概要
『忍風戦隊ハリケンジャー10YEARSAFTER』の後日談。(七海に子供がいない為、ヒーローママ☆リーグより前の時系列と思われる。)
著者は『宮下隼一』。
今作は前作と同じように天界がシュリケンジャー役として続投する。が、後の出来事と思われる手裏剣戦隊ニンニンジャーでは原典と同じ松野太紀氏が演じている。世界観の違いなのか、天界がシュリケンジャーの口調を真似ているのかは謎。本作から10年後に出たハリケンジャー20周年記念作品のシュシュッと20thAnniversaryが公開されたが本作の小説の出来事などは語られていない。
内容は前作『小説侍戦隊シンケンジャー』と同じくシリアスな作風。尚、2019年現在、この作品を最後にスーパー戦隊を題材にした小説作品は発表されていない。
登場敵キャラクター
ジャガルーダの手下。蛾に似た姿をした宇宙忍者。
川の流れの変化で合併するも、上流と下流で折り合いが悪い地区に現れ、その両方の町からも厄介者扱いされている御厨タマミとその娘アリサを利用し、廃墟に信者達を集めて教会としていた。元々厄介者扱いされていた事と、ジャモズガーナの暗躍により、アリサは魔女として上流地区と下流地区の町長の子供達から魔女扱いされるようになった。
身体から雷撃や鱗粉を放つ攻撃や、他者に取り憑いたり、信者とした者達をゾンビのように操る能力を持つ。
最期は邪宗で得た御厨タマミの呪術によるお札で、取り憑いたアリサを引き剥がされると、ダム湖に放り込まれて自らの電撃で感電したところをハリケンジャー達の集中砲火で倒された。
ジャガルーダの手下である鱗が湿っている大蛇に似た宇宙忍者。人気歌舞伎役者である市若新之助の姿に化けて暗躍していた。
首を八岐大蛇のように分割することができる。後述の巨大蜘蛛と縺れ合った末に起った火事で、首が燃えたところをハリケンブルーの『超忍法水変化』で溺れさせられて『疾風流剣技・激流斬』を食らって大ダメージを追い、火事の元凶と思われる炎のバケモノに飲み込まれて死亡した。
- 藤盛妃
『オペラ座の怪人』と『娘道成寺』を組み合わせた芝居に出演している大物女優。劇場に巣食って何千年も生きている魔女と噂され、七海がハリケンジャーだと知っている節が見受けられた。
その正体は巨大蜘蛛のような怪物で、口から吐いた糸で対象を締め付けてバラバラにする能力を持っている。
- 劇場
芝居が行われた劇場そのものが怪人になっている。千年という長い時間を生きてきた存在で寿命が尽きようとした折、ジャガルーダ配下のジャナコンダと手を組み、後継者を七海の体内に植え付ける。炎を生き物のように操る能力を持つ。
最期はニンジャミセンとビクトリーガジェットにより、倒されたかのように思われたが、炎になって蘇ろうとした。七海に宿っていた後継者が光となって復活を止めた事で消滅した。
大型の鳥に似た宇宙忍者。小学校の生徒達に『お鳥様』と呼ばれていた存在の正体で、小学校の次元を歪め、吼太の娘である鈴音の担任である麗華先生に化けて暗躍、生徒達を扇動し、教師達をどこかへ閉じ込める『処刑』を生徒達に行わせていた。鳥の群れを操る能力を持つ。
最期はハリケンイエローの『疾風流剣技・大地斬』を喰らい、トドメに『トリプルガジェット』を浴びせられて爆散した。
シーラカンスによく似た宇宙忍者。孤児を対象とした慈善団体キャンプの最中に暴風雨に逢い、孤島でサバイバルをするも無念の内に死んだ子供たちの怨念を操るド外道。
埠頭に作り出した孤島を模した空間に霞兄弟を迷い込ませた。
体中に子供たちの人面蒼が鱗として張り付いてうめき声をあげている。一つ一つにまだ意識があり、ジャカンジーラがダメージを受ける度に悲鳴をあげる。その上、子供達の怨念を分裂させて、半魚人として操ることが出来る。
最期は『プラズマ・ガジェット』により爆散、取り込まれた子供達の魂は石柱と化して永遠に一つとなった。その顔は苦悶の表情などではなく、かつての子供達が浮かべていた屈託のない笑顔であった。
本作の黒幕。名前にガルーダとつくがガルーダ要素は一つもない岩塊にも似た醜い肉塊の姿をしている。
かつては宇宙忍群ジャカンジャのような数々の宇宙忍者組織に取り入り、宇宙忍者を生み出すだけに飽き足らず、気に入らない組織を内部崩壊する呪術師となった。地球では御前様ゆかりの人物に取り憑いてハリケンジャーとゴウライジャーの同士討ちを目論んだ。
「臨在空海真遮専仏限縷千願鬼極害唐烈権」の呪文でジャナコンダの再生体を召喚する能力やハリケンジャー達をウェンディーヌ、バット・ゼ・ルンバ、フラビージョに見せる幻影術を行使する事が出来る。
実は五万年前に存在していたどこかの星の宇宙人で宇宙戦争に巻き込まれ、両親に食われた後に蘇って親を食い殺した(※)。そんな経歴から、性格は呪術師という肩書きに似合わない子供のような性格である。その性格から分かる通り、彼の関与した事件は『子供』に関係したものばかりである。
その目的は自身の体と繋がっている宇宙中の火山を噴火させて生命体を滅ぼしてしまおうというスケールが大きすぎるもの。死霊を吸収し、肥大化していくが、「全てを滅ぼせば一人ぼっち」になると地球忍者達に指摘されて動きを止めた所に必殺技を連続で浴びて一度は倒されるが、なおも復活。最期はリボルバー天雷旋風神の『絶対究極奥義アルティマレインボー』を浴びて今度こそ爆散した。
(※)彼には兄弟がいたらしく、残らず両親に捕食されてしまっている。それだけでなく、両親は子供がいなくなれば子供を作ってその子を食べていたという。
備考
作中には実在の歌謡グループ『純烈』(一甲役の白川裕二郎が所属)が『JUN烈』として登場する。