の稲妻! 角忍、カブトライジャー!」
「蒼天の霹靂! 牙忍、クワガライジャー!」
「影に向かいて影を斬り!」「光に向かいて光を斬る!」
「「電光石火! ゴウライジャー、推参!」」
「緑の光弾!天空忍者シュリケンジャー参上!」
概要
2002年2月から放送されたスーパー戦隊シリーズ第26作目の作品であり、忍者戦隊カクレンジャー以来の忍者をモチーフとした作品。
一番の特徴は装備も組織も互いに独立した複数の流派が並立し、途中から共闘するという設定が挙げられる。
あらすじ
戦国時代から続く伝統ある忍者の流派「疾風流」の養成学校「忍風館」は突然現れた謎の集団「宇宙忍群ジャカンジャ」の襲撃を受け、全滅してしまった。辛くも逃れた忍風館館長である日向無限斎とその娘で忍風館OGであるおぼろは朝礼をサボって無事だった落ちこぼれ3人に200年途絶えている疾風流伝説の忍者「ハリケンジャー」として、ジャカンジャと戦うことを命じる。
しかし生き残りは3人だけではなく、「疾風流」と相対する「迅雷流」の中でも跳ね返り者とされていた霞兄弟も迅雷流伝説の忍者「ゴウライジャー」となっていた。
それぞれの思惑が交差する中で、忍者の究極奥義とされる「アレ」を巡る忍者達の戦いが繰り広げられる。
登場人物
呼称表
が\に | 鷹介 | 七海 | 吼太 | 一甲 | 一鍬 | シュリケンジャー | 無限斎 | おぼろ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
椎名鷹介 | 俺 | 七海 | 吼太 | 一甲 | 一鍬 | シュリケンジャー | 館長 | おぼろさん |
野乃七海 | 鷹介 | 私 | 吼太 | 一甲 | 一鍬 | シュリケンジャー | 館長 | おぼろさん |
尾藤吼太 | 鷹介 | 七海 | 俺 | 一甲 | 一鍬 | シュリケンジャー | 館長 | おぼろさん |
霞一甲 | 鷹介 | 七海 | 吼太 | 俺 | 一鍬 | シュリケンジャー | 館長 | おぼろさん |
霞一鍬 | 鷹介 | 七海 | 吼太 | 兄者 | 俺 | シュリケンジャー | 館長 | おぼろさん |
シュリケンジャー | ハリケンレッド | ハリケンブルー | ハリケンイエロー | カブトライジャー | クワガライジャー | ミー | Mr.無限斎 | Ms.おぼろ |
日向無限斎 | 鷹介 | 七海 | 吼太 | 一甲 | 一鍬 | シュリケンジャー | わし | おぼろ |
日向おぼろ | 鷹介 | 七海 | 吼太 | 一甲ちゃん | 一鍬ちゃん | シュリケンジャー | お父ちゃん | うち |
忍風戦隊ハリケンジャー
忍風館の第507期の疾風流の忍者の生き残り。
電光石火ゴウライジャー
天空忍者シュリケンジャー
メンバーの関係者たち
疾風流の忍者学校忍風館の館長で本作品の隊長ポジの人。ジャカンジャ襲撃のときハムスターになって逃れたものの呪文を間違えて元に戻れなくなってしまった。
忍風館特忍科第487期卒業生で無限斎の一人娘。関西弁で話す(演者も関西(奈良県)出身)。
メカニック担当にしてハリケンジャーの軍師的存在。
疾風流、迅雷流を統べる宇宙統一忍者流の領導者で本名『覚羅』。
黒子型のロボットで、動きが非常に素早く、人々の記憶からハリケンジャーに関する記憶を消去するのが役目。
宇宙忍群ジャカンジャ
各話リスト
話数は全て「巻之〇」、サブタイトルは「〇〇と✕✕」(最終巻は「〇〇と✕✕と△△」)で統一。
巻 | サブタイトル | 登場宇宙忍者 |
---|---|---|
巻之一 | 風とニンジャ | 結界忍者ケッカイ坊 |
巻之二 | 巨人とカラクリ | 磁石忍者ジシャックモ |
巻之三 | ニセモノと60秒 | コピー忍者クリソッツ坊 |
