原作版・不動明(ふどうあきら)
げんさくばんふどうあきら
「おれは、からだは悪魔になった．．．だが、人間の心をうしなわなかった！
きさまらは人間のからだを持ちながら、悪魔に！ 悪魔になったんだぞ！
これが！ これが！ おれが身をすててまもろうとした人間の正体か！」
なおTVアニメ版・デビルマンは永井豪の原案を元に漫画と同時並行で制作された作品であり、正確にはどちらが原作とも言えない関係であるが、本項では分かりやすさ重視で永井豪による漫画版を「原作版」と記す。
親は海外勤務をしている（小説、OVA、実写版では両親が故人）。
内気で争いごとを嫌う少年だったが、親友の飛鳥了にデーモン族の存在を知らされ、持ち前の純粋さと正義漢から人間を守ることを決意。デーモンの勇者アモンと合体し、デビルマンに覚醒した。合体後はデーモン族の好戦性が強く出て、強気でアグレッシヴな性格となる(運動神経は元々良かった部類らしく、crybabyではアモンと合体した影響で陸上での成績を大きく伸ばした一方で素行が悪くなっている)。
それでもジンメンに知己のサッちゃんを人質に取られた様を見て攻撃を躊躇するなど本質的な優しさは変わってはいなかった。しかし、人類が終盤に向かうにつれて醜さを表していくようになると外道な行いをする人間に対しては容赦しなくなった。
『CBキャラ』ではOVA版をベースにしつつも、ゼノンをセコい手で倒すなどギャグアニメ故かノリが軽くなっている。
牧村美樹に思いを寄せ、心の拠り所としているが、かくいう本人は原作ではあのお方、『ネオデビルマン』では相沢路子に思いを寄せられるなど結構モテている。なお、合体したアモンの方はというと、ニケ(新デビルマン)やシレーヌ(CBキャラ)など元カノが各媒体で確認できる。
怪力や触角、尻尾や翼など悪魔の体を武器に戦う他、炎を吐く、頭部から光線を放つ、触角から電撃を出す、手から熱線を撃つ、テレポート等、数々の強力な超能力を有する。体の一部分だけ悪魔化させるといった芸当も可能で、FC版ではアニメ版さながらに巨大化したり、手から火炎弾を放つ能力を見せた。
パチスロ版ではアニメ版の要素が追加されており、バイクを乗り回したり、変身口上は「ディビール!」となっている他、デビルウイングの展開口上も「デビルウインング!」と溜めたものになっていたり、使用する技もアニメ版準拠である。こちらでのデビルビームはサイコジェニーを倒せるだけの威力がある模様。
デーモン族特有の合体能力も当然ながら有しており、OVA版『ＡＭＯＮデビルマン黙示録』では反撃してきたズーボォをそのまま取り込んでしまったり、『DEVILMAN crybaby』ではデビルマン軍団の体と合体してのパワーアップ、『デビルマン対ゲッターロボ』ではゲッターロボと合体してデビルゲッターが誕生するなど外伝作品やリメイク作品での使用が多い。
戦闘力は媒体によって異なるが、『デビルマン対闇の帝王』では地獄に美樹の魂を取り戻しに殴りこみをかけ、ギリシャ神話に伝わる数多の怪物やペルセポネを屠るだけの力を有し、「神をも殺す力」を持っているとアルゴスに評されている。
変身後の体色は原作漫画のカラーイラスト、『サイボーグ009vsデビルマン』では青緑（TVアニメ版・デビルマンとほぼ同じ色）。OVAでは褐色。『AMONデビルマン黙示録』では白で、アモン覚醒時にはOVAと同じく褐色に変化する。『DEVILMAN crybaby』では青色であった。
また、下半身は体毛に覆われており、デビルウィングも蝙蝠の翼の様な形状。
当初はデーモン族の攻撃から人間を守るためにデビルマンの力を行使していたが、やがて人類の醜さを目の当たりにしていくうちに彼らに見切りを付け、自分と同じような境遇のデビルマン達を率いてデーモン族との最終戦争に臨んだ。しかし、カリオルアーに下半身を食いちぎられて死亡した(CBキャラではゼノン、ネオデビルマンではサタン自身にやられたという扱いになっている他、デビルマン対闇の帝王では最終戦争の後に行方をくらましたという設定)。
その後の明は『デビルマン対闇の帝王』、『デビルマンレディー』、『バイオレンスジャック』、『CBキャラ』など各作品で異なる描かれ方をされている。
FC版では魔将軍ザン、サイコジェニー、悪魔王ゼノン、ひいては大魔神サタンといった原作で勝利したことのない強敵も倒す事が出来、加えて美樹達を生存させるなどの条件を満たすとデビルマン軍団が生き残った人類の守護者となるエンドに分岐する。
ちなみに普通の「不動明」タグを含め、pixivでこのタグが付いている投稿作品は、「原作を読んでいること」が前提になっているものが多いため、アニメ版しか知らない人はネタバレ回避のためにも、とにかく漫画を読んだほうがいいだろう。
デビルマン以外にもバイオレンスジャックなど様々な永井豪作品に出演している。
なお、アニメ版のラスボス・妖獣ゴッドは漫画版デビルマンのデザインが元になっている。
スーパーロボット大戦DDではロボットやメカの類を持たないものの、こちら側の姿が参戦している。完全生身のキャラではあるが、何らおかしいことではなく、アニメ版のデビルマンはマジンガーZと共演し、マジンサーガでは(ロボットではなくアーマーという形だが)マジンガーの敵として登場していたり、『デビルマン対ゲッターロボ』ではゲッターロボ、『デビルマン対闇の帝王』ではグレートマジンガーと共演を果たすなどロボット作品とは縁が深い。早い話、ロボット云々の問題は上記にある通り、デーモン族特有の合体能力でどうとでもなるのである。
なお、公式麻雀ゲーム「悪魔雀」では麻雀中にアモンと同化したという設定である…なんだそりゃ。ただし、本筋はほぼ原作通りである。
