曖昧さ回避
概要
実写版キャスト:船木誠勝
永井豪の漫画「デビルマン」に登場する敵デーモン。魔将軍ザン配下のザン魔団所属。
容姿
悪魔ジンメンの甲羅 それは 巨大な かなしみのデスマスク
亀のようなシンプルな姿をしているが、その甲羅には今まで食った人間の顔が浮かび上がっていると言う衝撃的な設定を持つ。名前は恐らく人面からと思われる。
主な攻撃手段は掌から放つ高熱と、両手両足を引っ込めての背面突撃。
原作漫画版
「なんせ俺は喰っただけだからな、人間の感覚じゃ生き物を食うのは悪い事じゃない、そーだろう?」
甲羅の人面は肉体は死にながらも意識だけはしっかり残っており、甲羅を殴った明に対しては「お前は人間を殺したんだ」と言い、上記の台詞を囁き自分は殺したのではなく「ただ食っただけ」だと嘯いた。
「お前に比べりゃ俺は人間どもの言う仏様のように慈悲深いよ ケケケ」
最後は甲羅の人面を盾とし突撃を掛けるも明の知り合いであるサッちゃん(推定年齢五歳)の「お兄ちゃんこいつを殺して!あたしはもう死んでる!あたしはもう死人よ!」という必死の訴えに、覚悟を決めた明が全力で甲羅を攻撃する。
「やめろー、やめてくれー!甲羅をはがすと全員死ぬんだぞ!それでもいいのか?」
ジンメンの悪あがきに対して明はこう言い返す。
「・・・・だが、貴様も死ぬんだろ!」
ジレンマを武器にしていたジンメンの最大の誤算は死を受け入れた少女と、その意志に応え、迷いを捨てた者が現れた事だった・・・。
中盤の敵キャラでシンプルなデザイン、されどシレーヌのような強さを持たないながら、そのやり口や結末からジンメン戦は救いのない戦いとなり、主人公不動明や読者の心に深い悲しみを残した。
展開やビジュアルから少しでも自分の背中に今まで食べた牛さん豚さんが浮かび上がり、悲しそうにモーモーブゥブゥ言う姿を想像した子供にはマジでトラウマものである。他の作者の作品にも同様の能力を持つ魔物が登場したことがあり、こちらでは人面にされた犠牲者が次々舌を噛み切って自決していくことで主人公は迷いを断ち切り、魔物を倒している。いずれにせよそのままの状態では攻撃できなかったというところが恐ろしい。
余談
パチスロ版や実写版ではより亀に近い姿で登場しており、それゆえの気色悪さが増している。
原作版がベースのOVA版では原作から一番逸脱したデザインに変更され、目がギョロリと飛び出しているのが特徴。
『新デビルマン』に亀のデーモンであるラマッグが登場するが、恐らくは無関係だと思われる。
TVアニメ版
脚本の辻真先によると「ジンメンは豪ちゃんもこだわってたんだけど、どうしてもテレビでは恐いというか、使えなかったですよね」とのことで、登場していない。
ただしジンメンが登場する没シナリオも存在しており、登場も検討されていたようである。(因みにPSソフト版のゲーム作品ではTVアニメ版デビルマンを使用して遊ぶことも出来るためジンメンとアニメ版デビルマンの戦いができる。)
実写版デビルマン
基本設定は概ねには同じ。
生き物は殺さず喰う事を心に刻んでいる。
原作とは異なり、心理戦が目的ではなく普通に生きる為に、不動明の友達である牛久雅夫を始めとする多くの人々を捕食。
明を仲間だと勘違いして友好的に接していた為に、友達を殺されて激怒した明から致命傷を負う。
攻撃されてから漫画で発した台詞を言うが、「仲間じゃねぇか?!」「デーモン同士では殺し合いをしないはず」という発言し、
「人間が喰うみたいに俺も喰っただけだ!!」と一心に主張している。
ジンメンに見られるように、実写版のデーモンはほぼ全員の闘争本能が強くない。人間を本能的に嫌っている。
DEVILMAN crybaby版
第4話『明、来て』に登場。今回は宿主の方も明確に描かれている。
原作と異なり、飲み込んだ人間の顔は腹部に現れるようになっている。
原作では飲まれたのは明の親友であるサッちゃんだったが、こちらでは宿主共々ある人物に変更されており、襲撃場所も新幹線から旅客機となっている。
