概要
戦国時代より続く忍術道場「疾風流忍風館」第507期生の最後の生き残りである3人の忍者が、宇宙の支配を目論む悪の忍者軍団「宇宙忍群ジャカンジャ」と戦うために作り上げたスーパー戦隊。館長である日向無限斎の娘・日向おぼろの作ったハリケンジャイロで変身する。
3人組の戦隊はライブマン以来14年ぶりだが、ハリケンジャー自体はサンバルカン以来21年ぶりに終始3人で通している(ただしサンバルカンは途中でバルイーグルが交代している)。
後に迅雷流の電光石火ゴウライジャー、宇宙統一忍者流のシュリケンジャーも交え、人に紛れてジャカンジャと戦い続けた。
ハリケンジャーとは元々は200年間後継者が途絶えていた伝説の戦士の称号であり、鷹介たちは次第に「伝説の後継者」としての自覚を持つようになっていく。
そんなんだから後に忍びなれども忍ばない忍者が出た際にはツッコミを入れていたのも当然といえば当然だろう。
なお、ニンジャレッドと共にアカレッドからは「お前らも人のこと言えないぞ」と釘を刺されている。
忍風館の生徒のほとんどはケッカイ坊の忍術で消息を絶ったが、医療機関の中には忍風館とコネクションのある医師も存在しているようで、今でも卒業生が社会に紛れて活躍している模様。
終盤では「闇石」(嘆きの弓のメダル)と呼ばれる物体からのテクノロジーを解析して入手した技術を転用した者が忍者と呼ばれ、疾風流と迅雷流の源流になった事が明かされる。つまり『忍風戦隊ハリケンジャー』において忍術とは宇宙由来の概念であり、宇宙の忍者集団であるジャカンジャやカラクリボールを所持しているライーナ姫の存在はこの展開への伏線だったのである。
テーマソングは高取ヒデアキが熱唱する「風よ、水よ、大地よ」。最終話では暗黒七本鎗との決戦で使用され戦いを大いに盛り上げた。最終話のサブタイトルも「風と水と大地」となっている。ちなみに第39話ではハリケンジャー部分をシュリケンジャーに変えた替え歌が登場している。
ちなみにゴウライジャーの名前の一部は『轟雷』と既存の単語で表記できる一方、ハリケンジャーの名前の一部を漢字で表記する場合、『破裏剣』と当て字になっている(『爆竜戦隊アバレンジャーvsハリケンジャー』より)
名乗り口上
「人も知らず、世も知らず、影となりて悪を討つ。忍風戦隊ハリケンジャー、あ、参〜上〜!」
通常時は拍子木の音と共にカラフルな三色の幕が開くと和傘を持った三人が現れ、和傘を投げながら名乗りを上げるという歌舞伎風のスタイルを取っている。
和傘の代わりに布を使う場合もある。
第50話ではゴーグルを展開した状態で、最終回では変身前の状態で、ハリケンジャケットを脱ぎ捨てて名乗りを上げている。
敵を撃破した時の決め台詞は『セイ、バイバイ!』(say goodbye!と成敗を掛けたシャレである)。
メンバー
協力者
疾風流の忍者学校忍風館の館長で本作品の隊長ポジの人。ジャカンジャ襲撃のときハムスターになって逃れたものの呪文を間違えて元に戻れなくなってしまった。
また、第一話では忍術で鳥に変化する能力を見せているが、描写を見る限り遺伝子に働き掛けて姿を変えている模様。
厳格な性格故に誤解されやすい所があるが、おぼろやハリケンジャー達の事を第一に考えており、おぼろを戦いに巻き込んでしまった事に負い目を感じている。最終回では瓦礫に埋もれた娘を救うべく、思わず元に戻る呪文を思い出したことで人間の姿に戻った。EDでは卒業試験と称してハリケンジャーたちの前に立ちはだかった。
ちなみに世界観の異なる世界の住人である白ウォズも存在を認知しているらしい。
忍風館特忍科第487期卒業生で無限斎の一人娘。関西弁で話す(演者も関西(奈良県)出身)。
メカニック担当にしてハリケンジャーの軍師的存在。卒業生なだけはあり、前線に出て作戦をこなす事もある。
- 覚羅(かぐら)
疾風流、迅雷流を統べる宇宙統一忍者流の領導者『御前様』。
その存在は無限斎ら両流派の高位の忍者と、彼女に従うシュリケンジャーにしか知られていなかった。「嘆きの弓」のカラクリメダルの力により500年もの月日を生き永らえており、その影響で食事の必要がないが、一応食事もできる他、バリアの展開や波動の発射などの攻撃も出来る。無論、忍術の腕も達人級で、透明化能力などを使用している。