巻之四 | トンネルと兄妹 | 穴掘り忍者モグドラゴ |
巻之五 | 館長とお風呂 | 毒花忍者ハナサッカ道士 |
巻之六 | ハサミとくノ一 | 縁切り忍者シラーンス |
巻之七 | 雷とニンジャ | 次元忍者フタブタ坊 |
巻之八 | 疾風と迅雷 | 水喰い忍者ガマジャクシ |
巻之九 | 雷兄弟と砂時計 | 繁殖忍者クッツク法師 |
巻之十 | 雷神と滅びの谷 | - |
巻之十一 | 夢喰いと再出発 | 悪夢忍者ユメバクー師 |
巻之十二 | テッコツと父娘 | メタル忍者テッコツメーバ |
巻之十三 | ヒゲと婚約指輪 | ダンシング忍者ヒゲナマ頭巾 |
巻之十四 | 泣き虫とあめ玉 | バックトゥ忍者オクト入道 |
巻之十五 | タガメと争奪戦 | カラクリ巨人メガタガメ |
巻之十六 | 霞と予言装置 | 霧吐き忍者キリキリマイ師 |
巻之十七 | 暗闇と死闘の島 | 島忍者ギリギリガイ師 |
巻之十八 | 父と兄弟の絆 | 〃 |
巻之十九 | 大箱と風雷巨人 | チュウズーボ |
巻之二十 | パンチと好敵手 | 災厄忍者カンガルーレット |
巻之二十一 | 仮面とナゾナゾ | 蜃気楼忍者ジン・ギローン |
巻之二十二 | 翼とニンジャ | 〃 |
巻之二十三 | コロンと名探偵 | 香水忍者キラ・コローネ |
巻之二十四 | タイコと稲妻 | 雷忍者ウナダイゴ |
巻之二十五 | オバケと女学生 | 復活忍者バンパ・イヤーン、ダンシング忍者ヒゲナマ頭巾、悪夢忍者ユメバクー師、毒花忍者ハナサッカ道士、繁殖忍者クッツク法師、バックトゥ忍者オクト入道 |
巻之二十六 | 弓矢と海水浴 | 恋煩い忍者チューピッド |
巻之二十七 | 串焼きと無重力 | 重力忍者オモ・カル |
巻之二十八 | ハリアーと逆襲 | カラクリ巨人メガタガメ・マークⅡ |
巻之二十九 | 残暑とスタンプ | 残暑忍者ベロ・タン |
巻之三十 | アイドルと友情 | 美少女忍者フラビジェンヌ |
巻之三十一 | 流星と三匹の狼 | 忍狼獣ファングール序・破・急 |
巻之三十二 | 死神と最終奥義 | 〃、巨獣ファンゲロス |
巻之三十三 | マンモスと6人 | 巨獣ファンゲロス、マンマルバ |
巻之三十四 | キノコと100点 | 洗脳忍者ジュクキノコ |
巻之三十五 | キラリと三味線 | 滑空忍者ムササビスタル |
巻之三十六 | リングと復讐 | マンマルバ(クローン)、マンマルバ(暴走体) |
巻之三十七 | 三の槍と大脱出 | マンマルバ(暴走体) |
巻之三十八 | 魔剣とふうせん | 風船忍者ゴムビ・ローン |
巻之三十九 | 七の槍と謎の石 | 腐食忍者フショクルーガ |
巻之四十 | オトリと忍の掟 | 〃、凶扇獣バドーギ |
巻之四十一 | メダルと漫才 | 漫才忍者ツッコ・ミーナ |
巻之四十二 | 鎧と怒りの矢 | カラクリ巨人メガタガメ・マークⅢ、カラクリ巨人ガインガイン |
巻之四十三 | 超合体と大激突 | カラクリ巨人ガインガイン、サーガイン |
巻之四十四 | 御前様と凶扇獣 | 凶扇獣バドーギ、災扇獣デザーギ |
巻之四十五 | 隠れ家と大掃除 | 呪扇獣マドーギ |
巻之四十六 | おせちと三巨人 | カラクリ巨人メガタガメセクシー、カラクリ巨人フラビジェンヌ・ロボ、カラクリ巨人ジャイアントムササビスタル |
巻之四十七 | 封印と宇宙統一 | 災扇獣デザーギ |
巻之四十八 | 罠と永遠の命 | 呪扇獣マドーギ、ニセハリケンジャー、ニセゴウライジャー、ニセシュリケンジャー |
巻之四十九 | 使命と天空忍者 | サタラクラ |
巻之五十 | 暗黒と新世界 | 首領タウ・ザント、サンダール |