危うくその宿主に主導権を乗っ取られかけるも頭を切断して阻止。なおもデビルマンを煽るが、ここでもキレたデビルマンに始末されている。
デビルマンレディー版
地獄編に登場。
原作で倒されたジンメンが復活したもので、生きようと思えば何度でも復活できるため事実上不死身である。
原作で倒されたのちも死者の魂は解放されず、明に情け容赦なく叩きのめされ全ての魂を開放され、何の力も持たない小亀サイズにまで陥り叩き潰された。
CBキャラ版
彼ソックリな妻と娘が登場し、家族仲はとても良い。
OVA版のデザインがベースになっているが、いくらかマイルドなデザインに(ギャグ作品の為に甲羅にあるのは人面ではなく、家畜となっている)。
作中で牧村美樹に首を落とされて体は食べられてしまった為に以降は首だけでの活動を強いられてしまい、ブロッケン伯爵の体を使ったり、釣り糸を巻きつけられて豪ちゃんの中身を探りに行かされたりとぞんざいな扱いを受けるコメディリリーフとなってしまった。原作の所業を考えるとこの程度で済んでいるだけマシだと言えるが…。
デビルマン対闇の帝王版
デビルマンに負けて地獄に落ちた後で再び闇の帝王配下として復活し、山よりも町よりも大きな姿で復活する(背中が街そのものになっており、そこで美樹を含めた人々が日常を送っている)。しかもこの時には理性の有無を問わず触れたすべての物と合体する力を得ている。
しかし、それがデビルマンの逆鱗に触れ、巨大化したデビルマンにコテンパンにされて敗れた。
デビルマンG版
爬虫族のデーモンという扱いで登場。
ハンドルネーム「デスマスク」を騙って、オフ会にやってきた入間サチ(原作のサッちゃんに相当するが、本作での正体は原作でも登場したイルーゲというデーモンである)を捕食。有賀ネム(本作におけるアリーダ)に倒された。
スーパーロボット大戦DD
メインストーリー2章の第8話「恐怖のジンメン」に登場。
原作と同様の結末を迎えるが、取り込まれた人々はディドの血と真ゲッターロボの力によって全員が救われる事になった。
…とはいえ、今回登場した真ゲッターはチェンゲ版…つまり原作でジンメンモチーフのキャラに取り込まれた人々を皆殺しにした作品のゲッター(実行犯はコイツ)である。
原作では助ける気がなかったみたいなのに、今回一体何がゲッター線の琴線に触れたのかは謎である(一説にはデビルマンには借りがあったからとも)。
ちなみに、真ゲッターは過去にも似たようなことをやっている。しかも2回。
デビルマンサーガ版
メンドール社の研究室主任・亀井迅として登場。
元は資金不足で研究に行き詰まっていた教授であり、ジェイソン・メンドーサのスカウトを受けてメンドール社に着任となった。ジンメンの魂を宿ったデーモン・アーマーに取り憑かれカニバリズムに目覚める。
特性自体は原作と同様。
バイオレンスジャック版
こちらでは人面瘡を対象に取り憑かせて操るスキンヘッドの人間という設定。
街の崩壊に呑まれて死んだのでデーモンではない異能持ちの人間である(ただ、裏設定を考えると本当に別人だったかどうかは疑問符が浮かぶが…)。
続編の『新バイオレンスジャック』では本物が登場した。
関連タグ
グロゴスG5、バルバラD-2…マジンガー版ジンメン。前者はマジンガーZが、後者はマジンカイザーSKLが相手。両者とも人質を解放されてしまったものの、グロゴスG5はほぼ相打ちに持ち込んでいる。
オウムガイ型メタルビースト…ゲッターロボ版ジンメン。
声優の盾 これとジンメンの悪行を重ねて見る者もいる。
ガメラ:ジンメンとは異なり正義の味方だが、いくつかのバージョンでは明確にオマージュが取り入れられている(①)(②)。
バクガメス/レイニー・タートロイド:同じく亀がモチーフ。立ち方も背中をこちらに向けて立つというもの。
人面プラネット:身体中に超人の魂魄を植え付け、人質に取る能力を持つ。