かつては満天寺のあった場所に建っていた城の姫君であり、笑みを絶やさない年頃の少女であったが、悲しみに触れるとメダルの封印が解けてしまう為、親しい者たちが次々に死んでいく様を目の当たりにしても堪え続け、次第に感情を表に出す事も無くなり、孤独に暮らしてきた。大切に持っている太刀と満天寺に植えられた樹齢500年の大樹が父との形見である。
49話ではハリケンジャーの攻撃を無効化する怒りの矢の結界を解くために参じるが、それはサンダールの罠であり、マドーギに操られたハリケンジャーと戦わされて悲しみの感情が増大、嘆きの弓のメダルを抜き取られて生涯を終えるというあまりにも惨い末路を迎えてしまった。
覚羅亡き現在は別の者が統領の座に付いている模様。
ハリケンジャーの活動を秘匿する為に人々から記憶を消しているロボット。
動きは非常に素早く、テキパキと任務をこなす。非常に動きが人間臭いのが特徴で、ドジを犯す事も。
実際に、タイショーなど記憶操作から逃れている人物もいれば、吼太の子供達やタイショーの妻などメンバーの意思を汲んで記憶を消されなかったパターンもあるので、融通が利かないという訳ではない…仕事が完璧でないとも言うが。
『特捜戦隊デカレンジャーvsアバレンジャー』ではアバレッドがハリケンレッドの事を覚えていたり、スーパー戦隊に詳しい伊狩鎧もまたハリケンジャーのことを事細かに覚えていたりとハリケンジャーと共闘したスーパー戦隊に対しては記憶消去の対象ではないと受け取れる描写が存在している一方、『忍風戦隊ハリケンジャーwithドンブラザーズ』ではドンモモタロウとオニシスターが記憶を消去されるなどスーパー戦隊に対しても記憶消去の対象になりうる事が明確化された(同作では記憶を消されないためには専用の遮光ゴーグルを身につける必要があるらしい事も描写された)。
装備
- シノビメダル
忍術などの忍者に関する情報を記録したもの。普段はハリケンジャイロに装備され、ロボ戦でカラクリボールを出現させる際に取り外してコックピットにセットする。
- シノビスーツ
変身する時に装着するハリケンファイバー製強化スーツ。メットのフェイスを展開し、顔を出すことも可能。
変身ブレス。本来なら伝説の後継者と認められたものに支給される。
ジャイロ部分には赤い十字手裏剣『ジャイロシュリケン』が仕込まれており、連続で発射して敵にダメージを与える。
彼らが変身後、戦闘時に使う忍者刀。
3人の武器「ハリケンガジェット」を合体させたエネルギー砲。
組み合わせ方により、「ドライガジェット」「ソニックガジェット」「クエイクガジェット」の3形態に変わる。
- 忍者刀
変身前に背中に装備している忍者刀。変身する際、ハヤテ丸に変化している。
- 忍ロープ
変身前でも使用している。敵を捉えたり、高所に登る時使用する。
- シノビカブト
変身前に隠密行動をする際に被る兜。
- シノビジャケット
普段から3人が着用しているジャケット。
- ハリケンウィンガー
3人が所持するハンググライダー。時速500kmで空を翔る。戦闘や移動の際に使われる。
OPやEDでハリケンジャーが乗っているのもこのハリケンウィンガーである。
巨大戦力
巨大な敵に対抗するためのカラクリマシン。それぞれ擬態している。
シノビマシンが合体した人型ロボ。
超忍法
- 消え身の術
煙玉を足元付近に投げて身を隠す。主に、撤退時に使用される。
- 変わり身の術
倒したと思わせて藁人形を残す。
- 抜け身の術
倒したと思わせてスーツを残す。
障子のエフェクトの裏で、影となり技を繰り出す。ハリケンジャーに代表される技で、ゴーカイジャーがゴーカイチェンジした際には頻繁にこの技を使っている。
- 乱舞三重衝
ハヤテ丸乱モードで高速斬りをする。
- 開けゴマ
異空間への扉を開く。
- 地獄耳
どんな音も聞き逃さない耳を生やして敵の動向を盗聴する。
関連項目
忍者戦隊カクレンジャー:忍者スーパー戦隊としての先輩
手裏剣戦隊ニンニンジャー:忍者スーパー戦隊としての後輩
超獣戦隊ライブマン:モチーフ及び、色構成が似通っている戦隊。奇しくも変身者が敵組織に壊滅させられた学校の生徒という共通点まである。
忍風鬼:ハリケンジャーを歪めたデザインとした戦隊怪人。ちなみに人間体は本家の追加戦士を演じている。
ガンバーチーム:動物化した指揮官(?)に率いられる三色忍者ヒーローチーム。