最終巻 | 風と水と大地 | 邪悪なる意志、首領タウ・ザント、フラビージョ、チュウズーボ、マンマルバ、ウェンディーヌ、サーガイン、サタラクラ、サンダール |
音楽
主題歌
- ハリケンジャー参上!(OPテーマ)
作詞:及川眠子/作曲・編曲:池毅/歌:高取ヒデアキ
- いま 風のなかで(EDテーマ)
作詞・作曲:高取ヒデアキ/編曲:籠島裕昌/歌:影山ヒロノブ
挿入歌
- 忍風館校歌(忍風館テーマソング)
作詞:八手三郎/作曲・編曲:池毅/歌:忍風館歌忍隊
- 風よ、水よ、大地よ、(ハリケンジャー戦闘テーマ)
作詞・作曲:高取ヒデアキ/編曲:加藤稔二/歌:高取ヒデアキ
- 旋風神、推参!(旋風神テーマソング)
作詞:八手三郎/作曲・編曲:三宅一徳/歌:TOMONARI
- 忍び恋
作詞:八手三郎/作曲・編曲:池毅/歌:野乃七海(長澤奈央)
- くのいちイチイチ宇宙一(ウェンディーヌ・フラビージョテーマソング)
作詞:斎藤謙策/作曲・編曲:ジャック・伝ヨール/歌:ウェンディーヌ(福澄美緒)・フラビージョ(山本梓)
- ゴウライジャー 〜今、ふりかえるとき〜(ゴウライジャーテーマソング)
作詞:宮下隼一/作曲・編曲:三宅一徳/歌:遠藤正明
- WIND & THUNDER(轟雷旋風神テーマソング)
作詞:桑原永江/作曲・編曲:三宅一徳/歌:串田アキラ
- ハリケン音頭
作詞:八手三郎/作曲・編曲:池毅/歌:朝川ひろこ
- Hi-Dee-Hoo! シュリケンジャー(シュリケンジャーテーマソング)
作詞:藤林聖子/作曲・編曲:三宅一徳/歌:高取ヒデアキ
- 幸せSHAKING HANDS
作詞:荒川稔久/作曲・編曲:池毅/歌:ビジョッ娘7(長澤奈央・山本梓)
- しのび哀
作詞:酒井一圭/作曲:高取ヒデアキ/歌:純烈
「10years After」で使用。
関連作品
劇場版
2002年8月17日公開。本作の単独作品。
Vシネマ/Vシネクスト
2003年3月14日発売。本作と前作『百獣戦隊ガオレンジャー』のクロスオーバー作品。
2004年3月12日発売。本作と次回作『爆竜戦隊アバレンジャー』のクロスオーバー作品。
2013年8月9日発売。本作の10周年記念作品。
2023年初夏期間限定上映、同年10月25日発売予定。本作の20周年記念作品。
スピンオフ
2022年12月25日よりTTFCにて配信。本作と『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』のクロスオーバー作品。
客演
2004年9月11日公開。『特捜戦隊デカレンジャー』の劇場版。
1シーンのみ、本作からフラビージョとウェンディーヌが登場。
2007年3月9日発売。『轟轟戦隊ボウケンジャー』をメインとしたVシネマ。
本作から野乃七海/ハリケンブルーとフラビージョが登場。
- 『海賊戦隊ゴーカイジャー』(TVシリーズ)
第25話・第26話に鷹介/ハリケンレッド、七海/ハリケンブルー、吼太/ハリケンイエローの3人が登場。
- 『手裏剣戦隊ニンニンジャー』(TVシリーズ)
忍びの7に椎名鷹介/ハリケンレッド、忍びの43にシュリケンジャーがそれぞれ登場。
2018年5月13日よりTTFCにて配信のスピンオフドラマ。
本作から野乃七海/ハリケンブルーが登場。
2022年8月21日に公開されたFischer'sの曲。
MVにハリケンレッド、ハリケンブルー、ハリケンイエローの3人が登場。
余談
- 従来は「番組開始時間とともにOP曲→CM→本編開始」という流れだったが、巻之三十五からアバンタイトルが挿入され、「番組開始時間とともにアバンタイトル→OP曲→CM」の流れになった。同時に最後の提供クレジット映像が次回のエピソードの映像に変更された。一方で専用のエンドカードが挿入されるのは本作が最後になった。
- 当作品から雪印が牛肉偽装事件でスポンサーから撤退し、代わりにプリマハムがスポンサーとなった。
- ゴウライジャー、シュリケンジャーはこの作品では別の戦隊として扱われており、敵側はいちいち3つの戦隊の名前を言うはめになっていた。
- しかしながら、スマホゲーム「スーパー戦隊レジェンドウォーズ」では一貫してハリケンジャーの括りに入っている他、機界戦隊ゼンカイジャーのツーカイザーはハリケンジャーギアでシュリケンジャーの力を行使するなど、彼らは広義的にはハリケンジャーの追加戦士という扱いになっている。
- 一方で公式から徹底して別戦隊と扱われているのは快盗戦隊ルパンレンジャーと警察戦隊パトレンジャーぐらいである。
- 『パワーレンジャーニンジャ・ストーム』ではハリケンジャーがウィンドレンジャー、ゴウライジャーがサンダーレンジャーという括りだが、客演の際にはグリーンサムライレンジャー(シュリケンジャー)も併せて『パワーレンジャーニンジャ・ストーム』というチーム名になるという特別な扱いになっている。
- 前作のガオレンジャーには『丸いもの』が多く出てきたが、本作には『渦巻き状のもの』がよく出てくる(ちなみに、前作の最終回は『出汁巻き卵』で〆られた)。当然ながら蜷局状のものも出てくるため、『アレ』を連想させるという風評被害も目立った。
- そして、『アレ』こそが、この作品の最大のキーワードである(下ネタの暗喩にも見えるが、鮫○事件にも扱いが似ている)。
- 『ネット版スーパーヒーロー大変』「#6オトナの鳴海探偵事務所「カイジャー」って何だ?」では実はハリケンジャーのタイトルにある『ケンジャー』とは本来、ダイレンジャーの没名『ダイケンジャー』(漢字で書くと大拳者。前作のジュウレンジャーを獣連者と表記した事に倣ったものと思われる。なお、この時ゴーカイシルバーはこう表記しないと10人いる戦隊と誤解してしまうとコメントしていた。2017年に本当にそんな感じの戦隊が登場してしまったわけだが)で提案されていたもの。が、スタッフの『ケンジャー』ってなんだ?という声により、ダイレンジャーに変更されてしまい以降ハリケンジャーまで日の目を見ることはなかった(そもそも当時の戦隊のタイトルは「~マン」や「~レンジャー」主流であった)。
そして2002年、忍風戦隊ハリケンジャーでこの『ケンジャー』が採用された事により戦隊のモチーフ+レンジャーの造語を冠したタイトルが次々に発表される事となる(例:炎神戦隊ゴーオンジャー、烈車戦隊トッキュウジャー、手裏剣戦隊ニンニンジャー、動物戦隊ジュウオウジャーなど)。
- なお、ハリケンジャーの名前の由来は上記ネットムービーでは当時公開されたハ○ー・ポッターと○○の○賢者の石の人気に倣って付けられたと解説されている。ただし、ゴーカイシルバーの質問の内容がなぜ忍者なのにハリケーンなんだろう?というものだったのでもしかしたら実在した忍者集団風魔の方も元ネタなのかもしれない(ちなみに、15年後の仮面ライダーで似たような名前のアイテムが登場している)。
- なお、不思議な技を行使する者達を輩出する学校の出身など、確かにその映画を連想させる要素はあるが、そこまで来るとこじつけレベルである。なお、忍者学校という発想は既に『忍たま乱太郎』(原作:1986年連載開始)や『NARUTO』(1999年連載開始)などに取り入れられていた設定である(ちなみに前者でも主役は忍者学校の落ちこぼれ3人である)。のちに本格的にハリー・ポッターを意識したと思しき戦隊が登場するのはまた別の話である。
関連イラスト
関連タグ
百獣戦隊ガオレンジャー→ 本作 →爆竜戦隊アバレンジャー